売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率

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最終更新:

E31924 Japan GAAP

売上高

443.6億 円

前期

431.3億 円

前期比

102.9%

時価総額

145.5億 円

株価

1,631 (04/19)

発行済株式数

8,920,791

EPS(実績)

118.49 円

PER(実績)

13.77 倍

平均給与

527.5万 円

前期

508.5万 円

前期比

103.7%

平均年齢(勤続年数)

40.5歳(13.2年)

従業員数

490人(連結:826人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

3【事業の内容】

当社グループ(当社及び関係会社)は、当社、連結子会社15社(国内8社、海外7社)により構成され、印刷加工(グラビア印刷)、コーティング加工、ラミネート加工及び成型加工による製品の販売を主な事業としております。

なお、当社グループは、印刷関連事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載をしておりません。

 

(1)加工の種類

種類

説明

グラビア印刷

凹版印刷(印刷しようとする文字や模様などの部分が凸版印刷と反対に窪んでいる版面を使う印刷)で、微細な濃淡が表現できる。

コーティング加工

素材表面を樹脂等の薄い皮膜で覆い、素材を保護したり、機能性を持たせること。

ラミネート加工(ドライラミネート及びサーマルラミネート)

包装材料の強化及び機能付加を目的として、接着剤及び高熱により多層複合化
すること。

成型加工

プラスチックシートに熱を加え、形を変えること(食品用容器、トレー、蓋等)。

インフレーション法により、プラスチックフィルム及びシートを製膜するこ
と。

 

[印刷加工プロセスの一例]

※画像省略しています。

 

(2)用途及び主要製品

用途

主要製品

食品関連

① 乳製品関連:シュリンクフィルム(※1)、蓋材、台紙、袋等

② コンビニエンスストア関連:弁当・サラダ容器用フィルム及び成型用シート(容器・トレー用等)、自社開発品(NAK-A-PET(※2)、NC-PET(※2)、NS-PET(※2))等

③ 農水産、加工食品関連:農産物・牡蠣、ハム・ソーセージ用ラミネートシート、冷凍食品・豆腐・油揚げ用フィルム等

④ その他:包装用フィルム・シート原紙、ラベル、副資材等

IT・工業材関連

① モバイル機器関連:NSセパ(※3)(自社ブランド)、遮光フィルム等

② 二次電池(リチウムイオン電池)関連:コーティング加工等

③ 自動車関連:天井・内装の部材等

④ 半導体関連:導電シート、各製造における工程紙等

⑤ その他:電線被覆フィルム、電子部品緩衝フィルム等

医療・医薬関連

① 貼付剤関連:NSセパ印刷品(自社ブランド)、外装袋印刷等

② 市販薬関連:個包装フィルム印刷等

③ 病院関連:点滴薬外装フィルム印刷、フェイスシールド、防護服等

建材関連

① 住宅関連:内装壁紙印刷品、ふすま紙印刷品、水回り用コーティング品等

② 家具関連:化粧板紙印刷品、システムキッチン用フィルム印刷品等

③ その他:Nコート(※4)印刷品(自社ブランド)、店舗什器用印刷品等

生活資材関連

① 圧縮袋関連:布団用、衣類用等

② DIY、エコ関連:壁装飾用、床装飾用、窓ガラス用断熱シート等

③ キッチン、衛生関連:まな板シート、キッチンマット、水切り等

④ その他:使い捨てカイロ不織布印刷、Nコート等

その他

① リサイクルペレット(※5)(ポリスチレン、ポリプロピレン)

② グラビア印刷機・ドライラミネーター機等(自社特許技術搭載)

③ 重袋用原紙、印刷・包装用フィルム

 

[用語説明]

※1 シュリンクフィルム(熱で収縮するプラスチックフィルム)

※2 当社では、「環境対応」「衛生管理」に配慮した製品・技術の開発や素材の改質を行っております。

名称

特徴

用途

NAK-A-PET

(剛性を向上したポリエステルシート)

① 薄肉化により省資源化

② バイオマス原料の配合が可能

③ リサイクル可能な素材、環境及び食品衛生等に配慮した設計

・農産物用フードパック

・食品用トレー

・電子部品用トレー

NC-PET

(高耐熱性及び耐寒性のあるポリエステルシート)

① 高温での調理が可能、耐寒強度も強く、高剛性、軽量化も可能

② 特に耐熱性に優れていることから、風味の向上、食品衛生上の安全性を確保(当シートの容器を使用してグラタンを190℃のオーブンで45分加熱しても、容器は変形しない)

・オーブン調理用食品容器(主にグラタン等)

・高温殺菌食品用容器

NS-PET

(熱接着性のあるポリエステルフィルム)

① ヒートシール性がある

② 保香性:コーヒー等香りを保持

③ 耐熱性:電子レンジ対応品、フィルムの融点は120℃(一般に食品包装などによく用いられるシーラントフィルムは、1,000W×2分半(内容物140℃)の電子レンジ加熱により溶けてしまうが、当フィルムを使用した袋は、1,000W×2分半(内容物140℃)の電子レンジ加熱でも変形しない)

・テイクアウト用食品袋(主に揚げ物惣菜)

・コーヒー、お茶等の袋

・防虫忌避剤の袋

※3 NSセパ(ポリエステルの離型フィルムであり、主にスマートフォン・液晶ディスプレイ等の生産や、湿布薬の離型フィルムに使用されます。)

※4 Nコート(ポリプロピレン系の合成紙であり、水に強い性質を生かし、主に自動販売機用のラベル、床材に使用されます。)

※5 リサイクルペレット(3~5mm程度の粒子状にしたプラスチック材料)

 

食品関連は、国内外の工場にてプランニング・製版・印刷加工・ラミネート加工・スリット(検査)加工・製袋加工等を行った製品を、顧客に販売しております。シート印刷品(当社製品)はエヌアイパックス株式会社(連結子会社)または成型メーカーにて成型を行ったうえ、弁当や総菜等の容器及びトレーとして顧客製品に使用されます。フィルム印刷品(当社製品)は顧客である食品メーカーにて加工され、乳製品・菓子・豆腐・ハム・ソーセージ等の食品(顧客製品)の包装資材として使用されます。

IT・工業材関連は、NSセパ(自社ブランド)の販売と顧客製品の委託加工(コーティング加工等)等を行っております。NSセパは主に顧客であるIT部材メーカーにて、パソコン及びモバイル機器等の製造工程に使用されます。また、ラミネートフィルム品(当社製品)は顧客である自動車部材メーカーにて加工され、自動車の内装部材として、顧客の最終製品の一部に使用されます。

医療・医薬関連は、グラビア印刷を基軸とし、コーティング加工にて離型性等の機能性・付加価値を付与した製品及びNSセパ(自社ブランド)に印刷加工を行ったものを、顧客のプライベートブランド向けに販売しております。薬用セパレーター印刷品(当社製品)は、顧客である医薬品メーカーにて加工され、湿布等のセパレートフィルムとして顧客製品の一部に使用されます。医薬品の外装袋や個包装は、グラビア印刷を行い顧客に提供しております。

建材関連は、素材の提案・企画を行い、グラビア印刷を基軸に主に株式会社中本印書館(連結子会社)で印刷加工・仕上げ加工を行った製品を顧客に販売しております。木目柄・レンガ柄印刷品(当社製品)は顧客である建装材メーカーにて貼合加工等が行われ、家具・壁紙・ふすま紙といった顧客の最終製品の一部に使用されます。

生活資材関連(布団圧縮袋・毛染め用ブラシ等)は、主に滄州中本華翔新型材料有限公司(連結子会社)及び中本包装(蘇州)有限公司(連結子会社)で製造(ラミネート加工、製袋加工、アッセンブリー等)し、当社及び株式会社アール(連結子会社)が国内の顧客(ホームセンター等)に販売しております。

その他、自社で排出されるプラスチック廃材を自社で再生し、リサイクルペレットとして販売しております。

 

(3)関係会社の事業の内容

会社名

概要

中本パックス㈱(当社)

関西2工場・関東5工場を有しており、「(2)用途及び主要製品」に記載した、全ての用途にかかる製品を製造し、国内顧客を中心に販売しております。

㈱アール

廊坊中本包装有限公司及び中本包装(蘇州)有限公司で製造した生活資材関連の製品を日本国内で販売しております。

㈱中本印書館

建材関連のグラビア印刷加工を中心に行い、当社に販売しております。

㈱サンタック

食品関連フィルムのグラビア印刷加工を行い、主に当社に販売しております。

中本Fine Pack㈱

食品関連のシート成型加工を行い、成型蓋及び成型容器を国内顧客に販売しております。

エヌ・ピー・ジー・ジャパン㈱

廊坊中本包装有限公司の日本国内持株会社

ナピクル㈱

廊坊中本新型材料科技有限公司の日本国内持株会社

㈱中本キタイホールディングス

中本北井(蘇州)商貿有限公司の日本国内持株会社

廊坊中本包装有限公司

食品関連、生活資材関連の製品を製造し、中国の顧客、㈱アール及び当社に販売しております。

廊坊中本新型材料科技有限公司

IT・工業材関連(自動車関連)の製品を製造し、中国の顧客及び当社に販売しております。

中本包装(蘇州)有限公司

IT・工業材関連、医療・医薬関連及び生活資材関連の製品を製造し、中国の顧客及び㈱アールに販売しております。

中本北井(蘇州)商貿有限公司

中本包装(蘇州)有限公司で製造した生活資材関連の製品を中国及び日本国内の顧客に販売しております。

Nakamoto Packs USA,Inc.

IT・工業材関連(自動車関連)を中心に、北米及び中米の顧客に販売しております。

滄州中本華翔新型材料有限公司

食品関連の製品を製造し、中国の顧客及び廊坊中本包装有限公司に販売しております。

NAKAMOTO PACKS VIETNAM

COMPANY LIMITED

IT・工業材関連(自動車関連)及び生活資材関連の製品を製造し、当社に販売いたします。

三国紙工㈱

紙及びプラスチックフィルムのラミネート及びコーティング加工による製品を国内顧客を中心に販売しております。

 

当社グループの事業内容の概要は次のとおりであります。

 

[事業系統図]

※画像省略しています。

23/05/31

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しております。詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」をご参照ください。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

a.財政状態

当連結会計年度末の総資産につきましては、前連結会計年度末に比べ644百万円増加し、34,578百万円となりました。

当連結会計年度末の負債につきましては、前連結会計年度末に比べ147百万円減少し、18,109百万円となりました。

当連結会計年度末の純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ792百万円増加し、16,469百万円となりました。

 

b.経営成績

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響に伴う行動制限や海外からの入国制限の緩和により、経済活動が正常化に向かい始めました。しかしながら、資源価格高騰による物価高が家計に影響を及ぼし、長期化するウクライナ情勢や金融資本市場の変動などの懸念も残り、先行きは依然不透明な状況が続くと見込まれます。当社グループの事業活動も、エネルギー価格高騰による製造コストの上昇やサプライチェーンの混乱による影響を受けており、厳しい状況で推移しております。

このような状況の下、「改質エコ技術でパッケージングの世界を変える Nブランド製品の拡販と環境経営の推進、原点回帰でお客様満足度を最大化する」をスローガンに、環境への負荷を低減できる開発製品の販売、原価低減、生産効率・品質の向上に注力いたしました。

この結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高は43,128百万円(前年同期比6.5%増)、営業利益は1,892百万円(同18.9%減)、経常利益は2,206百万円(同14.7%減)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は1,285百万円(同12.6%減)となりました。

製品用途別の経営成績は次のとおりであります。

 

(食品関連)

新型コロナウイルス感染症の影響も軽減され、汎用性の高いテイクアウト・デリバリー用の容器・トレー向け商材の需要は落ち着きましたが、乳製品・総菜・豆腐用包材は好調に推移しました。また、百貨店の客足が戻り、デパ地下向け商材や菓子用包材も回復傾向にあるほか、紙包装へのニーズの高まりにより、紙容器への印刷・ラミネート・コーティングや生分解性ガスバリア樹脂を用いた試作等が増加したことにより、売上高は27,283百万円(前年同期比4.9%増)となりました。利益については、インキ・溶剤・電力・燃料・副資材・運送費の高騰などにより製造にかかわるほぼすべてのコストが上昇しており、製品価格への転嫁は順次進めているものの、売上総利益は2,759百万円(同7.8%減)となりました。

 

(IT・工業材関連)

ディスプレイ、電子材料、半導体用途向け製品の市況低迷により関連商材は減少しましたが、電子部品パッケージ材料や一部のスマートフォン端末向けの各種加工フィルムは新規受注などにより増加したほか、EC関連資材や製造業向け重袋も堅調に推移しました。また、次世代電池や再生エネルギー関係向け部材などの試作も増加した結果、売上高は6,711百万円(前年同期比14.8%増)となりました。利益については製造コストの上昇や、スマートフォン、PC、テレビなどのIT関連部材・家電の需要縮小の影響を受け、半導体製造関連フィルム加工の仕事量が第4四半期に大きく減少したこと、市況の影響を受けた製品ミックスの変化により利益率が低下し、売上総利益は1,688百万円(同4.0%減)となりました。

 

(生活資材関連)

圧縮袋などの収納商材がテレビショッピングの好調で増加したことにより、売上高は4,554百万円(前年同期比6.1%増)となりました。利益については、円安の影響により輸入品の日本国内販売分の利益が圧迫され、売上総利益は1,310百万円(同1.0%減)となりました。

 

(建材関連)

戸建て・集合住宅向け表面機能コーティングを施した建材は堅調に推移、壁紙向けの印刷が好調に推移した結果、売上高は2,114百万円(前年同期比10.8%増)、売上総利益は349百万円(同21.7%増)となりました。

 

(医療・医薬関連)

病院関連では輸液関係包材が堅調に推移しましたが、貼付剤関連で先発医薬品が昨年より減少しジェネリック中心になったことや薬価改定などにより販売単価が下落したこと、一部の製品で原材料が高騰した結果、売上高は1,311百万円(前年同期比0.3%減)、売上総利益は252百万円(同16.6%減)となりました。

 

(その他)

化学メーカー向け機械販売による一過性の売上があったことにより、売上高は1,152百万円(前年同期比3.0%増)、売上総利益は122百万円(同46.1%減)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比べ227百万円増加し、5,019百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動による資金の増加は、1,547百万円(前連結会計年度は、3,340百万円の増加)となりました。これは、税金等調整前当期純利益2,110百万円、減価償却費1,306百万円等による増加要因が、為替差益122百万円、売上債権の増加額324百万円、棚卸資産の増加額352百万円、未払消費税等の減少額129百万円及び法人税等の支払額944百万円等による減少要因を上回ったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動による資金の減少は、775百万円(前連結会計年度は、1,628百万円の減少)となりました。これは、固定資産の売却による収入342百万円等による増加要因が、生産加工設備等の固定資産の取得による支出1,213百万円等による減少要因を下回ったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動による資金の減少は、683百万円(前連結会計年度は、782百万円の減少)となりました。これは、短期借入金の純増額246百万円及び長期借入れによる収入700百万円等による増加要因が、長期借入金の返済による支出748百万円、配当金の支払額523百万円及び連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出250百万円等による減少要因を下回ったことによるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当社グループは、印刷関連事業の単一セグメントであり、当連結会計年度の生産実績は、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年3月1日

至 2023年2月28日)

金額

(千円)

前年同期比

(%)

印刷関連事業

30,504,634

105.5

合計

30,504,634

105.5

 (注)金額は、製造原価によっております。

 

b.受注実績

当社グループは、印刷関連事業の単一セグメントであり、当連結会計年度の受注実績は、次のとおりであります。

なお、連結子会社においては、受注から販売までの期間が短く、受注管理を行う必要性が乏しいため、提出会社個別の受注高及び受注残高を記載しております。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年3月1日

至 2023年2月28日)

受注高

(千円)

前年同期比

(%)

受注残高

(千円)

前年同期比

(%)

印刷関連事業

31,458,728

102.8

1,471,493

76.5

合計

31,458,728

102.8

1,471,493

76.5

 (注)金額は、販売価格によっております。

 

c.販売実績

当社グループは、印刷関連事業の単一セグメントであるため、当連結会計年度の販売実績を用途ごとに示すと、次のとおりであります。

用途

当連結会計年度

(自 2022年3月1日

至 2023年2月28日)

金額

(千円)

前年同期比

(%)

食品関連

27,283,910

104.9

IT・工業材関連

6,711,320

114.8

医療・医薬関連

1,311,790

99.7

建材関連

2,114,587

110.8

生活資材関連

4,554,522

106.1

その他

1,152,747

103.0

合計

43,128,879

106.5

 (注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2021年3月1日

至 2022年2月28日)

当連結会計年度

(自 2022年3月1日

至 2023年2月28日)

金額

(千円)

割合

(%)

金額

(千円)

割合

(%)

㈱エフピコ

4,771,866

11.8

5,087,451

11.8

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.財政状態の分析

(資産)

当連結会計年度末の総資産につきましては、前連結会計年度末に比べ644百万円増加し、34,578百万円となりました。

流動資産につきましては、現金及び預金が221百万円、受取手形、売掛金及び契約資産が322百万円、電子記録債権が301百万円、棚卸資産が244百万円それぞれ増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ1,078百万円増加し、19,880百万円となりました。

固定資産につきましては、生産能力増強を目的とした設備投資を行ったものの、2021年10月8日開催の取締役会において、当社の連結子会社である廊坊中本包装有限公司を解散することを決議したことに伴い、固定資産を売却したこと等により有形固定資産が317百万円、投資有価証券の減少等により投資その他の資産が107百万円それぞれ減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ433百万円減少し、14,698百万円となりました。

 

(負債)

当連結会計年度末の負債につきましては、前連結会計年度末に比べ147百万円減少し、18,109百万円となりました。

流動負債につきましては、電子記録債務が182百万円、短期借入金が306百万円それぞれ増加したものの、支払手形及び買掛金が76百万円、未払法人税等が239百万円、その他が209百万円それぞれ減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ58百万円減少し、15,616百万円となりました。

固定負債につきましては、長期借入金が42百万円、リース債務が59百万円それぞれ減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ89百万円減少し、2,493百万円となりました。

 

(純資産)

当連結会計年度末の純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ792百万円増加し、16,469百万円となりました。これは、子会社株式の追加取得等により非支配株主持分が277百万円減少したものの、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により利益剰余金が788百万円増加したことや、資本剰余金が141百万円、為替換算調整勘定が200百万円それぞれ増加したこと等によるものであります。

 

b.経営成績の分析

(売上高)

当連結会計年度の売上高は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響も軽減され、食品関連において乳製品・総菜・豆腐用包材が堅調に推移、デパ地下向け商材や菓子用包材も回復傾向となりました。IT・工業材関連においては新規で受注した電子部品パッケージ材料が増加、EC関連資材や製造業向け重袋などの産業用資材が堅調に推移しました。また、圧縮袋などの収納商材がテレビショッピングで好調に推移、戸建て・集合住宅向け機能性建材も順調に推移した結果、前連結会計年度に比べて2,643百万円(6.5%)増加し、43,128百万円となりました。

 

(営業利益)

当連結会計年度の営業利益は、インキ・溶剤・電力・燃料・副資材の高騰などにより製造にかかわるほぼすべてのコストが上昇したことにより、売上総利益が前連結会計年度に比べて5.9%減少したほか、運送費や減価償却費など販売費及び一般管理費が前連結会計年度に比べて0.7%増加した結果、前連結会計年度に比べて439百万円(18.9%)減少し、1,892百万円となりました。

 

(経常利益)

当連結会計年度の経常利益は、営業利益の減少により、前連結会計年度に比べて379百万円(14.7%)減少し、2,206百万円となりました。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、固定資産売却益70百万円、投資有価証券売却益12百万円、固定資産除却損85百万円、取り壊し予定の賃貸用資産の減損損失69百万円、特別退職金23百万円、法人税等720百万円(前年同期比111百万円減)及び非支配株主に帰属する当期純利益104百万円(前年同期比18百万円増)を計上したことにより、前連結会計年度に比べて185百万円(12.6%)減少し、1,285百万円となりました。

 

c.経営成績に重要な影響を与える要因について

経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

d.経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおりであります。

当連結会計年度におきましては、製造にかかわるすべてのコストが上昇したほか、IT関連財市況の低迷により比較的利益率の良いIT・工業材関連分野の受注が減少しました。生産効率改善による原価低減や価格転嫁をすすめたものの、連結売上高経常利益率は前連結会計年度より悪化し5.1%となりました。

なお、連結ROEは8.6%となりました。中期経営計画目標の13.0%以上を目指し、効率的な事業経営によりROEの継続的な向上に取り組んでまいります。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料等の購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。なお、今後の重要な設備投資の計画につきましては、「第一部 企業情報 第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画 (1)重要な設備の新設等」に記載のとおりであります。

運転資金につきましては、自己資金及び金融機関からの短期借入れを基本としており、設備投資等の長期資金につきましては、自己資金及び金融機関からの長期借入れを基本としております。

なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は8,190百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は5,019百万円となっております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しております。経営成績または財政状態に重要な影響を及ぼす見積り・判断は、過去の実績やその時点で入手可能な情報に基づき、合理的と考えられる要因を考慮して行っておりますが、見積り特有の不確実性が存在することから、実際の結果は見積りと異なる可能性があります。

なお、連結財務諸表の作成のための重要な会計基準等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。