E02561 Japan GAAP
前期
1,724.9億 円
前期比
100.3%
株価
2,085 (03/16)
発行済株式数
11,103,500
EPS(実績)
178.95 円
PER(実績)
11.65 倍
前期
759.9万 円
前期比
97.3%
平均年齢(勤続年数)
40.0歳(15.0年)
従業員数
197人(連結:303人)
当社グループは、鉄鋼卸売業を営んでおり、鉄鋼を製造する高炉メーカー及び電炉メーカー等の「鉄鋼メーカー」、鋼板(薄板)から鋼管を製造する「造管メーカー」、鋼板(厚板)から建材用鋼材を製造する「建材メーカー」等から仕入を行い、それを当社グループ内の鋼材加工を担う子会社や外部の委託加工先にて加工、在庫し、自動車業界や建築業界を中心とした各得意先へ販売しております。当社グループは、当社、子会社5社及び関連会社1社で構成され、鉄鋼販売事業の単一セグメントであります。
当社グループが取り扱っている商品は、主に鋼板、鋼管、条鋼、ステンレス等であります。
鋼板類は、主に自動車部品や鋼製シャッター等に使用される薄板を中心に扱い、鉄鋼メーカーから購入した大型コイルを、当社の関連会社である㈱空見スチールサービスをはじめとした委託加工先で指定の幅に小割または板に剪断して、得意先へ販売しております。
鋼管類は、主に自動車部品、建築部材等に使用される小中径鋼管、建物の柱として使用される角型鋼管(コラム)を中心に扱い、造管メーカーから購入した長尺材を、主に当社の各子会社で指定の長さに切断、穴開け、曲げ等の加工を行い、得意先へ販売しております。
ステンレス類は、主に自動車のマフラー等に使用されるステンレス薄板、ステンス鋼管を鋼板、鋼管類と同様、鉄鋼メーカー及び造管メーカーから購入し、子会社や委託加工先にて加工を行い、得意先へ販売しております。
当社グループは、単なる鋼材販売にとどまらず、高炉メーカーから直接鋼材の仕入れを行うことができる一次商としての強みを活かしつつ、受注、発注、加工、品質・在庫管理、タイムリーな小口納入など、一気通貫できめ細かな供給対応を可能とする体制を構築しております。
また、当社グループは、大口顧客へ継続して安定的に納品する「紐付販売」が高い割合を占めております。「紐付販売」は、市況による販売単価と仕入単価の変動リスクの影響が相対的に小さく、安定した売上数量・金額の確保ができます。さらに当社グループでは、需要や市況を予測し、予め在庫して販売する「店売在庫販売」、あるいは受注した鋼材を他社からの仕入れ、買継ぎをする「店売販売」にも注力、展開しております。
その他の関係会社である㈱メタルワンとは鋼板、鋼管の仕入及び販売を行っております。
㈱メタルワンは鉄鋼商社であり、当社と同一の事業を営んでおりますが、鉄鋼流通業界の特徴として商社の立場からその取引商流を主体的に変更することは困難であり、同社グループと当社グループの間では商圏及び商流による棲み分けがなされております 。
事業系統図は、次のとおりであります。
※画像省略しています。
※連結子会社 ○持分法適用会社
(注)㈱カノークス鋼管関東は、2025年4月1日付で㈱カノークス建材関東に商号を変更しております。
以下、本有価証券報告書において、㈱カノークス鋼管関東の商号変更に関する注記は省略いたします。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、インバウンド需要の恩恵や雇用・所得環境が改善する中で、景気は緩やかな回復基調となりましたが、原材料価格の高止まりによる物価上昇傾向や、中国における不動産不況による更なる経済悪化リスク、米国の関税政策の影響懸念、不安定な為替相場など、先行きは不透明な状況が続いております。
当社グループを取り巻く環境は、主要な取引先である自動車産業においては、上期に完成車メーカー等での相次ぐ認証不正問題の影響により不安定な自動車生産が続きましたが、下期からは生産安定化を取り戻しております。また、建材・住宅関連分野においては、断続的な資材高騰や人手不足の影響により建設計画の見直しや工期遅れなどが目立ったことに加えて、輸送コストをはじめとした諸コストが上昇傾向にあります。
このような環境下、当社グループは各取引先に対し顧客ニーズを的確に捉えながらサプライチェーンとしての機能をしっかりと果たし、自社におけるコスト圧縮努力と、真摯なコミュニケーションを通じて価格転嫁を進めることで着実な収益維持向上に取り組んでまいりました。
その結果、当連結会計年度の当社グループの売上高は、主力の自動車分野向けへの販売好調等が寄与したことにより1,730億13百万円(前年同期比0.3%増)となりました。営業利益は、上昇する運賃諸掛等の影響から25億12百万円(同0.7%減)となり、経常利益は28億57百万円(同0.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は19億87百万円(同1.8%増)となりました。
当社グループのセグメントの業績については、「第5 経理の状況 1 (1)連結財務諸表 注記事項」のとおり鉄鋼販売事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純利益の計上、売上債権の減少、棚卸資産の減少等の資金増加要因が、仕入債務の減少、借入金の返済による支出等による資金減少要因を上回ったことで、当連結会計年度末残高は前連結会計年度末に比べ22億7百万円増加し、52億90百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益28億57百万円の計上や、売上債権の減少30億19百万円、棚卸資産の減少32億49百万円等による資金増加要因が、仕入債務の減少37億54百万円等による資金減少要因を上回ったため、46億65百万円の資金増加(前連結会計年度は49億63百万円の資金増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、主に有形固定資産の取得による支出42百万円等により、35百万円の資金減少(前連結会計年度は96百万円の資金減少)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、主に短期借入金の返済による支出13億円、長期借入金の返済による支出20億12百万円、配当金の支払による支出8億96百万円等により、24億23百万円の資金減少(前連結会計年度は47億36百万円の資金減少)となりました。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
該当事項はありません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注状況は、次のとおりであります。
|
(単位:千円) |
|
セグメントの名称 |
受注高 |
受注残高 |
||
|
|
前年同期比(%) |
|
前年同期比(%) |
|
|
鉄鋼販売事業 |
174,058,567 |
98.0 |
50,370,940 |
102.1 |
(注)当社グループは、鉄鋼販売事業の単一セグメントとなっております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
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(単位:千円) |
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セグメントの名称 |
金額 |
||
|
|
品種 |
|
前年同期比(%) |
|
鉄鋼販売事業 |
鋼板 |
111,608,452 |
102.8 |
|
鋼管 |
25,765,176 |
96.6 |
|
|
条鋼 |
2,004,382 |
83.5 |
|
|
ステンレス等 |
32,982,128 |
97.0 |
|
|
その他 |
653,406 |
78.7 |
|
|
合計 |
173,013,544 |
100.3 |
|
(注)1.当社グループは、鉄鋼販売事業の単一セグメントとなっております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
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相手先 |
前連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) |
||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
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|
トヨタ自動車㈱ |
33,429,098 |
19.4 |
64,482,988 |
37.3 |
|
フタバ産業㈱ |
22,452,458 |
13.0 |
- |
- |
(注)フタバ産業㈱に対する当連結会計年度の売上割合は10%未満であるため記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態の分析
(資産の部)
当連結会計年度末における流動資産は685億円となり、前連結会計年度末に比べ40億5百万円減少しました。これは主に売上債権(受取手形、電子記録債権、売掛金)の減少30億19百万円によるものであります。固定資産は192億6百万円となり、前連結会計年度末に比べ3億26百万円増加しました。これは主に投資有価証券の時価の上昇による増加9億85百万円、退職給付に係る資産の減少4億66百万円によるものであります。
この結果、総資産は877億29百万円となり、前連結会計年度末に比べ36億81百万円減少しました。
(負債の部)
当連結会計年度末における流動負債は452億22百万円となり、前連結会計年度末に比べ43億28百万円減少しました。これは主に仕入債務(支払手形、電子記録債務、買掛金)の減少37億54百万円、短期借入金の減少13
億円によるものであります。また、固定負債は108億11百万円となり、前連結会計年度末に比べ14億78百万円減少しました。これは主に長期借入金の減少17億20百万円によるものであります。
この結果、負債は560億33百万円となり、前連結会計年度末に比べ58億6百万円減少しました。
(純資産の部)
当連結会計年度末における純資産は316億95百万円となり、前連結会計年度末に比べ21億24百万円増加しました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上19億87百万円、その他有価証券評価差額金の増加6億14百万円等によるものであります。
この結果、自己資本比率は36.1%(前連結会計年度末は32.3%)となりました。
当連結会計年度末においては、自己資本比率が前連結会計年度と比較して3.8ポイント増加して36.1%となり、財務体質は改善化の傾向であります。1株当たり純資産額におきましては、前連結会計年度末に比べ54円18銭の増加となりました。今後も成長戦略に基づく投資を通じて安定的な収益確保を推進し、それを株主還元及び財務基盤の強化へつなげていくことが当社グループにおける課題であります。
②経営成績の分析
当連結会計年度の当社グループの経営成績は、主力の自動車分野向けの販売好調等が寄与したことにより、売上高は、前連結会計年度と比較し5億28百万円増加の1,730億13百万円となりました。一方で、物価上昇等に伴う運賃諸掛をはじめとした諸経費の増加により、販売費及び一般管理費は、前連結会計年度と比較し4億76百万円増加の57億71百万円となりました。これを控除した営業利益は、前連結会計年度と比較して17百万円減少し25億12百万円となり、経常利益は、前連結会計年度と比較して22百万円増加の28億57百万円となりました。
当連結会計年度においては、国内経済においては、雇用・所得環境の改善、インバウンド需要の増加を背景に、景気は緩やかな回復基調を辿りました。一方で、国際紛争の長期化や急激な為替変動リスク、米国の政策の動向など不透明な状況が続いております。
このような状況下、当社グループはPURPOSE(社会的存在意義)に掲げた「地域社会と地域産業の持続的成長に信頼のサプライチェーンで貢献する」を念頭に、第10次中期経営計画の着実な推進と丁寧に顧客ニーズへお応えしながら安定的な鋼材供給に努めてまいりました。社会全体が大きな変革期にある中で、「カノークス第二の創業~持続的成長に向けて再起動~」をテーマに、グループ一丸となって取り組みを行いました。
なお、当社グループが第10次中期経営計画で設定した業績目標とその結果については以下のとおりです。
|
課題項目 |
KPI |
第10次中計 |
|||||
|
2022年度 |
2023年度 |
2024年度 |
|||||
|
計画 |
実績 |
計画 |
実績 |
計画 |
実績 |
||
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業績目標 |
連結経常利益 |
19億円 |
25.6億円 |
25億円 |
28.3億円 |
28億円 |
28.5億円 |
③キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの増減分析は、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、現時点で資金は十分な水準で推移しており、資金繰りに問題はないと判断しております。
④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
国際紛争の長期化や急激な為替変動リスクなど依然として不透明な状況が続くとともに、物価上昇等に伴う諸コストの増大化及び今後の金利上昇による支払利息の増加等による収益への圧迫が想定されます。一方で当社主力の販売先となる自動車分野では生産が好調に推移する想定をしております。
不確実な経営環境下ではありますが、当社グループは足元の受注状況及び当社グループと関連性の高い業界団体の予測値等を参考にした上で、2025年度の日本経済は概ね安定的に推移すると仮定しております。
この連結財務諸表の作成にあたっては、以上の前提を基に繰延税金資産の回収可能性の評価、固定資産の減損損失の有無等の会計上の見積りを行っており、翌連結会計年度の連結財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性は低いと認識しております。