売上高

利益

資産

キャッシュフロー

セグメント別売上

セグメント別利益

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率


最終更新:

E00678 IFRS

売上高

9,417.9億 円

前期

8,980.2億 円

前期比

104.9%

時価総額

2.88兆 円

株価

4,637 (04/25)

発行済株式数

620,834,319

EPS(実績)

157.82 円

PER(実績)

29.38 倍

平均給与

843.1万 円

前期

843.3万 円

前期比

100.0%

平均年齢(勤続年数)

41.3歳(15.9年)

従業員数

1,457人(連結:16,223人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

3【事業の内容】

当社グループは、当社、子会社50社及び関連会社8社で構成されており、ウェルネスケア関連商品、フェミニンケア関連商品、ベビーケア関連商品、Kireiケア関連商品、ペットケア関連商品等の製造・販売を主な事業としております。

当社グループの事業に係る位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。

なお、次の事業区分は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表に対する注記」に掲げるセグメントの区分と同一であります。

 

事業区分

主な事業の内容

主要な会社

 

パーソナルケア

ウェルネスケア関連商品

当社

 

 

フェミニンケア関連商品

ユニ・チャームプロダクツ㈱

 

 

ベビーケア関連商品

ユニ・チャーム国光ノンウーヴン㈱

 

 

Kireiケア関連商品

コスモテック㈱

 

 

 

ユニ・チャームメンリッケ㈱

 

 

 

嬌聯股份有限公司

 

 

 

Uni.Charm (Thailand) Co., Ltd.

 

 

 

Uni.Charm Mölnlycke B.V.

 

 

 

LG Unicharm Co., Ltd.

 

 

 

尤妮佳生活用品(中国)有限公司

 

 

 

PT UNI-CHARM INDONESIA Tbk

 

 

 

Unicharm Gulf Hygienic Industries Ltd.

 

 

 

Unicharm India Private Ltd.

 

 

 

Unicharm Australasia Holding Pty Ltd.

 

 

 

Diana Unicharm Joint Stock Company

 

 

 

DSG International (Thailand) Public Co., Ltd.

 

 

 

その他 29社

計 45社

ペットケア

ペットケア関連商品

当社

 

 

 

ユニ・チャームプロダクツ㈱

 

 

 

ユニ・チャーム国光ノンウーヴン㈱

 

 

 

コスモテック㈱

 

 

 

ペパーレット㈱

 

 

 

The Hartz Mountain Corporation

 

 

 

その他  11社

計 17社

その他

 

ユニ・チャーム国光ノンウーヴン㈱

 

 

 

コスモテック㈱

 

 

 

その他  4社

計  6社

(注)各事業区分の会社数は、複数の事業を営んでいる場合にはそれぞれに含めて記載しております。

 

主要な事業の系統図は次のとおりです。

 

※画像省略しています。

 

24/03/28

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当社グループは2017年12月期より、財務情報の国際的な比較可能性と経営管理の品質向上を目指して、従来の日本基準に替えてIFRSを適用しております。

また、コア営業利益は売上総利益から販売費及び一般管理費を控除した利益であり、IFRSで定義されている指標ではありませんが、当社グループの経常的な事業業績を測る指標として有用な情報であると考えられるため、自主的に開示しております。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増減額

(百万円)

増減率

(%)

売上高

898,022

941,790

43,768

4.9

コア営業利益

119,566

127,974

8,408

7.0

税引前当期利益

115,708

132,308

16,600

14.3

親会社の所有者に帰属する当期利益

67,608

86,053

18,445

27.3

基本的1株当たり当期利益(円)

113.61

145.42

31.81

28.0

 

当連結会計年度の業績は、売上高941,790百万円(前連結会計年度比4.9%増)、コア営業利益127,974百万円(前連結会計年度比7.0%増)、税引前当期利益132,308百万円(前連結会計年度比14.3%増)、当期利益97,982百万円(前連結会計年度比25.0%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益86,053百万円(前連結会計年度比27.3%増)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

 

(a)パーソナルケア

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増減額

(百万円)

増減率

(%)

売上高(注)

764,908

793,845

28,938

3.8

コア営業利益

100,863

104,481

3,618

3.6

(注)外部顧客に対する売上高

 

●ウェルネスケア関連商品

海外においては、日本以上のスピードで高齢化が進行し、特に大人用排泄ケア用品の対象人口が多い中国では、積極的なマーケティング投資を継続し、大人用排泄ケア用品の認知拡大と普及促進に努めました。

また、タイ、インド、ベトナム、インドネシアといったアジア地域においても、大人用排泄ケア用品の需要が高まっていることから商品ラインアップの拡充と、日本で確立したケアモデルの普及促進に努めています。

国内の大人用排泄ケア用品においては、ADL※1に合わせた豊富な商品ラインアップの展開を強化しました。そのなかで、新たな価値提案として、ウエスト部分に“超音波接合”に関する特許技術を採用した紙パンツを発売し、はき心地の快適性向上と同時に、商品を梱包する際の圧縮率が改良され、積載効率の向上による配送効率の改善を実現し、環境負荷の軽減に貢献しました。これにより、新たな付加価値商品の展開による価値転嫁が順調に進んだ結果、高い市場シェアを維持しました。

昨年まで市場が大きく成長したマスクカテゴリーにおいては、『超快適』、『超立体』両ブランドの充実したラインアップで、消費者ニーズに応えましたが、第2四半期にはCOVID-19の感染症法※2上の位置付けの変更が行われたことや、夏場に入り気温が例年以上に上昇したことなどにより、売り場が急速に変化しました。加えて、消費者によるCOVID-19で備蓄したマスクの宅内在庫消化の影響もあり、市場は縮小したものの、依然としてCOVID-19拡大前以上の市場規模を維持しています。引き続き消費者ニーズを捉えた新商品を継続的に展開することで、市場の活性化と市場シェアの拡大を図ります。

 

※1 日常生活動作(Activities of Daily Living)の略語で、排泄・食事・入浴など日常生活で必要な基本動作を表し、介護される方の介護レベルを計る指標

※2 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律

 

●フェミニンケア関連商品

中国においては、引き続き景気の先行き不透明感による流通の不安定さがあるなか、沿岸部の都市を中心に、販売エリアと取扱店舗数の拡大を継続的に取り組みました。また、eコマースにおける新プラットフォームの活用による販売強化に取り組みながら、若年層をターゲットに継続的な新価値提案を実施し、高付加価値商品であるショーツ型ナプキンや、オーガニック系素材のナプキンなどの拡売に努めました。

タイ、インドネシア、ベトナムといったアジア地域においても、新コンセプトである、清涼感のあるつけ心地を実現したクールナプキンなどの高付加価値商品の展開を継続した結果、好調に推移しています。

中東においては、現地の習慣を捉えたオリーブオイルを配合した新商品などの積極的なマーケティング投資により、サウジアラビア国内販売が順調に推移したほか、近隣諸国への輸出も伸長し、高い売上高成長を実現しました。

国内においては、対象人口が減少傾向にあるなか、健康意識や安心志向の高まりや、ニーズに合わせた高付加価値商品による価値転嫁の拡大、SNSなどを活用した消費者とのコミュニケーションなどにより、売上高は伸長しました。また、妊活中の女性が普段通りの生活を送りながら気軽に妊活タイミング※3を予測できる『妊活タイミングをチェックできるおりものシート』を発売するなど、引き続きお一人でも多くの方の悩みを解決し、夢の実現に貢献するような商品・サービスの提供に努めました。

 

※3 妊活に適したタイミングである「排卵時期を含む約6日間」のこと

 

●ベビーケア関連商品

新興国のなかでも紙おむつの普及率が低いインドでは、パンツ型紙おむつの普及促進と販売エリアの拡大に努めた結果、市場シェアが上昇し、市場成長以上の売上高成長を実現しました。

出生数の減少に加え、COVID-19の拡大の影響により市場が伸び悩んだベトナムにおいては、消費者の実態に合わせた世界初※4の片側が開閉できるパンツ型紙おむつの発売により、早期にパンツ型紙おむつへの転換促進を目指して市場の活性化を図りました。

ローカル企業の台頭に加え、少子化が進んでいる中国においては、戦略的に日本製プレミアム商品の在庫調整を進めながら、現地のニーズを捉えた独自開発の中国製プレミアム商品『ムーニー』ブランドへのシフトを加速させ、収益性の改善を進めました。

少子化が進み、市場が縮小傾向の国内においては、『ムーニー』や『マミーポコ』の2ブランドで、新たな付加価値を搭載した豊富な商品ラインアップにて価値転嫁を継続し、笑顔あふれる育児生活の実現に取り組み、売上高は伸長しました。

 

※4 主要なグローバルメーカーで販売されるベビー用パンツ型紙おむつブランドにおいて、片方の胴回りの側面が開閉可能で、なおかつ、他方側の長さより長い構造体(2022年10月ユニ・チャーム㈱調べ)

 

●Kireiケア関連商品

国内においては、ウェットティッシュの市場が伸び悩むなか、『シルコット』ブランドにおいて、デザイン性を高めた商品などの展開によって市場シェアの拡大に努めました。

今後は、日本で培った独自の不織布加工・成型技術を活用し、日本だけではなくそれぞれの国や地域の使用習慣や消費者ニーズに合わせた高付加価値商品を開発することで、世界中の全ての人々が安心・安全でKireiな生活を送ることができる環境を目指します。

 

この結果、パーソナルケアの売上高は793,845百万円(前連結会計年度比3.8%増)、セグメント利益(コア営業利益)は104,481百万円(前連結会計年度比3.6%増)となりました。

 

(b)ぺットケア

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増減額

(百万円)

増減率

(%)

売上高(注)

125,312

139,446

14,134

11.3

コア営業利益

18,352

23,083

4,732

25.8

(注)外部顧客に対する売上高

 

国内のペットフードにおいては、猫用では健康志向の高まりに応えた毛玉ケアや食事の吐き戻しを軽減する商品、犬用では犬種ごとの身体の特徴や年齢に合わせた商品、及び、新コンセプト商品である筋肉の健康を維持するカラダづくりフードなどで価値転嫁を進めた結果、高い売上高成長を実現しました。ペットトイレタリーにおいては、犬用ペットシートや猫用システムトイレなどが堅調に推移した結果、安定的な成長を実現しました。

昨年以来、北米では新たな高付加価値商品の展開による価値転嫁が順調に進んでいるなか、断続的なインフレーションによる消費者の購買抑制を懸念した流通による一時的な在庫圧縮の影響を受けましたが、日本の技術を搭載した新たなコンセプトの猫ウェットタイプ副食などの販売が好調に推移し、安定した売上高成長を実現しました。引き続き現地のニーズに合わせた新たな価値提案による高付加価値商品の展開を進めます。

北米に次ぐ世界第2位の市場規模を誇り、今後も成長が期待される中国においては、2022年11月に江蘇吉家寵物用品有限公司(以下、JIA PETS社)と資本業務提携を行いました。日本の消費者に支持された当社グループの製造技術及び生産管理ノウハウとJIA PETS社が保有する生産体制や研究開発、eコマースチャネルにおける販売力などを活用しペットケア事業の飛躍的な成長を目指します。

また、今後の市場成長が期待されるタイやインドネシアといったアジア地域においては、日本の技術を搭載した商品の認知拡大と普及促進に努め、事業成長を推進します。

 

この結果、ペットケアの売上高は139,446百万円(前連結会計年度比11.3%増)、セグメント利益(コア営業利益)は23,083百万円(前連結会計年度比25.8%増)となりました。

 

(c)その他

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増減額

(百万円)

増減率

(%)

売上高(注)

7,802

8,498

697

8.9

コア営業利益

351

409

58

16.6

(注)外部顧客に対する売上高

 

不織布・吸収体の加工・成形技術を活かした業務用商品分野において、産業用資材を中心に販売を進めました。

 

この結果、その他の売上高は8,498百万円(前連結会計年度比8.9%増)、セグメント利益(コア営業利益)は409百万円(前連結会計年度比16.6%増)となりました。

 

当期の財政状態の概況は次のとおりであります。

 

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増減額

(百万円)

資産合計

1,049,218

1,133,627

84,410

負債合計

340,605

345,377

4,772

資本合計

708,613

788,250

79,637

親会社所有者帰属持分比率(%)

59.0

61.4

 

当連結会計年度末の財政状態は、資産合計が1,133,627百万円と前連結会計年度末に比べ84,410百万円増加いたしました。主な増加は、現金及び現金同等物36,617百万円、その他有価証券等のその他の金融資産22,729百万円、持分法で会計処理されている投資17,569百万円によるものです。負債合計は、345,377百万円と前連結会計年度末に比べ4,772百万円増加いたしました。主な増加は、未払費用等のその他の流動負債10,666百万円、借入金1,543百万円、主な減少は、繰延税金負債6,915百万円によるものです。資本合計は、788,250百万円と前連結会計年度末に比べ79,637百万円増加いたしました。主な増加は、親会社の所有者に帰属する当期利益86,053百万円によるものです。

以上の結果、親会社所有者帰属持分比率は、前期末の59.0%から61.4%となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

 

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増減額

(百万円)

営業活動によるキャッシュ・フロー

92,216

162,415

70,199

投資活動によるキャッシュ・フロー

△7,145

△67,527

△60,382

財務活動によるキャッシュ・フロー

△61,652

△67,007

△5,354

現金及び現金同等物の期末残高

217,153

253,770

36,617

 

当連結会計年度末の現金及び現金同等物の期末残高は253,770百万円となり、前連結会計年度末に比べ36,617百万円増加しております。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により得られたキャッシュ・フローは、162,415百万円の収入(前連結会計年度は、92,216百万円の収入)となりました。主な収入は、税引前当期利益、減価償却費及び償却費、主な支出は、法人所得税の支払によるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により使用したキャッシュ・フローは、67,527百万円の支出(前連結会計年度は、7,145百万円の支出)となりました。主な支出は、有形固定資産及び無形資産の取得による支出、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融資産の取得による支出によるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により使用したキャッシュ・フローは、67,007百万円の支出(前連結会計年度は、61,652百万円の支出)となりました。主な支出は、親会社の所有者への配当金支払額、自己株式の取得による支出、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出、非支配持分への配当金支払額によるものです。

 

③生産、受注及び販売の実績

(a)生産実績

セグメントの名称

生産高

(百万円)

前年同期比

(%)

パーソナルケア

783,765

△1.2

ペットケア

128,576

△2.5

その他

7,877

△4.7

合計

920,217

△1.4

(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.金額は、販売価格によっております。

 

(b)受注実績

受注生産を行っていないので、該当事項はありません。

 

(c)販売実績

セグメントの名称

販売高

(百万円)

前年同期比

(%)

パーソナルケア

793,845

3.8

ペットケア

139,446

11.3

その他

8,498

8.9

合計

941,790

4.9

(注)セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

(a)経営成績の分析

当連結会計年度における当社グループをとりまく経営環境は、日本を含め各国・各地域で新型コロナウイルス感染症(以下、COVID-19)の脅威から脱し、社会経済活動が活性化したことで緩やかに市場回復が進み、感染拡大前の状況に戻りつつあります。しかし、国・地域間での景気回復に強弱があることや、昨年から続く高水準の資源価格や為替変動などの影響によりインフレーションが長期化し、今後の先行きは不透明な状況が続いています。

海外においては、主要参入国の多くで市場回復にはばらつきがありながらも、COVID-19の拡大による景気の悪化からは持ち直しの動きが見られます。この状況のなかで、現地のニーズに合わせた新たな付加価値商品の提案による価値転嫁を遂行することで、消費者の満足度向上とコスト上昇への対応の両立を進めました。

特に、昨年からの突発的なCOVID-19の感染拡大やインフレーション、また今後はデフレーションが懸念される中国では、衛生関連市場は緩やかに回復したものの、景気は不安定で、先行き不透明な状況が続いています。そのようななかで、当社は、高付加価値商品の需要喚起と新規販売チャネルの開拓を進めるなど、中国事業全体の構造改革を進めました。

国内においては、景気の持ち直しの動きが続くなかで、各カテゴリーにおいて高付加価値商品の需要を喚起するための新たな価値提案を継続しながら価値転嫁を進め、消費者からの支持を得て、高い市場シェアを維持しました。

このような経営環境のなか、当社グループは“世界中の全ての人々のために、快適と感動と喜びを与えるような、世界初・世界No.1の商品とサービスを提供しつづけます”の基本方針に基づき、世界中の人々が平等で不自由なく、その人らしさを尊重し、やさしさで包み支え合う、心つながる豊かな社会である「共生社会」=Social Inclusionの実現に向けて取り組みました。

 

この結果、当連結会計年度の業績は、売上高941,790百万円(前連結会計年度比4.9%増)、コア営業利益127,974百万円(前連結会計年度比7.0%増)、税引前当期利益132,308百万円(前連結会計年度比14.3%増)、当期利益97,982百万円(前連結会計年度比25.0%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益86,053百万円(前連結会計年度比27.3%増)となりました。

 

(b)経営成績に重要な影響を与える要因

「3 事業等のリスク」をご参照下さい。

 

(c)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当連結会計年度においては、一部海外連結子会社において為替リスク軽減等の観点から外部借入を行った以外は、営業キャッシュ・フロー(当連結会計年度は162,415百万円のプラス)を主要な財源としております。また、事業活動や投資、自己株式取得を含めた株主還元を目的とした資金需要はできる限り自己資金で対応できるように資金の流動性を十分確保するように努めております。

なお、当連結会計年度のキャッシュ・フロー分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。

2024年度の設備投資資金についても、自己資金をもって充当する予定であります。

 

(d)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当連結会計年度で終了した第11次中期経営計画及び現在遂行中の第12次中期経営計画が目標とする主な指標の状況は次のとおりであります。

第11次中期経営計画に関しまして、売上高は為替影響を除いても、市場シェアの拡大や新商品の市場での受入れ・浸透などで、目標を大幅に上回って達成しましたが、コア営業利益率は、物流費や原材料価格の高騰する中、価値転嫁や収益性の高い商品構成への対応を進めたものの、コスト上昇の影響を補いきれず、中期経営計画の目標に対して未達成に終わりました。ROEについては、コア営業利益の増益に加え、Unicharm India Private Ltd. アーメダバード工場において発生した火災に係る保険金受領によるその他の収益の増加により前連結会計年度比で良化したものの、中期経営計画の目標に対して未達成に終わりました。

第12次中期経営計画の初年度である次期連結会計年度は、原材料価格高騰の長期化や市場環境の変化が想定されるなか、持続的な高成長へ向け消費者ニーズに即した新商品開発及び市場創造を通した価値転嫁に努めるとともに、高収益、高成長市場であるウェルネスケア、ペットケアへの経営資源投下を促進し、事業構造の変革を図ってまいります。

 

前連結会計年度

(2022年度)

当連結会計年度

(2023年度)

第11次中期経営計画

目標(2023年度)

第12次中期経営計画

目標(2026年度)

売上高

898,022百万円

941,790百万円

888,000百万円

1,150,000百万円

売上高成長率

14.7%

(前年度比)

4.9%

(前年度比)

(注)6.9%

CAGR

(年平均成長率)

(注)6.9%

CAGR

(年平均成長率)

コア営業利益率

13.3%

13.6%

15.5%

15.8%

ROE

(親会社所有者帰属持分

当期利益率)

11.5%

13.1%

15.0%

15.0%

(注)売上高CAGR(年平均成長率)は、為替変動の影響を除いた数値を目標としております。

 

(e)戦略的現状と見通し

当社グループを取り巻く経営環境は、ウクライナ情勢などの地政学的リスク、新興国経済の動向、金融市場の変動など依然として先行きに不確実性が見られますが、当社が事業展開しているアジア各国・地域においては、景気は緩やかに回復していくと想定しております。国内においても同様に、長期化する原材料価格の高騰や諸物価上昇の懸念はあるものの、景気回復基調に転じると想定しております。

このような経営環境のなかで、海外では、各国・地域のニーズを捉えた商品の提供と、積極的な販売活動を通じて、市場を上回るスピードで成長し、活性化を図ってまいります。国内では、パーソナルケアにおいては、消費者ニーズを捉えた高付加価値商品の提供による価値転嫁を推進し、市場の活性化をリードし収益性の改善に努めてまいります。

 

(f)セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

「(1)経営成績等の状況の概要」をご参照下さい。

 

②重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、IFRSに基づき作成しております。

なお、重要性がある会計方針及び見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表に対する注記」に記載しております。