E03670 Japan GAAP
前期
155.0億 円
前期比
94.5%
株価
820 (05/02)
発行済株式数
7,916,490
EPS(実績)
193.52 円
PER(実績)
4.24 倍
前期
572.4万 円
前期比
99.7%
平均年齢(勤続年数)
38.7歳(15.6年)
従業員数
630人(連結:631人)
当行及び当行の関係会社は、当行・子会社1社・関連会社1社で構成され、銀行業務を中心に、リース業務、現金等の輸送・警備業務などを行っております。
当行及び当行の関係会社の事業に係わる位置づけは次のとおりであります。
〔銀行業〕
当行の本支店においては、預金業務、貸出業務、有価証券投資業務、内国為替業務、外国為替業務、並びにこれらに付随する業務を行っております。
〔その他事業〕
子会社及び関連会社については、リース業務、現金等の輸送・警備業務等を行っております。
以上述べた事項を事業系統図に示すと次のとおりであります。
(注)2023年4月3日に、株式会社なんぎんキャピタルを設立しております。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当行グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
○金融経済環境
当連結会計年度の国内経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が続いたものの、ウィズコロナの新たな段階への移行が続く中で、社会経済活動に回復の兆しが見え始めました。一方、世界的な原材料価格の高騰や急激な円安を背景に、電力やガス等のエネルギー価格の高騰が物価全体を押し上げる状況が続いており、先行きの見通しは不透明な状況にあります。
鹿児島県内経済におきましても、政府の観光支援策等による国内旅行者の増加や、インバウンドの再開による外国人観光客の増加等により、観光・宿泊・飲食関連企業などに持ち直しの動きが見られますが、物価や人件費の上昇、人材不足などの影響が様々な産業に見られ、全体としては厳しい状況が続くものと考えられます。
○企業グループの状況
私ども南日本銀行グループは、取引先事業者に対して迅速な資金繰り支援を行うとともに、WIN-WINネット業務(新販路開拓支援業務)による本業支援や事業再構築補助金制度の申請支援などの経営改善支援等に取組み、厳しい環境にある事業者及び個人のお客さまにしっかりと寄り添い、地域経済の回復・活性化に貢献できるよう取組んでまいりました。
また、当行は2023年9月に創業110周年を迎えますが、先行きが不透明で変化の速い時代において、次の120周年に向けて役職員の判断軸を共有し、様々な変化に対応していくために「パーパス」「コーポレートメッセージ」を制定するなど、企業理念体系の再定義を行いました。
◎パーパス(存在意義)
「“つながり”の強さで、地域の輝く未来をつくる」
◎コーポレートメッセージ
「話せるところ 頼れるところ」
○財政状態の状況
預金は、前連結会計年度末に比べ48億円減少し、7,770億円となりました。
貸出金は、前連結会計年度末に比べ92億円減少し、5,784億円となりました。
有価証券は、前連結会計年度末に比べ28億円減少し、803億円となりました。
また、連結自己資本比率(国内基準)は、8.07%となりました。
○経営成績の状況
経常収益は、貸出金利息や国債等債券売却益の減少等により前連結会計年度に比べ、8億4千6百万円減少し、146億5千1百万円となりました。
一方、経常費用は、営業経費や有価証券売却損等は減少したものの、与信関連費用が増加したこと等により、前連結会計年度に比べ、1億6千2百万円増加し、127億6千7百万円となりました。
この結果、経常利益は、前連結会計年度に比べ10億9百万円減少し、18億8千3百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ6億8千万円減少し、15億3千2百万円となりました。
貸出金利回りの低下は今後も続くことが予想されますが、お取引先の本業支援や事業再生支援に取り組む「WIN-WINネット業務」に注力し、地域経済活性化に貢献することで収益力を高める方針です。
営業活動によるキャッシュ・フローは、貸出金や預け金の減少等により38億8千1百万円のプラスとなり、前年比68億2千9百万円減少しました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の売却や償還等により、15億9千7百万円のプラスとなり、前年比42億3千2百万円増加しました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得等により155億5千2百万円のマイナスとなり、前年比236億1千7百万円減少しました。
以上の結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度の残高は、前連結会計年度に比べ100億7千3百万円減少し、1,374億9千2百万円となりました。
「生産、受注及び販売の実績」は、銀行業における業務の特殊性のため、該当する情報がないので記載しておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当行グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。
当連結会計年度の貸出金の期中平残はアパートローンを中心とした消費者ローンが減少したため、前連結会計年度に比べ61億6千2百万円減少し、5,802億7千万円となりました。
中小企業への貸出金については、当行グループが従来より取り組む「WIN-WINネット業務(新販路開拓支援業務)」を通じて地域の中小企業のニーズを捉えた取り組みを行っております。
一方、当連結会計年度の預金の期中平残は定期性預金は減少したものの、流動性預金が増加したため、前連結会計年度に比べ11億6千8百万円増加し、7,836億6千5百万円となりました。流動性預金の増加は、年金振込、給与振込の推進とATMの機能の多様化等による顧客利便性の向上を図った結果であります。
また、有価証券の期中平残については市場における金利変動リスクを考慮した上で、地方債の運用が増加した結果、前連結会計年度に比べ26億6千7百万円増加し、836億5千9百万円となりました。今後も金利リスク・為替リスク・価格変動リスクに留意し取り組む方針です。
当連結会計年度の資金運用収益は、貸出金の期中平残が減少し、市場金利の低下等を主因に貸出金利回りが前連結会計年度比0.05ポイント低下したことにより貸出金利息が4億2千9百万円減少したこと及び有価証券利息配当金が1億2千2百万円減少したことから、前連結会計年度に比べ6億9百万円減少し、128億4千万円となりました。貸出金については、今後も地域金融機関として地元中小規模事業者向けの貸出を強化し、資金運用収益の増加を図る方針です。
一方、当連結会計年度の資金調達費用は、預金期中平残が増加したものの、預金利回りが0.01ポイント低下したことから前連結会計年度に比べ1千2百万円減少し、1億1千8百万円となりました。
以上のことから当連結会計年度の資金運用収支は前連結会計年度に比べ5億9千8百万円減少し、127億2千1百万円となりました。
役務収益は保険等の金融商品販売手数料等は増加しましたが、為替手数料の減少等により前連結会計年度に比べ2千7百万円減少し、14億6千3百万円となりました。役務費用については、支払保証料が減少したことから、前連結会計年度に比べ8千3百万円減少し、18億3千8百万円となり、役務収支は前連結会計年度に比べ5千7百万円増加し、△3億7千4百万円となりました。
その他業務収益は、有価証券売却益の減少等により前連結会計年度に比べ2億2千9百万円減少し、2千5百万円となりました。その他業務費用は、有価証券売却損の減少等により前連結会計年度に比べ1億7千5百万円減少し、2千9百万円となり、その他業務収支は前連結会計年度に比べ5千3百万円減少し、△4百万円となりました。
当連結会計年度の経常利益は、営業経費は減少しましたが、貸倒引当金繰入額の増加等により前連結会計年度に比べ10億9百万円減少し、18億8千3百万円となりました。
また、親会社株主に帰属する当期純利益は、経常利益の減少により前連結会計年度に比べ6億8千万円減少し、15億3千2百万円となりました。
当行グループは、今後も「WIN-WINネット業務(新販路開拓支援業務)」を中心として高い顧客満足をいただけるサービスの提供に注力することにより質の高い金融仲介機能を発揮し、地域経済活性化への貢献を果たすことで安定した利益の計上を目指します。
本業収益であるコア業務純益(単体)は、営業経費が当初予想を下回ったこと等から予想比3億8千3百万円のプラスとなりました。また、経常利益は、コア業務純益が予想を上回ったことや、与信費用(単体)が予想を下回ったことから予想比7億3千3百万円のプラスとなりました。一方、親会社株主に帰属する当期純利益は、予想比7億8千2百万円のプラスとなりました。
当行グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は以下の通りです。
営業活動によるキャッシュ・フローは、資金の運用源である貸出金が91億9千9百万円減少したことや、預け金が99億3千万円減少したこと等により38億8千1百万円のプラスとなり、前連結会計年度に比べ68億2千9百万円の収入減少となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券に係るキャッシュ・フローが増加したことにより15億9千7百万円のプラスとなり、前連結会計年度に比べ42億3千2百万円の収入増加となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得等により、155億5千2百万円のマイナスとなり、前連結会計年度に比べ236億1千7百万円の減少となりました。
なお、当行グループでは設備投資及び株主への配当等については自己資金で対応する方針です。
これらの結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度の残高は、前連結会計年度の残高に比べ100億7千3百万円減少し、1,374億9千2百万円となりました。
当行グループでは個人預金等により安定的な資金を調達し、地域の中小企業への貸出と有価証券で運用しておりますが、常に流動性リスクをチェックすることにより資金繰りの安定を図っております。
④連結財務諸表の作成にあたって用いた重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当行グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
⑤目標とする経営指標
2023年度は第1次中期経営計画の初年度となります。2024年3月期に達成を目指す経営指標は、以下のとおりであります。
○コア業務純益 23億円
○貸出金期中平残 5,829億円
○預金期中平残 7,830億円
○貸出金利回り 1.93%
資金運用収益は貸出金利息や有価証券利息配当金等の減少により前連結会計年度に比べ6億9百万円減少し、128億4千万円となりました。また、資金調達費用も預金利息の減少等により前連結会計年度に比べ1千2百万円減少し、1億1千8百万円となりました。その結果、資金運用収支は前連結会計年度に比べ5億9千8百万円減少し、127億2千1百万円となりました。
役務取引等収支は前連結会計年度に比べ5千7百万円増加し、△3億7千4百万円となりました。
その他業務収支は有価証券関係損益の減少等により前連結会計年度に比べ5千3百万円減少し、△4百万円となりました。
(注) 1.国内業務部門は当行の円建取引及び連結子会社の業務、国際業務部門は当行の外貨建取引であります。
2.「相殺消去額」は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借利息であります。
3.資金調達費用は、金銭の信託見合費用(前連結会計年度0百万円、当連結会計年度0百万円)を控除して表示しております。
資金運用勘定は前連結会計年度に比べ、平均残高が79億9千7百万円減少し、8,336億6千2百万円、利息が6億9百万円減少し、128億4千万円となりました。平均残高の減少は、国内業務部門において貸出金が61億6千2百万円減少したことが主因であります。
資金調達勘定は前連結会計年度に比べ、平均残高が35億3千2百万円減少し、8,115億6千1百万円、利息が1千2百万円減少し、1億1千8百万円となりました。平均残高の減少は、国内業務部門で借用金が47億円減少したことが主因であります。
(注) 1.平均残高は、原則として日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、連結子会社については、原則として半年毎の残高に基づく平均残高を利用しております。
2.国内業務部門は、当行の円建取引及び連結子会社の業務であります。
3.資金調達勘定は、金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度390百万円、当連結会計年度390百万円)及び利息(前連結会計年度0百万円、当連結会計年度0百万円)を控除して表示しております。
(注) 1.平均残高は、日々の残高の平均に基づいて算出しております。
2.国際業務部門は、当行の外貨建取引であります。
3.国際業務部門の外貨建取引の平均残高は、月次カレント方式(前月末TT仲値を当該月のノンエクスチェンジ取引に適用する方式)により算出しております。
(注) 1.資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度390百万円、当連結会計年度390百万円)及び利息(前連結会計年度0百万円、当連結会計年度0百万円)を控除して表示しております。
2.「相殺消去額」は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息であります。
役務取引等収益は、前連結会計年度に比べ2千7百万円減少し、14億6千3百万円となりました。
役務取引等費用は、前連結会計年度に比べ8千3百万円減少し、18億3千8百万円となりました。
この結果、役務取引等収支は前連結会計年度に比べ5千7百万円増加し、△3億7千4百万円となりました。
(注) 国内業務部門は当行の円建取引及び連結子会社の業務、国際業務部門は当行の外貨建取引であります。
(注) 1.国内業務部門は当行の円建取引及び連結子会社の業務、国際業務部門は当行の外貨建取引であります。
2.預金の区分は、次のとおりであります。
①流動性預金=当座預金+普通預金+貯蓄預金+通知預金
②定期性預金=定期預金+定期積金
(注) 国内は当行の円建取引及び連結子会社の業務であります。
該当事項はありません。
(注) 1.国内業務部門は当行の円建取引及び連結子会社の業務、国際業務部門は当行の外貨建取引であります。
2.「その他の証券」には、外国債券等を含んでおります。
(参考)
自己資本比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(平成18年金融庁告示第19号)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しております。
なお、当行は、国内基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては標準的手法を採用しております。
(参考)
資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(平成10年法律第132号)第6条に基づき、当行の貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(昭和23年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるもの並びに貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。
1.破産更生債権及びこれらに準ずる債権
破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。
2.危険債権
危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。
3.要管理債権
要管理債権とは、三月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。
4.正常債権
正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1から3までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。