売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率


最終更新:

E03121 Japan GAAP

売上高

529.8億 円

前期

459.3億 円

前期比

115.4%

時価総額

749.3億 円

株価

2,625 (07/12)

発行済株式数

28,543,889

EPS(実績)

15.27 円

PER(実績)

171.85 倍

平均給与

545.2万 円

前期

523.6万 円

前期比

104.1%

平均年齢(勤続年数)

44.9歳(11.4年)

従業員数

1,305人(連結:1,309人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

3【事業の内容】

 当社グループは、料理及び飲食物の加工調理提供を主要業務とする飲食業であり、事業は飲食店としての事業がほとんどを占める単一セグメントであります。

 

 当社グループの部門別の主な事業内容は次のとおりであります。

事業部門の名称

事業内容

木曽路部門

しゃぶしゃぶ・日本料理の「木曽路」の経営

焼肉部門

特選和牛の「大将軍」・国産牛焼肉の「くいどん」

その他部門

居酒屋

居酒屋の「大穴」・鶏料理の「とりかく」

鈴のれん

和食しゃぶしゃぶの「鈴のれん」の経営

からしげ

からあげ専門店の「からしげ」の経営

その他

EC物販、不動産賃貸の経営、食肉の加工販売

 

 当社グループの部門別及び地域別の店舗数は次のとおりであります。

                                           2024年3月31日現在

部門別

中部地区

関東地区

関西地区

九州地区

 合計

木曽路

34

59

30

3

126

焼肉

11

39

50

居酒屋

7

7

鈴のれん

5

5

からしげ

4

4

EC物販

1

1

合計

54

106

30

3

193

24/06/27

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度(2023年4月1日~2024年3月31日)におけるわが国経済は、春闘での賃上げや新型コロナウイルス感染症の5類移行、上昇コストの販売価格への転嫁等などにより経済活動の活性化が進み、デフレ脱却につながる動きがみられました。個人消費は、物価高による節約志向の高まりやコロナ後の需要の一巡により徐々に弱含みとなり依然として先行き不透明な状況が続いております。

 外食産業におきましては、個人消費の回復やインバウンド需要の拡大の一方で、不安定な国際情勢、円安等による輸入食材価格の上昇やエネルギー価格の高止まり、人手不足による時給の上昇、お客様の利用形態の大きな変化など引き続き厳しい経営環境が続いております。

 このような環境の中で、当社グループは、お客様に安心して美味しいお食事を楽しんでいただけるよう努めております。

 営業面において、主力業態であるしゃぶしゃぶ・日本料理の「木曽路」部門は、季節を先取りした付加価値の高い料理のお値打ちな価格での提供や、おもてなしの店舗教育、効果的な販売促進を実施してまいりました。第2の柱としての焼肉部門では、木曽路ブランドを活かした店舗の認知向上や、経営資源の集中を図るため、中部地区で展開していた焼肉の「じゃんじゃん亭」を「くいどん」へ業態転換、2023年7月1日には子会社である株式会社大将軍の吸収合併を行いました。中部地区と東日本地区との一体的な販売促進の実施や管理部門などの重複する業務を統合して業務効率化に努めてまいりました。

 費用面においては、新規取引先の開拓による原価低減、品質向上に努めるとともに、客数予想をもとにしたシフト管理の徹底、マルチスキル化などの生産性向上に向けた取り組みを実施してまいりました。また省エネ設備への更新、ソーラーパネルの設置など光熱費の低減によるサステナブルな取り組みにも努めております。

 新規出店、改築・改装につきましては、2店舗の出店、8店舗の改装(うち業態転換5店舗)及び2店舗の退店を実施し、当連結会計年度末の店舗数は193店舗となりました。

 なお、働き方改革の一環として当社グループ全体で、2023年5月8日、9日の2日間、全店一斉休業を実施しました。今後も働き易い魅力ある企業づくりにも努めてまいります。

 

(財政状態の状況)

 当連結会計年度末の総資産は459億74百万円(前連結会計年度末比 24億37百万円の減少)となりました。この主な内訳は、流動資産が199億20百万円、有形固定資産が160億96百万円、無形固定資産が20億4百万円、投資その他の資産が79億53百万円であります。前連結会計年度末からの主な減少要因は、借入金の返済等により現金及び預金が26億28百万円減少したことによるものであります。一方、負債合計は183億16百万円(同 27億63百万円の減少)となりました。この主な内訳は、流動負債が149億54百万円、固定負債が33億62百万円であります。前連結会計年度末からの主な減少要因は、借入金の返済により37億19百万円減少したことによるものであります。また、当連結会計年度末における純資産合計は276億57百万円(同 3億25百万円の増加)となりました。この主な内訳は資本金が126億48百万円、資本剰余金が124億67百万円、利益剰余金が29億82百万円であります。前連結会計年度末からの主な増加要因は、その他有価証券評価差額金が3億56百万円増加したことによるものであります。

 以上の結果、当連結会計年度末の自己資本比率は60.2%、1株当たり純資産は982.15円となりました。

 

(経営成績の状況)

 当連結会計年度の売上高は、529億84百万円(前年同期比 15.4%増加)、営業利益は22億46百万円(前年同期実績 5億81百万円の損失)、経常利益は22億78百万円(同 5億15百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純利益は4億36百万円(同 10億82百万円の損失)となりました。1株当たり当期純利益は15.50円となりました。

 当連結会計年度におけるセグメント別の概況については、当社グループの事業は単一セグメントでありますので、その概況を部門別に示すと次のとおりであります。

 

木曽路部門

 しゃぶしゃぶ・日本料理の「木曽路」業態は、3店舗の改装を実施し、当連結会計年度末店舗数は126店舗であります。

 新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけの5類への移行による国内の人流回復、消費動向の変化に対応すべく大型宴会に代わる個人需要の取り込みとして、慶事需要の獲得強化、季節を先取りしたフェアの実施による来店動機促進を図りました。また、お持ち帰り需要に対応した著名料理人とのコラボ弁当、定番弁当のブラッシュアップやご自宅でお楽しみいただける「しゃぶしゃぶセット」等の販売を継続しています。

 その結果、売上高は419億62百万円(前年同期比 16.1%増加)となりました。

 

 

 

焼肉部門

 特選和牛の「大将軍」及び国産牛焼肉の「くいどん」は、東日本地区で2店舗の出店、中部地区で「じゃんじゃん亭」から「くいどん」への業態転換を4店舗実施し、当連結会計年度末店舗数は50店舗となりました。

 子会社合併に伴った営業体制の再構築とともに、木曽路ブランドを活かした店舗の認知向上策の実施、また既存顧客に対しては、アプリによる推奨商品やフェアの案内等の配信、新規顧客獲得に向けた折込・ポスティング等を実施し来店客数の増加に努めてまいりました。

 その結果、売上高は81億38百万円(同 2.3%増加)となりました。

 

その他部門

 居酒屋(「とりかく」、「大穴」)業態は、1店舗の改装(うち業態転換1店舗)と1店舗の退店により、当連結会計年度末店舗数は7店舗となりました。コロナの規制が緩和されたことにより来店回数、グループ人数の増加により、売上高は10億60百万円(同 27.3%増加)となりました。

 和食 しゃぶしゃぶの「鈴のれん」業態は、店舗の異動はなく、当連結会計年度末店舗数は5店舗であります。来店客数が増加したこと等により、売上高は6億90百万円(同 11.4%増加)となりました。

 その他業態は、食肉加工卸売、からあげ専門店の「からしげ」、EC物販(しぐれ煮、胡麻だれ類、季節商品等)及び不動産賃貸等であります。前連結会計年度に株式会社建部食肉産業(食肉加工卸売)を子会社化したこともあり、売上高は15億21百万円(同 156.2%増加)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は145億91百万円(前年同期比 15.3%減少)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は42億43百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益5億58百万円、減価償却費15億42百万円、減損損失15億32百万円等によるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は24億62百万円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出24億76百万円、無形固定資産の取得による支出1億14百万円等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動に使用した資金は44億8百万円となりました。これは主に、借入金の借入れによる収入93億円、借入金の返済による支出130億19百万円等によるものであります。

 

③販売及び仕入の実績

イ.販売実績

   当社の事業は飲食店としての事業がほとんどを占める単一セグメントであります。当連結会計年度における販売実績の内訳を部門別・地域別に示すと次のとおりであります。

  ・部門別販売実績

部門別

事業内容

当連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

前年同期比(%)

木曽路部門

しゃぶしゃぶ・日本料理の「木曽路」

41,962百万円

116.1

焼肉部門

特選和牛の「大将軍」

国産牛焼肉の「くいどん」

8,138

102.3

その他部門

居酒屋(「とりかく」、「大穴」)

1,060

127.3

和食 しゃぶしゃぶの「鈴のれん」

690

111.4

その他

1,521

256.2

調整額

△388

合 計

52,984

115.4

   (注)1.総販売実績に対し、10%以上に該当する販売先はありません。

2.部門別売上高は連結取引高の相殺消去前の数値であります。

 

  ・地域別販売実績

地域別

当連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

前年同期比(%)

中部地区

15,148百万円

118.6

関東地区

27,798

112.6

関西地区

9,061

118.3

九州地区

976

121.4

 

ロ.仕入実績

項目別

当連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

前年同期比(%)

原材料

肉類

6,881百万円

131.7

 

野菜類

1,524

115.5

 

魚介類

3,214

128.1

 

調理済加工食品

2,712

91.5

 

飲料

1,274

122.0

 

米・パン類

513

112.8

 

乳製品

216

109.6

小計

16,336

119.1

商品

店頭商品

149

71.1

合計

16,486

118.4

   (注)店頭商品とは菓子類及び胡麻だれ等であります。

 

(2)経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当社グループは、2024年6月に開示した中期経営計画において中期的な業績目標や経営戦略、事業ポートフォリオに関する基本的な方針等を説明しております。また、これらに関する結果は四半期業績開示、決算説明会、株主総会等を通じ説明してまいります。

 当社のPBRに関しては、2~3倍程度で一定の水準を維持しております。今後は資本コストを的確に把握していくことに努めつつ資本効率に関する目標の設定と適宜見直し、株価を意識した経営の実現に向け具体的な計画や取り組みを検討・実践してまいります。

 

 今後の見通しにつきましては、消費者の購買活動はコロナ禍以前の状態に戻りつつ緩やかな回復軌道にあり、2024年度の春闘での高い賃上げ率による実質賃金の上昇、企業の業績改善から成長へ向けての投資意欲の強さから消費は底堅く推移すると予想されます。一方で円安や原料価格の高騰・需給の変化、光熱費や物流費の上昇及び継続的な人手不足など依然として事業を取り巻く環境は厳しい状況が続くものと予想しております。

 このような経営環境の中で、当社グループは基本方針通り、お客様の食の安全・安心を追求するとともにコンプライアンスの徹底、企業規模の拡大に向け、組織の在り方を常に見直し、教育体系を整備し、新規出店や新事業開発等を実施してまいります。新時代に向けた魅力のある企業づくりを行い、人材の確保、育成へとつなげてまいります。

 また、しゃぶしゃぶ・日本料理の木曽路部門に次ぐ第2の柱として焼肉部門の業容を拡大してまいります。

 

(3)資本の財源及び資金の流動性

 当社グループの運転資金需要は原材料及び人件費を主とした、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、新規出店、店舗の改築・改装、工場設備改修及び情報システム関連投資等によるものであります。

 当社グループの事業活動拡大に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金の活用及び金融機関からの借入と社債の発行等による資金調達を基本的な方針としており、今後の調達の安定性と低コスト調達を実現するために調達方法の多様化も進めてまいります。

 なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は82億64百万円となっており、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は145億91百万円となっております。

 

(4)重要な会計上の見積り及び当該見積に用いた仮定

 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び該当見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。