E01741 IFRS
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものです。
(1) 当四半期の経営成績の状況
① 2024年2月期第3四半期連結累計期間(2023年3月1日~2023年11月30日)の経営成績
当第3四半期連結累計期間における当社グループの経営環境は、製造業全般における生産の高度化・自動化を目的とした設備投資が底堅く推移した一方、半導体・電子部品向けの需要は調整局面が継続しました。
このような環境において当社グループの業績は、部品不足などのサプライチェーンの混乱により遅れていた生産が正常化し、受注残の消化が進んだことから前年同期比で増収となりました。利益面については、高騰した原材料費などの価格転嫁の取組みなどにより主要セグメントにおいては増益となりましたが、昨年度に一時的に発生した退職年金制度の変更や遊休不動産の売却などに伴うその他の収益がなくなった影響により、全社では減益となりました。
この結果、当第3四半期連結累計期間の経営成績は以下のとおりです。
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2023年2月期 第3四半期連結累計期間 |
2024年2月期 第3四半期連結累計期間 |
前年同期比 |
売上収益 |
4,075億20百万円 |
4,243億30百万円 |
+4.1% |
営業利益 |
481億32百万円 |
465億47百万円 |
△3.3% |
親会社の所有者に帰属する 四半期利益 |
371億89百万円 |
347億88百万円 |
△6.5% |
米ドル平均レート |
134.53円 |
142.14円 |
+7.61円 |
ユーロ平均レート |
139.14円 |
153.69円 |
+14.55円 |
中国人民元平均レート |
19.80円 |
19.89円 |
+0.09円 |
韓国ウォン平均レート |
0.102円 |
0.108円 |
+0.006円 |
なお、当第3四半期連結累計期間における当社グループの地域別の経営環境は以下のとおりです。
日 本: 半導体市場における在庫調整の継続や自動車市場における投資の低迷などにより、需要は軟調に推移しました。
米 国: 自動車やオイル・ガス関連などの設備投資や一般産業分野における自動化投資は継続したものの、調整局面にある半導体市場が低調に推移するなど、需要は伸び悩みました。
欧 州: EVなどの成長市場において設備投資が継続したものの、景気後退の影響を受け需要は減速しました。
中 国: 太陽光発電用パネル製造装置などの一部市場において期初に堅調な需要が見られましたが、市場全体の回復が総じて鈍く、製造業全般の需要は伸び悩みました。
中国除くアジア:アセアン各国やインドにおいてインフラ関連や一般産業分野などで新規設備投資が堅調に推移しました。半導体市場の需要については、期の後半に韓国で回復の兆しが見られました。
② セグメント別の状況
当社グループでは、事業内容を4つのセグメントに分けています。
当第3四半期連結累計期間の各セグメントの経営成績は以下のとおりです。
モーションコントロール |
売上収益 1,980億62百万円 (前年同期比 +5.0% ) |
営業損益 284億93百万円 (前年同期比 +9.0% ) |
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モーションコントロールセグメントは、ACサーボモータ・コントローラ事業とインバータ事業で構成されています。 売上収益は半導体・電子部品向けが伸び悩んだものの、インバータ事業を中心に生産の正常化によって販売が伸長したことから前年同期比で増収となりました。利益面については、売上増加による利益増加や昨年度来高騰した原材料費の価格転嫁による採算性の改善などにより増益となりました。 〔ACサーボモータ・コントローラ事業〕 受注残の消化を進めましたが、半導体・電子部品向けの需要低迷の影響を受け、売上収益は減少しました。 〔インバータ事業〕 生産の正常化により、グローバルで売上が拡大しました。特に、米国のオイル・ガス関連およびアセアン各国やインドにおけるインフラ関連需要が堅調に推移し、売上収益は大幅に増加しました。 |
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ロボット |
売上収益 1,669億36百万円 (前年同期比 +3.2% ) |
営業損益 185億61百万円 (前年同期比 +5.1% ) |
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一般産業分野において、中国では投資が低迷した一方、欧米を中心に人件費高騰・労働力不足を背景とした生産の高度化・自動化の投資が底堅く推移したことから、売上収益は前年同期比で増加しました。利益面については、高騰した資材の価格転嫁の取組みやi3-Mechatronicsソリューションによる高付加価値提案の効果などにより増益となりました。 |
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システムエンジニアリング |
売上収益 401億79百万円 (前年同期比 +15.5% ) |
営業損益 16億33百万円 (前年同期比 +102.6% ) |
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日米における太陽光発電用パワーコンディショナや海外の港湾クレーン関連の販売が堅調に推移し、売上収益は前年同期比で増加しました。 利益面については、売上増加による利益増加に加え、経費コントロールの徹底などにより大幅に改善しました。 |
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その他 |
売上収益 191億52百万円 (前年同期比 △14.4% ) |
営業損益 82百万円 (前年同期比 △85.5% ) |
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その他セグメントは、物流サービス事業などで構成されています。 売上収益・営業利益ともに前年同期比で減少しました。 |
(2) 財政状態の状況
①資産、負債および資本の状況
(a) 資産 7,132億13百万円(前連結会計年度末比 600億80百万円増加)
棚卸資産や現金及び現金同等物等の増加により、流動資産が前連結会計年度末に比べ444億87百万円増加しました。また、有形固定資産やその他の金融資産等の増加により、非流動資産が前連結会計年度末に比べ155億93百万円増加しました。
(b) 負債 3,253億68百万円(前連結会計年度末比 273億11百万円増加)
その他の流動負債が増加したものの、短期借入金や営業債務等の減少により、流動負債が前連結会計年度末に比べ24億円減少しました。一方、長期借入金等の増加により、非流動負債が前連結会計年度末に比べ297億12百万円増加しました。
(c) 資本 3,878億44百万円(前連結会計年度末比 327億69百万円増加)
利益剰余金やその他の資本の構成要素等が増加しました。
②キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は554億21百万円(前連結会計年度末比 131億46百万円増加)となりました。
当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりです。
(a) 営業活動によるキャッシュ・フロー
棚卸資産の増加および法人所得税の支払等による支出があったものの、税引前四半期利益や減価償却費の計上等により、381億95百万円の収入(前年同期比 432億20百万円の収入増)となりました。
(b) 投資活動によるキャッシュ・フロー
有形固定資産および無形資産の取得等による支出により、218億26百万円の支出(前年同期比 56億39百万円の支出増)となりました。
(c) 財務活動によるキャッシュ・フロー
長期借入金の増加等による収入があったものの、配当金の支払いおよび借入金の返済等により、46億37百万円の支出(前年同期比 112億53百万円の支出増)となりました。
※営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローを合算したフリー・キャッシュ・フローは163億68百万円の収入となりました。
(3) 重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の「重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定」の記載について重要な変更はありません。
(4) 経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5) 優先的に対処すべき事業上および財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上および財務上の課題について重要な変更はありません。
(6) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間において、研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
なお、当第3四半期連結累計期間における当社グループの研究開発費は159億53百万円となりました。
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2023年2月期 第3四半期連結累計期間 |
2024年2月期 第3四半期連結累計期間 |
研究開発費 |
137億59百万円 |
159億53百万円 |
売上収益研究開発費比率 |
3.4% |
3.8% |