売上高

利益

資産

キャッシュフロー

セグメント別売上

セグメント別利益

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率

ニュース

  • ニュースリリースデータがありません。


最終更新:

E01289 Japan GAAP

売上高

215.9億 円

前期

217.4億 円

前期比

99.3%

時価総額

129.3億 円

株価

235 (07/16)

発行済株式数

55,000,000

EPS(実績)

17.51 円

PER(実績)

13.42 倍

平均給与

488.0万 円

前期

450.5万 円

前期比

108.3%

平均年齢(勤続年数)

48.8歳(15.5年)

従業員数

208人(連結:731人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

3【事業の内容】

 当社及び当社の関係会社は、当社及び当社の連結子会社4社で構成され、自動車・建設機械部品などの鍛造品、並びに建設・土木工事用の建設用機材及び物流機器の製造販売、ビル賃貸業務を行っております。

 なお、次の4部門は「第5 経理の状況 1 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報の区分と同一であります。

 

鍛造事業

自動車・建設機械部品……当社は鍛工品の製造・販売及び機械加工を行っております。子会社中部鍛工株式会社及び株式会社セイタンは、鍛工品の製造・販売を行っております。子会社サイアム・メタル・テクノロジー社は、タイ国で鍛工品の製造・販売及び機械加工を営んでおります。

建機事業

建設・土木工事用の建設用機材……当社が販売及びリースを行い、子会社株式会社エヌケーケーは、当社向けに建設用機材を製造しております。

物流事業

物流機器……当社が販売を行い、子会社株式会社エヌケーケーは、当社向けに物流機器を製造・販売しております。

 

不動産事業

 当社は、ビル賃貸・管理業務を行っております。又、遊休地を利用して太陽光発電による売電を行っております。

 

 事業の系統図は次のとおりであります。

※画像省略しています。

 

24/06/26

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用の改善や賃上げの動きに加え、ペントアップ需要の顕在化などに支えられ、持ち直しが見られるようになりました。長らく経済活動の障壁となっていた新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが5類に移行したことや、社会経済活動との両立を標榜するウィズコロナ政策の進捗もあり、インバウンドを含めた人流と消費動向は所謂コロナ禍前の状態に回帰しつつあります。一方、長引く人手不足、物価上昇、世界的な金融引締め、中東情勢や中国経済の先行き懸念といったマイナス要因も併せて考えると、コロナ禍後の景気回復は緩やかなものになると予想されます。

 当社グループの業績においては、建設機械産業向け鍛造品の活況がピークを越したものの、当連結会計年度を通してみれば業績を牽引する主要な要素でありました。また、自動車産業向け鍛造品においては、長期間にわたり半導体不足の影響を受けていた自動車生産活動の回復効果が、徐々にではありますが当社グループの受注改善として認められるようになりました。一方、ウクライナ情勢等を受けた資源価格ならびに電力をはじめとしたエネルギー価格の上昇に対しては、製品価格への反映を進めたもののその影響を全て相殺するには至らず、収益回復への足かせとなりました。以上のような経済環境に加え、当社高萩工場において2023年3月に発生した火災を主因に一時的に正常な生産活動から乖離したこと、同年9月に高萩市を含む地域で発生した線状降水帯に起因する集中豪雨により、被害は軽度であったものの当社高萩工場の製造工程に一部影響が生じたことなどから、特に当社鍛造部門の事業計画進捗状況としては必ずしも満足のいくものではなく、他の事業部門やグループ会社の業績をもって補足される結果となりました。

 このような状況下、当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

a.財政状態

 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ3億12百万円増加し、388億71百万円となりました。

 当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ17億99百万円減少し、119億75百万円となりました。

 当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ21億12百万円増加し、268億96百万円となりました。

 

b.経営成績

 当連結会計年度の経営成績は、売上高は主力の鍛造事業で鋼材仕入価格及び国内エネルギー価格の上昇等が販売価格に反映されましたが、物流事業不振の影響が大きく、前期比1億50百万円減少の215億87百万円となりました。また、利益については、営業利益が7億34百万円(前連結会計年度は8億14百万円)、経常利益は10億60百万円(同10億61百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は保有する投資有価証券の売却益5億20百万円を特別利益に計上したこと等により9億63百万円(同5億94百万円)となりました。

 

 セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。

 

(a)鍛造事業

 当社グループの主要事業である鍛造事業においては、販売重量のベースで前期比減少となったものの、鋼材仕入価格及びエネルギー価格の上昇等が販売価格に反映されたことにより、売上高は前期比4億69百万円増加の184億38百万円、セグメント利益は前期比微減の5億62百万円(前連結会計年度は5億87百万円)となりました。各分野の状況は以下のとおりです。

ⅰ 自動車産業向け

 鍛造品の主要マーケットである国内自動車産業の海外生産及び部品現地調達の拡大により、同産業に関わる鍛造品の国内需要は減少傾向にあります。新型コロナウイルス感染症及び車載用半導体不足の影響は看過できる水準まで軽減されており、自動車生産活動は回復するものと考えられます。

 タイ国の子会社においては、エネルギー価格上昇に関し日本に比べて製品販売価格への反映が難しいこと、同国政策金利の上昇を伴った金融引締めの影響でピックアップトラックに対する消費者の購買力低下に直面していること等厳しい経営環境下にありますが、事業計画自体にそのリスクを織込んでいたことに加え、為替相場と預金金利による損益面での好影響にも支えられ、計画利益を達成する水準で着地しました。

ⅱ 建設機械産業向け

 建設機械産業は、建設機械ならびに鉱山機械の市況がピークを越し下降局面を迎えましたが、事業計画にはこの影響を織込んでおり、計画比堅調な業績推移を示しております。

 

ⅲ その他産業向け

 建築資材や工作機械部品など、自動車関連以外のマーケットでの受注実績は計画における見立てと大きな相違はなく、今後も販路拡大に向けた企業努力を引続き重ねてまいります。

 

(b)建機事業

 仮設機材の販売・リースを行う建機事業は、首都圏を中心に再開発事業や社会インフラの改修整備等が堅調なことから、仮設機材の需要が安定基調にありました。リース品の稼働率が高水準で推移したことに加え、収益性の良化を図った商品設定も奏功し、売上高は前期比1億29百万円増加の20億75百万円、セグメント利益は1億41百万円(前連結会計年度は83百万円)となりました。

 

(c)物流事業

 金属製パレットの製造販売を中心とした物流事業は、当連結会計年度において取引数量が不足し、業績は当初想定に対し大きく未達となりました。この結果、売上高は前期比7億40百万円減少の8億57百万円、セグメント損失は37百万円(前連結会計年度は65百万円の利益)となりました。

 

(d)不動産事業

 不動産事業の売上高は、賃貸物件の入居状況が堅調に推移する一方で、2022年11月に川崎第2ビルを売却したことに伴い前期比9百万円減少の2億16百万円となり、セグメント利益は1億31百万円(前連結会計年度は1億27百万円)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ29億88百万円減少し、44億79百万円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における営業活動による資金の増加は、17億53百万円(前連結会計年度は5億76百万円の増加)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益が15億8百万円となったこと、減価償却費13億36百万円を計上したことなどが資金増加要因となった一方で、投資有価証券売却益5億20百万円の計上や売上債権、棚卸資産、仕入債務それぞれの減少に伴い合わせて5億49百万円の資金減少要因があったことなどによります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における投資活動による資金の減少は、33億33百万円(前連結会計年度は3億88百万円の増加)となりました。これは主に定期預金(3ケ月超)の純増加額28億62百万円及び有形固定資産の取得支出10億53百万円による資金の減少があった一方で、投資有価証券の売却収入6億4百万円があったことなどによります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における財務活動による資金の減少は、15億85百万円(前連結会計年度は7億56百万円の増加)となりました。これは、主に短期借入金の返済12億円と、配当金3億72百万円の支払いなどによります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(千円)

前年比(%)

鍛造事業

18,525,691

2.1

建機事業

2,075,845

3.5

物流事業

852,569

△46.3

不動産事業

合計

21,454,105

△1.3

(注)1.金額は販売価格によるものであります。

2.当連結会計年度において物流事業の生産実績に著しい変動がありました。これは前年に比べ大口受注が獲得できなかったことを主因として、取引成約が大幅減少となったことによるものです。

3.不動産事業については、主に賃貸収入のため、生産実績は記載しておりません。

 

b.受注実績

 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(千円)

前年比(%)

受注残高(千円)

前年比(%)

鍛造事業

17,765,999

△4.0

2,908,730

△18.8

建機事業

2,104,113

6.8

288,240

11.0

物流事業

816,536

△50.3

192,077

△17.6

不動産事業

合計

20,686,648

△6.4

3,389,047

△16.8

  (注)不動産事業については、主に賃貸収入のため、受注実績は記載しておりません。

 

c.販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(千円)

前年比(%)

鍛造事業

18,438,259

2.6

建機事業

2,075,622

6.7

物流事業

857,534

△46.3

不動産事業

216,299

△4.2

合計

21,587,716

△0.7

(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自  2022年4月1日

至  2023年3月31日)

当連結会計年度

(自  2023年4月1日

至  2024年3月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

株式会社小松製作所

3,446,813

15.9

2,945,575

13.6

3.当連結会計年度において物流事業の販売実績に著しい変動がありました。これは前年に比べ大口受注が獲得できなかったことを主因として、取引成約が大幅減少となったことによるものです。

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。

 

① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

(a)財政状態の分析

(資産の部)

 当連結会計年度末の資産合計額は、388億71百万円となり、前連結会計年度末に比べ3億12百万円増加しました。資産の主な増減は以下のとおりです。

 流動資産は、前連結会計年度末に比べ4億16百万円減少し、218億92百万円となりました。これは売上債権が、回収の進捗もあり5億42百万円減少したこと、現金及び預金が2億24百万円増加したことなどによります。

 固定資産は、前連結会計年度末に比べ7億29百万円増加し、169億79百万円となりました。これは、主に有形固定資産が減価償却により1億89百万円減少したことならびに投資有価証券が時価上昇により9億37百万円増加したことなどによります。

 

(負債の部)

 当連結会計年度末の負債合計は、119億75百万円となり、前連結会計年度末に比べ17億99百万円減少しました。負債の増加の主な要因は以下のとおりです。

 流動負債は、前連結会計年度末に比べ23億91百万円減少し、96億59百万円となりました。これは、主に鍛造事業において鋼材価格の上昇が見られた一方で、一部支払いサイトの短縮を実施したことから仕入債務が12億11百万円減少したこと、手元余剰資金を短期借入金の返済に充当した結果、同借入金が12億円減少したことなどによります。

 固定負債は、前連結会計年度末に比べ5億91百万円増加し、23億15百万円となりました。これは、主に繰延税金負債が5億44百万円増加したことなどによります。

 

(純資産の部)

 当連結会計年度末の純資産合計は、268億96百万円となり、前連結会計年度末に比べ21億12百万円増加しました。

 これは利益計上と配当金支払いの差引等により利益剰余金が5億90百万円増加したこと、保有有価証券の時価上昇や為替換算調整によりその他の包括利益累計額合計が14億98百万円増加したことなどによります。

 

(b)経営成績の分析

(売上高)

 当連結会計年度における売上高は、鍛造事業と建機事業において増加したものの、物流事業不芳の影響が大きく、前期比1億50百万円減少の215億87百万円となりました。

 

(営業利益)

 当連結会計年度における営業利益は、建機事業における増益となる一方、物流事業の減益幅が大きく、7億34百万円(前連結会計年度は8億14百万円)となりました。

 

(経常利益)

 当連結会計年度における経常利益は、営業外収支で、主にタイ国における預金金利上昇により受取利息が前連結会計年度に比べ92百万円増加しましたが、営業利益減少の影響もあり、ほぼ横ばいの10億60百万円(前連結会計年度は10億61百万円)となりました。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

 当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、投資有価証券売却益5億20百万円や火災に伴う受取保険金40百万円を含む特別利益5億66百万円を計上する一方、高萩工場集中豪雨災害に伴う災害損失引当金37百万円やシステム開発の方針変更に伴うソフトウエア除却損47百万円等から成る特別損失を1億18百万円計上したこと、法人税、住民税及び事業税が前連結会計年度比45百万円増加の3億6百万円であったことなどから、9億63百万円(前連結会計年度は5億94百万円)となりました。

 

 なお、セグメントごとの経営成績に関する認識及び分析・検討内容については、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況 b.経営成績」に記載しております。

 

(c)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容ならびに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 キャッシュ・フローの状況の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 当社グループの運転資金需要は、主に生産活動に必要な材料費、労務費、販売費及び一般管理費に係る資金です。

 また設備資金需要としては、各事業部門における生産拠点整備、生産設備増強等に係る資金です。なお、2025年3月期のキャッシュ・フローに重要な影響を与える資本的支出は、鍛造事業において国内外工場の設備改修工事等を中心に10億円の投資を計画していますが、これらの資金については自己資金を充当するほか、必要に応じて調達手段を検討する予定です。

 株主還元への支出については配当金が主となっており、その方針を「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載しております。

 

② 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表の作成にあたっては、資産、負債、収益及び費用に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いています。当社グループの連結財務諸表作成にあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しています。

 当社グループでは、当連結会計年度末時点で入手可能な情報を基に重要な会計上の見積りを行っていますが、自動車及び建設機械の国内外の販売状況、エネルギー価格の製品価格への反映動向等が変化した場合には、上記見積りの結果に影響し、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。