売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E03121 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間(2023年4月1日~2023年12月31日)におけるわが国経済は、昨年4月29日に入国制限等の水際措置が終了したことによるインバウンド需要の増加、5月8日をもって新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけを5類に移行されたこと等により、人流も増加し個人消費は回復基調にあります。

外食産業におきましては、ウクライナ情勢の長期化に伴うエネルギー価格高騰と円安を背景に輸入食材や肥料等の価格が上昇したことで食料価格の高騰、人手不足による時給・時間数の上昇等が懸念され、企業活動を取り巻く環境は厳しい状況が続いております。

このような環境の中で、当社グループは、引き続きご来店いただけるお客様に安心してお食事を楽しんでいただけるよう努めております。

営業面においては、主力業態であるしゃぶしゃぶ・日本料理の「木曽路」部門は付加価値の高い料理・サービスを手頃な価格で提供すること及び店舗教育の推進により営業力を強化しました。また、第2の柱としての焼肉部門の強化と経営資源の集中を図るため、中部地区で展開していた焼肉の「じゃんじゃん亭」を「くいどん」へ業態転換を行いました。さらに、中部地区と東日本地区と一体的な販売促進の実施、木曽路ブランドを活かした業態の認知向上に努めてまいりました。

費用面においては、客数予想をもとにしたシフト管理の徹底等により人件費をコントロールすると共に、新規仕入先との取引を積極的に推進し原価低減を図る等、経費削減に努めました。

また、2023年7月1日に株式会社木曽路は子会社である株式会社大将軍の吸収合併を行いました。この吸収合併により、管理部門などの重複する業務を統合して業務効率化に努めてまいります。更に企業規模の拡大により業務の対応範囲を拡張し生産性向上に繋げて収益力アップを図ってまいります。

店舗展開、改築・改装につきましては、1店舗の出店、7店舗の改装(うち業態転換5店舗)及び2店舗の退店を実施し、当第3四半期連結会計期間末の店舗数は192店舗となりました。

なお、働き方改革の一環として当社グループ全体で、5月8日、9日の2日間、全店一斉休業を実施しました。今後も働き易い魅力ある企業作りにも努めてまいります。

 

(財政状態の状況)

 当第3四半期連結会計期間末の総資産は486億60百万円(前連結会計年度末比 2億47百万円の増加)となりました。この主な内訳は、流動資産が214億89百万円、有形固定資産が169億98百万円、無形固定資産が27億19百万円、投資その他の資産が74億52百万円であります。前連結会計年度末からの主な増加要因は、季節的な事由により売掛金が9億96百万円、原材料及び貯蔵品が11億91百万円、固定資産が3億56百万円増加する一方、現金及び預金が22億13百万円減少したことによるものであります。

 一方、負債合計は207億94百万円(同 2億85百万円の減少)となりました。この主な内訳は、流動負債が172億28百万円、固定負債が35億66百万円であります。前連結会計年度末からの主な減少要因は、季節的な事由により買掛金が10億77百万円増加する一方、借入金の返済により10億63百万円減少したことによるものであります。また、当第3四半期連結会計期間末における純資産合計は278億65百万円(同 5億33百万円の増加)となりました。この主な内訳は資本金が126億48百万円、資本剰余金が124億67百万円、利益剰余金が33億34百万円であります。前連結会計年度末からの主な増加要因は、利益剰余金が3億38百万円増加したことによるものであります。

 以上の結果、当第3四半期連結会計期間末の自己資本比率は57.3%(前連結会計年度末は56.5%)、1株当たり純資産額は989.51円(同 970.53円)となりました。

 

(経営成績の状況)

 当第3四半期連結累計期間の売上高は387億70百万円(前年同期比 17.0%増加)、営業利益は10億89百万円(前年同期実績 11億33百万円の損失)、経常利益は11億28百万円(同 10億92百万円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純利益は7億88百万円(同 12億88百万円の損失)となりました。

 なお、当社グループの売上高は、通常の営業形態として、主力商品である「しゃぶしゃぶ」の需要が年末年始を含めた冬季に高まるため、通常、第3及び第4四半期連結会計期間の売上高は第1及び第2四半期連結会計期間の売上高と比べ高くなる傾向があります。

 当第3四半期累計期間におけるセグメント別の経営成績については、当社の事業は飲食店としての事業がほとんどを占めており実質的に単一セグメントでありますので、その経営成績を部門別に示すと次のとおりであります。

 

(部門別売上高)

部門

事業内容

前第3四半期累計期間

 (自 2022年4月1日

   至 2022年12月31日)

当第3四半期累計期間

 (自 2023年4月1日

   至 2023年12月31日)

前年同期比

増減率

木曽路

部門

しゃぶしゃぶ・日本料理の「木曽路」

26,050百万円

30,568百万円

17.3%

焼肉部門

特選和牛の「大将軍」

国産牛焼肉の「くいどん」

5,901

6,001

1.7%

その他

部門

居酒屋(「とりかく」、「大穴」)

587

803

36.8%

和食 しゃぶしゃぶの「鈴のれん」

444

507

14.1%

その他

278

1,195

329.1%

調整額

△130

△305

合 計

33,132

38,770

17.0%

(注)部門別売上高は連結取引高の相殺消去前の数値であります。

 

木曽路部門

 しゃぶしゃぶ・日本料理の「木曽路」業態は、2店舗の改装を行い、当第3四半期連結会計年度末店舗数は126店舗となりました。

 新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけも5類に移行し、国内の人流回復、消費動向の変化にも対応すべく、大型宴会に代わる個人需要の取り込みとして、慶事需要の強化、季節を先取りしたフェアの実施による来店動機づくりとともにTVCMを実施しました。また引き続き、お持ち帰り需要に対応した著名料理人とのコラボ弁当、定番弁当のブラッシュアップやご自宅でお楽しみいただける「しゃぶしゃぶセット」等の販売に努めました。

 その結果、売上高は305億68百万円(前年同期比 17.3%増加)となりました。

 

焼肉部門

 特選和牛の「大将軍」及び国産牛焼肉の「くいどん」は、1店舗の出店、4店舗の改装(うち業態転換4店舗)を行い、当第3四半期連結会計年度末店舗数は49店舗となりました。

 東日本地区では、8月に1店舗の新規出店、中部地区では上期に「じゃんじゃん亭」から「くいどん」への業態転換を4店舗実施し、営業体制の再構築を行いました。7月1日付の吸収合併により、東日本地区・中部地区一体で営業活動、販売促進を実施、また木曽路ブランドを活かした業態の認知向上に努めてまいりました。

 改装による休業を行った一方、来店客数が増加したこと等により、売上高は60億1百万円(同 1.7%増加)となりました。

 

その他部門

 居酒屋(「とりかく」、「大穴」)業態は、1店舗の改装(うち業態転換1店舗)と1店舗の退店により当第3四半期連結会計年度末店舗数は7店舗であります。宴会需要が回復し来店客数が増加したこと等により、売上高は8億3百万円(同 36.8%増加)となりました。

 和食 しゃぶしゃぶの「鈴のれん」業態は、店舗の異動はなく、当第3四半期連結累計期間末店舗数は5店舗であります。当期は来店客数が増加したこと等により、売上高は5億7百万円(同 14.1%増加)となりました。

 その他業態は、食肉加工卸売、からあげ専門店の「からしげ」、外販(しぐれ煮、胡麻だれ類)及び不動産賃貸等であります。前連結会計年度に株式会社建部食肉産業を子会社化したこともあり、売上高は11億95百万円(同 329.1%増加)となりました。

 

(2)経営方針・経営戦略等

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(4)研究開発活動

 該当事項はありません。