売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率


最終更新:

E02832 Japan GAAP

売上高

945.9億 円

前期

920.7億 円

前期比

102.7%

時価総額

240.5億 円

株価

2,598 (04/19)

発行済株式数

9,255,926

EPS(実績)

181.94 円

PER(実績)

14.28 倍

平均給与

484.8万 円

前期

483.3万 円

前期比

100.3%

平均年齢(勤続年数)

39.9歳(10.2年)

従業員数

936人(連結:998人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

3【事業の内容】

当社グループは、当社、連結子会社2社及び非連結子会社2社により構成されています。

当社は、食品スーパーマーケットを主な事業としております。

連結子会社㈱アルデジャパンは惣菜品の製造、精肉加工及び豆腐商品類の製造を行っております。また、連結子会社アルビスクリーンサポート㈱は、障がい者を雇用しリサイクル及びグループ内の各種業務を受託しており、いずれも食品スーパーマーケットを補完する事業として位置付けております。

 

事業の系統図は次のとおりです。

※画像省略しています。

 

 

 

 

23/06/26

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次の通りであります。

 

① 経営成績等

 当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響がある中、各種政策の効果もあり、社会経済活動は正常化に向かう動きが見られました。一方、ウクライナ情勢の長期化、資源価格・原材料価格の高留まり等により、依然として先行き不透明な状況が続いております。

 食品小売業界におきましては、物価高騰による生活防衛的な節約志向はますます強まっており、これに加え、業種業態を超えた競争激化や人件費上昇、原材料価格・電気料等の高騰により、厳しい経営環境が続いております。

 このような環境の中、当社グループはスーパーマーケットとして食のライフラインを守るという使命を果たすため、継続して新型コロナウイルス感染拡大防止策を徹底しながら、お客様ニーズに細やかに対応し、店舗の営業継続に取り組んでまいりました。

 昨年度よりスタートしております「第三次中期経営計画(第55期~第57期)」は、「地域一番のお客様満足の実現」を中期経営方針に掲げ、「お客様の多様なニーズへの対応」「従業員が挑戦できる環境の実現」「業務基盤の活用による生産性の向上」「事業を通じた地域社会の課題解決」を重点課題とし、以下の施策に取り組んでおります。

 「お客様の多様なニーズへの対応」については、ニーズの高い旬の生鮮品や健康志向・簡便即食商品等の販売強化を図るとともに、当社のPB商品や名物商品など付加価値の高い商品を拡充し、売上総利益率を改善いたしました。また、現在5店舗で展開している来店受取型のネットスーパーに加え、「大島店(富山県射水市)」 「笠舞店(石川県金沢市)」ではご購入された商品をご指定の場所へ配送する「アルビスらくらく当日宅配サービス」を開始いたしました。さらに、新たなお客様との接点を広げるため「LINEミニアプリ」を導入し(2022年10月)、デジタル媒体による発信力の強化と広告の効率化を図るとともに、アルビスPontaカードIDとの連携によるOne to Oneマーケティングに取り組みました。

 「従業員が挑戦できる環境の実現」の取り組みとして、新入社員から経営幹部候補までの各階層に応じた教育プログラムの実施に加え、店長が最新の店舗運営を習得するオンサイトプログラムを導入いたしました。また、地域社会を見守る認知症サポーター、熱中症対策アドバイザーの資格取得を推進しております。

 「業務基盤の活用による生産性の向上」については、店舗業務における有効な改善施策を各店で共有・展開することにより、さらなる生産性向上につなげるとともに、電子棚札(ESL)やキャッシュレスセルフレジを試験的に導入するなど、生産性向上に向けた投資を実施いたしました。一方、プロセスセンターでは、継続的に製造工程を見直し原価率の改善に努めており、物流面では、運行管理システムの導入により配送状況の見える化を実現し、積載効率の改善により運行数を減少させるなど、コスト削減に努めました。

 「事業を通じた地域社会の課題解決」については、「つなぐアルビス」をコミュニケーションメッセージに掲げ、地域・行政と連携し、課題解決に取り組んでおります。当社は「リレーフードドライブ」活動に積極的に取り組んでおり、新たに店舗常設型無人フードドライブボックスを2店舗に設置するとともに、当活動の認知を高めるため地域の小学校などと共同で開催するなど、食品ロス削減の理解を広げる活動に注力しております。また、お買物支援と地域の見守りに取り組む「移動スーパー」は、当期中に5台増え18台での運行となっております。

 2050年の脱炭素社会実現の一環として、温室効果ガスの測定のほか、SDGs目標達成へ向けた環境保全への活動を「albis Green Action」と総称し取り組んでおります。従来からのトレー・ペットボトル回収などのリサイクル事業に加え、レジ袋をバイオマス50%使用に変更するなど、サステナブルな生活提案や環境負荷軽減に寄与しております。また、「美濃加茂店(岐阜県美濃加茂市)」では太陽光パネルを設置するなどCO2削減を推進しております。

 新店につきましては、「いするぎ駅店」(2022年4月)、「黒部店」(2022年7月)の2店舗を出店いたしました。既存店につきましては、「羽根店」の全面改装を実施し、簡便即食商品および高品質商品を拡充するなど、お客様の利便性向上を図りました。

 

 以上の結果、当連結会計年度は、前期新店3店舗と当期新店2店舗による売上増加により、営業収益94,593百万円(前年同期比2.7%増)となりました。利益面につきましては、高利益商品であるPB商品などの販売拡大とプロセスセンターの原価改善等により売上総利益率が改善(前年同期比0.7%増)したものの、各種資材・電気料等の価格高騰により、営業利益1,938百万円(前年同期比20.9%減)、経常利益2,455百万円(前年同期比19.4%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、1,684百万円(前年同期比20.0%減)となりました。

 

② 財政状態の状況

(資産)

当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ458百万円減少し、48,004百万円となりました。

この主な要因は、現金及び預金の減少額784百万円、売掛金の増加額129百万円、商品の増加額344百万円、建物及び構築物(純額)の増加額414百万円、機械装置及び運搬具(純額)の減少額133百万円等によるものであります。

 

(負債)

当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ1,578百万円減少し、17,434百万円となりました。

この主な要因は、買掛金の増加額256百万円、1年内返済予定の長期借入金の減少額463百万円、未払法人税等の増加額111百万円、長期借入金の減少額1,731百万円、受入敷金保証金の増加額123百万円等によるものであります。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ1,119百万円増加し、30,569百万円となりました。この主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益1,684百万円、配当金612百万円等によるものであります。

 

③ キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ784百万円減少し、6,144百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は4,029百万円(前連結会計年度は4,210百万円)となりました。

当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローの内訳は、税金等調整前当期純利益2,455百万円、減価償却費2,078百万円、支払債務の増加額284百万円等による資金の増加と、売上債権の増加額129百万円、棚卸資産の増加額350百万円、未払消費税等の減少額111百万円、法人税等の支払額604百万円等による資金の減少であります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は1,591百万円(前連結会計年度は2,147百万円)となりました。

当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローの内訳は、有形固定資産の取得による支出1,791百万円、敷金及び保証金の差入による支出99百万円等による資金の減少と、敷金及び保証金の回収による収入144百万円等による資金の増加であります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は3,221百万円(前連結会計年度は1,060百万円)となりました。

当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローの内訳は、長期借入金の返済による支出2,195百万円、リース債務の返済による支出415百万円、配当金の支払額611百万円等による資金の減少であります。

 

④ 販売及び仕入の実績

 a.販売実績

当連結会計年度における販売実績を部門ごとに示すと、次のとおりであります。

部門別

金額(千円)

前年同期比(%)

生鮮食品

46,571,297

101.8

非生鮮食品

46,495,640

103.6

スーパーマーケット部門売上高計

93,066,938

102.7

その他

425,739

118.5

売上高合計

93,492,677

102.8

(注)1.生鮮食品は、青果・海産・精肉・惣菜等を含みます。

2.非生鮮食品は、日配・グロサリー等を含みます。

3.その他は、外販部門売上高等であります。

4.売上高合計には、不動産賃貸収入を含めておりません。

 

 

 b.仕入実績

当連結会計年度における仕入実績を部門ごとに示すと、次のとおりであります。

部門別

金額(千円)

前年同期比(%)

生鮮食品

28,669,233

100.1

非生鮮食品

35,121,392

103.2

スーパーマーケット部門仕入高計

63,790,625

101.8

その他

162,431

96.5

仕入高合計

63,953,057

101.8

(注)1.生鮮食品は、青果・海産・精肉・惣菜等を含みます。

2.非生鮮食品は、日配・グロサリー等を含みます。

3.その他は、外販部門仕入高等であります。

4.惣菜・日配の金額には、原材料仕入高が含まれております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当社グループの当連結会計年度の経営成績は、営業収益94,593百万円(前年同期比2.7%増)、営業利益1,938百万円(前年同期比20.9%減)、経常利益2,455百万円(前年同月比19.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1,684百万円(前年同期比20.0%減)となりました。

 営業収益の増加(前年比2,525百万円)の主な要因は、前期に出店した新店の売上高が前期比1,392百万円増加したこと、当期に出店した新店の売上高が1,782百万円増加したこと、既存店の売上高が718百万円減少したことなどであります。

 営業利益の減少(前期比513百万円)の主な要因は、売上総利益は、プロセスセンターの原価改善やPB商品等を中心とした高利益商品の販売拡大の取り組みにより1,409百万円増加しましたが、販売費及び一般管理費が、新店等の費用及び各種資材・電気料等の価格高騰により1,925百万円増加したことなどであります。

 経常利益の減少(前期比590百万円)の主な要因は、営業利益の減少513百万円、営業外収益の助成金収入50百万円の減少等であります。

 親会社株主に帰属する当期純利益の減少(前期比421百万円)の主な要因は、経常利益の減少590百万円のほか、法人税等調整額が減少(前期比142百万円)したことであります。なお、この結果、自己資本利益率は前期7.33%から当期5.61%となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 a. キャッシュ・フローの状況

 当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが4,029百万円(前連結会計年度は4,210百万円)の収入となり、前連結会計年度と比較して181百万円の減少となりました。減少の主な要因は、税金等調整前当期純利益の減少604百万円、棚卸資産の増減額の増加200百万円、支払債務の増減額の減少197百万円等であります。

 店舗の出店や改装等により投資活動によるキャッシュ・フローは1,591百万円(前連結会計年度は2,147百万円)の支出となり、借入金の返済が進んだことなどにより財務活動によるキャッシュ・フローは3,221百万円(前連結会計年度は1,060百万円)の支出となりました。

 この結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末における残高は、前連結会計年度末より784百万円減少し、6,144百万円となっております。

 

 b. 財務に関する基本的な考え方

 当社グループは、事業の成長を重要な戦略として位置付けており、当該基盤となる財務健全性を維持することを基本方針としております。

 当社グループは、食品スーパーマーケットを多店舗展開しており、回収した売上金を日々蓄積することにより手元資金の流動性が確保されております。一方で、当該流動性を高め多くの資金を確保するためには、店舗数増加による事業の成長が重要と考え、積極的に店舗へ投資してまいります。

 財務健全性に関する具体的な目標指標は設定しておりませんが、当連結会計年度末の総資産借入金比率8.8%、売上高借入金比率4.5%であり、同業他社と比較して財務健全性は確保されているものと判断しております。

 財務基盤の安定化は、安定した株主還元を維持するために重要と考えており、適切な設備投資と資金調達のバランスを保ち、今後も資本コストの低減に努めてまいります。

 

 c. 資金需要の主な内容

 当社グループの運転資金の需要は、商品代金、人件費、販売費、設備費、その他店舗経費等であり、日々蓄積している売上金回収額から支払っているため、資金の手元流動性は十分に確保されております。一方で、キャッシュレス比率の高まりによる現金回収の遅れや、納税資金、賞与資金等の一時金の支払いにおいて資金需要が生じております。

 また、当社グループは事業の成長のため継続的に出店及び改装に係る設備資金需要が生じております。

 なお、新型コロナウイルス感染症を起因とする事業の一部停止が生じる場合には、資金需要が生じる可能性がありますが、現在のところ、当該資金需要は生じておりません。

 

 

 d. 資金調達

 当社グループの事業活動のために必要な資金は、運転資金については内部資金または短期借入金で行い、出店及び改装等の設備資金については、内部資金または長期借入金による資金調達を基本としております。設備資金の調達に際しては、金利動向を見ながら有利な条件で調達する方針としております。

 また、緊急の資金需要が生じる場合を想定し、複数の金融機関に対して当座貸越契約を締結しております。

 今後の事業拡大に伴う、店舗運営に必要な運転資金、設備資金の調達に関して、問題なく調達可能と認識しております。なお、投資案件によっては、営業キャッシュ・フローを上回る場合も想定されますが、この場合は、財務健全性の維持を優先にし、種々の方法を検討してまいります。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。