株式会社あさくま

上場日 (2019-06-27) 
ブランドなど:ステーキのあさくま
小売業飲食店スタンダード

売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率

ニュース

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最終更新:

E34704 Japan GAAP

売上高

61.0億 円

前期

62.0億 円

前期比

98.4%

時価総額

142.8億 円

株価

2,653 (04/24)

発行済株式数

5,384,070

EPS(実績)

24.15 円

PER(実績)

109.88 倍

平均給与

427.7万 円

前期

435.4万 円

前期比

98.2%

平均年齢(勤続年数)

40.5歳(5.5年)

従業員数

87人(連結:99人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

 

3 【事業の内容】

当社グループは、株式会社テンポスホールディングスを親会社とする企業グループに属し、当社及び連結子会社(株式会社あさくまサクセッション)の2社で構成されており、飲食店の経営を主な事業として取り組んでおります。

1962年3月に「ドライバーズコーナー・キッチンあさくま」を愛知県愛知郡日進町(現日進市)に開店以来、「ステーキのあさくま」の名称で名古屋市内から郊外へと店舗展開し始め、お客様が車で気軽に立ち寄り易いよう駐車場を完備した郊外型のステーキ・その他肉類を中心としたレストランとして、幹線道路沿いを中心に出店してまいりました。

当社の事業は「ステーキのあさくま」の店舗展開を主業態とするレストラン事業であり、「ステーキのあさくま」では、メインメニューであるステーキやハンバーグは和牛、国産牛、米国産牛、豪州産牛を使用し、合わせて新鮮なサラダ(サラダバー)を揃えております。また、原材料となる牛肉や野菜、ソースに至るまで、品質・鮮度にこだわった食材を追求し続け、バランスの取れた商品構成等を心がけております。

連結子会社の株式会社あさくまサクセッションは、もつ焼き居酒屋「エビス参」、インドネシア料理「スラバヤ」、インドネシア風居酒屋「ワヤンバリ」等の様々な業態の店舗展開を行っております。

当連結会計年度末時点において、当社は直営店61店舗、FC加盟店4店舗の計65店舗、連結子会社の株式会社あさくまサクセッションは直営店10店舗を展開しており、当社グループ全体として計75店舗(FC加盟店を含む)となっております。

 

当社グループの事業の系統図は、次のとおりであります。

 

※画像省略しています。

 

なお、当社グループにおける主な業態の特徴及び店舗数は、以下のとおりとなっております。

 

2023年3月31日現在

会社区分

業態

特徴

店舗数

当社

株式会社

あさくま

ステーキの

あさくま

メインメニューであるステーキやハンバーグは和牛、国産牛、米国産牛、豪州産牛を使用し、一緒に新鮮なサラダ(サラダバー)を揃えております。また、原材料となる牛肉や野菜、ソースに至るまで、品質・鮮度にこだわった食材を追求し続け、バランスの取れた商品構成等を心がけており、主にファミリー層をターゲットとし、ロードサイドに立地しております。

65店舗

(FC4店舗含む)

連結子会社

株式会社

あさくま

サクセッション

エビス参

仕事帰りのサラリーマンから女性客まで、気軽に楽しめるフレンドリーなもつ焼き居酒屋になります。こだわりの新鮮な食材で作る様々なもつ料理を提供し、主に都心部の駅周辺に立地しております。

8店舗

スラバヤ

インドネシア本国のシェフが腕を振るう本場のインドネシア料理専門店になります。主にファミリー層やカップル層をターゲットとし、ショッピングセンター内に立地しております。

1店舗

ワヤンバリ

1店舗

合計

75店舗

(FC4店舗含む)

 

 

 

店舗数の推移

 

期初店舗数

出店数

退店数

期末店舗数

2019年3月末

株式会社あさくま

直営店

55

60

FC店

10

株式会社あさくま

サクセッション

直営店

20

20

合計

85

87

2020年3月末

株式会社あさくま

直営店

60

63

FC店

株式会社あさくま

サクセッション

直営店

20

18

株式会社竹若

直営店

13

合計

87

100

2021年3月末

株式会社あさくま

直営店

63

62

FC店

5

株式会社あさくま

サクセッション

直営店

18

10

株式会社竹若

直営店

13

13

合計

100

23

77

2022年3月末

株式会社あさくま

直営店

62

61

FC店

株式会社あさくま

サクセッション

直営店

10

10

合計

77

76

2023年3月末

株式会社あさくま

直営店

61

61

FC店

株式会社あさくま

サクセッション

直営店

10

10

合計

76

75

 

 

23/06/30

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当社グループが判断したものであります。なお、当社グループは、飲食事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。

 

① 経営成績の状況

当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止への取り組みやワクチン接種の普及率等によって社会経済活動の正常化が進み、個人消費は緩やかながらも持ち直しの動きを見せております。

外食業界におきましては、ワクチン接種の進行により改善に向かっておりますが、原材料の仕入れ価格の高騰やエネルギー価格の高騰によってあらゆるコストが上昇しており、多くの企業で販売価格の値上げの対応を行う等、本格的な業績の回復には総じて時間を要する見込みであります。

当連結会計年度における当社グループの取り組みといたしましては、新型コロナウイルス禍において経費削減を行う中で、生産性向上を進めてまいりました。目指す姿としては、店舗人員を少なくしながらも今までよりも良いサービスを提供し、お客様から「サービスが良くなったね」と言っていただくことです。しかし、そのためのトレーニングが追いついておらず、店舗のQSCについてのクレームを多くいただくようになってしまいました。これが来店客数の戻りが悪い原因の1つではないかと考え、QSCの改善と、サラダバーの充実に注力してまいりました。

商品品質については、月1回のエリア会議の際にエリアマネージャーと店長を集め、ステーキやハンバーグ、スープやカレー、サラダバーの仕込み、調理方法のトレーニングと試験を実施し、調理技術のチェックと向上、調理方法、仕入れ先、食材の見直しなどを行いました。課題としては、調理スタッフ全ての技術を上げること、生産性を上げることであります。そのために、店長だけでなく、ふかかちさん(パート社員)も集合教育を行いレベルアップしてまいります。

サービスについては、タイムスケジュールのチェックを行い、適正な人員配置を行うことであります。また、サラダバーの補充やお済みの食器類の引き上げ(バッシング)を最優先事項として、「お客様を待たせない」、「不満足を与えない」を目指して取り組んでおります。その結果、一部の店舗ではまだ不満足の声をいただいておりますが、その数は大きく減りました。課題としましては、適正な人員配置のための人材確保、タイムスケジュール作成のトレーニング、実際に行動すること、1way4job(一つの流れの中で4つのことを行う)を実施するためのトレーニング、チェックと指示出しです。これらの人材の確保とトレーニングを継続して取り組んでまいります。

サラダバーの充実に関しては、店舗によって15~25品目が並んでいるところ、どこの店舗でも同じレベルのサラダバーが食べることができ、どこの店舗でもあさくまのスタンダードが提供できるようにするために、全店において25品目を並べるように変更しました。また、季節感を提供できるように、隔月で季節の野菜を使った惣菜サラダメニューを提供し、デザートも含め、調理方法、提供方法の見直しを行いました。

さらに、2023年2月には「お客様をびっくりさせる」をテーマに一部店舗において、25品目から45品目にアイテム数を増やして提供しております。また、別の店舗では、“モツ煮込み”“野菜のトマト煮込み”“白菜のクリーム煮”“マーボー豆腐”などの温かいメニュー「ホットバー」の提供も行っております。ただ、外部への告知の量や告知方法の工夫の仕方が足りず、お客様の増加には大きくは繋がっておりませんが、弊社で実施したアンケートでの評価は未実施店舗と比べ大きく点数を上げております。今後は実施店舗を順次拡大してまいります。ただし、45品目に増やしたことで、お客様1名あたりのコストが100円上がっており、年間のお客様数から考えると、おおよそ3億円のコスト増加になる見通しです。ですが、新型コロナウイルス感染症の収束で2023年4月からの客数増加を考えた時に、商品の充実にコストを使い、お客様にびっくりしてもらう店舗にする、勝負をかける1年にすることで、お客様の更なる増加に繋げていこうと考えております。

 

 

以上の結果、当社グループの当連結会計年度における業績は、売上高が6,202,461千円(前年同期比18.2%増)、営業利益が71,575千円(前年同期は営業損失340,968千円)、経常利益が45,722千円(前年同期比89.9%減)、親会社株主に帰属する当期純損失が12,175千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益60,120千円)となりました。

なお、当連結会計年度における店舗展開につきましては、FC店で1店舗の退店がありました。この結果、当連結会計年度末現在における当社の店舗数は、直営店が61店舗となり、FC店4店舗を加えて65店舗となりました。株式会社あさくまサクセッションの直営店は10店舗のままで、当社グループの総店舗数は、75店舗(FC店4店舗を含む)となっております。

 

② 財政状態の状況

当連結会計年度末における総資産は3,307,025千円となり、前連結会計年度末に比べて569,650千円減少しました。その内容は、以下のとおりであります。

(流動資産)

当連結会計年度末における流動資産の残高は2,189,900千円となり、前連結会計年度末に比べて460,585千円減少しました。主な要因は現金及び預金が264,250千円、未収入金が186,533千円それぞれ減少したことによります。

 

(固定資産)

当連結会計年度末における固定資産の残高は1,117,124千円となり、前連結会計年度末に比べて109,065千円減少しました。主な要因は有形固定資産が89,316千円、差入保証金が10,792千円それぞれ減少したことによります。

 

(流動負債)

当連結会計年度末における流動負債の残高は741,792千円となり、前連結会計年度末に比べて446,630千円減少しました。主な要因は短期借入金が250,000千円、1年内返済予定の長期借入金が71,192千円、未払法人税等が138,146千円それぞれ減少したことによります。

 

(固定負債)

当連結会計年度末における固定負債の残高は192,942千円となり、前連結会計年度末に比べて82,938千円減少しました。主な要因は、長期借入金が81,438千円減少したことによります。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産合計の残高は2,372,290千円となり、前連結会計年度末に比べて40,082千円減少しました。主な要因は自己株式が30,722千円増加し、利益剰余金が12,175千円減少したことによるものです。

この結果、自己資本比率は71.7%(前連結会計期間末は62.2%)となりました。

 

 

③ キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比較し264,250千円減少し、1,732,842千円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度609,129千円の収入に対し、307,156千円の収入となりました。これは主に、減価償却費81,497千円、仕入債務の増加額90,672千円、法人税等の支払額233,846千円、助成金の受取額230,948千円を計上したこと等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度102,370千円の支出に対し、140,870千円の支出となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出148,112千円を計上したこと等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度321,322千円の支出に対し、430,537千円の支出となりました。これは主に、短期借入金の純減額250,000千円、長期借入金の返済による支出152,630千円、自己株式の取得による支出30,722千円を計上したこと等によるものであります。

 

④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績

該当事項はありません。

 

b.仕入実績

当連結会計年度における仕入実績は、次のとおりであります。

部門名称

仕入高(千円)

前年同期比(%)

飲食事業

2,523,403

115.7

合計

2,523,403

115.7

 

(注) 金額は、売上原価によっております。

 

c.受注実績

該当事項はありません。

 

d.販売実績

当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。

部門名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

飲食事業

6,202,461

118.2

合計

6,202,461

118.2

 

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

当連結会計年度におきまして当社グループは、従業員教育によるお客様満足度の向上、販売促進、品質・エンターテイメント性を重視した商品開発に取り組んでまいりました。外食産業においては、人材不足に伴う人件費関連コストの増加、原材料価格の高騰、物流コストの増加が懸念されるところであり、これらのコストを吸収しつつ収益力を維持・拡大させていくために、付加価値の高い商品開発、リピート率の高い店舗体制の構築が引き続き課題であると認識しております。

商品開発に関しましては、体験型レストランとして、お客様が単に食事をするだけでなく自ら作って楽しめる空間作りや、サラダバー・デザートバーの充実を図ることで、ファミリー層のリピート率を高める商品の開発に注力してまいりました。また、当社グループのスケールメリットを活かした取引先との仕入価格交渉及び仕入先選定の見直し、物流コスト負担の軽減についての施策等に継続的に取り組むことで、コストの増加に対応しております。

人材不足に伴う人件費関連コストに関しましては、増加傾向は続くものと考えておりますが、効率化を進め、当連結会計年度における総人件費対売上高比率は25.2%(前年比2.3%減)となっております。この人件費関連コストの増加は、慢性的な人材不足を背景に、従業員の離職等による採用コスト及び教育関連コストの増加、パート・アルバイトの最低時給の上昇によるものであります。今後は、従業員の給与水準の見直し、正社員の勤務時間の柔軟化を図り正社員の採用枠を広げてパート・アルバイト従業員を正社員として積極的に雇用、有給休暇や連続休暇等の年間休日日数の増加、女性従業員向けの子育て支援制度等の福利厚生制度の充実化に積極的に努めてまいります。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

キャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、営業キャッシュ・フローで獲得した資金を財源として、その資金の範囲内で新規出店及び改装等で必要な投資キャッシュ・フローを賄うことを基本的な姿勢としております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき会計上の見積りを行っております。

重要な会計方針は、「第5 経理の状況、1連結財務諸表等、連結財務諸表、注記事項、連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりでありますが、連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。

なお、新型コロナウィルス感染症の影響等不確実性が大きく将来事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もありますが、期末時点で入手可能な情報を基に検証等を行っております。

 

(固定資産の減損処理)

当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。

 

(繰延税金資産)

当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。これらの見積りにおいて用いた仮定には不確実性が伴うため、翌連結会計年度に係る連結財務諸表に影響を及ぼす可能性があります。

 

(資産除去債務)

当社グループは、資産除去債務について、店舗建物の不動産賃貸借契約に基づく原状回復費用義務等について、業態別に直近の退店時の原状回復費用実績に基づき店舗1坪当たり費用を見積もり、それらを既存店舗の建築坪数へ乗じて資産除去債務を計上しております。資産除去債務の履行時期を予測することや将来の最終的な除去費用を見積もることは困難であり、これらの見積りにおいて用いた仮定には不確実性が伴うため、翌連結会計年度に係る連結財務諸表に影響を及ぼす可能性があります。