売上高

利益

資産

キャッシュフロー

セグメント別売上

セグメント別利益

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率

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最終更新:

E02306 Japan GAAP

売上高

115.4億 円

前期

109.3億 円

前期比

105.6%

時価総額

80.9億 円

株価

663 (05/02)

発行済株式数

12,200,000

EPS(実績)

35.90 円

PER(実績)

18.47 倍

平均給与

626.1万 円

前期

610.9万 円

前期比

102.5%

平均年齢(勤続年数)

43.6歳(19.1年)

従業員数

596人(連結:646人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

 

3 【事業の内容】

当社グループは、当社及び子会社6社で構成され、計測機器の製造販売を主な内容とし、更に当事業に関連する研究開発及びその他のサービス等の事業活動を展開しております。

当社グループ各社の事業に係わる位置づけ、及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。

なお、下記区分は、報告セグメントと同一の区分であります。

セグメントの名称

事業内容

主な関係会社

報告セグメント

計測機器

各種センサ類、回転・速度計測機器、寸法・変位計測機器、音響・振動計測機器、トルク計測機器、自動車性能計測機器、ソフトウエア及びこれらのアッセンブルによるデータ解析機器等の製造販売

当社(研究開発・製造・販売)
オノソッキテクノロジーインク(米国)(販売)
オノソッキ(タイランド)(タイ王国)(販売)

オノソッキインディア(インド共和国)(販売)

上海小野測器測量技術有限公司(中華人民共和国)(販売)

特注試験装置
及びサービス

研究開発用途や品質管理用途の特注試験装置の提供、音響・振動に関するコンサルティングサービス及びクラウドサービス、当社製品のアフターサービス、エンジニアリングサービス

当社(研究開発・製造・販売・サービス)
オノソッキテクノロジーインク(米国)(製造・販売・サービス)
オノソッキ(タイランド)(タイ王国)(販売・サービス)

オノソッキインディア(インド共和国)(販売・サービス)

上海小野測器測量技術有限公司(中華人民共和国)(販売・サービス)

㈱Sound One(販売・サービス)

その他

損害保険代理業務及び当社が所有する土地・建物・設備の管理業務、その他当社からの委託業務等

オノエンタープライズ㈱(サービス)

 

 

事業の系統図は、次のとおりであります。

※画像省略しています。

 

(注) 子会社はすべて連結しております。

 

24/03/19

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

(1) 経営成績

(事業環境)

当連結会計年度のわが国経済は、新型コロナウイルス感染症が5類感染症へ移行し、経済活動が正常に向かう一方、エネルギー価格の高騰や急速に円安傾向となった為替相場の影響、中国経済の減速など、引き続き先行きが不透明な状況が継続しております。

また、当社にとって課題となっておりました部品供給不足は、コネクタや電源部品等の一部の特定の部品において不安定さが残るものの、年央から第4四半期にかけて大きく改善に向かいました。

 

(受注高、売上高及び受注残高の状況)

このような事業環境のなか、受注高は11,191百万円前期比0.1%減)となりました。

依然としてお客様の設備投資に対する姿勢は慎重であり、緩やかでありますが一部に回復の傾向も見られ、既存設備の改造、修理・校正などのアフターサービスや受託試験などのエンジニアリング領域、ベンチマークデータ販売などの領域が好調に推移いたしました。部品供給不足が改善に向かうなかで、お客様からの先行受注が減少するなど、正常化に向かうプロセスに入ったと受け止めております。

売上高は、お客様指定納期に向けて生産に注力した結果、11,539百万円前期比5.6%増)となりました。なお、受注残高は、5,070百万円前期比6.4%減)となりました。

 

(損益の状況)

損益面では、営業利益は139百万円前期比149.7%増)、経常利益は204百万円前期比3.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は438百万円前期比77.7%増)となりました。

前期に比べ、部品供給不足のなかでの原材料価格の上昇や生産の小ロット化等により計測機器の製造原価が上昇しておりますが、販売価格への転嫁は遅行しております。また、技術伝承やスキルアップ等の人的資本への投資を推し進めたことから、売上原価率は54.1%前期は52.0%)と上昇しました。

販売費及び一般管理費は、国内外における販売促進や展示会等の拡販のための活動を推進する一方、設計変更に伴う開発が一段落して研究開発費が減少し、37百万円の減少となりました。これらの結果、営業利益が増益となりました。特別損益等につきましては、政策保有株式の見直しを行い、一部を売却したことにより投資有価証券売却益の計上があり、連結子会社である株式会社Sound Oneにおいては、所有している事業用資産のソフトウエアを減損損失として計上いたしました。また、繰延税金資産の回収可能性を検討した結果、法人税等調整額(益)を計上したことなどから、親会社株主に帰属する当期純利益が増加いたしました。

 

当社グループでは、大きく変化する事業環境に対応し、更なる成長を遂げ、また当社グループが描くビジョン(ありたい姿)を実現するため、中期経営計画「Challenge StageⅢ」(対象期間2022年~2024年)を策定・推進しております。本中期経営計画におきましては、コロナ禍によって大きな影響を受けた業績の回復を目指し、「事業再生」の方針を掲げております。当連結会計年度においては、ソフトウエアのオフショア開発の拡大のために設立した子会社である小野測器ソフトウェア株式会社を、2023年5月1日をもって吸収合併いたしました。また、計測技術の知見を活かし「コト」ビジネスに参入するため、電動車両のベンチマーキングレポート販売を開始することとし、2023年6月より受注を開始いたしました。これらにつきましては、当社ホームページより、2022年1月28日公表の「中期経営計画「Challenge StageⅢ」策定に関するお知らせ」、2023年3月17日公表の「連結子会社の吸収合併(簡易合併・略式合併)に関するお知らせ」、2023年6月12日公表の「電動車両のベンチマーキングレポート販売開始」をご参照ください。(当社ホームページhttps://www.onosokki.co.jp)

コーポレート・ガバナンスの面においては、2023年3月17日開催の第69回定時株主総会において、取締役報酬に譲渡制限付株式報酬を導入する制度改定を行いました。またサステナビリティ推進の面においては、当社宇都宮テクニカル&プロダクトセンターの敷地の一部に太陽光発電パネルを導入することとし、2023年12月に着工、2024年3月工事完了予定であります。カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みとしては、当社の事業活動における温室効果ガス排出量の削減を進めるため、環境戦略推進室を2024年1月に発足しました。

人財の面においては、技術伝承の加速とエンゲージメントの向上を図るため、2023年7月1日付けで人事制度を改定し、従業員の定年を60歳から65歳へと延長いたしました。

 

(資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応について)

当社では、現在進行中の中期経営計画「Challenge StageⅢ」の策定プロセスにおいて、当社の資本コストを分析し、経営目標として掲げるべき収益性をROE8%と設定しましたが、事業再生期と位置付けた「Challenge StageⅢ」においてはROE5%への復帰を目標としております。その実現に向けた活動テーマとして、①成長戦略:「環境」「社会的課題の解決」を通した成長の実現 ②業績伸長:アジア地域を中心とした海外市場の強化による収益の拡大 ③構造改革:DXとオープンイノベーションの推進による改革の実現を掲げており、今後も引き続き中長期的な成長を実現すべく継続してまいります。

また、当社の資本収益性の改善に向けた検討を行うなかで、現本社ビルの収益貢献度が検討対象となり、経営資源の有効活用と財務基盤の強化を図るため、現本社の土地、建物を売却することといたしました。売却により得られる資金は、中長期的な成長を実現するために投入することとしております。

 

セグメント別の業績は、次のとおりであります。

<計測機器>

「計測機器」は、受注高は4,014百万円前期比3.3%増)、売上高は4,081百万円前期比3.1%増)、セグメント損益は56百万円の利益前期比52.7%減)となりました。

回転速度分野、寸法変位分野など生産ライン関連商品や、音響・振動関連のセンサ類、データ処理分野等が堅調に推移しました。トルク計測領域はやや軟調となりましたが、自動車計測関連商品の受注は回復傾向となり、全般的な引合いは拡大傾向にあります。

2022年からの急激な部品供給不足により、当社製品の製造リードタイムも長期化するなか、お客様からの先行受注が増加し、受注残高が大きく膨らむ状況が生じておりました。年央から部品の供給不足が改善し、当社製品の製造リードタイムも改善となり、その結果、先行受注は減少し、大きく膨らんだ受注残の解消が進み始めました。これは正常化に向かうプロセスであると認識しております。受注残高は681百万円となり、前期末比9.0%減となっておりますが、コロナ禍以前に比べるとまだ高水準であります。

このように、部品供給不足は解消へ向かいつつありますが、コネクタや電源部品等の特定の部品において、不安定さが継続しており、引き続きリスクと認識しております。また、部品供給不足のなかでの原材料価格の上昇や生産の小ロット化等により売上原価率が上昇し、減益の要因となりました。

 

<特注試験装置及びサービス>

「特注試験装置及びサービス」は、受注高は7,164百万円前期比1.9%減)、売上高は7,445百万円前期比7.0%増)、セグメント損益は85百万円の利益前期は63百万円の損失)となりました。なお、受注残高は4,388百万円(前期末比6.0%減)となりました。

自動車の電動化によりパワーソースが多様化するなかで、お客様の新規試験設備の導入には慎重姿勢が窺えます。そのため特注試験機の新規受注が減少する一方、既存設備の改造、修理・校正などのアフターサービスや受託試験などのエンジニアリング領域は、好調に推移いたしました。また、当社の計測技術及び受託試験で得た知見を活かした「コト」ビジネスに参入することとし、6月12日より電動車両のベンチマーキングレポートの販売を開始、想定を上回る受注及び引合いをいただいております。今後も対象車種を増やすなど、ベンチマーキングレポートの販促強化を行ってまいります。

 

<その他>

「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、損害保険代理業務及び当社が所有する土地・建物の管理業務、その他当社からの委託業務等を行っております。

当区分の売上高は155百万円前期比1.0%減)、セグメント利益は27百万円(前期比13.8%減)となりました。なお、当区分の外部顧客に対する売上高は12百万円(前期比2.7%減)であります。

 

 

(生産、受注及び販売の実績)

① 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

計測機器

4,707

29.8

特注試験装置及びサービス

7,373

7.5

その他

合計

12,080

15.2

 

 

② 受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

計測機器

4,014

3.3

681

△9.0

特注試験装置及びサービス

7,164

△1.9

4,388

△6.0

その他

155

△1.0

 (調整額) (注)1

△143

合計

11,191

△0.1

5,070

△6.4

 

(注) 1 (調整額)はセグメント間取引消去であります。

 

 

③ 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比(%)

計測機器

4,081

3.1

特注試験装置及びサービス

7,445

7.0

その他

155

△1.0

 (調整額) (注)1

△143

合計

11,539

5.6

 

(注) 1 (調整額)はセグメント間取引消去であります。

2  主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(百万円)

割合(%)

販売高(百万円)

割合(%)

本田技研工業㈱

1,349

12.3

1,772

15.4

トヨタ自動車㈱

1,056

9.7

652

5.7

 

 

(2) 財政状態

① 資産の部

当連結会計年度末における資産合計は21,003百万円となり、前連結会計年度末に比べ106百万円減少しました。主な内訳は、現金及び預金の減少、売掛金の減少、商品及び製品の増加、原材料及び貯蔵品の増加、投資有価証券の時価評価による増加であります。

 

② 負債の部

当連結会計年度末における負債合計は6,892百万円となり、前連結会計年度末に比べ830百万円減少しました。主な内訳は、短期借入金の減少、長期借入金の増加であります。

 

③ 純資産の部

当連結会計年度末における純資産は14,110百万円となり、前連結会計年度末に比べ724百万円増加となりました。主な内訳は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による増加、投資有価証券の時価評価によるその他有価証券評価差額金の増加であります。

 

 (3) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ157百万円減少(△6.9%)し、2,118百万円となりました。

当連結会計年度に係る区分ごとのキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、340百万円の収入(前期は230百万円の支出)となりました。主な内訳は、税金等調整前当期純利益331百万円、減価償却費576百万円、投資有価証券売却益207百万円、棚卸資産の増加額221百万円であります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、431百万円の収入(前期は160百万円の支出)となりました。主な内訳は、有形固定資産の取得による支出233百万円、有形固定資産の売却に係る手付金収入577百万円、無形固定資産の取得による支出243百万円、投資有価証券の売却による収入422百万円であります。 

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、984百万円の支出(前期は569百万円の収入)となりました。主な内訳は、短期借入金の減少額1,045百万円、長期借入れによる収入800百万円、長期借入金の返済による支出634百万円であります。

 

 

(資本の財源及び資金の流動性に係る情報)

当社グループの運転資金及び設備投資資金については、自己資金、金融機関からの借入金により資金調達を行っております。運転資金は自己資金及び短期借入金を基本としており、設備投資資金は長期借入金を基本としております。

なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は3,222百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は2,118百万円となっております。

 

(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社グループが連結財務諸表の作成に際して採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。

当社グループの連結財務諸表作成において、会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りについては過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。