売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率


最終更新:

E02367 Japan GAAP

売上高

1.16兆 円

前期

1.67兆 円

前期比

69.7%

時価総額

18.1兆 円

株価

13,905 (11/07)

発行済株式数

1,298,690,000

EPS(実績)

214.68 円

PER(実績)

64.77 倍

平均給与

966.6万 円

前期

962.7万 円

前期比

100.4%

平均年齢(勤続年数)

40.2歳(14.4年)

従業員数

2,962人(連結:8,205人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

 

3 【事業の内容】

当社及び当社の関係会社(当社、子会社29社及び関連会社5社[2025年3月31日現在]により構成)においては、ホームエンターテインメントの分野で娯楽製品の開発、製造及び販売等を事業としています。主な製品は、コンピューターを利用した娯楽機器である「ゲーム専用機」とキャラクターグッズ・トランプ等です。「ゲーム専用機」とは、携帯ゲームやホームコンソールゲームのハードウェア及びソフトウェアであり、当社及び関係会社が開発し、当社において製造し、主に関係会社が国内外で販売しています。また、映像コンテンツやモバイルアプリなどのIPを活用した事業も展開しています。

当社及び主な関係会社の位置付けは次のとおりです。なお、単一セグメントのため、セグメント情報に関連付けた記載を行っていません。

 

[開発]

任天堂株式会社、Nintendo Technology Development Inc.、Nintendo Software Technology Corporation、
Retro Studios, Inc.、Next Level Games Inc.、Shiver Entertainment, Inc.、
Nintendo European Research and Development SAS、神游科技有限公司、ニンテンドーキューブ株式会社、
1-UPスタジオ株式会社、株式会社モノリスソフト、マリオクラブ株式会社、株式会社SRD、
ニンテンドーピクチャーズ株式会社、ニンテンドーシステムズ株式会社

 

[製造]

任天堂株式会社

 

[販売]

任天堂株式会社、Nintendo of America Inc.、Nintendo of Canada Ltd.、Nintendo of Europe SE、
Nintendo Australia Pty Limited、韓国任天堂株式会社、任天堂(香港)有限公司、
台灣任天堂股份有限公司、任天堂販売株式会社

 

 

(事業系統図)

前述の事項を事業系統図によって示すと次のとおりです。

 

 

※画像省略しています。
25/06/26

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。

また、当社グループは単一セグメントのため、セグメント情報に関連付けた記載を行っていません。

 

(1) 重要な会計方針及び見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しています。この作成においては、経営者による会計方針の選択と適用を前提とし、資産・負債及び収益・費用の金額に影響を与える見積りを必要とします。経営者はこれらの見積りについて過去の実績や将来における発生の可能性等をもとに適切な仮定を設定し、合理的な判断をしていますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用する会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しています。

 

(2) 経営成績等の状況

①業績の概要・分析

当連結会計年度のNintendo Switchビジネスは『スーパー マリオパーティ ジャンボリー』が748万本、『ゼルダの伝説 知恵のかりもの』が409万本、『ペーパーマリオRPG』が210万本の販売となるなど、新作タイトルが順調に販売を伸ばしました。また、『マリオカート8 デラックス』が623万本(累計販売本数6,820万本)の販売を記録するなど、前期以前に発売したタイトルも安定した販売状況が続いています。これらの結果、当期のミリオンセラータイトルはソフトメーカー様のタイトルも含めて24タイトルとなり、ハードウェアの販売台数は1,080万台(前期比31.2%減)、ソフトウェアの販売本数は1億5,541万本(前年同期比22.2%減)となりました。

前期は『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』(2023年5月発売)や『Super Mario Bros. Wonder』(2023年10月発売)がハードウェア、ソフトウェアの販売を大きく牽引していたこともあり、比較すると当期の販売数量は減少しましたが、発売から9年目を迎えたプラットフォームとして堅調な販売状況となりました。

ゲーム専用機におけるデジタルビジネスでは、主にNintendo Switchのパッケージ併売ダウンロードソフトの売上が減少したことにより、デジタル売上高は3,260億円(前年同期比26.5%減)となりました。

モバイル・IP関連収入等について、当期は『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』(2023年4月公開)による映画関連の売上が減少したことにより、売上高は676億円(前年同期比27.0%減)となりました。

なお、当社グループの経営方針・経営戦略等は「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりです。また、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (4) 経営成績等に重要な影響を与えている要因」に記載のとおり、ヒット商品の有無やその規模が経営成績等に大きな影響を与えていると考えています。

 

②経営成績の状況の概要・分析

当連結会計年度は前年同期と比較しますと、売上高・営業利益・経常利益・親会社株主に帰属する当期純利益は減少しました。

売上高は1兆1,649億円前年同期比30.3%減)となり、このうち海外売上高は8,900億円(前年同期比32.0%減、海外売上高比率76.4%)となりました。営業利益は2,825億円前年同期比46.6%減)となり、受取利息が発生したことなどにより経常利益は3,723億円前年同期比45.3%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は2,788億円前年同期比43.2%減)となりました。

 

(売上高及び営業利益)

売上高は、前年同期に比べて5,069億円の減収で、1兆1,649億円前年同期比30.3%減)となりました。売上総利益は前年同期に比べ2,441億円減少し、7,101億円前年同期比25.6%減)となりました。また、広告宣伝費などが減少したものの、研究開発費や退職給付費用などが増加したことにより、販売費及び一般管理費は前年同期に比べて22億円増加し、営業利益は2,825億円前年同期比46.6%減)となりました。

 

(営業外損益及び経常利益)

営業外損益は、受取利息が発生したことなどにより、897億円の収益(純額)となりました。この結果、経常利益は3,723億円前年同期比45.3%減)となりました。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

主に経常利益が前年同期に比べて減少したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は2,788億円前年同期比43.2%減)となりました。

 

③財政状態の状況の概要・分析

(総資産)

総資産は、前連結会計年度末に比べ2,471億円増加し、3兆3,985億円となりました。

有価証券などが減少したものの、現金及び預金や棚卸資産などが増加したことが主な要因です。

 

(負債)

負債は、前連結会計年度末に比べ1,266億円増加し、6,730億円となりました。

未払法人税等などが減少したものの、支払手形及び買掛金などが増加したことが主な要因です。

 

(純資産)

純資産は、前連結会計年度末に比べ1,204億円増加し、2兆7,254億円となりました。

利益剰余金などが増加したことが主な要因です。

 

④キャッシュ・フローの状況の概要・分析

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末から5,606億円増加前年同期は3,411億円の減少)し、1兆4,141億円となりました。各キャッシュ・フローの増減状況とその要因は次のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動による資金は、税金等調整前当期純利益3,723億円に対して、主に棚卸資産の増加や法人税等の支払いなどの減少要因がありましたが、利息及び配当金の受取りなどの増加要因もあり、120億円の増加前年同期は4,620億円の増加)となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動による資金は、定期預金の払戻による収入や有価証券及び投資有価証券の売却及び償還による収入が、定期預金の預入による支出や有価証券及び投資有価証券の取得による支出を上回ったことなどにより、7,530億円の増加前年同期は6,306億円の減少)となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動による資金は、主に配当金の支払いによる支出により1,951億円の減少前年同期は2,369億円の減少)となりました。

 

(3) 生産、受注及び販売の実績

① 生産実績

当連結会計年度における生産実績は、次のとおりです。なお、当社グループは単一セグメントのため、製品の種類別に記載しています。

種類

金額
(百万円)

前年同期比
(%)

ゲーム専用機

967,426

+3.3

その他

14,342

△34.1

合計

981,769

+2.5

 

(注) 上記金額は、販売価格により算出しています。

 

② 受注状況

主にゲーム専用機ソフトウェアについて一部受注生産を行うほかは、見込生産のため記載を省略しています。

 

③ 販売実績

当連結会計年度における販売実績は、次のとおりです。なお、当社グループは単一セグメントのため、製品の種類別に記載しています。

種類

金額
(百万円)

前年同期比
(%)

ゲーム専用機

 

 

  Nintendo Switchプラットフォーム

1,050,296

△31.5

  その他

33,238

△6.1

1,083,534

△30.9

モバイル・IP関連収入等

67,673

△27.0

その他

13,714

+21.4

合計

1,164,922

△30.3

 

 

 

(4) 経営成績等に重要な影響を与えている要因

当社グループは、ホームエンターテインメントの分野で事業を展開しており、ヒット商品の有無や、その規模によって経営成績等が大きく変わります。また、娯楽の範囲は広く、ゲーム以上に面白さや驚きを人々に与えるものが流行れば、その影響も受けます。

海外での売上割合は7割を超え、このほとんどを現地通貨で取引しており、為替レートの変動による影響を軽減するために米ドル建等の仕入を継続しているものの、当該リスクを完全に排除することは困難であり、為替相場の変動は当社グループの業績に影響を与えます。

主要製品であるゲーム専用機と対応するソフトウェアが、当社グループの売上の多くを占めますが、それぞれの利益率が大きく異なるため、これらの売上割合の変動は売上総利益及び売上総利益率に影響を与えます。

その他にも経営成績等には、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載する変動要因が考えられます。

 

(5) 資本の財源及び資金の流動性について

当連結会計年度末において、流動比率は461%、総負債額に対する現金及び現金同等物は2.1倍です。

当社グループは将来の経営環境への対応や業容拡大等のために必要な資金を内部留保しています。

当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製造のための材料及び部品の購入費、広告宣伝費や研究開発費のほか、配当金や法人税等の支払いです。この他、会社の成長に必要な設備投資等を含め、全てを自己資金でまかなうことを原則としており、ゲーム専用機等の販売等の営業活動によるキャッシュ・フローによって自己資金を確保しています。なお、当社グループの株主還元の考え方は「第4 提出会社の状況 3 配当政策」、具体的な設備投資計画は「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載のとおりです。

新製品の発売時期や年末商戦時期には、一時的な売上債権、仕入債務、棚卸資産等の増加があり、営業活動によるキャッシュ・フローの増減に影響を及ぼす可能性があります。

また、3か月を超える定期預金の預入・払戻の時期や、有価証券の取得・売却の時期等により投資活動によるキャッシュ・フローが増減します。