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最終更新:

E02881 Japan GAAP

売上高

517.5億 円

前期

514.7億 円

前期比

100.5%

時価総額

1,044.0億 円

株価

1,259 (03/18)

発行済株式数

82,919,976

EPS(実績)

83.10 円

PER(実績)

15.15 倍

平均給与

865.6万 円

前期

852.2万 円

前期比

101.6%

平均年齢(勤続年数)

41.4歳(10.5年)

従業員数

962人(連結:1,166人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

3【事業の内容】

当社グループは、当社及び子会社4社(連結子会社3社、非連結子会社1社)により構成されており、心臓血管領域を中心とした医療機器の製造、輸入および販売を行っております。セグメント情報につきましては、当社グループは単一の事業を営んでおり、品目別の分類による各社の位置付けは以下のとおりであります。

 

(リズムディバイス)

心臓の不整脈の治療に用いる心臓ペースメーカ、ICD(植込み型除細動器)及びCRT-D(除細動機能付き両心室ペースメーカ)が主たる商品となります。

当社がこれらの商品の仕入及び販売を行っております。

 

(EP/アブレーション)

心臓の不整脈の検査に用いるEP(電気生理用)カテーテル及び不整脈の治療に用いるアブレーションカテーテルが主たる商品となります。

当社がこれらの商品の製造、仕入及び販売を行うほか、JLL Malaysia社も一部製品の製造を行い、当社への販売を行っております。

 

(外科関連)

大動脈疾患の治療に用いる人工血管、オープンステントグラフト及びステントグラフトが主たる商品となります。

当社がこれら商品の製造、仕入及び販売を行っております。

 

(インターベンション)

心筋梗塞等の虚血性心疾患の治療に用いるバルーンカテーテル、ガイドワイヤー及び薬剤溶出型冠動脈ステント、消化器疾患の治療に用いる大腸ステント、肝癌治療用ラジオ波焼灼電極針が主たる商品となります。

当社がこれら商品の製造、仕入及び販売を行うほか、Synexmed社グループも一部製品の製造を行い、当社及び海外取引先等への販売を行っております。

 

 事業系統図を示せば次のとおりであります。

※画像省略しています。

(注)1 海外メーカーの場合は国内輸入元、国内メーカーの場合は国内総販売元を経由して商品を仕入れる場合があります。

2 Synexmed (Hong Kong) Limited、心宜医器械(深圳)有限公司及びJLL Malaysia Sdn. Bhd.は連結子会社であります。

3 Synexmed (Hong Kong) Limitedは現在清算手続き中であります。

 

22/06/28

1 【業績等の概要】

当期の医療機器業界におきましては、昨年4月に医療費抑制策の一環として、医療機器の公定価格である保険償還価格の改定が実施され、医療機器の価格が全般的に引き下げられたほか、12月には医療保険制度の持続性を高めるとともに、医療におけるイノベーションの推進を目的として、薬価制度の抜本改革に向けた基本方針が決定され、薬価の毎年改定や費用対効果の評価など、医療機器にも関連する諸制度の変更に向けた議論が本格的に開始されました。 

このような環境のなか、医療機器メーカーには、より侵襲性が低く、また、医療経済性に優れた製品の提供が求められており、各社とも新製品の開発や早期の市場導入に向けた取り組みを強化しております。さらに、治療領域の拡大や取扱商品の拡充を図るため、グローバル規模でのM&Aも活発に行われております。
 当社が主に事業を行っている心臓循環器領域におきましては、高齢化の進展を背景として疾患が増加傾向にあることや、医療機器の進歩により、従来は治療が困難であった症例の治療が可能となっていること等から症例数の増加は高い伸びを示しております。

当社といたしましては、このような市場環境に対応するために、海外の優れた医療機器を国内へ導入する商社としての機能と、日本の医療現場のニーズを迅速に反映した製品を開発できるメーカーとしての機能の双方を活用することで、最新最適な医療機器の提供に努めてまいりました。

当期の販売実績といたしましては、リズムディバイスにおいて、昨年3月に発売した全身のMRI(磁気共鳴画像)検査に対応した心臓ペースメーカの寄与により、販売数量の回復が一段と進展いたしました。

また、EP/アブレーションにおきましては、心房細動のアブレーション治療の症例数が増加傾向にあることから、当社のオンリーワン製品である心腔内除細動カテーテル「BeeAT(ビート)」をはじめとして、心房細動治療関連製品の販売が伸長いたしました。

外科関連におきましては、昨年1月に新規参入した腹部用ステントグラフトが大きく販売数量を伸ばしたことに加え、オンリーワン製品であるオープンステントグラフトも引き続き好調に推移いたしました。

さらに、インターベンションにおきましては、昨年2月に販売を開始した心房中隔閉鎖器具「Figulla FlexⅡ(フィギュラ・フレックスⅡ)」が短期間で高い市場シェアを獲得したほか、貫通用カテーテルの販売が引き続き好調に推移しました。
 以上により、当期の売上高は、371億8千1百万円(前期比21.7%増)となりました。

損益面におきましては、保険償還価格の改定が実施されたものの、自社製品の原価の改善や、仕入商品において収益性の高い新商品の売上構成比が上昇したことにより、売上総利益率は前期に比べ2.7ポイント改善いたしました。 

販売費及び一般管理費におきましては、自社製品の開発関連費用のほか、業容拡大に伴う物流関連の業務委託費用等が前期に比べ増加したことなどにより、当期の営業利益は76億8千5百万円(前期比107.7%増)となりました。

これに、受取利息及び為替差益等の営業外収益を4億5百万円計上した一方、支払利息等を営業外費用として7千9百万円計上したことから、当期の経常利益は、80億1千万円(前期比124.1%増)となりました。 
  さらに、固定資産売却益を特別利益として1百万円計上した一方、固定資産除却損及び固定資産売却損等を特別損失として5千4百万円計上したことから、当期の親会社株主に帰属する当期純利益は53億5千万円(前期比90.8%増)となりました。

 

 

品目別の販売状況は以下のとおりです。
 

<品目別売上高>                                 (単位:百万円)

区分

前連結会計年度
(自 平成27年4月1日 
  至 平成28年3月31日)

当連結会計年度
(自 平成28年4月1日 
  至 平成29年3月31日)

増減率

リズムディバイス

5,557

6,617

19.1%

EP/アブレーション

14,371

17,528

22.0%

外科関連

7,158

9,099

27.1%

インターベンション

2,252

2,783

23.6%

その他

1,200

1,152

△4.0%

合計

30,540

37,181

21.7%

 

※各品目区分に分類される主たる商品は以下のとおりです。

リズムディバイス

心臓ペースメーカ、ICD(植込み型除細動器)、CRT-D(除細動機能付き両心室ペースメーカ)

EP/アブレーション

EP(電気生理用)カテーテル、アブレーションカテーテル、
心腔内除細動カテーテル、食道温モニタリングカテーテル、
高周波心房中隔穿刺針

外科関連

人工血管、オープンステントグラフト、ステントグラフト、人工心臓弁、人工弁輪

インターベンション

バルーンカテーテル、ガイドワイヤー、貫通用カテーテル、心房中隔欠損閉鎖器具

その他

血液浄化関連商品

 

 

(リズムディバイス)

心臓ペースメーカにおきましては、条件付きMRI(磁気共鳴画像)検査対応ペースメーカ「KORA250(コーラ250)」を昨年3月に発売したことにより、前期に比べ販売数量が増加いたしました。「KORA250」は、従来品では制約のあった胸部のMRI撮像が可能であることに加え、世界最小クラスの本体サイズや電池寿命が長いという特長を有しております。また、昨年12月にMRI検査に対応したタインド型のペースメーカリード「Petite(ペティート)」を発売し、ペースメーカリードのラインナップが充実したことも、ペースメーカの販売数量の増加に寄与いたしました。

ICD(植込み型除細動器)関連におきましては、電池が長寿命であり、本体サイズが小型な「PLATINIUM(プラティニウム)」シリーズのICD及びCRT-D(除細動機能付き両心室ペースメーカ)の寄与により、前期に比べ販売数量が増加いたしました。 

以上により、リズムディバイスの売上高は、66億1千7百万円(前期比19.1%増)となりました。 

 

(EP/アブレーション)

EPカテーテルにおきましては、心房細動のアブレーション治療の症例数が増加したことにより、当社のオンリーワン製品である心腔内除細動システム専用カテーテル「BeeAT(ビート)」や、食道温モニタリングシステム専用カテーテル「Esophastar(エソファスター)」等が引き続き伸長いたしました。

また、心房細動治療関連の商品としては、国内では当社のみが販売する高周波心房中隔穿刺針「RFニードル」の販売数量が増加いたしました。

アブレーションカテーテルにおきましては、イリゲーション機能を有する製品の本格的な市場導入が競合に比べて遅れていることにより、売上高が前期に比べ減少いたしました。当社では、新たにバルーンテクノロジーを採用した治療機器である内視鏡アブレーションシステム「HeartLight(ハートライト)」の導入準備を進めております。本商品においては、内視鏡画像による治療部位の確認や、レーザーを用いた選択的な焼灼が可能となり、治療時間の短縮や正確性の向上が期待されます。 

以上により、EP/アブレーションの売上高は、175億2千8百万円(前期比22.0%増)となりました。

 

(外科関連)

人工血管関連におきましては、カテーテルを用いて大動脈瘤を経皮的に治療するステントグラフトに関して、従来から取り扱っている胸部用の商品に加えて、昨年1月に新たに導入した腹部用の「AFXステントグラフトシステム」の販売数量が増加いたしました。さらに、開胸手術を伴う胸部大動脈瘤の治療機器であり、当社のオンリーワン製品であるオープンステントグラフト「J-Graft FROZENIX(ジェイ・グラフト・フローゼニクス)」につきましても、治療の低侵襲化に寄与する医療機器として普及が進んでおります。

人工弁関連におきましては、抗石灰化処理を施すことにより耐久性を高めた生体弁「CROWN PRT(クラウン・PRT)」の寄与により、生体弁の販売数量は前期を上回って推移いたしました。また、生体弁におきましては、縫合が不要な新しいタイプの生体弁「PERCEVAL(パーシバル)」の来期第4四半期の上市を目指して導入準備を進めております。 

以上により、外科関連の売上高は、90億9千9百万円(前期比27.1%増)となりました。 

 

(インターベンション)

バルーンカテーテルにつきましては、概ね前期水準の販売数量であったものの、保険償還価格引き下げの影響により前期に比べ売上高は減少いたしました。なお本年第1四半期末には、末梢用の新製品である「Mastuly(マストリー)」の本格販売の開始を予定していることから、一層の販売数量の増加を図ってまいります。

また、ガイドワイヤーにつきましては、厳しい競争環境を受けて、前期に比べ販売数量が減少いたしました。

その他の品目におきましては、昨年2月に導入した心房中隔欠損閉鎖器具「Figulla FlexⅡ(フィギュラ・フレックスⅡ)」が高い評価を得ており、販売数量が急速に増加いたしました。また、心筋梗塞等の治療に用いる貫通用カテーテル「Guideliner(ガイドライナー)」も引き続き堅調に推移いたしました。 

さらに本年2月には、冠動脈疾患の主要な治療機器である薬剤溶出型冠動脈ステントにおいて、バイオトロニック社製の「Orsiro(オシロ)」の独占販売契約を締結したことから、来期第4四半期の上市に向け準備を進めてまいります。 

以上により、インターベンションの売上高は、27億8千3百万円(前期比23.6%増)となりました。

 

(その他)

連結子会社で販売する血液浄化関連商品等のその他の売上高は、11億5千2百万円(前期比4.0%減)となりました。