株式会社ユナイテッドアローズ

ブランドなど:UNITED ARROWSBEAUTY&YOUTHgreen label relaxingCHROME HEARTScoen
小売業アパレルプライムTOPIX Small 1

売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率


最終更新:

E03316 Japan GAAP

売上高

1,301.4億 円

前期

1,183.8億 円

前期比

109.9%

時価総額

542.0億 円

株価

1,794 (04/19)

発行済株式数

30,213,676

EPS(実績)

143.68 円

PER(実績)

12.49 倍

平均給与

429.7万 円

前期

405.4万 円

前期比

106.0%

平均年齢(勤続年数)

35.1歳(9.7年)

従業員数

3,575人(連結:3,915人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

 

3 【事業の内容】

当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、連結子会社㈱コーエン、連結子会社台湾聯合艾諾股份有限公司、連結子会社悠艾(上海)商貿有限公司、関連会社CHROME HEARTS JP合同会社の計5社で構成されており、紳士服・婦人服等の衣料品ならびに関連商品の企画・販売を主な事業として取り組んでおります。

当社は、新しい日本の生活・文化の規範となる価値観を創造提案していく専門店を目指して設立されました。2023年3月末現在「ユナイテッドアローズ」「ビューティ&ユース ユナイテッドアローズ」「ユナイテッドアローズ グリーンレーベル リラクシング」の主力3事業とお客様の多様化するテイストに沿った複数の小型ストアブランドおよびアウトレットを有しており、期末店舗数は215店舗となっております。

同じく連結子会社である株式会社コーエンは、衣料品および身の回り品の小売を主たる業務として2008年5月に設立し、期末店舗数は75店舗となっております。台湾聯合艾諾股份有限公司は台湾における衣料品および身の回り品の小売を主たる業務として2013年8月に設立し、期末店舗数は8店舗となっております。悠艾(上海)商貿有限公司は、中国における衣料品および身の回り品の小売を主たる業務として2019年12月に設立いたしました。期末時点で出店はしておりません。持分法適用関連会社であるCHROME HEARTS JP合同会社は、CHROME HEARTSブランドの銀製装飾品および皮革製ウェアの小売を主たる業務として2016年7月に設立し、期末店舗数は10店舗となっております。

各業態、事業のコンセプト等は以下のとおりとなります。

 

◆株式会社ユナイテッドアローズ

 

ユナイテッドアローズ 総合店

同一店内で「ユナイテッドアローズ」と「ビューティ&ユース ユナイテッドアローズ」を展開。

ユナイテッドアローズ

ファッションを通した新しい日本の生活文化の創造を目指して「豊かさ・上質感」をキーワードに、大人に向けたドレス軸のライフスタイルを提案するセレクトショップです。日本と西洋の文化・伝統を融合したトラッドマインドで、世界中から選び抜いた品とオリジナル企画商品を、心地よい空間で、良質な接客・サービスを通してご提供します。

ビューティ&ユース ユナイテッドアローズ

質にこだわり清潔感と品位に裏付けられた「美しさ」。年齢にとらわれず自由な発想や知的好奇心から得る「若々しさ」。時代 ⁄ 次代の本質的な「美しさ」と「若々しさ」を纏うこと、そして、その生活を豊かにすることを目的とした、エモーショナルな感覚で品揃えされたセレクトショップです。

ユナイテッドアローズグリーンレーベル

リラクシング

Be happy ~ココロにいいオシャレな毎日~ 訪れるたびに新しい発見があって、心が豊かになる「モノ」「コト」を提案するブランドです。自分らしく心地よい毎日を過ごしたいと願う男女に向けて、ほどよいトレンド感のあるビジネス・カジュアルウェア、キッズウェア、生活雑貨を展開しています。

ユナイテッドアローズ アウトレット

メンズ・ウィメンズの綺麗めアイテムからカジュアルアイテムに至るまで、当社のストアブランドが一堂に並ぶ品揃えが魅力。靴、バッグなどの小物類とのトータルコーディネートも可能です。

 

 

 

◆株式会社コーエン

 

コーエン

"easy&chic style、普通に見えて一味違う、個性豊かな服を"をコンセプトに、程よいトレンドとリラックス感を取り入れた自然体で心地よく着られるカジュアルウェアブランドです。

 

 

◆CHROME HEARTS JP合同会社

 

クロムハーツ

米国クロムハーツ社の「CHROME HEARTS」ブランドの商品のみを取り扱うブランドショップ。レザーアイテムからアパレル、シルバーアイテム、ジュエリーまで幅広く展開するライフスタイルブランドです。

 

 

※株式会社ユナイテッドアローズはターゲットとするお客様層を2つのマーケットに分類して事業を展開しております。トレンドマーケット(客単価1万円台半ば以上)向けには「ユナイテッドアローズ総合店」「ユナイテッドアローズ」「ビューティ&ユース ユナイテッドアローズ」「ドゥロワー」「オデット エ オディール」「スティーブン アラン」「ロク」「ブラミンク」「エイチ ビューティ&ユース 」「ディストリクト ユナイテッドアローズ」「アストラット」「カリフォルニア ジェネラルストア」を展開し、ミッド・トレンドマーケット(客単価1万円前後)向けには「ユナイテッドアローズ グリーンレーベル リラクシング」「シテン」を展開しております。

※CHROME HEARTS JP合同会社については、2024年12月末までは当社の持分法適用会社である予定です。また、2024年12月末に最終回の持分譲渡を行うことにより、それ以降は、CHROME HEARTS JP 合同会社の持分を保有しないこととなる予定です。
  ※台湾聯合艾諾股份有限公司では、「ユナイテッドアローズ総合店」「ユナイテッドアローズ グリーンレーベル リラクシング」「ユナイテッドアローズ アウトレット」および「コーエン」を展開しております。

事業の系統図は、次のとおりであります。

 

※画像省略しています。
23/06/27

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。

① 経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症に対する行動制限の緩和等により社会経済活動が正常化に向かい、緩やかに復調傾向となりました。一方、原材料価格の上昇や円安等による物価上昇に加え、世界各国での景気後退リスクの高まりなど、先行き不透明な状況が続いています。衣料品小売業界においても、人流回復等により事業環境は改善したものの、原材料高や急激な為替変動等、厳しい経営環境も継続しました。

このような状況の下、当社は2023年3月期のグループ経営方針に「感動提供 すてきな接客 すてきな商品 ヒトのチカラ モノのチカラ」を掲げました。創業以来、経営をはじめ日々の営業活動においても常にお客様視点を判断軸とし、ヒト(接客・サービス)、モノ(商品)、ウツワ(施設・空間・環境)の力を高めることで、お客様に感動を提供してきたことが当社の強みであると認識しています。この強みに一層磨きをかけ、当社の価値創造の基盤となるお客様価値を高めることを起点に、全てのステークホルダーの価値をバランス良く向上させることを目指しました。

「感動提供」の実現に向けて、既存店を回復させることを重点戦略に定め、「感動接客-販売力の底上げ」、「感動クリエイション-商品力の底上げ」、「新たなUAへの挑戦-積極的なトライアンドエラー」に取り組みました。

「感動接客」では、社会経済活動の正常化に伴い人流回復が進み、小売既存店売上高前期比(単体)は116.3%と、実店舗が大きな回復を見せました。接客技術向上に向けた教育等の取組みも奏功し、日々のきめ細かな接客に対するお客様からの感謝の言葉が増加しました。通販サイトでのスタッフスタイリング等の投稿を増やしコンテンツ経由売上が伸長するなど、OMO(*)施策も積極的に推進しています。定価販売を強化するべく、商品の魅力を的確に伝えた結果、セール販売を抑制したものの、小売+ネット通販既存店買上客数前期比(単体)は100.8%と前期並みを維持し、小売+ネット通販既存店客単価(単体)を前年の110.3%と大きく改善させました。これらの結果、小売+ネット通販既存店売上高前期比(単体)は111.2%となりました。

(*)OMO: Online Merges with Offline の略。オンラインとオフラインの融合を指す。

「感動クリエイション」では、品番数を絞り商品1点1点のクオリティを高めることに注力しました。併せて、適正な調達を行ったほか、セール期間の短縮、セール対象品や値下げ率を精査することによりセール販売をおさえるなどマーチャンダイジングの精度向上にも取り組みました。これらの結果、定価販売構成比が前年から大幅に向上し、売上総利益率が前期から改善しました。

「新たなUAへの挑戦」では、2026年3月期を最終年度とする新中期経営計画に向け、既存ブランドの再編に加えて、事業領域とお客様層の拡大を企図した新規ドメインやブランドの開発等に着手しました。

これらの重点戦略を下支えしつつ、当社の持続的成長も担保するベース戦略として「ES(*)推進」、「DX推進」、「サステナビリティ推進」の3つの戦略も実行しました。

(*)ES: Employee Satisfactionの略。従業員満足を指す。

感動提供の源となる従業員に対する「ES推進」では、報酬と働き甲斐の両面からの従業員エンゲージメント向上に向けて、昇格制度や報酬設計などの各種制度や人事関連施策を見直しました。従業員意識調査の結果を踏まえて、モチベーションやスキルの向上を望む従業員に対する教育機会を充実させたほか、教育体系の立案にも着手しました。適材適所の人材配置や異動の活性化に向けた仕組みの構築準備も進めました。

「DX推進」では、生産背景の生産性向上等に向けた基盤の構築と、デジタル技術を活用したお客様体験価値の向上に向けた取組み等を進めました。基盤の構築については、データ活用による生産背景の最適化と物流の効率化を目指した、基幹システムの刷新準備を進めました。お客様体験価値の向上への取組みでは、自社通販サイトにおいて、さらなる利便性改善に向けたシステム改修と、在庫配分の適正化や実店舗在庫の引き当て販売などの課題解決を重ねました。加えて、SNSの戦略的運用により商品やブランドの認知拡大を図ったほか、自社通販サイトでのスタッフスタイリングや動画、商品紹介コメント等のコンテンツを拡充し閲覧数や経由売上を伸ばすなど、お客様との接点を広げました。お客様との接点をより一層拡大させることで、当社との関係性の深いロイヤルカスタマーを増やすべく、会員プログラムの改定準備も進行しました。

当社がお客様や社会から永続的なご支持を得るための「サステナビリティ推進」では、当社のサステナビリティ活動を「SARROWS(サローズ)」と名付け、社内外に理解浸透を図りました。「SARROWS」で定めている3つの活動目標の達成に向けて、環境配慮商品の定義付けやサプライチェーンに対する人権方針の策定等を進めました。

出退店については、トレンドマーケットで1店舗の出店、3店舗の退店、ミッド・トレンドマーケットで2店舗の出店、1店舗の退店、アウトレットで1店舗の出店、1店舗の退店を実施した結果、当連結会計年度末の小売店舗数は189店舗、アウトレットを含む総店舗数は215店舗となりました。

連結子会社の状況については、株式会社コーエン(決算月:1月)、海外子会社の台湾聯合艾諾股份有限公司(決算月:1月)とも増収となりました。出退店については、株式会社コーエンは2店舗の出店、14店舗の退店により当連結会計年度末の店舗数は75店舗、台湾聯合艾諾股份有限公司は1店舗の出店により当連結会計年度末の店舗数は8店舗となっています。

以上により、グループ全体での新規出店数は7店舗、退店数は19店舗、当連結会計年度末の店舗数は298店舗となりました。

以上の結果、当連結会計年度の売上高は、前期比9.9%増の130,135百万円となりました。売上総利益は前期比13.7%増の67,178百万円となり、売上総利益率は前期から1.7ポイント増の51.6%となりました。これは在庫の調達をコントロールし、値引きを抑制したことなどによるものです。販売費及び一般管理費は各項目で売上回復に伴う変動費の増加などにより前期比5.9%増の60,816百万円となりました。

以上により、当連結会計年度の営業利益は6,362百万円(前期比278.0%増)、経常利益は6,900百万円(前期比144.1%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は4,341百万円(前期比492.6%増)となりました。

② 財政状態の状況

(資産の部)

流動資産は、前連結会計年度末に比べて8.1%増加し、41,604百万円となりました。

これは、主として現金及び預金が2,969百万円、流動資産のその他が128百万円それぞれ増加したこと等によるものであります。

固定資産は、前連結会計年度に比べて7.8%減少し、19,580百万円となりました。

これは、基幹システム刷新に向けた準備などにより無形固定資産が325百万円増加した一方、不採算店舗の退店や減価償却等により建物及び構築物を始めとする有形固定資産が262百万円、差入保証金が422百万円それぞれ減少したこと、及び繰延税金資産が905百万円減少したこと等によるものであります。

この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて2.5%増加し、61,184百万円となりました

(負債の部)

流動負債は、前連結会計年度末に比べて7.8%減少し、23,451百万円となりました。

これは、主として支払手形及び買掛金が871百万円、未払法人税等が641百万円、賞与引当金が1,216百万円それぞれ増加した一方、短期借入金が5,296百万円減少したこと等によるものであります。

固定負債は、前連結会計年度に比べて4.0%減少し、4,030百万円となりました。

これは、主として店舗の退店に伴い、資産除去債務が161百万円減少したこと等によるものであります。

この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて7.3%減少し27,482百万円となりました。

(純資産の部)

純資産合計は、前連結会計年度末に比べて12.1%増加し、33,702百万円となりました。

主な要因は、利益剰余金が親会社株主に帰属する当期純利益により4,341百万円増加した一方、配当金の支払により683百万円減少したこと等によるものであります。

 

 

③ キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ2,969百万円増加し、当連結会計年度末には、8,562百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は10,258百万円(前連結会計年度比3,367百万円収入増)となりました。

収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益6,548百万円、減価償却費874百万円、賞与引当金の増加額1,216百万円、仕入債務の増加額870百万円であり、支出の主な内訳は、売上債権の増加額825百万円、棚卸資産の増加額92百万円、持分法による投資利益348百万円であります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は1,255百万円(前連結会計年度比1,470百万円支出増)となりました。

これは、主に店舗の退店による差入保証金の回収による収入539百万円、関係会社出資金の売却による収入1,102百万円があった一方、基幹システム刷新に向けた準備等による無形固定資産の取得による支出768百万円、長期前払費用の取得による支出1,431百万円があったこと等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は5,979百万円(前連結会計年度比2,021百万円支出減)となりました。

これは、短期借入金の純減少額が5,296百万円、配当金の支払額683百万円があったことによるものであります。

 

 

 ④ 生産、受注及び販売実績

当社グループは、一般消費者を対象とした店頭での紳士服・婦人服等の衣料品ならびに関連商品の販売を主たる事業としているため、生産及び受注の状況に替えて仕入実績を記載しております。

 

(a) 販売実績

当連結会計年度の販売実績は次のとおりであります。

商品別販売実績

 

商品別

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

前期比(%)

メンズ(百万円)

37,344

111.2

ウイメンズ(百万円)

59,457

109.0

シルバー&レザー(百万円)

551

91.5

雑貨等(百万円)

2,381

110.7

その他(百万円)

30,401

110.5

合計(百万円)

130,135

109.9

 

(注) 1  シルバー&レザーとは「CHROME HEARTS」ブランドの銀製装飾品および皮革製ウエアであります。

2  数量については、商品内容が多岐にわたり、その表示が困難なため記載を省略しております。

3  「その他」には、アウトレット、催事販売、連結子会社である株式会社コーエン、台湾聯合艾諾股份有限公司等の売上が含まれております。

 

 

(b) 商品仕入実績

当連結会計年度の商品仕入実績を商品別に示すと次のとおりであります。

 

商品別

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

前年同期比(%)

メンズ(百万円)

22,869

105.4

ウイメンズ(百万円)

33,127

106.0

シルバー&レザー(百万円)

42

97.5

その他(百万円)

7,106

98.3

合計(百万円)

63,145

104.9

 

(注) 1  シルバー&レザーとは「CHROME HEARTS」ブランドの銀製装飾品および皮革製ウエアであります。

2  「その他」には、アウトレット、催事販売、連結子会社である株式会社コーエン、台湾聯合艾諾股份有限公司等の仕入高が含まれております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。なお、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等」の注記事項(重要な会計上の見積り)及び(追加情報)に記載しております。

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

(a) 財政状態の分析

財政状態の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。

 (b)経営成績の分析

(売上高)

当連結会計年度における売上高は、社会経済活動の正常化に伴い人流回復が進み、実店舗の売上が大きく回復したことにより前期比9.9%増の130,135百万円となりました。なお、株式会社ユナイテッドアローズにおける小売+ネット通販既存店売上高前期比は111.2%となりました。

(売上総利益)

当連結会計年度における売上総利益は、前期比13.7%増の67,178百万円となり、売上総利益率は前期から1.7ポイント増の51.6%となりました。これは在庫の調達をコントロールし、値引販売を抑制したことなどによるものです。

(営業利益)

当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、前期比5.9%増の60,816百万円、販売費及び一般管理費率は前期から1.8ポイント減の46.7%となりました。これは、売上回復に伴う変動費の増加などによるものです。

以上の結果、当連結会計年度の営業利益は6,362百万円(前期比278.0%増)となりました。

(経常利益)

当連結会計年度における営業外収益は、助成金収入の減少等により、585百万円(前期比52.0%減)となりました。営業外費用は、支払利息の減少等により、46百万円(前期比36.6%減)となりました。

以上の結果、当連結会計年度の経常利益は6,900百万円(前期比144.1%増)となりました。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

当連結会計年度における特別損失は、減損損失の減少等により、352百万円(前期比68.9%減)となりました。

以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は4,341百万円(前期比492.6%増)となりました。

(c) キャッシュ・フローの分析

キャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。

当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入の他、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、出店及びITインフラ等の設備投資によるものであります。

当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。

短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。

なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は2,504百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、8,562百万円となっております。

 

経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、次のとおりであります。

当社グループは、2026年3月期を最終年度とする中期経営計画に基づく2026年3月期の定量目標として、以下を目指してまいります。

指標

2026年3月期目標

連結売上高

1,600~1,700億円

連結営業利益

90~100億円

連結営業利益率

5.6~5.9%

連結ROE(自己資本利益率)

13.8~15.4%