売上高

利益

資産

キャッシュフロー

セグメント別売上

セグメント別利益

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率


最終更新:

E03266 Japan GAAP

売上高

119.1億 円

前期

112.8億 円

前期比

105.5%

時価総額

75.2億 円

株価

1,598 (04/25)

発行済株式数

4,703,063

EPS(実績)

108.86 円

PER(実績)

14.68 倍

平均給与

429.1万 円

前期

401.0万 円

前期比

107.0%

平均年齢(勤続年数)

39.3歳(8.8年)

従業員数

857人

株価

by 株価チャート「ストチャ」

3 【事業の内容】

当社グループは、当社と子会社4社及びその他の関係会社1社で構成されており、化粧品・浴用剤・雑貨品の小売業及び卸売業を主に営んでおります。その他の関係会社については、4[関係会社の状況]をご参照ください。

主要な事業内容と当該事業に係る位置付けは、次のとおりであります。

セグメントの名称

会社名

直営店商品販売事業

当社

卸販売事業

当社

直営店サービス事業

当社

 

 

当社の企業集団等の主要な事業系統図は、次のとおりであります。

※画像省略しています。

 

23/06/20

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態

  当事業年度末の総資産は、前事業年度末より1億5百万円減少し、88億32百万円となりました。

イ.流動資産

当事業年度末の流動資産は前事業年度末より1億28百万円増加し、57億33百万円となりました。主な要因は、現金及び預金が2億77百万円増加し、売掛金が51百万円、商品及び製品が1億1百万円減少したことによるものであります。

ロ.固定資産

当事業年度末の固定資産は前事業年度末より2億33百万円減少し、30億99百万円となりました。主な要因は、土地が3億2百万円、無形リース資産が56百万円減少し、繰延税金資産が1億25百万円増加したことによるものであります。

ハ.流動負債

当事業年度末の流動負債は前事業年度末より4億62百万円減少し、17億33百万円となりました。主な要因は、未払法人税等が2億34百万円、短期借入金が1億50百万円、1年内返済予定の長期借入金が1億円減少したことによるものであります。

ニ.固定負債

当事業年度末の固定負債は前事業年度末より59百万円減少し、13億57百万円となりました。主な要因は、長期借入金が1億円減少し、退職給付引当金が40百万円増加したことによるものであります。

ホ.純資産

当事業年度末の純資産は前事業年度末より4億16百万円増加し、57億41百万円となりました。主な要因は、土地再評価差額金の取崩により9億27百万円増加し、繰越利益剰余金が5億32百万円減少したことによるものであります。この結果、自己資本比率は前事業年度末59.6%から65.0%となりました。

 

② 経営成績

当期の国内景気は、夏場まで新型コロナウイルス第7波の影響を受けましたが、コロナ禍の鎮静化と共に行動制限が徐々に緩和されたことによって消費者マインドにも持ち直しの兆しが見られ、個人消費関連を中心に景況感が上向いた結果、企業収益も総じて改善傾向となりました。しかしながら、円安等を背景とした原材料価格の高騰による消費者物価の上昇により、買い控えや選別消費の傾向が強くなりました。企業間においても業況格差が拡大すると共に、業種によっては人手不足感が強くなりました。

 

(直営店商品販売事業)

ハウスオブローゼ直営店は、新型コロナウイルス第7波の影響により、第1四半期は当初計画を下回る状況となりましたが、その後は徐々に持ち直しの傾向で推移しました。ただ、秋以降の行動制限の緩和や全国旅行支援等により、週末や連休期間中の集客が伸び悩む面もありました。当期は、コロナ禍で当社の強みである「触れる接客」が制限される中、期初に「販売教育部」を新設し、接客力や販売力のさらなる強化を図るべく実践的教育に注力しました。また販売促進においても集客やスキンケア販売をバックアップする施策やSNSによるブランド認知強化に重点を置き取り組みました。その結果、既存店ベースでの売上高は前期比3.9%増となり、客数もほぼ同様の伸びとなりました。

商品面では、美白やエイジング関連のスキンケアラインが伸長した他、昨年9月にリニューアルしたベースメイク化粧品「フランクルール」シリーズがマスク生活に対応したラインナップも取り揃え、“素肌感覚の新ベースメイク”としてご好評をいただき、メイクアップ化粧品全体の売上を牽引しました。また本年3月には、シャンプー関連商品3シリーズを一新し発売しました。品質の向上のみならず、環境に配慮した容器を採用すると共に新たに詰め替え用商品を追加し、環境保護に資する商品としても売上増を期待しております。その他、季節に応じた限定商品や特長のある生活雑貨商品を発売しました。

店舗の状況につきましては、館の閉鎖及び不採算等により12店舗を退店、その一方、退店店舗の代替としての出店を始め計4店舗を出店し、期末店舗数は194店舗となりました。また、店舗改装で、都市部百貨店店舗のうち3店舗を「Be Prime」店としてリニューアルし、Be Primeの期末店舗数は10店舗となりました。Be Prime専用商品も好調に推移しており、上質感を求めた差別化店舗として堅調に推移しております。一方、Oh!Baby商品を中心とした半セルフ型ショップの「Oh!Baby」は首都圏2店舗にてポップアップショップ展開やSNSによりブランド認知を進めており、相次ぐ新商品シリーズも好評で、若年層を中心に注目度が高まっています。

EC事業は、Amazonモール、楽天モール及び新規のZOZOコスメといった外部モールがそれぞれのイベントに合わせた施策の実施等が奏功し、ボディスムーザーを中心に好調に推移し大きく売上伸長しました。一方自社運営サイトは、コロナ禍で急伸した反動で売上伸び率は若干鈍化しましたが、セールが好調だったことやリピーターによる購入が進んだこともあり、会員数の増加を伴い着実に売上増加となりました。EC売上高は、前期比26.0%の増加となりました。

以上、他の直営店販売事業を加えた当事業売上高は、92億54百万円(前期比5.4%増)となりました。一方経費面では、原材料価格の値上げに伴う商品の仕入れコスト上昇や人件費を始めとした諸経費の増加、及びEC事業で外部モールを中心に支払費用が増加するなど、様々な費用の増加により営業損失30百万円(前期は営業利益1億31百万円)となりました。

 

(卸販売事業)

個人オーナー店舗向け卸は、季節限定商品や雑貨品が比較的好調に推移し、本年3月発売のシャンプー関連商品3シリーズも売上に寄与しましたが、新ベースメイク「フランクルール」の発売に伴う旧品商品の返品が売上減の一因となるなど、総じて厳しい状況となりました。一方大手量販店向け卸は、ボディケアを中心としたセルフ販売型の「リラックスタイム」が拠点数増加に加え、商品構成の見直しやMDの改善を進めたことでお客さまの購買率が向上し着実に売上を伸長、その他一般卸は、ロフトを始めとした販売チャネルの拡大やコロナ禍の鎮静化に伴い売上が増加する取引先もみられるなど好調に推移しました。中国越境EC卸は、中国市場に不安定感がある中で年度後半は持ち直してきましたが、通期では前期比で減少となりました。

以上、当事業売上高は、14億60百万円(前期比7.3%増)、売上高の増加により営業利益は60百万円(前期比53.0%増)となりました。

 

(直営店サービス事業)

リラクゼーションサロン事業は、新型コロナの影響からは徐々に持ち直してきたものの、行動制限の緩和や諸物価の値上がり等により、顧客の来店回数が減少する傾向が見られました。このような状況の中で、当期はスタッフの施術技術や接客面の強化を図りつつ、コースメニューの改定及び簡素化を実施した結果、施術時間の長いコースの需要増加により施術単価の上昇につながりました。またオンライン予約システムも利便性を高めるべく機能アップさせ、予約件数の増加と来店周期の短縮化を実現しました。当期は期中に2店舗を退店しましたが、売上高は前期比0.6%と微増ながら前期を上回ることができました。

カーブス事業は、コロナ禍の鎮静化と共に健康志向の方の入会が増加する一方で、在宅時間の減少を理由に退会者の増加も見られました。このような状況の中、会員に対するきめ細かいサポートの強化に取り組む一方、来店が困難な会員に対しては、店舗でのトレーニングと自宅で体感できる「おうちでカーブス」の両方が利用できる「Wプラン」を推奨することで退会抑制と会員単価の上昇を図ることができました。さらにフランチャイザーであるカーブスジャパンによるTVCM効果もあり、期末会員数は期初より約260名増の約9,000名となり、売上高は前期比7.2%の増加となりました。

以上、当事業売上高は、11億90百万円(前期比4.3%増)、売上高の増加と共に売上原価率の低減等もあり営業利益は1億24百万円(前期比36.0%増)となりました。

 

以上の結果、第42期当社売上高は、各事業が着実に増加し119億5百万円、前期比5.5%の増加となりました。しかしながら費用面では、商品の仕入原価の上昇や人件費を始めとする諸費用の増加に加え、当初計画外で物流センター移転に係る費用も発生し、営業利益は1億53百万円(前期比41.5%減)となりました。一方、物流センターの土地、建物の売却により特別利益が2億84百万円、法人税等調整額を△1億33百万円計上したことにより、当期純利益は5億11百万円(前期比392.6%増)となりました。

 

③ キャッシュ・フローの状況

当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、当事業年度末は28億70百万円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、3億22百万円(前期3億10百万円取得)となりました。これは主に税引前当期純利益の4億61百万円によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果得られた資金は、5億83百万円(前期3億92百万円取得)となりました。これは主に固定資産売却による収入5億87百万円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、6億28百万円(前期7億60百万円使用)となりました。これは主に短期借入金の返済による支出1億50百万円、長期借入金の返済による支出2億円、リース債務の返済による支出1億61百万円によるものであります。

 

④ 仕入及び販売の状況
イ.仕入実績

当事業年度の仕入実績を商品分類別に示すと、次のとおりであります。

区分

当事業年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

前年同期比(%)

スキンケア化粧品

673,767

千円

72.0

メイクアップ化粧品

188,911

千円

134.0

ヘアケア・ボディ・バスプロダクツ

1,630,533

千円

105.1

化粧雑貨品

264,226

千円

94.2

リフレクソロジー

2,157

千円

63.5

その他

109,450

千円

171.9

合計

2,869,047

千円

96.4

 

 

 

ロ.販売実績

当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当事業年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

前年同期比(%)

直営店商品販売事業

9,254,470

千円

105.4

卸販売事業

1,460,372

千円

107.3

直営店サービス事業

1,190,475

千円

104.3

合計

11,905,318

千円

105.5

 

(注) 金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については該当はありません。

 

ハ.商品分類別販売実績

当事業年度の販売実績を商品分類別に示すと、次のとおりであります。

区分

当事業年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

前年同期比(%)

スキンケア化粧品

4,844,575

千円

102.0

メイクアップ化粧品

647,794

千円

112.1

ヘアケア・ボディ・バスプロダクツ

4,708,365

千円

108.9

化粧雑貨品

668,507

千円

98.9

リフレクソロジー

505,001

千円

100.6

その他

531,074

千円

116.6

合計

11,905,318

千円

105.5

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社の経営成績は、売上高119億5百万円、コロナ禍の影響を受けつつも各事業で確実に増加し、前年同期比5.5%の増加となりました。経費につきましては商品の仕入原価の上昇や人件費を始めとする諸費用の増加に加え、当初計画外で物流センター移転に係る費用も発生し、営業利益1億53百万円、前年同期比41.5%の減少となりました。

一方、物流センターの土地、建物売却により特別利益が2億84百万円、法人税等調整額を△1億33百万円計上したことにより、当期純利益は5億11百万円(前期は当期純利益1億3百万円)となりました。

当社の資本の財源及び資金の流動性については、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。

資金については、足元の状況を優先し、雇用を維持しながら店舗運営を継続していくため、2020年4月に運転資金として、金融機関3行から当座貸越契約を締結し、15億円の調達を行いました。また、長期借入金として5億円の調達を行いました。

なお、短期借入につきましては、2023年3月末日までに13億50百万円を返済、長期借入につきましては、2023年3月末までに4億円を返済しました。今後も状況に応じて、金融機関からの資金調達を適宜検討してまいります。事態収束の見通しが立ちましたら、従前通り、持続的な成長に向け邁進してまいります。