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最終更新:

E36406 Japan GAAP

売上高

52.2億 円

前期

43.2億 円

前期比

120.8%

時価総額

99.5億 円

株価

1,732 (07/16)

発行済株式数

5,746,616

EPS(実績)

77.80 円

PER(実績)

22.26 倍

平均給与

578.4万 円

前期

615.9万 円

前期比

93.9%

平均年齢(勤続年数)

39.0歳(5.4年)

従業員数

318人(連結:331人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

 

3 【事業の内容】

当社グループは、当社、連結子会社2社(MIRAI株式会社、株式会社イノセント)及び関連会社1社(株式会社セゾン保険サービス)の計4社で構成され、その他の関係会社として株式会社クレディセゾンが存在し、各社連携を取りながらフィナンシャルパートナー事業を展開しております。

具体的には、個人のお客様に対しライフプランニングを土台とした資産形成及び資金計画策定支援を行うほか、法人のお客様に対し、財務や事業リスク対策を中心とした企業経営上の課題解決支援を行っております。また個人や法人のお客様共に、具体的なソリューションとして金融商品(生命保険・損害保険・証券・住宅ローン)及び不動産の販売及び仲介を行っております。

なお、当社グループはフィナンシャルパートナー事業の単一セグメントであり、以下はサービスの内容を記載しております。

 

① 事業コンセプト

当社グループでは、2022年4月に経営理念を刷新し、パーパス(存在意義)として「金融の力を解き放つ」を、ミッションとして「金融に倫理を、人生に自由を」をそれぞれ掲げ、新たな理念のもと、顧客のライフステージに応じた最適な金融サービスの提供を目指しております。

金融商品の流通の担い手として金融機関や保険代理店等の仲介業者がおりますが、仲介業者においては、商品毎に個別に販売資格に係る登録又は認可を取得し、業態ごとの縦割り構造の中で専門性を持ちながら提供するのが一般的であります。

当社グループでは、金融サービスの本来あるべき姿として、顧客自身のライフプランを描いた上でライフステージに応じたファイナンシャルニーズに最適なソリューションを業横断的に提供することが重要であると考えており、保険代理店業を出自としながら、創業以来金融商品仲介業、貸金業、銀行代理業の各業の登録又は認可を取得してまいりました。

 

図1.各仲介業者数(2024年3月末時点) 注1

 

※画像省略しています。

 

注1.金融庁/銀行代理業者許認可一覧、金融庁/金融商品仲介業者登録一覧、一般社団法人日本損害保険協会/2022年度代理店統計、一般社団法人生命保険協会/2023年版生命保険の動向より当社集計

 

 

図2.当社グループのソリューション構成(当社グループでは、各金融機関や仲介業者が個別に提供するサービスをワンストップで提供しております)

 

※画像省略しています。

 

なお、パーソナルファイナンスに関する包括的な相談に対応できるのは、一定以上の所得水準の顧客を相手とした一部の金融機関に限定されるのが現状であると考えております。例として、メガバンク(ウェルスマネジメント領域)、プライベートバンクでは、資産運用・事業承継・相続対策等のテーマに対し、銀行・信託・証券・保険の各サービスを包括的に利用することができます。

他方で当社グループは、一般の所得層の顧客をメインターゲットとしております。当該顧客層においては、保険・証券・住宅ローンの各専業仲介業者がメインプレイヤーとなっているものの、家計相談・保障・住宅購入・資産形成等の一般の方ならではの相談に対し、包括的に応えることができる専門家が不足していると考えております。

当社グループは、一般の方に寄り添う「フィナンシャルパートナー」として、ライフプランニングを土台に潜在的な顧客ニーズを掘り起こし、顧客の思い描く将来を実現するためのソリューションをワンストップで提供することを目指してまいります。

 

図3.当社グループのメインターゲット及び競合の整理

 

※画像省略しています。

 

 

② 事業モデル

当社グループでは、業務提携を軸とした集客により、20代から40代のファミリー層に需要のある生命保険契約を中心に顧客を獲得し、ライフステージに応じて他商品の販売を展開しております。事業モデルの詳細は次のとおりであります。

a.見込み客の獲得

当社グループでは、主にオンライン及び訪問(コンサルタントがお客様の指定する場所に訪問)でのサービス提供を軸に事業を展開しております。

伝統的な訪問型モデルでは、見込み客の獲得は営業社員の力量に委ねざるを得ないほか、企業の認知向上を目的とした多量の広告投資を必要とするため、金融サービス業全体に共通する課題として、見込み客獲得の安定性及び継続性が挙げられます。特に生命保険商品については、予定利率の改定や税務の取扱いの変更等、商品性に大きく影響を及ぼす事項が不定期に発生するほか、景気変動等を背景とした顧客ニーズの変化を受けやすく、獲得が安定しない一因となっております。

当社グループでは、他事業会社等との業務提携により見込み客を獲得する体制を構築しております。業務提携の形態として、テレマーケティング(保険募集代理店資格を持つ提携先との共同募集(注)、及び見込み客リストを購入し当社架電によりアポイント化する手法に大別されます)のほか、マネーセミナーによる集客も行っております。

また、当社サービスサイト及び当社運営メディアからの直接申込みによる獲得や、既存顧客からの紹介を受ける等、当社グループ単独で見込み客を獲得する場合もあります。

いずれの手法についても、特定の商品に偏らず、広く『マネー相談』として当社グループのサービスを訴求することで見込み客を獲得しております。

(注) 複数の保険募集代理店が保険募集を共同して行う形態を指します。

 

b.コンサルティング

当社グループでは、ライフプランニングを土台に顧客への商品提案を行っております。当社グループの主要顧客(20代から40代のファミリー層)の特性上、保険加入を初めて検討する顧客も多く(2024年3月期における生命保険契約に係る代理店手数料は、グループ売上高の60.2%を占めております)、多くは生命保険契約を契機に当社グループとの間で顧客関係が開始されます(顧客のライフステージに応じ、住宅ローンや金融商品仲介に係る商品、及びMIRAI株式会社が手掛ける不動産関連ソリューションの契約もあります)。

 

c.アフターフォロー

継続的な顧客関係の中で、資産形成及び運用ニーズ、住宅ローンの新規申し込み及び借り換えニーズ、不動産売買等のニーズを取り込み、顧客のライフステージに応じてクロスセル及びアップセルを実施しております。

当社グループの収益モデルとして、金融機関との間で代理店業務委託契約を締結し、商品の販売に応じて提携金融機関から手数料が支払われます(このほか、不動産仲介事業においては顧客から得る仲介手数料が、販売用不動産については顧客への売却金額が収益として計上されます)。当社グループの売上構成上最も多くを占める生命保険契約に係る代理店手数料収入は、フロー収益に相当する「初年度手数料」とストック収益に相当する「継続手数料」に大別されますが、営業組織の拡大とアポイントあたりの生産性(成約率×顧客単価(1世帯あたりの初年度手数料単価))の向上による初年度手数料の増収と、コンサルティングの品質の向上によって実現する継続手数料の積み上げにより、成長投資を加速させるための収益基盤を構築することができます。

 

 

③ 事業の特徴

a.業務提携による継続・安定的な見込み客の獲得

当社グループでは、国内大手クレジットカード会社や国内大手信販会社、大手フィンテック企業等に代表される事業会社との業務提携を強化し、見込み客を安定的かつ継続的に確保する仕組みを作り上げてまいりました。同時に、自社コールセンターを完備することにより、提携先が求める業務提携モデルに柔軟に対応しながら提携先を拡大してまいりました。見込み客提供実績のある提携先は2024年3月期で30社以上にのぼりますが、これにより当社グループ全体の売上高及び営業利益の安定的な成長にも繋がり、事業拡大に向けた中長期的な投資活動も推進することができます。

 

b.ファイナンシャルプランナーとしてのプロフェッショナルを育成する教育カリキュラム

当社グループでは、ファイナンシャルプランナーとしての提供価値向上を目的に、商品知識の他にライフプランニング、社会保険制度や税制度等に至る広範な知識を体系的に習得する教育プログラムを独自に開発しております。

当社グループでは、主に新卒学生を対象に採用活動を進めており、2024年3月末現在で当社営業部門に所属するコンサルタントの約半数(主力であるオンライン・訪問営業組織においては7割以上)が新卒採用者となります。新卒学生は当社グループの事業や提供価値に共感して入社する者も多く、新卒採用は知識やスキルの習得だけでなく、理念教育の面においても高い育成効果が期待できるメリットがあります。

当該プログラムの実践及び実務経験の中で醸成するコンプライアンスマインドや顧客に寄り添う姿勢を通して、ファイナンシャルプランナーとしての成果創出の早期化を実現し、業績拡大と健全な組織拡大を両立させる体制を構築しております。

なお、教育内容についてはデジタルコンテンツ化を進めており、社内での活用を通じて教育の効率化を図るほか、金融機関や他金融サービス事業者への提供にも注力しております。

 

[事業系統図]

以上、述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。

 

※画像省略しています。

 

24/06/28

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 財政状態及び経営成績の状況

(資産)

当連結会計年度末における流動資産は3,618,798千円となり、前連結会計年度末に比べ445,765千円減少いたしました。これは主に販売用の不動産仕入等が進行したことにより仕掛販売用不動産が312,961千円増加したものの、現金及び預金が826,539千円減少したことによるものであります。固定資産は1,406,811千円となり、前連結会計年度末に比べ844,492千円増加いたしました。これは主に事業譲受等により無形固定資産が470,663千円増加、及び差入保証金と関係会社株式が増加したこと等により投資その他の資産が290,464千円増加したことによるものであります。

この結果、総資産は5,025,609千円となり、前連結会計年度末に比べ398,726千円増加いたしました。

 

(負債)

当連結会計年度末における流動負債は1,059,546千円となり、前連結会計年度末に比べ3,206千円減少いたしました。これは主に返金負債が50,382千円増加したものの、未払法人税等が44,300千円減少、及び未払金が26,645千円減少したことによるものであります。固定負債は53,797千円となり、前連結会計年度末に比べ41,885千円増加いたしました。これは主に資産除去債務が44,669千円増加したことによるものであります。

この結果、負債合計は1,113,343千円となり、前連結会計年度末に比べ38,678千円増加いたしました。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産合計は3,912,266千円となり、前連結会計年度末に比べ360,048千円増加いたしました。これは主に剰余金の配当により利益剰余金が128,479千円減少したものの、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が447,085千円増加したことによるものであります。

この結果、自己資本比率は77.7%(前連結会計年度末は76.6%)となりました。

 

(経営成績)

欧米諸国との金利差を背景とした円安・物価の高止まりは当連結会計年度においても継続しており、家計の見通しは依然として不透明な状況にあります。

他方で、新NISA制度が2024年1月からスタートしたことを受け、当連結会計年度においてもライフプラン及び資産形成に関するご相談を多くお寄せ頂くことになりました。

このように、年代を問わず資産形成に対するニーズは高まりを見せており、米国長期金利の高止まりを背景に、外貨建て保険を中心とした資産形成商品の魅力度が高まりつつある中で、これら商品の販売が好調に推移いたしました。

なお、当連結会計年度よりコンサルタント数の純増ペースを加速させることを目指しており、2023年4月に入社した新卒・中途を合わせて約40名のコンサルタントの戦力化は順調に進んでおります。また、株式会社セブン・フィナンシャルサービスから譲受した全12店の来店型保険ショップを「マネプロ」のブランドのもとで新たにFPショップとして2024年3月から営業開始するなど、フィナンシャルパートナー事業の規模拡大に向けた成長投資に努めてまいりました。

この結果、当連結会計年度における経営成績は、売上高5,221,748千円(前年同期比20.8%増)、営業利益722,331千円(同16.7%増)、経常利益755,139千円(同15.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益447,085千円(同16.5%減)となりました。

 

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ826,539千円減少し、当連結会計年度末には1,985,499千円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果、得られた資金は170,646千円(前年同期は427,127千円の獲得)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益681,086千円等があった一方、棚卸資産の増加額312,961千円、法人税等の支払額279,927千円等があったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果、使用した資金は904,232千円(前年同期は17,434千円の使用)となりました。これは主に事業譲受による支出482,754千円、差入保証金の差入による支出298,248千円等があったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果、使用した資金は92,953千円(前年同期は112,022千円の使用)となりました。これは主に株式の発行による収入81,275千円があった一方、配当金の支払額128,435千円、自己株式の取得による支出44,516千円等があったことによるものであります。

 

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。

 

b.受注実績

当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。

 

c.販売実績

当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。なお、当社グループはフィナンシャルパートナー事業の単一セグメントであるため、事業別に記載しております。

事業の名称

当連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

前年同期比(%)

生命保険代理店業(千円)

3,145,692

106.2

損害保険代理店業(千円)

165,258

76.0

金融商品仲介業(千円)

159,270

154.3

住宅ローン代理業(千円)

36,391

199.5

不動産販売業(千円)

1,194,558

152.3

その他(千円)

520,577

217.3

合計(千円)

5,221,748

120.8

 

(注) 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

当連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

メットライフ生命保険
株式会社

1,946,936

45.0

2,105,269

40.3

株式会社TOBE

716,772

13.7

 

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。

 

② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容については、「(1) 経営成績等の状況の概要」に含めて記載しております。

 

③ 資本の財源及び資金の流動性

当社グループにおける主な資金需要としては、人件費等の営業費用、不動産販売業における不動産仕入等であります。これらの資金需要につきましては、自己資金を基本としつつ、必要に応じて最適な方法による資金調達にて対応する方針であります。

資金の流動性については、営業活動によるキャッシュ・フローを源泉に流動性の確保を図っておりますが、より柔軟かつ安定的な流動性の確保を目的として、取引金融機関と総額500,000千円の当座貸越契約を締結しております。

 

④ 経営成績に重要な影響を与える要因について

当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」に記載しております。