E01587 Japan GAAP
前期
33.7億 円
前期比
103.5%
株価
324 (01/14)
発行済株式数
7,133,791
EPS(実績)
8.82 円
PER(実績)
36.72 倍
前期
601.2万 円
前期比
101.8%
平均年齢(勤続年数)
44.9歳(6.8年)
従業員数
21人(連結:127人)
当社グループは、当社及び子会社2社より構成されており、試験機事業、エンジニアリング事業及びその他の事業を営んでまいりました。
「試験機事業」は、㈱東京衡機試験機において、試験・計測機器の製造・販売、海外の販売業務提携先製品の輸入販売及び受託試験を主に行い、関連会社の㈱ZR東京衡機サービスにおいて試験機の保守サービス・メンテナンスを行っております。また、「エンジニアリング事業」は、㈱東京衡機エンジニアリングにおいて、自社で生産施設を持たないファブレスメーカーとして、ゆるみ止めナット、ゆるみ止めスプリング、その他の締結部材の開発、設計及び販売並びに知的財産権の保有を行っており、製造については外部に委託しております。
以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。
〔事業系統図〕
当連結会計年度におけるわが国経済は、コロナ禍を乗り越え、インバウンド需要が回復し、経済活動が本格的に正常化の過程に入る一方で、円安の長期化や原材料・エネルギー価格の高騰、中国経済の先行き懸念、中東情勢の緊迫化、ロシアのウクライナ侵攻の長期化、米国トランプ政権の関税政策等、我が国経済を取り巻く世界情勢は依然として予断を許さない状況となっております。
このような状況の下、当社は、当社グループの技術と知識で持続可能な豊かな社会の実現に貢献すべく、社会の抱える様々な課題との関わりを常に意識し、グループ一丸となって持続的な成長と企業価値の向上に取り組んでおります。また、㈱東京衡機試験機においては、既存顧客を中心に受注拡大に注力しつつ、原価管理を徹底しコスト低減を図るため、相模原工場と豊橋工場の連携を強化するとともに、CAE(Computer Aided Engineering)ソフトウェアの開発およびその受託解析・開発業務を行っている㈱先端力学シミュレーション研究所(2025年3月31日付で子会社化)と連携して設計・見積り業務の効率化に向けたデータベースの構築などの事業拡大のためのプラットフォーム作りに取り組んでおり、2024年2月27日に公表した中期3ヵ年経営計画に則り、今後さらに成長していくための施策を進めております。
当社グループの主力事業は当社創業以来の試験機事業であり、これとあわせて「ゆるみ止め製品」のエンジニアリング事業を展開し、強固な収益基盤を確立していくことに注力しております。この二つのコア事業は産業の基盤と社会インフラの「安全・安心」を支える事業であり、社会に必要不可欠な製品・商品・サービスを提供する企業グループとして今後も成長していくために、顧客満足度の向上を目指して製品品質・サービスの向上に取り組んでおります。試験機事業の持分法適用関連会社である㈱ZR東京衡機サービスにつきましては、同社の親会社である㈱ツビックローエルと戦略的な連携を深め、当社グループの試験機のメンテナンスサービスのほか、ZwickRoell SE社製品の日本市場でのアフターサービスの充実・拡大を進めております。
また、当社は、2023年3月30日付で㈱東京証券取引所より、当社株式について特設注意市場銘柄(現在は「特別注意銘柄」に名称変更)の指定を受け、グループの役職員一丸となってガバナンス・内部管理体制を抜本的に改善し整備していくための改善措置・再発防止策の実行に取り組み、2024年4月1日に㈱東京証券取引所に内部管理体制確認書を提出しましたが、2024年5月1日に、既に退任している当社の元取締役で㈱東京衡機エンジニアリングの社長を兼務していた者による外注先を介した製造委託料の水増し・キックバックの不正行為が発覚したことにより過年度決算の訂正を行いました。その後、2024年5月24日に、㈱東京証券取引所より、改善計画に関し各種社内組織や規程等の整備といった一定の対応が行われていることが認められたものの、内部管理体制に関して更なる対応を必要とする状況が認められるとして、特別注意銘柄の指定継続がなされました。これを受けて、当社は、内部管理体制の整備・運用に関して更なる取組みが必要な状況を踏まえ、改めて原因分析を行ったうえで、改善計画・再発防止策の具体的な内容および実施スケジュール等を見直し、再発防止に向けた改善措置を当社グループの役職員一丸となって計画に従って実施し、内部管理体制等の改善に向けた取組みを進め、2024年9月30日に内部管理体制確認書を㈱東京証券取引所に再提出し、当該確認書に基づいた審査を受け、その結果、改善が不十分であった事項への対応が行われ、相応の内部管理体制が整備、運用されていることが認められ、2024年11月23日付で特別注意銘柄の指定および監理銘柄(審査中)の指定を解除されました。当社は、特別注意銘柄の指定解除にあたっては、ガバナンス・内部管理体制の強化を最重要課題と位置づけ、徹底した再発防止策を講じ、その過程で、不正防止と業務の効率化に資する社内システムの導入、人員補強、人財の育成、外部の専門家の活用などの体制の再構築に必要な追加対応を行ったことにより、当連結会計年度においては販売管理費が増加しましたが、今後の健全な企業運営のために必要不可欠な投資であったと捉えております。この不祥事対応につきましては、多額の損害の回復に向けて、引き続き元取締役に対する責任追及を進めてまいります。
当社グループの主力事業である試験機事業では、新型コロナウイルス感染症の影響が収束し、国内企業の景況感は上向きになり設備投資意欲にも回復の動きが見られる中で、鉄鋼業界、自動車業界、重工業業界などからのオーダーメイドの試験機の受注・引き合いが好調に推移し、前年同期に好調であった標準的製品の受注は伸び悩んだものの、受注全体としては期初の計画を上回ることができました。売上高については、大型案件の納期遅れにより第4四半期に案件が集中し、売上予定案件の一部期ずれが生じたことから、期初の計画を下回ったものの、前年同期を上回る水準を確保することができました。損益については、中期3ヵ年経営計画の初年度である2025年2月期は事業拡大のためのプラットフォーム作りの期としてデジタル化推進による業務の効率化等を進めたことから販売管理費は増加しましたが、原価の高騰が続く厳しい経営環境下においても、売上総利益率の向上を目指した取り組みを進めた結果、営業利益は前年同期を大幅に上回ることができました。
エンジニアリング事業では、主力のゆるみ止めナット・スプリングについて、引き続き高速道路や橋梁、エネルギー関係等の社会インフラや国内建設市場、住宅業界等に向けて製品の浸透と市場シェアの拡大に努めた結果、公共工事や都市開発関係で使用するゆるみ止め製品の販売は堅調に推移し、住宅メーカーや設備工事会社等の新たな顧客の開拓も進んだものの、前年同期に好調であったエネルギー関係向け製品の受注・売上が落ち込んだことなどから、売上高は前年同期を下回り、営業利益は赤字となりました。当社は、上記のとおり、エンジニアリング事業の子会社の前社長が過去に外注先を介して製造委託費の水増し・キックバックを行っていた不祥事について過年度決算の訂正を行いましたが、当該不祥事によりエンジニアリング事業の営業活動にも影響が及びました。そのため、新たな役員体制の下、外注先管理を中心とした取引先管理体制の整備・再構築などの再発防止策を実行し、お客様の信頼回復に努めた結果、エネルギー関係向け製品の引合いも徐々に回復してきましたが、期中での業績挽回には至りませんでした。なお、不正を犯した子会社の前社長はすでに逮捕・起訴されており、今後は民事での責任追及を行ってまいります。
以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高3,483,885千円(前年同期比3.5%増)、営業利益25,149千円(前年同期比81.1%減)、経常利益36,785千円(前年同期比73.1%減)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は62,941千円(前年同期比30.9%減)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
(試験機事業)
試験機事業では、新型コロナウイルス感染症の影響が収束し、国内企業の景況感は上向きになり設備投資意欲にも回復の動きが見られる中で、鉄鋼業界、自動車業界、重工業業界などからのオーダーメイドの試験機の受注・引き合いが好調に推移し、前年同期に好調であった標準的製品の受注は伸び悩んだものの、受注全体としては期初の計画を上回ることができました。売上高については、大型案件の納期遅れにより第4四半期に案件が集中し、売上予定案件の一部期ずれが生じたことから、期初の計画を下回ったものの、前年同期を上回る水準を確保することができました。損益については、中期3ヵ年経営計画の初年度である2025年2月期は「事業拡大のためのプラットフォーム作り」の期と位置付け、デジタル化推進による業務の効率化等を進めたことから販売管理費は増加しましたが、原価の高騰が続く厳しい経営環境下においても、売上総利益率の向上を目指した取り組みを進めた結果、営業利益は前年同期を大幅に上回ることができました。
以上の結果、試験機事業の売上高は3,075,519千円(前年同期比5.8%増)、営業利益は624,120千円(前年同期比37.7%増)となりました。
(エンジニアリング事業)
エンジニアリング事業では、主力であるゆるみ止めナット・スプリング製品について、高速道路や橋梁、エネルギー関連をはじめとする社会インフラ分野、ならびに建設・住宅市場における製品浸透と市場シェアの拡大に努めてまいりました。その結果、公共工事や都市開発向け製品の販売は堅調に推移し、住宅メーカーや設備工事会社等の新規顧客開拓も着実に進展しました。一方で、高付加価値製品の需要において、前期に大口受注があったエネルギー関連向けの取引が一巡したことにより、売上構成比に変化が生じ、売上高・営業利益ともに前年同期を下回る結果となりました。また、当連結会計年度においては、前期に発覚した不正対応に係る監査対応費用の発生に加え、原価管理および製造管理に関する社内システムの導入、人員体制の補強、外部専門家の活用等、体制強化を目的とした施策を実施したことにより、販管費が一時的に増加し、営業利益は赤字となりました。これらの施策は、業務の効率化と不祥事の再発防止、ならびに持続的な収益力の強化に資する先行投資であり、当社グループでは今後、再成長分野における高付加価値製品の供給体制を再構築し、製品別採算性の向上と市場開拓の両立による収益回復を図ってまいります。
以上の結果、エンジニアリング事業の売上高は386,322千円(前年同期比15.9%減)、営業損失は132,274千円(前年は88,594千円の営業利益)となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比べ482,070千円減少し、474,578千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローの減少は594,287千円(前年同期は219,595千円の増加)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益50,236千円、売上債権の増加額401,040千円、棚卸資産の増加額176,584千円、仕入債務の増加額71,300千円、法人税等の支払額160,209千円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローの減少は47,507千円(前年同期は186,386千円の増加)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出45,957千円、無形固定資産の取得による支出5,503千円、資産除去債務の履行による支出4,241千円、投資有価証券の売却による収入5,000千円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローの増加は159,724千円(前年同期は35,434千円の増加)となりました。これは主に短期借入金の返済による支出70,838千円、長期借入れによる収入450,000千円、長期借入金の返済による支出209,854千円等によるものであります。
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 金額は販売価額によっております。
2 セグメント間の取引は相殺消去しております。
3 その他は、提供するサービスの性格上生産実績に馴染まないため記載しておりません。
当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 金額は販売価額によっております。
2 セグメント間の取引は相殺消去しております。
3 エンジニアリング事業及びその他は受注生産ではないため、上記の金額に含まれておりません。
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) セグメント間の取引は相殺消去しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りは、主に固定資産の減損、棚卸資産の評価、貸倒引当金、賞与引当金及び法人税等であり、継続して評価を行っております。
なお、見積り及び判断・評価については、過去実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。
詳細は、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)に記載しておりますが、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要となるものは、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 財政状態の分析
(資産の部)
総資産は3,773,667千円となり、前連結会計年度末に比べ108,844千円増加いたしました。
流動資産は2,696,622千円となり、前連結会計年度末に比べ97,166千円増加いたしました。これは主に現金及び預金の減少482,070千円、受取手形及び売掛金の増加389,713千円、電子記録債権の減少53,216千円、仕掛品の増加119,563千円によるものであります。
固定資産は1,077,045千円となり、前連結会計年度末に比べ11,677千円増加いたしました。これは主に建物及び構築物の増加11,176千円、繰延税金資産の減少5,899千円、投資有価証券の増加4,531千円によるものであります。
(負債の部)
流動負債は1,163,685千円となり、前連結会計年度末に比べ217,916千円減少いたしました。これは主に支払手形及び買掛金の増加71,300千円、短期借入金の減少70,838千円、未払法人税等の減少101,536千円、未払金の増加8,585千円、契約負債の減少64,348千円によるものであります。
固定負債は985,469千円となり、前連結会計年度末に比べ222,588千円増加いたしました。これは主に長期借入金の増加252,366千円、退職給付に係る負債の減少23,343千円によるものであります。
(純資産の部)
純資産は1,624,512千円となり、前連結会計年度末に比べ104,172千円増加いたしました。これは主に利益剰余金の増加62,941千円、新株予約権の増加41,090千円によるものであります。
b. 経営成績の分析
当連結会計年度の売上高は3,483,885千円(前年同期比3.5%増)となりました。これは主に試験機事業およびエンジニアリング事業において、販売が堅調に推移したことによります。営業利益は25,149千円(前年同期比81.1%減)となりました。これは主に前期に発覚した不正対応に係る監査対応費用の発生に加え、原価管理および製造管理に関する社内システムの導入、人員体制の補強、外部専門家の活用等、体制強化を目的とした施策を実施し、販管費が一時的に増加したことによります。経常利益は36,785千円(前年同期比73.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は62,941千円(前年同期比30.9%減)となりました。
c. キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析については、第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況に記載のとおりであります。
③ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、営業キャッシュ・フローで充当することを基本としており、必要に応じて借入により資金調達を実施しております。
④ 経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、中長期的な経営指標として、売上高成長率10%以上、営業利益率10%以上、ROE(自己資本利益率)10%以上、粗利益率35%以上、営業利益成長率10%以上、ROIC(投下資本利益率)は7%以上、PBR(株価純資産倍率)1倍超を目標としております。
当連結会計年度は、売上高成長率3.5%、営業利益率0.7%、ROE(自己資本利益率)4.1%、粗利益率34.3%、営業利益成長率△81.1%、ROIC(投下資本利益率)0.71%、PBR(株価純資産倍率)0.77倍となり、目標とする指標を下回る結果となりました。