E03788 Japan GAAP
前期
240.4億 円
前期比
107.1%
株価
3,510 (01/29)
発行済株式数
25,012,800
EPS(実績)
268.86 円
PER(実績)
13.06 倍
当社グループは、当社並びに子会社である岩井コスモ証券株式会社及び岩井コスモビジネスサービス株式会社にて構成されており、主として、金融商品取引業を中心とした事業活動を営んでおります。
具体的な事業としては、有価証券の売買等及び売買等の委託の媒介、有価証券の引受け及び売出し等の金融商品取引業及び金融商品取引業に関連又は付随する事業、その他関連ビジネスを行い、顧客に対して幅広いサービスを提供しております。
なお、当社グループは「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの記載の区分と同一であります。
また、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。
[当社グループの事業系統図]
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岩井コスモホールディングス株式会社 |
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岩井コスモ証券株式会社 |
金融商品取引業及びそれに付随する業務等 |
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岩井コスモビジネスサービス株式会社 |
証券等バックオフィス事業 |
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度(2024年4月1日~2025年3月31日)におけるわが国経済は、企業業績や雇用・所得環境の改善を背景に、設備投資や個人消費に持ち直しの動きが見られるなど、緩やかな回復基調で推移しました。一方、海外においては、米国の政策金利、政策動向の不透明感や中国経済の先行き懸念に加え、長期化するロシア・ウクライナ及び中東情勢などの地政学リスクを抱え、先行き不透明な状況が続きました。
こうした経済環境のもと、国内株式市場は、中東情勢の緊迫化を背景に期初より下落基調で推移しましたが、4月後半には、国内企業の良好な決算内容や積極的な株主還元姿勢が好感され、株価は上昇に転じました。その後、米国における利下げ期待の高まりを背景に一段高となり、7月11日の日経平均株価(終値)は史上最高値を更新しました。8月には、米国の景気悪化懸念や急速な円高進行が嫌気され、日経平均株価(終値)は1日の下げ幅として過去最大を記録したのち、急反発するなどボラティリティの高い相場展開となりました。10月に入ると、米国の利下げ観測後退による円安ドル高を背景に上昇しました。その後、日経平均株価(終値)は、概ね38,000円から40,000円のボックス圏で推移しましたが、2月に入り、米国の保護主義的な関税政策を巡る警戒感から株価は軟調に推移し、3月末の終値は前期末を11.8%下回る35,617円56銭で取引を終了しました。
一方、米国株式市場は、利下げ観測後退による長期金利の上昇を背景として、期初より軟調に推移しましたが、7月に入ると、CPI(消費者物価指数)が市場予想を下回り、早期の利下げ期待が高まったことから、ダウ工業株30種平均は約2ヶ月ぶりに40,000ドルを回復しました。9月には、雇用統計が市場予想を下回り、景気減速懸念から株価は下落する局面もありましたが、11月に入ると、大統領選挙で共和党のトランプ前大統領が勝利したことから、次期政権による政策への期待感を背景に上昇しました。12月には、FRB(米国連邦準備制度理事会)が2025年の利下げに対する慎重姿勢を示したことから景気減速への警戒感が強まり、ダウ工業株30種平均(終値)は10日続落を記録するなど、弱含みの相場展開となりましたが、1月に入り、CPIが概ね市場予想並みの数値となり、インフレ懸念の後退を好感して株価は再び上昇しました。その後、2月にはトランプ大統領による関税引き上げへの警戒感から相場は軟調な地合いに転換し、3月末のダウ工業株30種平均は42,001ドル76セント(前期末比5.5%上昇)で取引を終了しました。
(当社グループの経営成績)
当社グループの営業収益は前期比7.1%増加の257億50百万円、純営業収益は同7.3%増加の255億17百万円となりました。一方、販売費・一般管理費は、同4.3%増加の168億68百万円となり、経常利益は同14.3%増加の91億50百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同21.1%増加の67億25百万円となりました。
セグメント別の経営成績は、以下のとおりであります。
岩井コスモホールディングス株式会社
岩井コスモホールディングス株式会社は、グループの経営戦略の策定及びその推進に取り組んでおります。営業収益は、前期比46.9%増加の28億80百万円となりました。一方、販売費・一般管理費は、租税公課の増加を主因として同4.9%増加の1億53百万円となりました。営業外損益は、投資有価証券の配当金の増加を主因として同33.7%増加の3億52百万円の利益となり、以上の結果、経常利益は同48.2%増加の30億79百万円となりました。
岩井コスモ証券株式会社
岩井コスモ証券株式会社は、お客様への定期的なフォローアップに加え、より効果的な営業活動を実践できるよう、Webセミナーの開催やYouTubeによる市況解説動画の配信などITを駆使した金融サービスの提供に注力しました。この様な取り組みに加え、対面取引・コールセンター取引では、業績や高配当が期待できる企業情報の提供に注力するなど、日本株及び米国株の営業強化に努めました。投資信託の営業活動においては、成長・配当・割安に注目し持続的成長が期待できる優良企業に投資する投資信託や、今後も成長が期待される半導体関連ファンドの販売に継続的に取り組みました。また、社会に劇的な変化をもたらすイノベーションのリーダー企業へ投資する高成長株投信の取り扱いを開始するなど、商品の拡充を図るとともに投資信託残高の増加に努めました。
一方、インターネット取引では、お客様の資産形成をサポートすべく、2024年4月よりNISA口座における日本株・米国株の売買手数料を無料とする新たなサービスの提供を開始しました。
また、更なる企業知名度とサービス認知度の向上を目的としたテレビCM制作に取り組み、お客様の資産形成をサポートする当社アナリストの投資情報の活用を訴求した「対面取引篇」と、テレビや雑誌で話題のシニアデイトレーダーにご出演頂き、ネット取引システム(コスモ・ネットレ)の利便性やシニア世代へのサポートの強化を目的とした「ネット取引篇」の放映を開始しました。
このように、顧客サービスの向上と収益拡大に向けた施策に注力した結果、営業収益は前期比7.1%増加の257億52百万円、純営業収益は同7.3%増加の255億19百万円となりました。一方、販売費・一般管理費は、業績に連動する賞与に加え、給与水準の引上げ(ベースアップ、定期昇給)に伴う人件費の増加を主因として同4.2%増加の168億51百万円となり、投資有価証券の配当金などによる営業外損益1億50百万円の利益(対前期比6.8%増加)を加えた経常利益は、同13.8%増加の88億18百万円となりました。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
①連結会計年度の財政状態の分析
当連結会計年度末の資産合計は1,854億51百万円となり、前連結会計年度末に比べて226億62百万円減少しました。主な要因としては、信用取引資産が94億70百万円、預託金が93億72百万円、それぞれ減少したことが挙げられます。
一方、負債合計は1,177億50百万円となり、前連結会計年度末に比べて240億18百万円減少しました。主な要因としては、受入保証金が89億54百万円、預り金が87億79百万円、それぞれ減少したことが挙げられます。
純資産合計は677億1百万円となり、前連結会計年度末に比べて13億56百万円の増加となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の期末残高は77億19百万円と前連結会計年度末に比べて2億63百万円の減少となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、31億31百万円の増加となりました。主な要因としては、受入保証金の減少による支出(△89億54百万円)や預り金の減少による支出(△87億79百万円)があったものの、顧客分別金信託の減少による収入(125億円)、信用取引資産の減少による収入(94億70百万円)が挙げられます。
投資活動によるキャッシュ・フローは、6億66百万円の減少となりました。主な要因としては、有形固定資産の取得による支出(△5億15百万円)が挙げられます。
財務活動によるキャッシュ・フローは、28億24百万円の減少となりました。主な要因としては、配当金の支払額(△28億18百万円)が挙げられます。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としています。これらの見積りについて、過去の実績や状況に応じて入手可能な情報を基に合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるためこれらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5 経理の状況」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
④当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の営業収益は、前期比7.1%増加の257億50百万円、純営業収益は同7.3%増加の255億17百万円となり、経常利益は同14.3%増加の91億50百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同21.1%増加の67億25百万円となりました。主な要因は、米国株式の店頭取引を主とするトレーディング損益が増加(106億36百万円→134億33百万円 +27億97百万円 +26.3%)したことが挙げられます。なお、営業収益、営業利益、経常利益は過去最高、親会社株主に帰属する当期純利益は過去2番目に高い計上額となりました。
また、経営上の重要指標と位置付けるROE(自己資本利益率)は10.0%となり、比較する主要な証券会社16社(ネット専業証券会社を除く)の平均値(6.2%)を上回るとともに、当社を含む17社中で最も高い数値となりました。今後も、業界平均を上回るROEの維持や経営課題の一つに掲げる安定収益拡大の取り組みとして、投資信託及び信用取引残高の増加に注力し、更なる強固な経営基盤の構築に努めて参ります。
なお、主な収益と費用の内訳は、以下のとおりであります。
(受入手数料)
受入手数料は97億11百万円(対前期比10.2%減少)となりました。内訳は以下のとおりであります。
①委託手数料
委託手数料は、株券委託手数料が52億30百万円(前期比27.4%減少)、受益証券委託手数料が1億56百万円(同16.2%増加)となり、委託手数料全体では53億90百万円(同26.5%減少)となりました。
②引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料
引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料は、株券の手数料が41百万円(対前期比6.5%減少)、債券の手数料は2億39百万円(同282.9%増加)となり、同手数料全体では2億81百万円(同162.4%増加)となりました。
③募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料
募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料は、投資信託の販売増加を主因として10億35百万円(前期比31.4%増加)となりました。投資信託の主な販売動向として、成長・配当・割安に注目し持続的成長が期待できる優良企業に投資する投資信託や、今後も成長が期待される半導体関連ファンドなどが挙げられます。
④その他の受入手数料
その他の受入手数料は、投資信託の信託報酬を中心に30億4百万円(対前期比16.5%増加)となりました。
(トレーディング損益)
株券等トレーディング損益は132億72百万円の利益(対前期比26.9%増加)となりました。一方、債券等トレーディング損益は1億72百万円の利益(同30.1%減少)となり、その他のトレーディング損益11百万円の損失(前期は70百万円の損失)を含めたトレーディング損益の合計は134億33百万の利益(対前期比26.3%増加)となりました。
(金融収支)
金融収益は、信用取引収益を中心に26億5百万円(対前期比0.4%増加)となりました。一方、金融費用は2億32百万円(同10.2%減少)となり、差し引き金融収支は23億73百万円(同1.6%増加)となりました。
(販売費・一般管理費)
販売費・一般管理費は、業績に連動する賞与に加え、給与水準の引上げ(ベースアップ、定期昇給)に伴う人件費の増加を主因として168億68百万円(対前期比4.3%増加)となりました。
(営業外損益)
営業外損益は、受取配当金を中心に5億1百万円の利益(対前期比24.4%増加)となりました。
(特別損益)
特別損益は、投資有価証券売却益の計上により5百万円の利益(前期は55百万円の損失)となりました。