売上高

利益

資産

キャッシュフロー

セグメント別売上

セグメント別利益

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率


最終更新:

E02124 Japan GAAP

売上高

4,926.9億 円

前期

4,418.0億 円

前期比

111.5%

時価総額

2,102.2億 円

株価

1,235 (04/23)

発行済株式数

170,214,843

EPS(実績)

91.51 円

PER(実績)

13.50 倍

平均給与

693.0万 円

前期

680.7万 円

前期比

101.8%

平均年齢(勤続年数)

42.9歳(16.2年)

従業員数

4,046人(連結:11,400人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

3【事業の内容】

当社グループは、主として環境装置・プラント、機械装置、インフラ設備等の設計、製作、据付、販売、修理、保守・保全及び運営等を主な事業としており、当社、連結子会社124社及び持分法適用会社30社で構成されている。

セグメントごとの主な事業内容と、当社及び主な関係会社の位置づけは次のとおりである。

(主な事業内容)

環境…………………ごみ焼却発電・リサイクル施設、水・汚泥処理施設、エネルギーシステム(発電設備)、バイオマス利用システム、海水淡水化プラント等各種プラント、電力卸売

機械・インフラ……自動車用プレス機械、ボイラ、プラスチック機械、食品機械、医薬機械、精密機器、エレクトロニクス・制御システム、橋梁、水門扉、煙突、海洋土木、シールド掘進機、防災システム

脱炭素化……………舶用原動機、脱硝触媒、圧力容器等各種プロセス機器、原子力関連設備機器、電解・PtG、風力発電

その他………………寮・社宅等施設運営管理

 

なお、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更している。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりである。

 

(当社及び主な関係会社の位置づけ)

[環境]

当社が製造・販売を行うほか、Hitachi Zosen Inova AG、Hitachi Zosen Inova Steinmüller GmbHがごみ焼却発電設備、エスエヌ環境テクノロジー㈱が各種廃棄物処理施設の製造・販売等、また、エコマネジ㈱が廃棄物処理事業に関するコンサルティング業務、大館エコマネジ㈱、柏環境テクノロジー㈱及び倉敷環境テクノロジー㈱などが廃棄物処理施設の運営等を行うほか、Hitz環境サービス㈱などがごみ焼却施設等の運転業務を受託している。

また、㈱ニチゾウテックが各種構造物の非破壊検査・計測・診断業務及び化学プラントの製造・販売等を行っているほか、Osmoflo Holdings Pty Ltd及びその関係会社が海水淡水化・産業用水処理システムの設計、製造、販売及び運営等を行っている。

[機械・インフラ]

当社が製造・販売を行うほか、㈱エイチアンドエフが各種プレス機械、㈱ブイテックスが半導体関連装置、光ディスク製造設備、真空機器、有機ELディスプレイ製造装置等の製造・販売等、㈱プロモテックが橋梁等鋼構造物の設計等を行っている。

[脱炭素化]

 当社が製造・販売を行うほか、NAC International Inc.が使用済核燃料保管・輸送機器の設計、輸送及びコンサルティング業務を行っている。

[その他]

Hitz総合サービス㈱が寮・社宅等施設運営管理業務、㈱エーエフシーがファイナンス業務等を行っている。

 

事業の系統図は次頁に記載している。

 

※画像省略しています。

 

23/06/22

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況(以下、経営成績等という。)の概要は次のとおりである。

なお、当連結会計年度より、セグメント区分を変更している。これに伴い、前連結会計年度の数値についても、変更後の区分に組み替えて記載している。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりである。

 

①経営成績

科目

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

前期比

(百万円)

前期比(%)

売上高

441,797

492,692

50,895

11.5

営業利益

15,541

20,056

4,515

29.1

経常利益

11,783

17,834

6,050

51.3

親会社株主に

帰属する当期純利益

7,899

15,577

7,678

97.2

 

当連結会計年度の経済情勢は、一部に弱さが見られるものの緩やかに持ち直している。先行きについては、ウィズコロナの下で景気が持ち直していくことが期待されるが、世界的な金融引き締め等が続く中、海外景気の下振れが国内景気を下押しするリスクとなっている。物価上昇、供給面での制約、金融資本市場の変動等の影響に留意する必要がある。

こうした中で、当社グループでは、2020年度からスタートした中期経営計画「Forward 22」のもと、製品・サービスの付加価値向上、事業の選択・集中の推進とリソースの伸長分野へのシフト、業務効率化・生産性向上による働き方改革の実現を基本方針として、各種重点施策を鋭意推進してきた。

当連結会計年度の経営成績について、売上高は環境部門の大幅な増加等により、前連結会計年度に比べて50,895百万円(11.5%)増加の492,692百万円となった。

損益面では、営業利益は、前連結会計年度に比べ4,515百万円(29.1%)増加の20,056百万円となった。経常利益は、前連結会計年度に比べ6,050百万円(51.3%)増加の17,834百万円となった。親会社株主に帰属する当期純利益については、前連結会計年度に比べ7,678百万円(97.2%)増加の15,577百万円となった。

 

②財政状態

科目

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

前期比

(百万円)

前期比(%)

連結総資産

461,161

479,682

18,520

4.0

流動資産

292,241

318,853

26,612

9.1

固定資産

168,826

160,760

△8,065

△4.8

負債の部

328,234

338,370

10,135

3.1

純資産の部

132,926

141,311

8,385

6.3

 

当連結会計年度末の財政状態について、連結総資産は前連結会計年度末に比べ18,520百万円増加の479,682百万円となった。このうち、流動資産は、前連結会計年度末の292,241百万円から26,612百万円(9.1%)増加し、318,853百万円となった。これは、主として売上高増加に伴う受取手形、売掛金及び契約資産の増加と現金及び預金の増加等によるものである。固定資産は、前連結会計年度末の168,826百万円から8,065百万円(4.8%)減少し、160,760百万円となった。これは、主として当連結会計年度に㈱オーナミが連結の範囲から除外されたことによるものである。

負債の部は、前連結会計年度末の328,234百万円から10,135百万円(3.1%)増加し、338,370百万円となった。これは、主として契約負債の増加等によるものである。

純資産の部は、前連結会計年度末の132,926百万円から8,385百万円(6.3%)増加し、141,311百万円となった。これは、主として親会社株主に帰属する当期純利益の計上等によるものである。

 

③キャッシュ・フローの状況

科目

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

前期比

(百万円)

営業活動によるキャッシュ・フロー

26,858

28,008

1,150

投資活動によるキャッシュ・フロー

943

△2,462

△3,405

財務活動によるキャッシュ・フロー

△8,759

△7,841

917

現金及び現金同等物の期末残高

65,956

84,874

18,918

 

当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動により獲得した資金が、投資活動及び財務活動により使用した資金を上回ったことにより、前連結会計年度末に比べ18,918百万円(28.7%)増加の84,874百万円となった。なお、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりである。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において営業活動により獲得した資金は、前連結会計年度を1,150百万円(4.3%)上回る28,008百万円となった。これは、主として税金等調整前当期純利益の計上等を反映したものである。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において投資活動により使用した資金は2,462百万円となった(前連結会計年度は943百万円の資金の獲得)。これは、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入があったものの、設備投資による支出等を反映したものである。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において財務活動により使用した資金は、前連結会計年度を917百万円(10.5%)下回る7,841百万円となった。これは、長期借入金の返済による支出や配当金の支払い等を反映したものである。

 

④生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

環境

354,936

13.8

機械・インフラ

109,375

5.8

脱炭素化

54,756

15.1

その他

18,105

26.0

合計

537,173

12.6

(注)金額は、販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去している。

 

b.受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前期比(%)

受注残高

(百万円)

前期比(%)

環境

561,210

6.0

1,150,388

30.3

機械・インフラ

90,246

△7.1

87,278

△26.5

脱炭素化

76,199

76.9

79,622

402.2

その他

9,874

17.8

424

36.2

合計

737,530

8.8

1,317,714

29.4

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去している。

2.受注残高の前期比の算出にあたっては、為替レート変動による影響額を前期末受注残高において修正している。

 

c.販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

環境

348,109

13.3

機械・インフラ

88,227

2.1

脱炭素化

46,660

17.0

その他

9,695

16.0

合計

492,692

11.5

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去している。

2.主な相手先別の販売実績については、総販売実績に対し10%以上に該当する販売先がないため、記載を省略している。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。

 

①重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しており、連結財務諸表の作成に当たっての重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 .(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載している。

また、工事契約に係る収益認識、貸倒引当金、保証工事引当金及び工事損失引当金等の重要な引当金の計上、固定資産の減損ならびに繰延税金資産の回収可能性の判断などの見積りについては、それぞれ合理的な基準に基づいて実施している。連結財務諸表作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載している。

 

②当連結会計年度の経営成績の分析

a.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当連結会計年度は、期初時点の見通しと比較して、売上高・利益項目ともに達成することができた。

また、SDGs(持続可能な開発目標)の概念が世界的に広がり、持続可能な開発・循環型社会の実現に向けて社会は動き出している。この動きは、事業・製品を通じてサステナブル(持続可能)で、安全・安心な社会の実現に貢献するという当社グループの事業の方向性と一致している。

こうした状況を踏まえ、当社は、2023年度から3か年の中期経営計画「Forward 25」を策定した。

詳細は「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1) 経営方針、経営戦略等」に記載している。

 

b.資本の財源及び資金の流動性に係る情報

(財務戦略の基本的な考え方)

当社グループは、流動性の確保と財務体質の強化を基本方針として掲げている。

流動性の確保については、CCC(キャッシュ・コンバージョン・サイクル)の短縮等による営業キャッシュ・フローの底上げ、国内のグループ会社間でのキャッシュマネジメントシステムによるグループ内の余剰資金の有効活用により、流動性確保、資金効率化を図っている。また、資本市場へのアクセスの継続等により、長期安定資金の確保に対応するとともに、国内金融機関においてコミットメントライン300億円を設定し、マーケット環境の一時的な変化等不測の事態にも対応できる体制を整えている。

財務体質の強化については、格付向上を目指し、自己資本の更なる充実と有利子負債のコントロールに努めていく。

 また、当社グループは、2023年度を初年度とする中期経営計画(Forward25)において、戦略的な事業投資・開発投資等の実行により、成長事業の創出・拡大をスピードアップする方針である。重点分野である脱炭素化、資源循環、水事業およびライフサイエンス関連事業を中心に投資総額は3年間で1,400億円を計画している。成長投資に対応しつつ財務健全性の維持・向上を目指すとともに安定的な株主還元を実施し、企業価値の向上に努める。

 

(資金調達に関する考え方)

当社グループは、流動性の確保と資金調達の多様化を目的とし、金融機関からの借入およびグリーンボンドを含む社債発行による調達を行っている。地球温暖化対策や再生可能エネルギー等の事業に取り組む当社グループでは、今後もグリーンボンドをはじめとするグリーンファイナンスを積極的に活用していく。

 

c.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループでは、2023年度からスタートした中期経営計画「Forward 25」にて、2030年度は売上高900,000百万円レベル、2030年度営業利益率10%の目標を掲げている。2023年度は、売上高520,000百万円、営業利益22,000百万円となる見通しである。

ロシア・ウクライナ情勢及び新型コロナウイルス感染症の影響が今後さらに拡大する、もしくは影響が長期化するといった状況になれば、収益目標の達成にマイナスの影響が生じるリスクがあるものの、現時点ではそうした影響を織り込んでいない。

 

d.セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

セグメント

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

前期比

(百万円)

売上高

営業利益

売上高

営業利益

売上高

営業利益

環境

307,176

12,428

348,109

15,047

40,932

2,618

機械・インフラ

86,375

2,215

88,227

3,444

1,851

1,229

脱炭素化

39,889

401

46,660

413

6,771

11

その他

8,356

525

9,695

1,072

1,339

547

セグメント計

441,797

15,571

492,692

19,978

50,895

4,406

調整額

△29

78

108

合計

441,797

15,541

492,692

20,056

50,895

4,515

 

(環境)

売上高は、海外ごみ焼却発電施設等の大口工事の進捗により、前連結会計年度に比べ40,932百万円(13.3%)増加の348,109百万円となった。

セグメント利益は、国内新製品のコスト増による収益悪化があったものの、海外子会社の収益改善等により、前連結会計年度に比べ2,618百万円(21.1%)増加の15,047百万円となった。

(機械・インフラ)

売上高は、自動車業界向けプレス機械及び精密機械の増加により、前連結会計年度に比べ1,851百万円(2.1%)増加の88,227百万円となった。

セグメント利益は、前連結会計年度に比べ1,229百万円(55.5%)増加の3,444百万円となった。

(脱炭素化)

売上高は、プロセス機器及び舶用原動機の増加等により、前連結会計年度に比べ6,771百万円(17.0%)増加の46,660百万円となった。

セグメント利益は、舶用原動機の収益悪化があったものの、プロセス機器の収益改善により、前連結会計年度に比べ11百万円(2.9%)増加の413百万円となった。

(その他)

売上高は前連結会計年度に比べ1,339百万円(16.0%)増加の9,695百万円、セグメント利益は547百万円(104.1%)増加の1,072百万円となった。