株式会社ノバレーゼ

上場日 (2023-06-30) 
ブランドなど:AMANDANNOVARESE
サービス業冠婚葬祭スタンダード

売上高

利益

資産

キャッシュフロー

セグメント別売上

セグメント別利益

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率

ニュース

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最終更新:

E32664 

売上高

182.7億 円

前期

172.2億 円

前期比

106.1%

時価総額

69.8億 円

株価

279 (05/02)

発行済株式数

25,000,000

EPS(実績)

37.69 円

PER(実績)

7.40 倍

平均給与

413.3万 円

平均年齢(勤続年数)

32.8歳(5.8年)

従業員数

798人(連結:1,127人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

3【事業の内容】

当社グループは、当社(株式会社ノバレーゼ)および子会社9社、持分法適用関連会社2社により構成されており、挙式・披露宴の企画立案・運営、婚礼衣裳のレンタル・販売ならびに婚礼飲食の提供を行うブライダル事業および宴会・一般飲食(ランチ・ディナー)の提供を行うレストラン特化型事業を主な事業としております。

当社および当社の関係会社の事業における当社および関係会社の位置付けおよびセグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、以下に示す区分は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記」に掲げるセグメントの区分と同一であります。

 

セグメントの名称

主な事業の内容

主な関係会社

ブライダル事業

(1)婚礼プロデュース部門

挙式・披露宴を予定しているお客様に、会場のご案内から当日の企画、引出物や料理の選定など、結婚式に関わるすべてのプロデュースを行う

 

(2)婚礼衣裳部門

全国にドレスショップを展開し、婚礼衣裳のレンタル・販売を行う

 

(3)レストラン部門

婚礼飲食や宴会飲食を提供する他、一部の婚礼施設においては、平日にランチ・ディナー営業を行う

当社

株式会社タイムレス

株式会社MARRY MARBLE

株式会社花乃店千樹園

株式会社Do

株式会社アンドユー

株式会社LURRA

ISLAND LABEL HAWAII,INC.

KAILA TOURS LLC

株式会社ブライト

株式会社ホロニック

レストラン特化型事業

宴会・一般飲食(ランチ・ディナー)の提供

株式会社ブロスダイニング

 

(1)事業の特徴

①.ブライダル事業

a.婚礼プロデュース部門

婚礼プロデュース部門は挙式・披露宴に関するさまざまなアイテムを用意し、オーダーメード型挙式を通じて「オリジナル感」を演出するとともに、1会場1バンケットを基本として、挙式・披露宴会場を貸し切ることにより新郎新 婦をはじめとして参列される顧客に対して、「プライベート感」を演出する「ゲストハウス・ウエディング」を提供しております。

当社は、20代後半から30代前半の世代を中心とした顧客層を対象と考えております。伝統的なヨーロッパ調の時として装飾過多な建築様式による「ゲストハウス・ウェディング」が多い中、当社は、都会的な雰囲気や自然に囲まれた開放的な雰囲気等を演出するシンプルでスタイリッシュなゲストハウスを特徴として打ち出し、それらを下記のブランドに分類して出店を行っております。

 

ブランド毎の特徴は下記のとおりであります。

ブランド名

特徴

モノリス

都市部でアクセスのよいロケーションに展開する、シンプルでモダンな都市型ゲストハウスがモノリスブランドであります。洗練された都会的なイメージと高級感を演出する、スタイリッシュなデザインとダイナミックな空間構成が特徴であります。

アマンダン

郊外で自然の景観に恵まれた地域を対象に展開する、リゾート型ゲストハウスがアマンダンブランドであります。眼前の海や緑あふれる大自然など、都心部にはない景観の優位性を空間構成に取り入れています。海外リゾートのようなプライベート感と非日常を感じさせる建築と空間が特徴であります。

再生会場

歴史的・文化的な価値の認められる由緒ある建造物に、当社の開発・運営手法を投入しリノベーション(再生)した事例のブランドであります。建物が有する特徴を可能な限り活かし、その土地の文化や景観に合わせて物件を最適化しております。モダン建築との融合により、旧来なかった付加価値を加え、歴史に宿る輝きや趣のある空間を提供しております。

フレアージュ

旧来型の結婚式場やホテル等をM&Aによって取得し、初期投資を抑えリーズナブルな販売価格でサービスを提供するビジネスコンセプトのブランドであります。当社のノウハウを用いて改装・リブランディングすることで、顧客のニーズに応え、集客力のある会場を生み出しております。

キラナリゾート

豊かな自然が感じられるリゾート地に展開していくキラナリゾートは、日常の喧騒から離れた滞在型のウエディングトラベルをご提案しております。雄大な自然に囲まれ、その土地ならではのロケーションを活かしたデザイン邸宅にて、心からの解放が感じられる一日を過ごしていただけます。

 

b.婚礼衣裳部門

当社は設立当初からドレスショップを運営し、婚礼衣裳部門の独自ブランド確立に努めております。「NOVARESE(ノバレーゼ)」と「ecruspose(エクリュスポーゼ)」という2つのブランドでドレスショップを展開し、パリ、ミラノ、ロンドン、ニューヨークなど世界中からドレスを買付け、ウエディングドレスやタキシード、和装のレンタル・販売を行っております。トレンドを取り入れたハイクオリティなラインアップを揃えていることも特徴です。

挙式・披露宴の場所種別により、自社施行と他社施行に分類しており、自社直営施設および婚礼プロデュース事業における業務提携先で行う挙式・披露宴へ婚礼衣裳等をレンタル・販売することを自社施行としており、それ以外を他社施行としております。

なお、他社施行のうち、婚礼衣裳部門が業務提携するホテル、専門式場、ゲストハウスなどから顧客を紹介された場合には、当社は紹介先に対して個別に取り決めた紹介手数料を支払っております。

現在の当部門での売上は、婚礼プロデュース部門で扱う自社施行のみに依存することなく、現在の売上構成における他社施行の割合は全体の約14%(婚礼衣裳組数5,179組のうち他社施行709組)を占めており、高水準を維持しております。(2023年12月期実績)

 

ブランド毎の特徴は下記のとおりであります。

ブランド名

特徴

NOVARESE

(ノバレーゼ)

欧米諸国でブランドを展開するデザイナーのウエディングドレスやタキシードを直輸入しております。また、輸入に際して当社のブランディングデザイナーがドレスメーカーにデザインやカッティングをオーダーし、日本人の体型や嗜好にあわせてカスタマイズしております。さらに、品質維持を目的として徹底した商品管理を行うとともに、レンタル回数を3~5回に限定しております。

ecruspose

(エクリュスポーゼ)

「Sweet Mode」をコンセプトに掲げた、当社オリジナルのドレスブランドです。スタイリッシュでエレガントな印象のドレスが揃うNOVARESEと比べ、ボリュームのあるラインのスカートやパステル系のカラードレスをラインアップに加える等、親しみやすく可愛らしいデザインのドレスを展開しております。また価格的にも手ごろなものを求める方を含め、幅広い顧客層をターゲットにしております。

c.レストラン部門

婚礼会場では、結婚式や宴会飲食のほか、平日にはレストラン営業も行っております。婚礼・宴会の料理・飲料の提供にとどまらず、二次会や宴会の総合的なプランニングおよびアドバイスも行っております。

(イ)婚礼飲食

当社では、会場のコンセプトや結婚式のスタイル、参列ゲストの嗜好に合わせてお選びいただけるフレンチコースと和洋折衷コースを複数の価格帯で提供しております。また、料理人やパティシエのスキルや経験によって、提供する料理やデザートの品質や原価率、作業効率に差が生じることのないよう『婚礼統一メニュー』を導入し、全国的に安定的な水準の料理を提供できる体制を整えております。

(ロ)一般飲食

平日の婚礼会場を活用し、レストラン営業を一部の店舗で行っております。ランチ・ディナーの営業をすることによって、ご来店いただいたお客様が当社の婚礼料理を一層イメージしやすくなるといえます。すなわちレストラン営業は、婚礼プロデュース部門へのプラスの影響も考慮しております。

 

②レストラン特化型事業

ブライダル事業とは別に、高級店からカジュアルレストランまで幅広い顧客に飲食を提供しております。料理の質ならびにサービスレベルの維持と向上を通じて、ブライダル事業のレストラン部門における全体レベルの底上げにも貢献しております。

懐石、鉄板焼等の本格的な和食からカジュアルな創作和食まで楽しめるジャパニーズダイニングの『SHARI(シャリ)』ブランドは、四季折々の食材を活かし、手間と時間をかけて生み出される和食と鉄板焼を供する『SHARI赤坂』(東京都港区)や、彩り鮮やかなロール寿司をはじめ、カジュアルに海鮮料理を嗜めることができる『SHARI THE TOKYO SUSHI BAR』(東京都中央区)など、都内に3店舗を展開しております。

また、ニューヨークに本店を構え、特注ピザ釜とワインコレクションが特徴的な、北イタリア料理を提供するオールデイダイニングの『Serafina NEW YORK』ブランドにおいては、『Serafina NEW YORK 丸の内店』(東京都千代田区)と『Serafina NEW YORK さいたま新都心店』(さいたま市中央区)の2店舗を展開しております。

 

(2)成長戦略

①出店戦略

当社では、地方都市圏を中心に、自前での更地からの新規出店を年間3店舗程度見込んでおります。出店候補地の周辺人口については、人口25万人以上の都市において出店候補地の選定を行っております。なお、出店にあたっては早期に設備投資金額を回収するため、定期借地権等を活用する方針であります。また、地方で苦戦する同業他社の買収、店舗買収、居抜物件の賃貸なども加えた、多様な形態での出店を進めてまいります。

 

[全国の都市数と出店余地・婚姻組数および当社施行組数の推移]

※画像省略しています。

 

②人材戦略

人事基本方針を「スタッフの幸福の最大化の追求」とし、制度の充実化による優秀な人材が中長期的に定着し、活躍し続けられる環境づくりに努めております。勤務制度のほか、各種手当に対する社内からの意見や要望を反映し、多様なライフスタイルのスタッフが、向上心と誇りをもって仕事に取り組むことができる働き方を実現していくことで、当社事業におけるサービスのクオリティアップにもつながると考えております。

 

 [制度例]

(a)奨学金返済支援制度

 正社員としての勤続年数が5年または10年を経過した在籍者の奨学金返済資金を支給する制度であります。支給総額は最大200万円であります。奨学金を得て進学・学習した優秀な学生の人材確保につなげるとともに、社員のモチベーションアップで長期雇用を促したい考えです。

 

(b)ベビーシッター補助制度

 土日祝日に勤務する社員のベビーシッター利用料を基本、当社が全額負担する制度であります。スタッフの働きたい思いを叶え、どのようなライフステージにおいてもストレスフリーに仕事や家庭と向き合える環境を整えたいという考えから生まれた制度であります。

 

(c)フレックスキャリア制度

 勤務日数、勤務時間を通常より少なくして働くことができる制度であります。1日の平均勤務時間を4時間から8時間(1時間単位)のなかで、1カ月の公休日数を9日から14日(1日単位)のなかで選択することが可能でございます。子の有無や年齢によって利用の期限や条件のある育児短時間勤務制度とは異なり、フレックスキャリア制度は社員であれば等級や勤続年数に関係なく適用可能となっております。ワークライフバランスに対する社員の多様な価値観や働き方を尊重したい考えです。

 

③広告戦略

紙面による広告だけでなくウェブ広告やインスタグラムなどのSNSを活用したデジタルマーケティングによる集客施策を強化することで、大手主要媒体に依存せず、多様化する顧客ニーズに対しても柔軟に対応できる体制をとっております。また、2019年1月に「株式会社Do」を設立し、これまで外注していた「広告代理店業」を内製化しております。当社がこれまで培ってきた集客ノウハウを外販できる体制を整えたことによって、コストである広告を、収益機会に変えることが可能となりました。

 

④外販戦略

婚礼事業のコンサルティングを通じて、 自社で内製化された婚礼周辺サービスを販売して収益を上げる取組みを強化しております。自社開発の婚礼サービス・商品を活かした提案をし、収益構造の改善を図ります。ほかにも、人材の採用から教育研修のプログラム作成、人事制度の設計にいたるまで、ブライダルおよび企業の価値向上のためのさまざまなソリューションをご提案しております。潜在的なM&A候補の探索にもつながりうるシナジーにも期待できると考えております。

 

[事業系統図]

※画像省略しています。

 

 

  上記図における会社の区分は以下のとおりであります。

   当社:当社

   持分:持分法適用関連会社

   無印:連結子会社

 

24/03/28

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

①財政状態及び経営成績の状況

 当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要については、「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容」に含めて記載しております。

 

②施行、受注および販売の実績

a.施行実績

 当連結会計年度の施行組数をセグメントおよび部門別に示すと、次のとおりであります。

セグメントおよび部門の名称

当連結会計年度

(自2023年1月1日

至2023年12月31日)

施行組数(組)

前年同期比(%)

ブライダル事業

婚礼プロデュース部門

4,629

99.3

 

婚礼衣裳部門

5,179

96.4

 

 

自社施行

4,470

98.0

 

 

他社施行

709

87.6

 (注)レストラン特化型事業においては、施行組数がないため記載しておりません。

 

b.受注実績

 当連結会計年度の受注実績をセグメントおよび部門別に示すと、次のとおりであります。

セグメントおよび部門の名称

受注組数

(組)

前年同期比(%)

受注残組数(組)

前年同期比(%)

ブライダル事業

婚礼プロデュース部門

4,323

99.0

2,853

90.3

 

婚礼衣裳部門

4,892

98.3

2,390

89.3

 (注)レストラン特化型事業においては、施行組数がないため記載しておりません。

 

c.販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントおよび部門別に示すと、次のとおりであります。

セグメントおよび部門の名称

当連結会計年度

(自2023年1月1日

至2023年12月31日)

金額(千円)

前年同期比(%)

ブライダル事業

17,372,704

104.8

 

婚礼プロデュース部門

8,364,378

103.3

 

婚礼衣裳部門

3,520,279

96.7

 

 

自社施行

3,126,011

98.1

 

 

他社施行

394,267

87.3

 

レストラン部門

5,488,045

113.3

 

 

婚礼飲食

4,484,739

107.4

 

 

宴会・一般飲食

1,003,306

150.7

レストラン特化型事業

892,671

139.4

合計

18,265,376

106.1

 (注)1.ブライダル事業の婚礼衣裳部門における自社施行は、当社直営店および業務提携先で挙式・披露宴を行う場合の衣裳等のレンタルおよび販売に伴う売上収益であります。

2.ブライダル事業の婚礼衣裳部門における他社施行は、他社が運営する施設(ホテル、専門式場、ゲストハウスなど)で挙式・披露宴を行う場合の衣裳等のレンタルおよび販売に伴う売上収益であります。

3.ブライダル事業のレストラン部門における婚礼飲食売上は、挙式・披露宴に係る飲食売上収益であります。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たっては、期末日の資産・負債の計上および会計期間の収益・費用の適正な計上を行うため、見積りや仮定を行う必要があります。連結財務諸表に影響を与え、より重要な経営判断や見積りを必要とする会計方針は以下のとおりであります。

(非金融資産の減損)

 当社グループは、のれんについては、減損の兆候の有無にかかわらず回収可能価額を毎年同じ時期に見積っております。またその他の棚卸資産および繰延税金資産を除く非金融資産は、期末日ごとに市場価格、営業活動から生ずる損益等から減損の兆候の有無を判断し、減損の兆候が識別された場合に回収可能価額を見積っております。その結果、回収可能価額が帳簿価額を下回った場合、減損処理を行うこととしております。

 将来の市況悪化等により、回収可能価額が下落した場合、減損処理を行う可能性があります。

 また、回収可能価額の見積りは中期の事業計画を基礎に算出しており、事業計画の主要な仮定は、将来の受注組数および1組あたりゲスト数であります。

(繰延税金資産の回収の可能性)

当社グループは、繰延税金資産については、将来減算一時差異を利用できる課税所得が生じる可能性が高い範囲内で認識しておりますが、回収可能性の判断は、当社グループの事業計画に基づいて決定した将来事業年度の課税所得の見積りを前提としております。当連結会計年度において、繰延税金資産の回収可能性について検討を行いましたが、繰延税金資産の回収可能性に変更は生じておりません。

 また、将来の課税所得の見積りの基礎となる事業計画および翌連結会計年度の事業計画の主要な仮定は、受注組数および1組あたりのゲスト数であります。

 

②経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善する下で各種政策の効果もあり、景気は緩やかに回復していますが、世界的な金融引締めに伴う影響や中国経済の先行き懸念が続く中、海外景気の下振れや物価上昇、金融資本市場の変動等の影響が我が国の景気を下押しするリスクとなっており、依然として先行きは不透明な状況が続いております。

 このような状況の中、当社グループにおきましては、「Rock your life 世の中に元気を与え続ける会社でありたい」との企業理念のもと、重点施策について取組みを行ってまいりました。

 重点施策の一つである新規出店については、宮崎県初進出となる婚礼施設「アマンダンブルー青島」(宮崎県宮崎市)を2023年4月に開業しました。また、沖縄県初進出となる婚礼施設「サザンチャペル キラナリゾート沖縄」(沖縄県島尻郡八重瀬町)を、2023年7月に開業しました。

 2024年7月には、仙台市に宮城県初進出となる貸し切り型の婚礼施設「青龍荘」を開業します。

 仙台藩祖伊達政宗公の霊廟(れいびょう)「瑞鳳殿(ずいほうでん)」に隣接する約2,556平米の敷地の一部に、2階建ての建物を新築します。場所は、木々に囲まれた高台で、瑞鳳殿周辺の杉並木や、仙台平野の西に広がる青葉山、市中心部を流れる広瀬川の豊かな眺望が広がる好立地です。列席者に提供する料理は、金華山や三陸沖の魚介など、地元食材をふんだんに取り入れた料理を提供します。

 2024年9月には、福島県福島市に貸し切り型の婚礼施設「アマンダンアイル」を開業します。

 「アマンダンアイル」は、荒川をはさんで「荒川桜づつみ公園」の向かいに位置する、自然豊かな眺望が特徴の婚礼施設です。3,775.17 平米の敷地に、平屋の建物(延べ床面積 1,122.05平米)を新築します。建物の荒川側は全面ガラス張りの造りにします。披露宴会場とチャペルからは、荒川の桜が眼前に見え、吾妻小富士や安達太良山の雄大な景色がその奥に広がります。春の桜や夏の新緑、秋の紅葉、冬の積雪など、四季折々で移ろう景色を、婚礼演出に取り込みます。

 建物は和モダンをコンセプトに設計します。天井や壁に木を使いながら、縦線と横線を強調した意匠を凝らし、「和」の要素を取り入れます。また、「(水の)流れ(=水紋、波紋等)」「連峰」「桜」といった周囲の自然をデザインに落とし込み、落ち着いた雰囲気をつくります。外観は「(安達太良)連峰」と呼応するように大きな屋根を設け、披露宴会場には「水紋」や「波紋」を連想させる照明を設置します。床には、「桜」の花びらを散りばめたかのような模様のカーペットを敷きます。

 ブライダル事業における婚礼プロデュース部門の受注組数は、4,323組(前年同期比1.0%減)、受注残組数は2,853組(前年同期比9.7%減)となりました。新店は好調に推移したものの、一部既存店の競争激化により受注組数、受注残組数については昨年を下回る結果となりました。

 売上収益については、参列者数の増加や婚礼施設における宴会・一般飲食にかかる売上の増加等により、当連結会計年度の売上収益は18,265百万円(前年同期比6.1%増)となりました。また、利益面では、前連結会計年度に発生していた営業時間短縮に係る助成金268百万円が発生しなかったことおよび、雇用調整助成金292百万円がなくなったことや、新店開業等に向けた人材確保のための新卒採用の再開等による人件費の増加、新店にかかる固定費の増加等により販売費及び一般管理費が増加したことから、営業利益は1,539百万円(前年同期比44.5%減)、税引前利益1,230百万円(前年同期比50.5%減)、当期利益942百万円(前年同期比43.1%減)となりました。

 

なお、当連結会計年度末における当社グループの店舗数は以下のとおりとなっております。

(単位:店舗数)

セグメント

ブライダル事業

レストラン

特化型事業

出店形式

ゲストハウス

ドレスショップ

その他

国内

34

23

海外

 

セグメント別の状況は次のとおりであります。

 

(ブライダル事業)

 ブライダル事業においては、前連結会計年度と比較すると、参列者数も回復してきており、婚礼施設での宴会や一般飲食の需要も回復傾向にあることから、売上収益は17,372百万円(前年同期比4.8%増)となりましたが、前連結会計年度に発生した雇用調整助成金249百万円、営業時間短縮に係る助成金246百万円などの助成金がなくなったことおよび新店にかかる固定費の増加ならびに人件費等の増加により販売費及び一般管理費が増加したことから、セグメント利益は2,756百万円(前年同期比28.3%減)となりました。

(レストラン特化型事業)

 レストラン特化型事業においては、前連結会計年度に発生した雇用調整助成金42百万円、営業時間短縮に係る助成金22百万円などの助成金がなくなったものの、前連結会計年度に開業した「SHARI赤坂」が通期で寄与したことおよびインバウンド需要等による既存店の売上の増加の影響から、売上収益は892百万円(前年同期比39.4%増)、セグメント利益は42百万円(前年同期は13百万円の損失)となりました。

 

セグメントの名称

売 上 収 益 (千円)

増減率(%)

構 成 比 (%)

ブライダル事業

17,372,704

4.8

95.1

レストラン特化型事業

892,671

39.4

4.9

合計

18,265,376

6.1

100.0

 

③財政状態の状況

資産、負債および資本の状況

(資産)

 当連結会計年度末における資産総額は32,301百万円となり、前連結会計年度末に比べ320百万円増加いたしました。主な要因は、2023年4月に新規出店したアマンダンブルー青島(宮崎県宮崎市)、2023年7月に新規出店したサザンチャペル キラナリゾート沖縄(沖縄県島尻郡八重瀬町)および既存店の有形固定資産の取得による支出や前連結会計年度の未払消費税等の支払等により現金及び現金同等物が1,084百万円減少しましたが、新店および既存店に係る有形固定資産の取得により有形固定資産が1,102百万円、新店および既存店の固定資産取得に係る減価償却超過額の増加や株主優待引当金の計上により繰延税金資産が123百万円、レストラン売上の増加等による売掛金の増加により営業債権及びその他の債権が112百万円増加したことによるものであります。

 

(負債)

 当連結会計年度末における負債総額は24,123百万円となり、前連結会計年度末に比べ622百万円減少いたしました。主な要因は、新規出店に伴うリース負債の増加によりその他の金融負債が431百万円増加したものの、顧客からの契約負債が103百万円減少、ならびに金融機関への借入金返済により借入金が1,038百万円減少したことによるものであります。

 

(資本)

 当連結会計年度末における資本総額は8,177百万円となり、前連結会計年度末に比べ943百万円増加いたしました。主な要因は、当期利益を942百万円計上したことにより利益剰余金が増加したことによるものであります。

 

④キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は1,719百万円となり前連結会計年度末に比べ1,084百万円の減少(前連結会計年度末比38.7%減)となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果、獲得した資金は2,996百万円となりました。主な要因は、営業債権及びその他の債権の増加額を107百万円、契約負債の減少額を103百万円、未払消費税等の減少額が216百万円および法人所得税の支払額が236百万円あったものの、税引前利益を1,230百万円および減価償却費及び償却費を2,344百万円計上したことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果、支出した資金は2,034百万円となりました。主な要因は、2023年4月に新規出店したアマンダンブルー青島(宮崎県宮崎市)および2023年7月に新規出店したサザンチャペル キラナリゾート沖縄(沖縄県島尻郡八重瀬町)、ならびに既存店に係る有形固定資産の取得による支出が1,944百万円、店舗の差入保証金の差入れによる支出が86百万円あったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果、支出した資金は2,044百万円となりました。要因は、金融機関との新規の短期借入金や当座貸越契約に基づく借入を行ったことにより短期借入金の純増加額が58百万円、リファイナンス等に伴う長期借入れによる収入が11,946百万円あったものの、リファイナンスを含む長期借入金の返済による支出が13,129百万円および建物等の賃貸借に係るリース負債の返済による支出が919百万円あったことによるものであります。

 

⑤資本の財源および資金の流動性

 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、売上原価である食材等の仕入費用や、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要のうち主なものは、挙式・披露宴会場に係る設備投資であります。

 当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。

 運転資金や設備投資資金については、営業活動によるキャッシュ・フローおよび金融機関からの借入により賄っております。なお、設備投資資金についてはエクイティファイナンスによる調達を検討しております。

 なお、当連結会計年度末において金融機関との間で1,400百万円の当座貸越契約およびコミットメントライン契約を締結しております。(借入実行残高 500百万円、借入未実行残高 900百万円。)

 

⑥経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは継続的安定的な収益の確保を目的とした企業経営を行うため、新規出店に係る設備投資と多店舗化による経営効率の改善の両面についてバランスを保ちながら収益拡大を図る『拡大均衡政策』をとっており、売上収益、営業利益、営業活動によるキャッシュ・フローを重要な経営指標と位置付けております。

 当社グループの経営者はこれらの指標を、各年度の事業計画や中期経営計画において、重要な検討要素としております。また、予実管理や決算において、これら指標の内容を分析して以降の経営に活かしております。

 前連結会計年度および当連結会計年度の経営指標は、以下のとおりであります。

 当連結会計年度については、参列者数の増加や婚礼施設における宴会・一般飲食にかかる売上の増加等により、売上収益は18,265百万円(前年同期比6.1%増)となりました。また、利益面では、前連結会計年度に発生していた営業時間短縮に係る助成金268百万円が発生しなかったことおよび、雇用調整助成金292百万円がなくなったことや、新店開業等に向けた人材確保のための新卒採用の再開等による人件費の増加、新店にかかる固定費の増加等により販売費及び一般管理費が増加したことから、営業利益は1,539百万円(前年同期比44.5%減)、税引前利益1,230百万円(前年同期比50.5%減)、当期利益942百万円(前年同期比43.1%減)となりました。

 

 前連結会計年度

(自 2022年1月1日

   至 2022年12月31日)

 当連結会計年度

(自 2023年1月1日

   至 2023年12月31日)

 

金額(千円)

金額(千円)

売上収益

17,222,448

18,265,376

営業利益

2,775,733

1,539,559

営業活動によるキャッシュ・フロー

4,620,214

2,996,462