売上高

利益

資産

キャッシュフロー

セグメント別売上

セグメント別利益

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率

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最終更新:

E02161 Japan GAAP

売上高

1,539.8億 円

前期

1,355.0億 円

前期比

113.6%

時価総額

229.8億 円

株価

169 (05/01)

発行済株式数

135,992,343

EPS(実績)

7.06 円

PER(実績)

23.94 倍

平均給与

690.9万 円

前期

675.2万 円

前期比

102.3%

平均年齢(勤続年数)

44.8歳(19.5年)

従業員数

813人(連結:5,720人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

 

3 【事業の内容】

当社グループは、当社、子会社19社及び関連会社2社で構成されております。営んでいる主な事業内容は、自動車用ブレーキ及び産業機械・鉄道車両用ブレーキの製造及び販売であり、さらに事業に関連する研究開発・物流・サービス等を展開しております。

なお、次の6区分は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント区分と同一であります。

 

(1) 日本……………主要な事業内容は、当社が販売、研究開発を行うほか、曙ブレーキ岩槻製造㈱、曙ブレーキ山形製造㈱、曙ブレーキ福島製造㈱、曙ブレーキ山陽製造㈱の各社でディスクブレーキ、ディスクブレーキパッド、ドラムブレーキ、シューアッセンブリー、ブレーキライニング、産業機械・鉄道車両用ブレーキ等の製造を行っております。また、㈱アロックスが物流を行っております。

(2) 北米……………主要な事業内容は、Akebono Brake Corporationがディスクブレーキ、ディスクブレーキパッド、ドラムブレーキ等の製造、販売及び研究開発を行い、Akebono Brake Mexico S.A. de C.V.がディスクブレーキ、ドラムブレーキ等の製造及び販売を行っております。

(3) 欧州……………主要な事業内容は、Akebono Brake Slovakia s.r.o.がディスクブレーキの製造及び販売を行っております。

(4) 中国……………主要な事業内容は、曙光制動器(蘇州)有限公司がディスクブレーキパッドの製造、販売及び研究開発を行い、広州曙光制動器有限公司がディスクブレーキ及びドラムブレーキの製造及び販売を行っております。

(5) タイ……………主要な事業内容は、Akebono Brake (Thailand) Co., Ltd.がディスクブレーキ等の製造及び販売を行い、A&M Casting (Thailand) Co., Ltd.が自動車用鋳鉄部品の製造及び販売を行っております。また、Akebono Cooperation (Thailand) Co., Ltd.はブレーキ部品の販売、管理及び販売促進等の支援サービス並びに研究開発を行っております。

(6) インドネシア…主要な事業内容は、PT. Akebono Brake Astra Indonesiaがディスクブレーキ、ディスクブレーキパッド、ドラムブレーキ、マスターシリンダー等の製造及び販売を行い、Akebono Brake Astra Vietnam Co., Ltd.が二輪用ディスクブレーキ、マスターシリンダーの製造及び販売を行っております。

 

事業の系統図は次のとおりであります。

 

※画像省略しています。
23/06/26

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(業績等の概要)

(1) 業績

当社グループを取り巻く事業環境は、半導体不足の影響は地域ごとの差はあるものの段階的に改善傾向にありますが、中国のロックダウンによる部品供給不足などのサプライチェーン問題に起因する完成車メーカーの減産に加え、地政学的リスクの増大などによる原材料価格やエネルギーコストの市況高騰など、依然として不透明な状況が続いております。

このような状況下、当連結会計年度(注)における当社グループの業績は、半導体不足やサプライチェーン問題に起因する完成車メーカーの工場稼働停止により受注が減少しましたが、円安の影響により、売上高は1,540億円(前期比13.6%増)となりました。

利益面では、受注減少による利益の減少を挽回するべく固定費の削減や労務費の適正化などに努めたものの、原材料価格やエネルギーコストの市況高騰が大きく影響し、営業利益は2億円(前期比95.6%減)となりました。経常利益は、為替相場の変動により当社が保有する海外子会社への外貨建ての貸付金に対して発生した為替差益などにより23億円(前期比62.8%減)となりました。

特別損益については、フランスにおける閉鎖した拠点の資産売却による固定資産売却益や、国内生産拠点における早期退職措置の実施に伴う事業構造改善費用を計上しました。これにより、親会社株主に帰属する当期純利益は10億円(前期比76.9%減)となりました。

 

(単位:億円)

 

前期

当期

増減

増減率

売上高

1,355

1,540

185

13.6%

営業利益

42

2

△41

△95.6%

経常利益

61

23

△38

△62.8%

税金等調整前当期純利益

56

26

△30

△53.2%

親会社株主に帰属する当期純利益

42

10

△32

△76.9%

 

 

地域セグメントごとの業績は次のとおりです。

(単位:億円)

 

売上高

営業利益

前期

当期

増減

増減率

前期

当期

増減

増減率

日本

650

672

22

3.3%

43

18

△25

△57.5%

北米

327

419

92

28.1%

△26

△37

△11

-%

欧州

128

132

4

2.8%

△3

△1

1

-%

中国

121

121

△0

△0.2%

4

△6

△10

-%

タイ

62

68

6

10.0%

6

6

0

6.5%

インドネシア

175

235

60

34.3%

16

20

3

21.2%

連結消去

△109

△107

2

-%

2

2

0

9.4%

連結

1,355

1,540

185

13.6%

42

2

△41

△95.6%

 

 

① 日本

半導体不足の継続に加え、中国のロックダウンによる部品供給の停滞があったものの、原材料価格やエネルギーコストの市況高騰影響の一部を販売価格に転嫁したことや一部完成車メーカーの受注回復傾向により、売上高は672億円(前期比3.3%増)となりました。

利益面では、上記販売価格への転嫁や、材料スクラップ率改善や生産性向上などの合理化による利益の確保に努めたものの、市況高騰の影響が想定以上に大きく、営業利益は18億円(前期比57.5%減)となりました。

 

 

② 北米

半導体不足による完成車メーカーの減産影響の継続があった一方で、円安影響や補修品ビジネス市場における摩擦材製品の交換需要増加に加え、原材料価格やエネルギーコストの市況高騰影響の一部を販売価格に転嫁したことにより、売上高は419億円(前期比28.1%増)となりました。

利益面では、補修品ビジネスの受注増加や販売価格への転嫁に加え、人員の適正化などの合理化や経費削減に努めたものの、市況高騰の影響が大きく、営業損失は37億円(前期は営業損失26億円)となりました。

 

③ 欧州

フランスのアラス工場を6月末に閉鎖したことにより受注は減少しましたが、スロバキア工場では半導体不足の影響が改善傾向にあることに加え、円安の影響もあり売上高は132億円(前期比2.8%増)となりました。

利益面では、原材料価格やエネルギーコストの市況高騰の影響があったものの、スロバキア工場の受注増加や生産性向上などの合理化に努めたことにより営業損失は1億円(前期は営業損失3億円)となりました。

 

④ 中国

中国国内市場の自動車生産台数や販売は回復基調にあるものの、ロックダウンや半導体不足などの影響により主要な日系完成車メーカーを中心に受注が減少したことにより売上高は121億円(前期比0.2%減)となりました。

利益面では、生産性向上などの合理化に努めたものの、受注減少による利益の減少に加え原材料価格やエネルギーコストの市況高騰が影響し、営業損失は6億円(前期は営業利益4億円)となりました。

 

⑤ タイ

日系完成車メーカーのモデルチェンジによる生産終了や、半導体不足による完成車メーカーの減産影響があったものの、主力製品の受注回復や円安の影響があり、売上高は68億円(前期比10.0%増)となりました。

利益面では、原材料価格やエネルギーコストの市況高騰影響があったものの、材料スクラップ率改善や生産性向上などの合理化に努め、営業利益は6億円(前期比6.5%増)となりました。

 

⑥ インドネシア

半導体不足の影響が改善傾向にあり、小型乗用車用製品の受注が好調なことから、売上高は235億円(前期比34.3%増)となりました。

利益面では、原材料価格などの市況高騰や前期に発生したインドネシア工場火災によるエキストラ費用の発生があったものの、受注の増加により、営業利益は20億円(前期比21.2%増)となりました。

 

(注)当連結会計年度とは

(1) 北米・中国・タイ・インドネシア:2022年1月~2022年12月

(2) 日本・欧州                    :2022年4月~2023年3月 となります。

 

 

(2) 財政状態

当期末の総資産は、前期末比16億円増加1,413億円となりました。

(単位:億円)

(資産の部)

前期末

当期末

前期末比

(負債・純資産の部)

前期末

当期末

前期末比

流動資産

749

739

△10

流動負債

318

329

11

現金及び預金

303

255

△48

仕入債務

176

205

29

売上債権

250

285

35

有利子負債

10

14

4

棚卸資産

167

177

10

その他

131

110

△21

その他

29

22

△7

固定負債

590

581

△9

固定資産

648

674

26

有利子負債

482

482

1

有形固定資産

466

494

28

その他

109

99

△10

投資有価証券

77

66

△12

負債合計

908

910

2

その他

105

115

10

純資産

489

503

14

総資産

1,397

1,413

16

負債・純資産

1,397

1,413

16

 

 

 (3) キャッシュ・フローの状況

当期末の現金及び現金同等物は、前期末比48億円減少255億円となりました。

(単位:億円)

 

前期

当期

増減

営業活動によるキャッシュ・フロー

55

46

△8

投資活動によるキャッシュ・フロー

△22

△64

△42

 

 

 

(フリー・キャッシュ・フロー)

32

△18

△50

財務活動によるキャッシュ・フロー

△11

△17

△6

 

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

主な要因として、税金等調整前当期純利益26億円減価償却費63億円があった一方で、売上債権の増加額△22億円事業再編による支出△9億円などがあり、資金が増加となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

主な要因として、フランスにおける閉鎖した拠点の資産売却などにより有形及び無形固定資産の売却による収入11億円があった一方で、日本・北米・中国を中心とした設備投資により有形及び無形固定資産の取得による支出75億円などがあり、資金が減少となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

主な要因として、長期借入金の返済による支出9億円ファイナンス・リース債務の返済による支出4億円及び非支配株主への配当金の支払額4億円などにより、資金が減少となりました。

 

 

(生産、受注及び販売の状況)

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(百万円)

前年同期比(%)

日本

60,165

3.3

北米

40,250

27.8

欧州

12,854

△2.0

中国

11,437

△3.5

タイ

6,207

11.0

インドネシア

22,776

35.8

合計

153,689

12.1

 

(注) 金額は、販売価格によるものであります。

 

(2) 受注実績

当連結会計年度における受注実績は、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

日本

60,686

5.9

5,248

8.1

北米

41,313

31.8

1,870

65.7

欧州

13,098

9.3

1,197

34.6

中国

10,979

△5.0

700

△28.2

タイ

6,257

11.4

537

5.5

インドネシア

23,183

36.8

2,026

19.9

合計

155,516

15.4

11,578

15.3

 

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比(%)

日本

60,292

4.2

北米

40,571

29.4

欧州

12,791

3.2

中国

11,254

△3.6

タイ

6,229

10.1

インドネシア

22,847

38.0

合計

153,984

13.6

 

(注) セグメント間の取引については相殺消去しております。

 

 

(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)

文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものでありますが、予測しえない経済状況の変化等、様々な要因があるため、その結果について、当社が保証するものではありません。

 

(1) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

(2) 当連結会計年度の経営成績の分析

当連結会計年度は、売上高は1,540億円対前期比185億円(+13.6%)の増加となりました。北米における円安の影響、補修品ビジネス市場における摩擦材製品の交換需要増加に加え市況高騰影響の転嫁などにより92億円、インドネシアにおける小型乗用車製品の好調な受注などにより60億円の増収となったことが主な要因です。

売上原価は1,404億円対前期比222億円(+18.8%)の増加となり、販売費及び一般管理費は134億円対前期比3億円(+2.5%)の増加となりました。合理化や経費の削減に努めたものの市況高騰の影響が大きく、営業利益は2億円対前期比41億円(△95.6%)の減益となり、経常利益は23億円対前期比38億円(△62.8%)の減益となりました。

特別損益については、フランスにおける閉鎖した拠点の不動産売却などにより固定資産売却益7億円を計上した一方、日本における生産拠点の早期退職措置などに伴い事業構造改善費用5億円を計上いたしました。

以上の結果、税金等調整前当期純利益は26億円対前期比30億円(△53.2%)の減益、親会社株主に帰属する当期純利益は10億円対前期比32億円(△76.9%)の減益となりました。

 

(3) 財政状態の分析

(単位:億円)

(資産の部)

前期末

当期末

前期末比

(負債・純資産の部)

前期末

当期末

前期末比

流動資産

749

739

△10

流動負債

318

329

11

現金及び預金

303

255

△48

仕入債務

176

205

29

売上債権

250

285

35

有利子負債

10

14

4

棚卸資産

167

177

10

その他

131

110

△21

その他

29

22

△7

固定負債

590

581

△9

固定資産

648

674

26

有利子負債

482

482

1

有形固定資産

466

494

28

その他

109

99

△10

投資有価証券

77

66

△12

負債合計

908

910

2

その他

105

115

10

純資産

489

503

14

総資産

1,397

1,413

16

負債・純資産

1,397

1,413

16

 

 

 

(資産)

当期末の資産は1,413億円と前期末比16億円の増加となりました。

流動資産は739億円と前期末比10億円の減少となりました。これは主に、設備投資などにより現預金が48億円減少した一方で、円安の影響や受注の回復などにより売上債権が35億円増加したことによるものです。固定資産は674億円と前期末比26億円の増加となりました。これは主に、減価償却費を計上した一方で設備投資及び円安の影響により有形固定資産が28億円増加したことによるものです。

(負債)

当期末の負債は910億円と前期末比2億円の増加となりました。これは主に、円安の影響や受注の回復などにより仕入債務が29億円増加した一方で、事業再編による支出に伴い未払費用が12億円、支払いにより設備関係支払手形が8億円、それぞれ減少したことによるものです。なお、有利子負債残高496億円から「現金及び預金」を控除したネット有利子負債残高は241億円であります。

(純資産)

当期末の純資産は503億円と前期末比14億円の増加となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が10億円増加したことや円安の影響により為替換算調整勘定が7億円増加したことによるものです。

 

(4) 資本の財源及び資金の流動性

当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。

短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を資金調達の基本としております。当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は496億円、現金及び現金同等物の残高は255億円となっております。有利子負債残高から「現金及び預金」を控除したネット有利子負債残高は241億円と前期末と比べ53億円増加しました。