株式会社あさくま

ブランドなど:ステーキのあさくま
小売業飲食店スタンダード

売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E34704 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

また、当社グループは、飲食事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。

 

(1) 経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウィルス感染症の分類が変更され、社会経済活動の正常化が進み、景気は緩やかな回復基調が継続しております。

当社グループが属する外食産業におきましては、原材料価格の高止まりやエネルギー価格の高騰、深刻な人手不足などが懸念材料となり、事業を取り巻く環境は依然として不透明な状況が続いております。

当第3四半期連結累計期間における当社グループの取組みといたしましては、新型コロナウイルス禍において経費削減を行う中で、生産性向上を進めてまいりました。目指す姿としては、店舗人員を少なくしながらも、お客様から「サービスが良くなったね」と言って頂くことです。しかし、そのためのトレーニングが追いついておらず、店舗のQSC(商品品質・接客サービス・清潔さ)についてのクレームを多く頂くようになってしまいました。これが来店客数の戻りが悪い原因の1つではないかと考え、クレームの改善と、サラダバーの充実に注力してまいりました。新たな取り組みとしまして、商品品質につきましては、店舗に調理動画マニュアルを作成し、視聴していないと回答できない問題を用意し試験を行い、さらに実際に調理してみる実地試験を行う事で、全店で同じ品質の商品を提供できるように取り組みました。調理トレーニングと試験も月1回のエリア会議時だけではなく、新たに注力店舗を決めて、商品課とエリアマネージャー、店長、ふかかちさん(パート社員)を集めて行い、調理技術のチェックと向上、調理方法、マニュアルの見直しなどを行いました。課題としましては、調理スタッフすべての技術を上げる事、生産性を上げる事であります。そのために、今後も店長だけでなく、ふかかちさん(パート社員)も集合教育を行いレベルアップしてまいります。また、マニュアルを実際に使いながらトレーニングを行う事で、だれが見ても同じ商品が作れるようにし、全店での商品品質の標準化を目指してまいります。サービスにつきましては、引き続き、タイムスケジュールのチェックを行い、適正な人員配置を行ってまいります。サラダバーの補充やお済みの食器類の引き揚げ(バッシング)を最優先事項として取り組むことで、「お客様を待たせない」、「不満足を与えない」を目指して取り組んでおります。そのための行動指標として「1way4job(一つの流れの中で4つの事を行う)」を掲げ取り組んでおりますが、注文を取りに行った後にバッシングを行う事は比較的できるようになってきてはいるものの、サラダバーの補充や清掃までは、まだまだ徹底ができておらず、3分の1ほどの店舗では十分とは言えません。徹底して実行し続ける事は難しいものの、継続して取り組んでまいります。

サラダバーの充実に関しましては、「お客様をびっくりさせる」をテーマに2023年2月より25品目から45品目にアイテム数を増やし、現在では50店舗にて提供しております。“モツ煮込み”“野菜のトマト煮込み”“白菜のクリーム煮”“麻婆豆腐”などの温かいメニュー「ホットバー」を提供する店舗も、現在22店舗にて展開しており今後も実施店舗と提供品目を増やしていき、お客様にびっくりしてもらえるサラダバーを目指していきます。課題としましては、ホットバーを提供する事で、今までの調理工程の少ない野菜類と違い、お客様の喜びの声もたくさん頂いておりますが、一方で、今日のは味が薄い、油っぽいなどの商品の品質に対しての声も少し頂いております。また、品目を増やしていくのも、作業工程が増えることで、補充ができなく、ピーク時に欠品してしまうこともあります。今後はホットバーにおいても、毎月の調理トレーニング、試験、マニュアルの更新や調理工程の見直し、短縮化も行い、一定の品質の商品を提供できるようにし、不満足の声を頂かないように取り組んでまいります。当期におきましては、お客様の流れが劇的に増えてきた今だからこそ、食材コストをかけてでも、お客様にびっくりしてもらう、喜んでもらうお店作りを行ってまいります。

商品の施策としては、“平日ランチ限定”のもりもりハンバーグシリーズの内容を第4弾とし一新しました。茄子やキノコなど季節の野菜をハンバーグが隠れるくらい、もりもりに盛り付け、サラダバー付で税別1,480円の商品になります。また、秋のフェアとして、“もろみそステーキ”や“きのこガーリックステーキ”、好評頂いている“和牛のハンバーグ”の販売、冬のフェアとして、北海道オホーツク産ホタテを使ったメニューを3種類開発し、人気のサーロインステーキ、あさくまハンバーグとセットにし、注文しやすい商品構成にしました。この結果、通常のフェアと比べ注文率は倍近くに増えました。また、クリスマス&肉の日感謝限定メニューとして、いつもの1ポンドステーキ、シェアステーキだけでなく、テンダーロインステーキも提供し、さらに、値段そのままで、天然ホタテフライをセットにした商品の販売を行いました。こちらも好評で、いつもの注文率の2倍という結果になりました。また毎年恒例の福袋については、例年のものよりさらにお得にし6,000円以上の商品やお食事券などを入れたものを3,500円で販売しました。その結果、販売数が昨年と比べ130%以上となり、年内に販売終了する店舗も出てまいりました。

出店に関しましては、2023年11月10日に3期ぶりとなる出店を岐阜県関市に行いました。同市には25年ぶりの再出店となります。店舗は147坪128席で、半個室や座敷席もあり、会食から宴会まで様々な用途でご利用できる店舗となります。この店舗では、今進めている取り組みであるサラダバー45品、ホットバー5品を提供しています。オープンから予想を超えるお客様にご来店頂き、全62店舗中、1カ月の売上高が2位という結果でした。今後も出店を進めていき、2024年2月に愛知県春日井市に出店予定となっております。

採用と教育については、今後の課題になる人材採用をクリアすべく、積極的な外国人の採用と教育を行ってまいります。まず初めに、2023年10月にベトナム人のインターン生を10人受け入れました。受け入れたインターン生はすぐに店舗へ配置するのではなく、2週間の集合研修を行い、日本での生活についての基本事項から、店舗における基本的な用語を覚えること、バッシングや、新規の案内、サラダバーの仕込みなど基本業務まで、現場において即戦力となるよう、できるようになるまで繰り返しトレーニングを行いました。その結果、店舗において、即戦力として活躍し、2か月足らずで、一通りの店舗業務ができる人も出てまいりました。今後も目標を決め継続してトレーニングを行っていくことで、早期に店長ができる人材に育つものと考えております。課題としては、どれだけトレーニングしたかどうかで、出来ることの差が開いているので、トレーニングの進捗管理やフォローを行うことで、全体の底上げができればと考えております。今後も外国人採用と教育を積極的に行い、今のインターン生10人だけではなく、来期中にさらに20人の特定技能外食人材を受入れ、30人体制とし、店舗責任者としての教育と抜擢を行ってまいります。

以上の結果、当社グループの当第3四半期連結累計期間における業績は、売上高が5,411,512千円(前年同四半期比19.3%増)、営業利益が150,716千円(前年同四半期比94019.2%)、経常利益が159,751千円(前年同四半期は経常損失27,036千円)、親会社株主に帰属する四半期純利益が98,475千円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純損失83,684千円)となりました。

なお、当第3四半期連結累計期間末現在における当社の店舗数は、直営店舗が1店舗増加したため、直営店62店舗にFC店4店舗を加えて66店舗、株式会社あさくまサクセッションの直営店は9店舗で、当社グループの総店舗数は75店舗(FC店4店舗を含む)となっております。

 

(2) 財政状態の状況

(資産)

流動資産は、前連結会計年度末に比べて306,280千円増加し、2,496,180千円となりました。主な要因は現金及び預金で192,884千円、売掛金で144,708千円それぞれ増加したこと、未収入金で80,351千円減少したことによります。

固定資産は、前連結会計年度末に比べて65,397千円増加し、1,182,522千円となりました。主な要因は有形固産資産で64,373千円増加したことによります。

この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて371,678千円増加し、3,678,703千円となりました。

(負債)

流動負債は、前連結会計年度末に比べて283,780千円増加し、1,025,573千円となりました。主な要因は買掛金169,451千円、未払法人税で44,733千円それぞれ増加したことによります。

固定負債は、前連結会計年度末に比べて10,578千円減少し、182,364千円となりました。主な要因は長期借入金で9,728千円減少したことによります。

この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて273,202千円増加し、1,207,937千円となりました。

 

(純資産)

純資産は、前連結会計年度末に比べて98,475千円増加し、2,470,766千円となりました。主な要因は利益剰余金で98,475千円増加したことによります。

この結果、自己資本比率は67.2%(前連結会計年度末は71.7%)となりました。

 

(3) 経営方針・経営戦略等

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(5) 研究開発活動

該当事項はありません。

 

(6) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の重要な会計方針及び見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について、重要な変更はありません。