売上高

利益

資産

キャッシュフロー

セグメント別売上

セグメント別利益

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率

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最終更新:

E01572 Japan GAAP

売上高

473.5億 円

前期

591.8億 円

前期比

80.0%

時価総額

356.2億 円

株価

4,280 (04/26)

発行済株式数

8,323,074

EPS(実績)

285.71 円

PER(実績)

14.98 倍

平均給与

683.0万 円

前期

679.5万 円

前期比

100.5%

平均年齢(勤続年数)

44.8歳(15.7年)

従業員数

582人(連結:1,143人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

3【事業の内容】

 当社グループは、当社、子会社12社で構成され、物流システム及び機械・プラントの企画、開発、設計、製作、施工、販売を主体とし、各事業に関連するリース、メンテナンスなどの事業活動を展開しております。また、産業用設備・機器の製造・販売、建築請負、不動産賃貸・管理、アスベスト等の調査・測定・分析及び環境測定機器の保守管理、その他のサービス等の事業も営んでおります。

 当社グループの事業における位置付けは次の通りであります。

 なお、次の4事業は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。

 また、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載の通りであります。

物流ソリューション事業

 当社が製造・販売からメンテナンスまで一貫して行っているほか、マレーシア国においては子会社のトーヨーカネツマレーシア社が製造、販売しております。

プラント事業

 当社が各種貯蔵タンクのメンテナンス業務を行っているほか、子会社のTKKプラントエンジ株式会社は、当事業に対し人材派遣及び教育を行っております。

次世代エネルギー開発事業

 当社が各種貯蔵タンクを製造・販売するほか、インドネシア国においては子会社のトーヨーカネツインドネシア社、マレーシア国においては子会社のトーヨーカネツマレーシア社、シンガポール国においては子会社のトーヨーカネツシンガポール社が製造・販売しております。

みらい創生その他事業

 産業用設備・機器の製造・販売は、子会社のトーヨーコーケン株式会社が製造・販売しております。

 建築請負は、当社が行うほか、子会社のトーヨーカネツビルテック株式会社が行っております。

 不動産の賃貸・管理は、当社が行うほか、子会社の株式会社トーヨーサービスシステムが行っております。

 家具・家電、物流システム機器及び当社をはじめ国内の関係会社各社が使用している事務用機器の一部については、子会社の株式会社トーヨーサービスシステムが、当社をはじめ国内の関係会社各社とリース契約を結んでおります。

 複写・印刷業及び事務用品・機器の販売は、子会社の株式会社トーヨーサービスシステムが行っております。

 アスベスト、シックハウス、騒音・振動、臭気等の調査、測定及び分析は、子会社の環境リサーチ株式会社が行っております。

 環境機器及び計測機器の保守管理・点検・修理・データ解析、環境調査(生活環境・自然環境)、環境アセスメント、環境モニタリングシステム販売、環境測定器・試薬などの販売は、子会社の環境計測株式会社が行っております。

 BtoB領域を主とする国内外ベンチャー企業への投資事業をトーヨーカネツ・コーポレートベンチャー投資事業組合及びトーヨーカネツ・コーポレートベンチャー2号投資事業組合が行っております。

 

 事業の系統図は以下の通りであります。

※画像省略しています。

 

23/06/28

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

  当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りであります。

 ①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症に対する経済活動の制限の緩和が進んできたことから、設備投資や個人消費が緩やかな回復基調を見せておりますが、物価高や、生産財を中心とした供給面での制約などが払拭されず、先行きは依然として不透明な状況になっております。

 このような経済環境の中、物流ソリューション事業は、ネット通販及び生協向けの物量の増加や人手不足を背景とした自動化・省人化設備への需要が引き続き堅調に推移しております。一方で空港向け手荷物搬送システムは、旅客数減少の影響で引き続き設備投資の低迷が見られました。

 プラント事業では、国内製油所向けメンテナンス事業の需要が引き続き堅調に推移しております。また、次世代エネルギー開発事業では、カーボンニュートラルの要請に応えるべく、次世代エネルギーに関連する研究開発活動に注力する一方で、タンク新設案件の引合いに対応を続けております。

 みらい創生その他事業では、構成する3事業のうち、産業機械事業では一部業界における生産設備の投資計画先送り等の影響があったものの、今年度後半にかけて需要は回復傾向となりました。建築事業では建築資材や工事費の高騰の影響により、厳しい事業環境が継続しております。環境事業では、官公需は例年並みに推移し、民需はアスベスト関連法規改正等により市場は拡大傾向で推移いたしました。

a.財政状態

 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ2億88百万円減少し、640億1百万円となりました。

 当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ18億99百万円減少し、259億14百万円となりました。

 当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ16億10百万円増加し、380億87百万円となりました。

b.経営成績

 このような状況の中、2022年度の連結決算の状況は、プラント事業における、前年度の収益認識会計基準の適用初年度の影響の反動減などから、売上高が473億51百万円(前連結会計年度比20.0%減)、営業利益は24億97百万円(同11.1%減)、経常利益は28億96百万円(同16.6%減)、持ち合い株式の解消に伴う投資有価証券売却益の発生などにより、親会社株主に帰属する当期純利益は23億78百万円(同1.9%増)となりました。また受注高につきましては、399億94百万円(同12.7%減)となりました。

 セグメントの経営成績は次の通りであります。なお、当連結会計年度より、セグメントの区分を変更しており、前期との比較分析は、変更後の区分に基づいております。

・物流ソリューション事業

 ネット通販、3PL、製造業向けの「マルチシャトル」を組み込んだ庫内自動化設備案件を中心に売上計上されましたが、世界的なサプライチェーンの混乱による部品調達難の影響により売上、営業利益は減少しました。

 この結果、当事業の売上高は280億32百万円(前連結会計年度比15.0%減)、営業利益は26億5百万円(同17.3%減)、受注高は320億51百万円(同0.3%増)となりました。

・プラント事業

 国内製油所向けメンテナンス案件については、売上高は85億8百万円(前連結会計年度比38.8%減)となりました。なお、前連結会計年度の収益認識会計基準適用初年度の影響額を除いた前連結会計年度比は3.0%の減となります。

 また、営業利益は5億60百万円(同1.7%増)、受注高は70億65百万円(同45.0%減)となりました。

・次世代エネルギー開発事業

 タンク新設案件の収益については当事業にて認識しており、売上高は10億43百万円(前連結会計年度比5.9%減)となりました。

 また営業損益については営業損失7億34百万円(前連結会計年度は営業損失7億17百万円)、受注高は8億78百万円(同11.5%減)となりました。

・みらい創生その他事業

 産業機械事業では、サプライチェーンの混乱による部品不足や仕入外注コストが上昇する一方で、営業活動強化により主力製品のウインチ、バランサの拡販に努めた結果、過去最高益を更新いたしました。建築事業では、前年度の大型案件の反動減により、大幅な減収となりましたが、利益面では既設建築の改修工事やゴンドラ資材のレンタル・仮設サービスの案件増加の影響もあり、前期比で増益となりました。

 環境事業では、官公庁・自治体向けの環境常時監視ソリューションによる安定収益を確保いたしました。また、市場拡大の追い風の中、グループシナジーも活かした営業活動が奏功し、アスベスト調査・分析分野を伸長させたことにより大幅な増収・増益を達成いたしました。

 その結果、当事業の売上高は97億67百万円(前連結会計年度比12.7%減)、営業利益はグループ各社の事

業成果に加え、前年度に不動産事業において計上された資産除去債務による減益要因が解消されたこともあり、10億71百万円(同87.3%増)となりました。

 ②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末と比べて17億33百万円減少し、69億21百万円になりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により得られた資金は11億5百万円(前連結会計年度は10億97百万円の支出)になりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益の計上34億8百万円、売上債権及び契約資産の減少16億89百万円、契約負債の増加14億78百万円、棚卸資産の増加25億41百万円、法人税等の支払額10億83百万円等によるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により得られた資金は8億26百万円(前連結会計年度は8億30百万円の支出)になりました。主な要因は、固定資産の取得による支出11億87百万円、固定資産の売却による収入5億7百万円、投資有価証券の売却及び償還による収入15億65百万円等によるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動に用いた資金は37億19百万円(前連結会計年度は32億8百万円の収入)になりました。主な要因は、短期借入金の純減少額27億63百万円、配当金の支払11億93百万円等によるものです。

 ③生産、受注及び販売の実績

 1.受注実績

 当連結会計年度における各事業の受注実績を示すと、次の通りであります。

 なお一部の見込生産を除き、受注生産を行っております。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

物流ソリューション事業

32,051

100.3%

35,454

112.8%

プラント事業

7,065

55.0%

5,291

78.6%

次世代エネルギー開発事業

878

88.5%

379

69.7%

合計

39,994

87.3%

41,125

106.2%

 

 2.販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメント毎に示すと、次の通りであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

物流ソリューション事業

28,032

85.0%

プラント事業

8,508

61.2%

次世代エネルギー開発事業

1,043

94.1%

みらい創生その他事業

9,767

87.3%

合計

47,351

80.0%

 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自  2021年4月1日

至  2022年3月31日)

当連結会計年度

(自  2022年4月1日

至  2023年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

アマゾンジャパン合同会社

9,663

16.3

9,598

20.3

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

  経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されており、その作成にあたっては、決算日における資産、負債の報告金額及び収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、判断及び仮定を使用することが必要となります。当社グループの経営陣は連結財務諸表作成の基礎となる見積り、判断及び仮定を過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。

 なお、当社グループの連結財務諸表において採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 a.経営成績等の状況に関する分析・検討

(中期経営計画の目指す経営指標に関する分析)

 当社グループは「未来へ向けた成長路線の確立」を基本方針とし、当社グループが解決すべき社会課題を明確化した『グループ中期経営計画(2022~2024年度)』を策定し、推進しています。

 グループ中期経営計画(2022~2024年度)における各セグメントの目標数値、基本戦略及びそれらの進捗状況、並びに経営者が認識する現状の事業環境については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しておりますので、ご参照ください。

2022年度の業績予想と実績との比較

(単位:百万円)

 

2022年度(予想)

2022年度(実績)

予想比

2024年度

(中計目標)

売上高

52,100

47,351

△4,748

65,000

物流ソリューション事業

31,000

28,032

△2,967

36,400

プラント事業

9,000

8,508

△491

8,500

次世代エネルギー開発事業

2,000

1,043

△956

2,400

みらい創生その他事業

10,100

9,767

△332

17,700

営業利益

2,700

2,497

△202

4,200

物流ソリューション事業

3,100

2,605

△494

3,700

プラント事業

380

560

180

450

次世代エネルギー開発事業

△470

△734

△264

△260

みらい創生その他事業

800

1,071

271

1,230

ROE

6.0%

6.4%

0.4pt

8.0%

 

 売上高は、予想比47億48百万円減収(9.1%減)の473億51百万円となりました。これは、物流ソリューション事業における世界的なサプライチェーンの混乱による部品調達難の影響や、プラント事業における前年度の収益認識会計基準の適用初年度の影響の反動減等によるものです。

 営業利益は、予想比2億2百万円減益(7.5%減)の24億97百万円となりました。これは、物流ソリューション事業における世界的なサプライチェーンの混乱による部品調達難の影響等によるものです。

 ROEは、投資有価証券売却益を計上したこと等により予想比0.4ポイント増加の6.4%となりました。

 

 b.財政状態に関する分析・検討

 当連結会計年度末における総資産は640億1百万円となり、前連結会計年度末に比べ2億88百万円減少しました。これは主に現金及び預金が17億69百万円、受取手形、売掛金及び契約資産が16億78百万円減少し、原材料及び貯蔵品が22億36百万円増加したことによるものです。一方負債は259億14百万円となり、前連結会計年度末に比べ18億99百万円減少しました。これは主に金融機関からの借入金(短期借入金・1年内返済予定の長期借入金・長期借入金)が合計で22億63百万円減少したことによるものです。

 また純資産については、380億87百万円となり、前連結会計年度末に比べ16億10百万円増加しました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益23億78百万円、剰余金の配当11億93百万円及びその他有価証券評価差額金の増加7億42百万円によるものです。

 主に物流ソリューション事業における売上代金の回収や、政策保有株式の売却による収入を原資に借入金を返済したため、前連結会計年度と比べ金融機関からの借入金が減少しております。

 また、主に物流ソリューション事業において、世界的なサプライチェーンの混乱による部品調達難に備えるために在庫を積み増した結果、原材料及び貯蔵品が増加しております。

 この結果、バランスシートはやや縮小し、当連結会計年度末の自己資本比率としては59.5%と前連結会計年度末に比べ2.8ポイント改善しました。

 

 c.キャッシュ・フローに関する分析・検討

当社グループの資金需要のうち主なものは、生産活動に必要な材料費、外注費及び労務費等の製造費用や、受注獲得や競争力強化のための販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、資金の需給状況に応じて株主還元や成長投資にも資金を利用しております。また、ロシアによるウクライナ侵攻、世界的なインフレーションの加速、またそれらに起因する原材料不足やサプライチェーンの混乱等によるキャッシュ・フローの急激な悪化に備え、当社グループでは手元流動性を十分に確保する方針を執っております。万一、追加の資金が必要になった場合には、金融機関からの借り入れにより資金を調達していく考えです。

 当社グループは、当連結会計年度において株主還元に14億95百万円、成長投資に12億42百万円使用しました。当社では、株主の皆様に対する利益還元を経営の重要課題の一つとして位置付けており、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載しております株主還元方針に従った自己株式の取得や配当金の支払い等、機動的な株主還元を実施しております。

 また、2022年度より開始いたしましたグループ中期経営計画(2022年~2024年度)に則り、次世代エネルギー開発事業の研究開発やみらい創生その他事業の業容拡大を目指した投資、既存事業の生産能力強化等成長投資にも資金を利用してまいります。

 当社グループでは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保するため、営業活動から獲得した手元資金を活用するほか、必要に応じて機関投資家向けの社債発行や、金融機関より短期借入金及び長期借入金による資金調達を行っております。

 なお、当連結会計年度末における有利子負債残高は114億37百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は69億21百万円であります。