売上高

利益

資産

キャッシュフロー

セグメント別売上

セグメント別利益

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率


最終更新:

E01741 IFRS

売上高

5,756.6億 円

前期

5,559.6億 円

前期比

103.5%

時価総額

1.53兆 円

株価

5,729 (07/12)

発行済株式数

266,690,497

EPS(実績)

193.49 円

PER(実績)

29.61 倍

平均給与

872.3万 円

前期

862.8万 円

前期比

101.1%

平均年齢(勤続年数)

42.1歳(18.6年)

従業員数

3,189人(連結:13,010人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

3【事業の内容】

当社グループは、当社を中核として子会社71社および関連会社15社(2024年2月29日現在)により構成され、「モーションコントロール」、「ロボット」、「システムエンジニアリング」および「その他」の各セグメントにおいて様々な分野で製造、販売、据付、保守およびエンジニアリング等の事業展開を行っております。

各セグメントにおける主な製品ならびに当社および主要な関係会社の当該セグメントにおける位置付けは概ね以下のとおりです。なお、当社を除く以下の会社はすべて連結子会社です。

セグメントおよび主要製品

当社および主要な関係会社の位置付け

〔モーションコントロール〕

ACサーボモータ、工作機械用AC主軸モータ、リニアモータ、PMモータ、コントローラ、デジタルガルバノスキャナ、汎用インバータ、電源回生コンバータ、マトリクスコンバータ

当社〔製造・販売・サービス〕

安川オートメーション・ドライブ㈱〔販売・サービス〕

㈱安川メカトレック〔販売〕

末松九機㈱〔販売〕

米国安川㈱〔製造・販売・サービス〕

欧州安川㈲〔製造・販売・サービス〕

安川電機(中国)有限公司〔販売・サービス〕

安川アジアパシフィック㈲〔販売・サービス〕

韓国安川電機㈱〔販売・サービス〕

〔ロボット〕

アーク溶接ロボット、スポット溶接ロボット、塗装ロボット、ハンドリングロボット、シーリング・切断ロボット、バリ取り・研磨ロボット、半導体・液晶製造装置用クリーン・真空搬送ロボット、自律ロボット、人協働ロボット、バイオメディカル用途対応ロボット、ロボット周辺機器、ロボット応用FAシステム、セルシュミレータ

当社〔製造・販売・サービス〕

㈱安川メカトレック〔販売〕

末松九機㈱〔販売〕

米国安川㈱〔製造・販売・サービス〕

欧州安川㈲〔製造・販売・サービス〕

安川電機(中国)有限公司〔販売・サービス〕

安川アジアパシフィック㈲〔販売・サービス〕

韓国安川電機㈱〔販売・サービス〕

〔システムエンジニアリング〕

鉄鋼プラント用電気システム、上下水道用電気システム、各種産業用電気システム、高圧インバータ、高圧マトリクスコンバータ、産業用モータ・発電機、太陽光発電用パワーコンディショナ、小水力発電用発電機、船舶用電機品

当社〔製造・販売・サービス〕

安川オートメーション・ドライブ㈱〔製造・販売・サービス〕

㈱安川メカトレック〔販売〕

末松九機㈱〔製造・販売・サービス〕

米国安川㈱〔製造・販売・サービス〕

安川アジアパシフィック㈲〔販売・サービス〕

〔その他〕

物流サービス ほか

当社〔販売〕

㈱安川ロジステック〔サービス〕

24/05/30

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

 

(1) 2023年度~2025年度中期経営計画「Realize 25」に関する認識および分析・検討内容

経営指標等につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 中期経営計画「Realize 25」の概要」に記載しております。

 

(2) 経営者による経営成績(P/L)の分析

① 概況

当期における当社グループの経営環境は、製造業全般における生産の高度化・自動化を目的とした設備投資が底堅く推移した一方、半導体・電子部品向けの需要は軟調に推移しました。

このような環境において当社グループの業績は、サプライチェーンの混乱により遅れていた生産が正常化し、受注残の消化が進んだことで、前期比で増収となりました。利益面については、高騰した原材料費などの価格転嫁やシステムエンジニアリングにおける事業構造改革の進展などがプラスに寄与しましたが、昨年度に一時的に発生した退職年金制度の変更や遊休不動産の売却などに伴うその他の収益がなくなった影響などにより減益となりました。

 

この結果、当期の経営成績は以下のとおりです。

 

2023年2月期

2024年2月期

前期比

売上収益

5,559億55百万円

5,756億58百万円

+3.5%

営業利益

683億 1百万円

662億25百万円

△3.0%

親会社の所有者に帰属する

当期利益

517億83百万円

506億87百万円

△2.1%

米ドル平均レート

134.12円

143.22円

+9.1円

ユーロ平均レート

139.84円

155.06円

+15.22円

中国人民元平均レート

19.68円

20.02円

+0.34円

韓国ウォン平均レート

0.103円

0.109円

+0.006円

 

なお、当期における当社グループの地域別の経営環境は以下のとおりです。

日 本:

半導体・電子部品市場における在庫調整の継続や自動車市場の投資低迷などにより、需要は総じて軟調に推移しました。

米 国:

オイル・ガス関連の設備投資や一般産業分野における自動化投資は継続したものの、半導体市場が低調に推移するなど、需要は伸び悩みました。

欧 州:

EVなどの成長市場における設備投資は継続したものの、景気後退の影響を受け製造業全般の需要は減速しました。

中 国:

太陽光発電用パネル製造装置などの一部市場において期初に堅調な需要が見られましたが、期の後半における市場全体の回復が総じて鈍く、製造業全般の需要は伸び悩みました。

中国除くアジア:

アセアン各国やインドにおいてはインフラ関連や一般産業分野などで、韓国ではEVなど自動車市場において、設備投資が堅調に推移しました。

 

 

② セグメント別の状況

当社グループでは、事業内容を4つのセグメントに分けています。

当期の各セグメントの経営成績は以下のとおりです。

モーションコントロール

売上収益   2,600億35百万円   (前期比   +3.1% )

営業損益     381億98百万円   (前期比   +5.5% )

モーションコントロールセグメントは、ACサーボモータ・コントローラ事業とインバータ事業で構成されています。

売上収益は半導体・電子部品向けが伸び悩んだものの、生産の正常化により販売が伸長し前期比で増収となりました。利益面については、高騰した原材料費の価格転嫁による採算性の改善や新製品への切替効果などにより増益となりました。

〔ACサーボモータ・コントローラ事業〕

 半導体・電子部品向けの需要低迷や在庫調整の長期化の影響を受け、売上収益は減少しました。

〔インバータ事業〕

 生産の正常化によりグローバルで売上が拡大したことに加え、米国のオイル・ガス関連およびアセアン各国やインドにおけるインフラ関連の需要が堅調に推移し、売上収益は大幅に伸長しました。

ロボット

売上収益   2,346億80百万円   (前期比   +4.8% )

営業損益     251億49百万円   (前期比   △3.7% )

一般産業分野において、中国では投資が低迷した一方、欧米を中心に人件費高騰・労働力不足を背景とした生産の高度化・自動化の投資が底堅く推移しました。また、韓国でのEVを中心とした自動車市場における塗装関連の大口案件の売上も寄与し、売上収益は前期比で増加しました。利益面については、高騰した資材の価格転嫁の取組みがプラスに寄与したものの、間接費の増加により減益となりました。

システムエンジニアリング

売上収益     554億55百万円   (前期比   +8.5% )

営業損益      56億37百万円   (前期比  +119.0% )

太陽光発電用パワーコンディショナや海外の港湾クレーン関連の販売が堅調に推移し、売上収益は前期比で増加しました。

利益面については、売上増加による利益増加に加え、大型風力発電関連の子会社の株式売却を行うなど、事業構造改革を進めた結果、大幅な増益となりました。

その他

売上収益     254億86百万円   (前期比  △11.8% )

営業損益       4億16百万円   (前期比  △76.7% )

その他セグメントは、物流サービス事業などで構成されています。

売上収益・営業利益ともに前期比で減少しました。

 

(3) 経営者による財政状態およびキャッシュ・フローの状況の分析

① 資本の財源および資金の流動性にかかる情報

(a) 資産、負債および資本(B/S)構造に関する基本的な考え方

(ア) 流動資産(手元現預金)

キャッシュがグローバルで分散し余剰にならないようにコントロールしながら、手元現預金は月商1ヵ月程度の水準を維持する方針です。

(イ) 非流動資産

将来の利益源になる投資を積極的に行う方針です。

(ウ) 資本構成

親会社所有者帰属持分比率50%以上を安定的な経営が実現できる水準とみております。今後は将来の設備投資のための内部留保が増えてきますが、現金・資本が過剰になることがないよう、一定のネットD/Eレシオを目安に置きながら効率性を重視する方針です。

 

(b) キャッシュアロケーションに関する基本的な考え方

当社は、営業活動により生み出したキャッシュを①投資、②株主還元、③従業員配分の3方向に効果的に投入することで、持続的な成長を実現することを基本方針としております。

(ア) 投資

中期経営計画「Realize 25」では、2023年度~2025年度の累計で1,500億円の投資計画を立てております。キャッシュを有効活用し、工場や事業所の再編、内製化や自動化および需要地生産の拡大など、効率化・付加価値向上のための先行投資を厚くしていく方針です。

(イ) 株主還元

当期利益に対し30%+αの配当性向を想定した経営を実践しております。キャッシュが想定以上に創出された場合は、追加の還元策も検討します。

(ウ) 従業員配分

中期経営計画の目標達成度合いに応じた中長期報酬制度を2022年度より従業員に拡大しております。従業員には、生産性の高い仕事のやり方により付加価値向上・利益率改善に取り組むインセンティブとなっております。また、従業員持株会への加入を促す制度としており、企業価値向上がインセンティブとなり従業員の経営参画意識を高める効果も期待しております。

 

② 資産、負債および資本(B/S)の状況

(a) 資産  7,023億35百万円(前期末比 492億2百万円増加)

棚卸資産等の増加により、流動資産が前期末に比べ251億99百万円増加しました。また、有形固定資産やその他の金融資産等の増加により、非流動資産が前期末に比べ240億2百万円増加しました。

 

(b) 負債  2,943億16百万円(前期末比 37億40百万円減少)

その他の流動負債等が増加したものの、短期借入金等の減少により、流動負債が前期末に比べ256億64百万円減少しました。一方、長期借入金等の増加により、非流動負債が前期末に比べ219億23百万円増加しました。

 

(c) 資本  4,080億18百万円(前期末比 529億42百万円増加)

利益剰余金やその他の資本の構成要素等が増加しました。

 

③ キャッシュ・フロー(C/F)の状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は402億79百万円(前期末比 19億95百万円減少)となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりです。

 

(a) 営業活動によるキャッシュ・フロー

棚卸資産の増加等があったものの、税引前当期利益や減価償却費の計上等により、546億19百万円の収入(前期比 568億28百万円の収入増)となりました。

 

(b) 投資活動によるキャッシュ・フロー

有形固定資産及び無形資産の取得による支出等により、293億46百万円の支出(前期比 96億51百万円の支出増)となりました。

 

(c) 財務活動によるキャッシュ・フロー

長期借入れによる収入があったものの、借入金の返済および配当金の支払い等により、294億16百万円の支出(前期比 366億14百万円の支出増)となりました。

 

※営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを合算したフリー・キャッシュ・フローは252億72百万円の収入となりました。

 

(4) 生産、受注および販売の実績

当社グループの生産・販売品目は広範囲にわたりかつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、また受注生産形態をとらない製品も多く、セグメントごとに生産規模および受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。

このため、生産および受注の実績については、「(2) 経営者による経営成績(P/L)の分析」におけるセグメントの経営成績に関連づけて記載しております。

また、販売の実績については、「(2) 経営者による経営成績(P/L)の分析」におけるセグメントの経営成績に関連づけて、連結の数字を示しております。

 

(5) 重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定

 IFRSに準拠した連結財務諸表の作成にあたり、期末日現在の資産・負債の金額、偶発的な資産・負債の開示および報告対象期間の収益・費用の金額に影響を与える様々な見積りや仮定を用いており、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。

 なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要性がある会計方針、会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針の要約 4.重要な会計上の見積りおよび判断」に記載しております。