株式会社幸楽苑ホールディングス

ブランドなど:幸楽苑
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最終更新:

E03293 Japan GAAP

売上高

254.6億 円

前期

250.2億 円

前期比

101.8%

時価総額

223.5億 円

株価

1,281 (04/26)

発行済株式数

17,443,841

EPS(実績)

-163.89 円

PER(実績)

--- 倍

平均給与

398.1万 円

前期

427.4万 円

前期比

93.1%

平均年齢(勤続年数)

45.5歳(16.0年)

従業員数

108人(連結:521人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

 

3 【事業の内容】

当社グループは、株式会社幸楽苑ホールディングス(当社)及び子会社1社で構成されており、ラーメン店及び洋・和食店のチェーン展開による外食事業を主な内容としております。

当社及び当社の子会社の事業における当社及び子会社の位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。

なお、当社グループの報告セグメントは「ラーメン事業」のみであり、セグメント情報の開示の重要性が乏しいため、「第5  経理の状況  1 連結財務諸表等  (1)連結財務諸表  注記事項」に掲げるセグメント情報の記載を省略しております。

 

ラーメン事業

当社と子会社㈱幸楽苑(連結子会社)が、ラーメン、餃子等の製造・直販を行っております。

その他の事業

当社が、フランチャイズ加盟店の募集、加盟店への麺・スープ等の食材並びに消耗品等の販売、経営指導業務、店舗内装の設計・施工管理、建築の施工管理、建築の設計及び監理業務、厨房機器の販売、印刷物の制作・販売等のフランチャイズ事業を行っております。

子会社㈱幸楽苑(連結子会社)が、洋・和食等を販売するその他外食事業を行っております。

以上の企業集団の状況について事業系統図を示すと次のとおりであります。

 

〔事業系統図〕

 

※画像省略しています。

 

23/06/22

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(業績等の概要)

(1) 業績

当連結会計年度(2022年4月1日から2023年3月31日まで)におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大と鎮静化を繰り返しながら徐々に行動制限が緩和され、緩やかに経済活動は持ち直しつつあります。一方、ロシア・ウクライナ情勢の長期化による原材料及びエネルギー価格の上昇、世界的なインフレ率の上昇と日米金利差拡大による急激な円安の進行等が続いたことで景気後退リスクが高まり、依然として先行きが不透明な状況で推移しております。

外食産業におきましては、人手不足による人件費関連コストの上昇に加え、原材料費、光熱費、物流費などの店舗運営コストの大幅な上昇により、大変厳しい経営環境が続いております。

このような経済環境の中、当社グループは、「ランチタイム以外の時間帯に訴求できる新商品の導入」「デリバリーテイクアウトの更なる強化」「他社様とのコラボレーション商品・販売促進」「幸楽苑のからあげ家におけるクリスマスバーレル販売」「各県民の日における販売促進」等の施策を推し進めてまいりました。しかしながら、人手不足による一部店舗の営業時間短縮及び休業を余儀なくされたことにより、売上の回復が想定よりも遅れる結果となりました。

また、商品のブラッシュアップとスタンダードの再確立を最優先課題として商品政策を推進し、グランドメニューの更改並びに一部商品の価格改定を実施し、さらに、固定費管理の徹底等によるコスト削減に積極的に取り組むことで収益性の向上に努めてまいりましたが、売上の低迷により、人件費関連コストを含む店舗運営コストの上昇を吸収するには至りませんでした。

以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高は25,461百万円(前年同期比1.8%増)、営業損失1,687百万円(同営業損失2,045百万円)、経常損失1,528百万円(同経常利益1,452百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は2,858百万円(同親会社株主に帰属する当期純利益374百万円)となりました。

当連結会計年度末のグループ店舗数は、431店舗(前年同期比9店舗減)となりました。

 

セグメントの業績は次のとおりであり、金額については、セグメント間の内部売上高又は振替高を含んで表示しております。

①  ラーメン事業

ラーメン事業においては、「中華そば」、「中華そばプレミアム」、「餃子極」をコアメニューとしながら、「カレーらーめん」「月見らーめん」「平田牧場Wチャーシューめん」等の期間限定商品を随時投入しました。また、ランチタイム以外の時間帯に訴求できる新商品として「幸楽苑の福島もつ鍋」を投入しましたが、外食産業における人手不足による限定営業の影響により、売上の回復は想定を下回る結果となりました。

店舗展開は、「幸楽苑 since1954+幸楽苑のからあげ家」へ4店舗を業態転換いたしました。店舗数は、直営店385店舗(前年同期比10店舗減)となり、業態別には「幸楽苑」376店舗、「KOURAKUEN THE RAMEN CAFE」1店舗、「幸楽苑 since1954+幸楽苑のからあげ家」6店舗、「幸楽苑の家系らーめんトラック野郎 since2021」2店舗となりました。

通販ではECサイトのキャンペーンに参加し認知度アップを図ったものの、売上高は168百万円(前年同期比22.3%減)となりました。2021年8月より開始した外販では積極的に新規顧客開拓を進め、売上高は11百万円(前年同期比34.4%増)となりました。

この結果、ラーメン事業の売上高は22,842百万円(前年同期比1.4%増)となりました。

 

②  その他の事業

その他の事業は、フランチャイズ事業(ラーメン業態のフランチャイズ展開)、その他外食事業(洋和食業態の店舗展開)を行っております。

フランチャイズ事業につきましては、店舗数は17店舗(国内12店舗、海外5店舗)となりました。その他外食事業につきましては、創業以来初の餃子バル業態である「餃子の味よし」に4店舗業態転換し、「焼肉ライク」直営店12店舗、「からやま」直営店7店舗、「赤から」直営店5店舗、「餃子の味よし」4店舗、「VANSAN」1店舗となりました。

この結果、その他の事業の売上高は2,619百万円(前年同期比4.6%増)となりました。

 

 

(2) 財政状態の状況

(資産)

当連結会計年度末における資産の残高は、前連結会計年度末に比べ3,346百万円減少し、10,796百万円(前連結会計年度末比23.7%減)となりました。主な要因は、次のとおりであります。

流動資産につきましては、前連結会計年度末に比べ751百万円減少し、2,409百万円となりました。これは、現金及び預金105百万円、売掛金129百万円の増加及び流動資産「その他」に含まれる未収入金874百万円の減少等によるものであります。

固定資産につきましては、前連結会計年度末に比べ2,594百万円減少し、8,387百万円となりました。これは、建物及び構築物522百万円、リース資産509百万円、繰延税金資産676百万円、投資その他の資産「その他」に含まれる投資不動産487百万円の減少等によるものであります。

(負債)

当連結会計年度末における負債の残高は、前連結会計年度末に比べ604百万円減少し、9,931百万円(前連結会計年度末比5.7%減)となりました。主な要因は、次のとおりであります。

流動負債につきましては、前連結会計年度末に比べ959百万円増加し、6,580百万円となりました。これは、短期借入金1,300百万円の増加及び未払金294百万円の減少等によるものであります。

固定負債につきましては、前連結会計年度末に比べ1,564百万円減少し、3,350百万円となりました。これは、長期借入金1,058百万円、リース債務308百万円の減少及び資産除去債務222百万円の増加等によるものであります。

(純資産)

当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末に比べ2,741百万円減少し、865百万円(前連結会計年度末比76.0%減)となりました。これは、利益剰余金2,858百万円の減少等によるものであります。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ105百万円増加し、1,285百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は、次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、282百万円の収入(前連結会計年度は203百万円の支出)となりました。これは、税金等調整前当期純損失の計上2,102百万円、減価償却費の計上1,214百万円、減損損失の計上839百万円等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、27百万円の収入(前連結会計年度は1,012百万円の支出)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出695百万円、有形固定資産の売却による収入517百万円、賃貸不動産の売却による収入242百万円等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、205百万円の支出(前連結会計年度は510百万円の支出)となりました。これは、短期借入金の純増額1,300百万円、長期借入金の返済による支出1,088百万円、リース債務の返済による支出427百万円等によるものであります。

 

 

(生産、受注及び販売の状況)

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

ラーメン事業

3,694,363

3.06

その他の事業

-

-

合計

3,694,363

3.06

 

(注) 上記の金額は、製造原価で表示しております。

 

(2) 受注実績

当社グループは、店舗の売上計画に基づき見込生産を行っておりますので、該当事項はありません。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

ラーメン事業

22,842,792

1.44

その他の事業

2,619,060

4.58

合計

25,461,852

1.75

 

(注) 1.主要顧客(総販売実績に対する割合が10%以上)に該当するものはありません。

2.セグメント間の取引については相殺消去しております。

3.直営店売上についての地域別販売実績は、次のとおりであります。

 

地域別

金額(千円)

前年同期比(%)

青森県

622,617

12.5

岩手県

605,180

4.9

宮城県

2,835,601

4.5

秋田県

815,807

4.0

山形県

915,127

1.1

福島県

3,062,868

7.7

茨城県

1,958,130

7.7

栃木県

1,144,124

△1.4

群馬県

695,939

△1.8

埼玉県

2,214,587

△2.3

千葉県

2,502,196

△2.6

東京都

2,144,706

7.0

神奈川県

2,340,049

2.1

新潟県

836,796

△5.5

山梨県

424,506

△3.6

長野県

447,324

△6.3

静岡県

748,052

△0.9

愛知県

218,312

△29.7

大阪府

239,721

△2.5

兵庫県

146,398

2.5

合計

24,918,049

1.9

 

 

 

(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2023年6月22日)現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5  経理の状況  1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表  注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

(2) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

① 売上高

当連結会計年度の売上高は、25,461百万円(前年同期比1.8%増)となりました。連結売上高の増加要因は、主として店舗運営コストの上昇を吸収するために価格改定を行った影響によるものであります。

② 営業利益、経常利益

当連結会計年度の営業損失は、新型コロナウイルス感染症の拡大と鎮静化を繰り返しながら徐々に行動規制が緩和されたことにより、1,687百万円(同営業損失2,045百万円)となりました。

当連結会計年度の経常損失は、1,528百万円(同経常利益1,452百万円)となりました。

③ 特別利益

当連結会計年度の特別利益は、役員退職金返上益275百万円の利益計上等により、前連結会計年度に対し215百万円増加し、347百万円となりました。

④ 特別損失

当連結会計年度の特別損失は、減損損失が前連結会計年度に比べ655百万円増加し、839百万円の計上等があったことにより、前連結会計年度に対し639百万円増加し、921百万円になりました。

⑤ 親会社株主に帰属する当期純利益

上記①~④の要因及び法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額756百万円の計上により、親会社株主に帰属する当期純損失は2,858百万円(同親会社株主に帰属する当期純利益374百万円)となりました。

 

(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について

経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2  事業の状況  3 事業等のリスク」をご参照ください。

 

(4) 資本の財源及び資金の流動性に関する分析

当社グループの主な資金需要は、新規出店や既存店舗の改装・業態転換及び生産設備の増強等によるものであります。これらの設備投資資金は、営業活動によるキャッシュ・フローの範囲内における投資を原則としておりますが、必要に応じて主に金融機関からの借入金等により対処することにしております。

資金の流動性の確保に関しては、コロナ禍での不測の事態に備え、安定的かつ機動的な資金調達体制を構築するため、2023年3月31日時点で、総額40億円のシンジケート・ローン(コミットメントライン)契約を更新しており、十分な運転資金を確保しております。

 

(5) 経営者の問題意識と今後の方針について

外食産業におきましては、少子高齢化を背景に、業種業態を超えた競争が激化し、消費者の低価格志向や店舗や物流における人手不足も続く厳しい状況が続く中、新型コロナウイルスが消費者の行動に大きな変化をもたらしており、従来以上にイノベーティブな試みが求められる経営環境へと変化してきております。

2024年3月期は、前期までの「味の改革」「マーケティングの手法の抜本的転換」「保有資産の活用と店舗ポートフォリオの最適化」「筋肉質な経営」の4本柱の基本戦略を継続して実施してまいります。

また、ウィズコロナを意識し、イートイン型の外食業態に止まることなく、総合食品会社への変革を目指し、新たな販売形態の開発、店舗運営体制の見直し、本社の業務改革を推進してまいります。