E01290 Japan GAAP
前期
176.8億 円
前期比
99.7%
前期
543.2万 円
前期比
100.3%
平均年齢(勤続年数)
44.0歳(17.4年)
従業員数
0.0人(連結:593人)
当社グループは、尾張精機㈱(当社)および子会社7社(㈱守山製作所・㈱江南螺子製作所・㈱美濃コーティング・OSR,INC.・OWARI PRECISION PRODUCTS(INDIA)PVT.LTD.・OWARI SEIKI (THAILAND) CO.,LTD.・PT.Owari Seiki Indonesia)で構成され、事業は精密鍛造品、ねじ類(主要ユーザーは自動車関連企業)および航空機部品の生産・販売を営んでおります。
当社および子会社の当該事業に係る位置付けは、次のとおりであります。
なお、次の5部門は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。
(1) 日本・・・・・尾張精機㈱(当社)・㈱守山製作所・㈱江南螺子製作所および㈱美濃コーティングの4社であります。
㈱守山製作所が営んでいる主な事業内容は、当社が受注した自動車用部品である溶接用ナット・座付セルフロックナット、ねじ製品の製造・販売及び建築用金具・ナット類、電機産業を中心としたねじ製品の製造・販売であります。製造する製品と加工方法では類似した点がありますが、製品そのものは㈱守山製作所と当社との間に競合するものはなく、補完の関係にあります。
㈱江南螺子製作所の営んでいる主な事業内容は、十字穴小ねじ・タッピングねじのヘッダー・ローリング加工であり、当社が販売する同製品の約50%を占めております。
㈱美濃コーティングの営んでいる事業内容は、当社が受注した自動車部品の表面処理加工であります。
国内子会社の㈱守山製作所、㈱江南螺子製作所および㈱美濃コーティングの売上高の大半は当社からの受注であり、この3社が独自に製造・販売している製品の割合は比較的低いものであります。
(2) アメリカ・・・OSR,INC.1社であります。
OSR,INC.の営む主な事業内容は、小ねじの製造・販売であります。北米にあるトヨタ自動車㈱様を始めとする各自動車メーカーへのねじの供給を目的としており、当社からはOSR,INC.へ製品の販売および金型の供給を行っております。
(3) インド・・・・OWARI PRECISION PRODUCTS(INDIA)PVT.LTD.1社であります。
OWARI PRECISION PRODUCTS(INDIA)PVT.LTD.の営む主な事業内容は、シンクロナイザーリングおよびシャフトの製造・販売であります。アジアにあるトヨタ自動車㈱様を始めとする各自動車メーカーへのシンクロナイザーリングおよびシャフトの供給を目的としております。当社からは製品の販売および金型の供給を行っており、当社およびOWARI SEIKI (THAILAND) CO.,LTD.へは製品の加工を行っております。
(4) タイ・・・・・OWARI SEIKI (THAILAND) CO.,LTD.1社であります。
OWARI SEIKI (THAILAND) CO.,LTD.の営む主な事業内容は、小ねじ、シフトフォークおよびシンクロナイザーリングの製造・販売であります。アジアにあるアイシン・エィ・ダブリュ㈱様、トヨタ自動車㈱様を始めとする各自動車メーカーへのねじ、シフトフォークおよびシンクロナイザーリングの供給を目的としております。当社からはOWARI SEIKI (THAILAND) CO.,LTD.へ製品の販売および金型の供給を行っており、またOWARI PRECISION PRODUCTS(INDIA)PVT.LTD.およびPT.Owari Seiki Indonesiaへは製品の販売を行っております。
(5) インドネシア・・・・・PT.Owari Seiki Indonesia1社であります。
PT.Owari Seiki Indonesiaの営む主な事業内容は、シンクロナイザーリングの製造・販売であります。インドネシアにある明石機械㈱様を始めとする各自動車メーカーへのシンクロナイザーリングの供給を目的としております。
このように、国内子会社3社の製品が当社が販売する製品の一翼を担い、また、海外子会社4社も含めて、当社の役員を始め販売・技術・生産・品質管理者が支援をしており、経営から生産・販売面で緊密な協力体制にあります。
事業の系統図は次のとおりであります。
当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の当社グループの事業環境は、貿易摩擦の影響や新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、世界全体の経済が深刻な打撃を受け、その結果、主要なお客様である自動車メーカー各社の販売は落ち込みましたが、当連結会計年度末時点において重大な影響は認められませんでした。
このような中、当連結会計年度における売上高は、17,623百万円(前連結会計年度比0.3%減)となりました。
製品区分別の状況につきましては、ねじ類では、主要なお客様である自動車メーカー向けのボルトの受注が増加したことにより、売上高は、8,370百万円(前連結会計年度比1.1%増)となりました。
精密鍛造品では、当社グループの主力部品であるシンクロナイザーリングやシフトフォークの販売が減少したことにより売上高は、9,042百万円(前連結会計年度比1.4%減)となりました。
航空機部品では、売上高は210百万円(前連結会計年度比11.6%減)となりました。
利益面につきましては、グループあげての合理化改善活動を進めてきましたが、新規製品対応設備の導入および工場移転等により固定費が増加し、営業利益は369百万円(前連結会計年度比38.9%減)、経常利益は506百万円(前連結会計年度比34.3%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、315百万円(前連結会計年度比38.0%減)となりました。
財政状態につきましては、当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比べ220百万円減少し、17,942百万円となりました。これは、未収入金が356百万円、有形固定資産が394百万円増加したものの、現金及び預金が411百万円、受取手形及び売掛金が316百万円、投資有価証券が168百万円減少したことによるものです。
負債については、前連結会計年度末と比べ305百万円減少し5,675百万円となりました。これは借入金が240百万円減少したことによるものです。
純資産については、前連結会計年度末と比べ84百万円増加し、12,267百万円となりました。これは、利益剰余金が244百万円増加したものの、その他の包括利益累計額が178百万円減少したことによるものです。
セグメント別の経営成績につきましては次のとおりであります。
(日本)
当セグメントにおきましては、主要なお客様である自動車メーカー向けの段付きボルトや新規部品の受注の増加により増収となりましたが、老朽化設備の更新や新規事業の生産準備等により固定費が増加し、減益となりました。売上高は12,058百万円(前連結会計年度比2.8%増)、経常利益は207百万円(前連結会計年度比19.7%減)となりました。
(アメリカ)
当セグメントにおきましては、主要なお客様である自動車メーカー向けの段付きボルトおよびタッピングスクリューの受注の増加により増収となりましたが、工場移転に伴うコストの発生により減益となりました。売上高は1,100百万円(前連結会計年度比3.5%増)、経常利益は2百万円(前連結会計年度比94.3%減)となりました。
(インド)
当セグメントにおきましては、主力部品であるシンクロナイザーリング、シャフトの受注の減少により減収、減益となりました。売上高は1,423百万円(前連結会計年度比16.7%減)、経常利益は337百万円(前連結会計年度比18.6%減)となりました。
(タイ)
当セグメントにおきましては、主力部品であるシンクロナイザーリングの受注の減少により減収、減益となりました。売上高は2,792百万円(前連結会計年度比4.5%減)、経常利益は35百万円(前連結会計年度比70.8%減)となりました。
(インドネシア)
当セグメントにおきましては、国内自動車販売の低迷が続いたことにより、シンクロナイザーリングの販売数量が減少し減収となりましたが、販売価格の見直し、材料の仕入先変更による物流コストの低減を行った結果、増益となりました。売上高は249百万円(前連結会計年度比0.4%減)、経常利益は26百万円(前連結会計年度は0百万円)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ353百万円減少し、3,286百万円となりました。
当連結会計年度の営業活動の結果得られた資金は、前連結会計年度に比べ288百万円増加し、996百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益498百万円、減価償却費748百万円により資金が増加したことによるものであります。
当連結会計年度の投資活動の結果使用した資金は、前連結会計年度に比べ371百万円増加し、917百万円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出967百万円によるものであります。
当連結会計年度の財務活動の結果使用した資金は、433百万円となりました(前連結会計年度に得られた資金は616百万円)。これは主に、長期借入金の返済による支出240百万円、リース債務の返済による支出107百万円および配当金の支払額69百万円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
(a) 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 金額は受注価格で表示しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(b) 受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 インドにおいて、受注高および受注残高が著しく減少いたしました。これは、新型コロナウィルス感染症の影響により、主要なお客様である自動車メーカーからの受注が減少したことによるものであります。
(c) 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
4 アイシン・エーアイ株式会社は、2019年4月1日にアイシン・エィ・ダブリュ株式会社と合併し、現在アイシン・エィ・ダブリュ株式会社となっております。なお、前連結会計年度は、旧アイシン・エーアイ株式会社のみの金額を表示しております。
経営者の視点による、当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5(経理の状況)の連結財務諸表の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
なお、新型コロナウィルス感染症の影響については、収束時期および今後の当社グループへの業績への影響等は見通しが立てにくい状況ではありますが、繰延税金資産の回収可能性の判断に関しては、期末時点で入手可能な情報をもとに検証を行っております。
(a)退職給付債務
当社グループの従業員の退職給付に備えるための退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される割引率、将来の報酬水準、退職率等の前提条件や長期期待運用収益率に基づいて算出しております。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合には、当社グループの業績および財務状況に影響を与える可能性があります。
(b)繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について、将来の合理的な見積可能期間内の課税所得の見積額を限度として、当該期間内の一時差異等のスケジューリングを行い計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積額が減少した場合は繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、連結売上高は海外子会社の売上の減少により17,623百万円となり、前連結会計年度に比べ59百万円(前連結会計年度比0.3%減)の減収となりました。
利益面では、グループ全体で合理化を推し進めたものの、新規製品対応設備の導入および工場移転費用など固定費の増加により、連結営業利益は369百万円と前年連結会計年度に比べ235百万円(前連結会計年度比38.9%減)の減益、連結経常利益は506百万円と前年連結会計年度に比べ264百万円(前連結会計年度比34.3%減)の減益、親会社株主に帰属する当期純利益は315百万円と前年連結会計年度に比べ193百万円(前連結会計年度比38.0%減)の減益となりました。
上記の他、当連結会計年度における経営成績の前連結会計年度との比較分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
(a)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(b)財務政策
当社グループは現在、必要な運転資金及び設備投資資金については、自己資金又は借入により資金調達することとしております。
当社グループは、今後も営業活動により得られるキャッシュ・フローを基本に将来必要な運転資金及び設備投資資金を調達していく考えであります。
④ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成の状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、安定的かつ効率的な経営を行い、業績予想に掲げる利益数値の達成をめざすことを目標に掲げております。
当連結会計年度における当社グループの業績は、以下のとおりであります。
業績予想との差異が生じた理由につきましては、グループあげての合理化改善活動を進めてまいりましたが、新興国の車両需要が減少し、海外売上が想定より下回ったことによるものであります。
2020年度の業績予想につきましては、新型コロナウィルス感染症拡大の影響による環境変化に伴い、現時点での立案が困難な状況にあります。
今後、状況が明らかになった段階で速やかに公表し、業績予想に掲げる利益数値の達成に向け、総力を挙げて取り組んでまいります。