売上高

利益

資産

キャッシュフロー

セグメント別売上

セグメント別利益

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率


最終更新:

E01645 Japan GAAP

売上高

586.1億 円

前期

487.0億 円

前期比

120.3%

時価総額

1,389.9億 円

株価

5,550 (07/12)

発行済株式数

25,042,406

EPS(実績)

430.47 円

PER(実績)

12.89 倍

平均給与

769.6万 円

前期

703.7万 円

前期比

109.4%

平均年齢(勤続年数)

40.6歳(14.5年)

従業員数

594人(連結:1,132人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

3【事業の内容】

 当社グループは、当社(日本ピラー工業株式会社)、子会社22社及び関連会社1社で構成されており、ピラフロン製品(ふっ素樹脂製品)及びメカニカルシール製品、グランドパッキン・ガスケット製品を主力とした流体制御関連機器製品の製造販売を行っております。これらの製品は半導体・液晶をはじめとして電力、石油、自動車、化学、船舶、土木建築、食品、医薬品などの幅広い産業分野の重要機能部品として不可欠であり、得意先は産業界の広範囲にわたっております。また、その他として不動産賃貸業、保険代理業等を行っております。

 当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは、次のとおりであります。

 なお、次の事業区分は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。

 

 

(1)電子機器関連事業………………………主要な製品はピラフロン製品であります。

ピラフロン製品……………………………当社が製造・販売するほか、製造については、国内ではエヌピイ工業㈱、日本ピラー精密㈱及び日本ピラー九州㈱が、海外ではジョ州ピラー工業有限公司、台湾ピラー工業㈱及び日本ピラーアメリカ㈱が行っております。

また、国内の一部の得意先については子会社の㈱ピラーシールソリューションズ、アジア地域においては上海ピラートレーディング有限公司他5社を通じ、米州地域においては日本ピラーアメリカ㈱を通じ、欧州地域においては日本ピラーヨーロッパ㈱を通じて販売しております。

 

(2)産業機器関連事業………………………主要な製品はメカニカルシール製品、グランドパッキン・ガスケット製品であります。

メカニカルシール製品……………………当社が製造・販売するほか、㈱タンケンシールセーコウも製造・販売を行っております。そして、製造については、国内では日本ピラー精密㈱が、海外では台湾ピラー工業㈱、ジョ州ピラー工業有限公司、日本ピラーインドネシア製造㈱及び韓国ピラー工業㈱が行っております。

また、国内の一部の得意先については子会社の㈱ピラーシールソリューションズ、アジア地域においては日本ピラーシンガポール㈱他4社を通じ、米州地域においては日本ピラーアメリカ㈱を通じ、欧州地域においては日本ピラーヨーロッパ㈱を通じ、中東・アフリカ地域においては日本ピラー中東㈱を通じて販売しております。

グランドパッキン・ガスケット製品……当社が製造・販売するほか、製造については、国内では日本ピラー精密㈱が、海外ではジョ州ピラー工業有限公司、日本ピラーメキシコ㈱及び韓国ピラー工業㈱で行っております。

また、国内の一部の得意先については子会社の㈱ピラーシールソリューションズ、アジア地域においては日本ピラーシンガポール㈱他4社を通じ、米州地域においては日本ピラーアメリカ㈱を通じ、欧州地域においては日本ピラーヨーロッパ㈱を通じ、中東・アフリカ地域においては日本ピラー中東㈱を通じて販売しております。

 

 

(3)その他部門………………………………主な業務内容は、オフィスビルの賃貸業、保険代理業及び売電事業であります。

エヌピイ不動産㈱は当社名古屋支店他が入居しているオフィスビルの賃貸業を、エヌピイ産業㈱は火災、傷害及び自動車保険の代理業を行っております。

また、当社福知山事業所、九州工場で売電事業を行っております。

 

当社グループ主要製品における主な用途及び使用箇所

主要製品

主な用途

主な使用箇所

ピラフロン製品

半導体・液晶・有機EL等の基板製造装置

 

一般産業機器

自動車用衝突防止装置

建築・土木用免震装置

製造装置内の高純度薬液の循環及び基板への薬液塗布・洗浄ラインにおける配管接続部

高性能樹脂で構成される継手・チューブ・ポンプ・バルブ他の高機能部品及び機器

高機能シール部品(往復動機器・回転機等)

ミリ波レーダーアンテナ

病院・役所・物流センター・半導体工場等における免震装置

メカニカルシール製品

ポンプ・撹拌機

石油・化学・食品等の装置産業における流体移送ポンプ及び撹拌機

火力・原子力発電所における各種ポンプ

グランドパッキン・ガスケット製品

バルブ・ポンプ

配管接続部

火力・原子力発電所における各種バルブ及びポンプ

石油・化学プラントにおける各種バルブ及びポンプ

自動車排気管接続部

石油・化学等の装置産業及び火力・原子力発電所における配管接続部

 

[事業系統図]

 以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。

※画像省略しています。

 

24/06/25

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度のわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による行動制限が緩和され、経済活動の正常化が進展し、緩やかな回復基調が続きました。しかし、急激な為替相場の変動、エネルギーや原材料の価格高騰など、景気の先行きは予断を許さない状況が続いております。

 世界経済においても、総じて緩やかな回復基調にありましたが、世界的な金融引き締めの継続、中国経済の減

速、ウクライナ情勢の長期化や中東紛争等、地政学リスクは深刻化しており、依然として不透明な状況が継続しております。

 

 このような環境の中、当社グループは2023年を初年度とする3ヵ年中期経営計画「One2025」を策定し、「企業価値の更なる向上」に向けた変革に取り組み、目標達成に向け各種施策に取り組んでまいりました。

 この結果、当連結会計年度の売上高は586億5百万円(前期比20.3%増)となり、利益面では、営業利益は142億6百万円(前期比2.6%増)、経常利益は150億98百万円(前期比6.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、107億80百万円(前期比3.4%増)となりました。

 

 セグメントの業績は次のとおりであります。

 

電子機器関連事業

 電子機器関連事業においては、半導体市場は低調に推移したものの受注残の消化や原材料価格の高騰に対して適正価格での販売に努めた結果、半導体・液晶製造装置関連業界向けピラフロン製品が増収となったことに加え、免震装置関連製品の販売が大きく伸長しました。

 この結果、電子機器関連事業の売上高は404億75百万円(前期比9.9%増)、営業利益は112億55百万円(前期比4.3%減)となりました。

 

産業機器関連事業

 産業機器関連事業では、メカニカルシール製品は精密機械向け製品が低調であったものの、エネルギー市場に関連する補修品の販売が好調でした。また、グランドパッキン・ガスケット製品では石油プラント向け製品の販売が増加しました。さらに株式会社タンケンシールセーコウが当社グループ入りした効果もあり、売上高は前年同期比で大きく増加となりました。

 この結果、産業機器関連事業の売上高は180億93百万円(前期比52.8%増)、営業利益は29億28百万円(前期比42.2%増)となりました。

 

その他部門(不動産賃貸業等)

 その他部門の売上高は36百万円(前期比4.0%減)、営業利益は23百万円(前期比4.3%減)となりました。

 

財政状態

(資産)

 当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ263億43百万円増加し、988億35百万円となりました。主な増加は建物及び構築物の増加112億71百万円、のれんの増加41億99百万円であります。

(負債)

 当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ157億61百万円増加し、288億86百万円となりました。主な増加は社債の増加100億円と設備関係電子記録債務の増加29億49百万円であります。

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ105億81百万円増加し、699億49百万円となりました。主な増加は利益剰余金の増加75億41百万円であります。

 この結果、自己資本比率は70.8%(前連結会計年度は81.9%)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における連結キャッシュ・フローの状況は、営業活動によるキャッシュ・フロー56億40百万円(前期は60億58百万円)に対し、投資活動によるキャッシュ・フローは△161億97百万円(前期は△5億73百万円)であり、財務活動によるキャッシュ・フローは53億23百万円(前期は△27億90百万円)となりました。この結果、現金及び現金同等物は44億5百万円減少し、178億78百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは56億40百万円(前期は60億58百万円)となりました。その主な要因は、税金等調整前当期純利益150億24百万円(前期は145億87百万円)によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは△161億97百万円(前期は△5億73百万円)となりました。その主な要因は、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出△51億43百万円(前期は支出なし)、有形及び無形固定資産の取得による支出△114億65百万円(前期は△24億82百万円)によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは53億23百万円(前期は△27億90百万円)となりました。その主な要因は、社債の発行による収入100億円(前期は収入なし)、配当金の支払額△32億38百万円(前期は△27億15百万円)によるものであります。

 

③生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

電子機器関連

39,356

112.3

産業機器関連

16,015

159.9

合計

55,371

122.9

 (注)金額は販売価格によっております。

 

b.受注実績

 当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

電子機器関連

33,061

78.7

10,966

59.7

産業機器関連

17,486

143.0

4,112

137.3

合計

50,548

93.2

15,079

70.5

 (注)金額は販売価格によっております。

 

c.販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

電子機器関連

40,475

109.9

産業機器関連

18,093

152.8

報告セグメント計

58,568

120.4

その他

36

96.0

合計

58,605

120.3

 (注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

当連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

金額 (百万円)

割合(%)

金額 (百万円)

割合(%)

㈱SCREENセミコンダクターソリューションズ

6,469

13.3

7,643

13.0

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、売上高は586億5百万円(前期比20.3%増)となり、利益面では、営業利益は142億6百万円(前期比2.6%増)、経常利益は150億98百万円(前期比6.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、107億80百万円(前期比3.4%増)となりました。

電子機器関連事業においては、半導体市場は低調に推移したものの受注残の消化や原材料価格の高騰に対して適正価格での販売に努めた結果、半導体・液晶製造装置関連業界向けピラフロン製品が増収となったことに加え、免震装置関連製品販売が大きく伸長しました。

産業機器関連事業においては、メカニカルシール製品は精密機械向け製品が低調であったものの、エネルギー市場に関連する補修品販売が好調でした。また、グランドパッキン・ガスケット製品は石油プラント向け製品の販売が増加しました。さらに株式会社タンケンシールセーコウが当社グループ入りした効果もあり、売上高は前年同期比で大きく増加となりました。

経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、経営方針、経営環境及び対処すべき課題等に記載しているとおり、売上高、営業利益、ROEを重要指標と位置づけております。

当連結会計年度におきましては、売上高570億円、営業利益125億円の目標に対し、売上高586億5百万円(計画比2.8%増)、営業利益142億6百万円(計画比13.7%増)となり,売上高、営業利益ともに目標を達成いたしました。

また、ROEは10.0%以上を目標としておりましたが、当連結会計年度につきましては16.7%となり、目標を大きく上回りました。今後も安定した業容の拡大、生産性の向上やコスト削減による収益力を高めることで、引き続き目標を上回るよう努めてまいります。

セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。

当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料購入等の製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は主に設備投資等によるものであります。

当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と財源の安定的な確保を基本方針としており、短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入れ、設備投資等の長期運転資金は自己資金及び金融機関からの長期借入れを基本としております。

なお、当連結会計年度末における借入金、社債及びリース債務を含む有利子負債の残高は126億69百万円であります。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は178億78百万円となっております。

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、時価による測定を含め、会計上の見積りを行うに際して使用した仮定は、合理的であると判断しており、当社及び連結子会社の財産及び損益の状況を適正に表示しております。

なお、当連結会計年度において、記載すべき重要な会計上の見積りはありません。