売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率

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最終更新:

E37176 

売上高

24.8億 円

前期

10.7億 円

前期比

231.5%

時価総額

165.3億 円

株価

1,365 (06/24)

発行済株式数

12,110,600

EPS(実績)

40.00 円

PER(実績)

34.13 倍

平均給与

536.6万 円

前期

524.0万 円

前期比

102.4%

平均年齢(勤続年数)

35.4歳(2.8年)

従業員数

54人(連結:153人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

 

3 【事業の内容】

 当社グループは、当社及び連結子会社(株式会社SAKIYOMI、CRAFT株式会社、株式会社JITT、株式会社マイクロウェーブクリエイティブ)の計5社(2023年12月末現在)で構成されております。顧客体験を改善するテクノロジー・SaaS を軸に、顧客のウェブサイト構築から集客、リピート促進に至るまで、デジタルマーケティング及びクリエイティブの領域にもサービスを展開し、一気通貫で顧客のDX支援を行っております。

 

(1)ミッション

当社グループは「マーケティングテクノロジーで世界を豊かに」というミッションを掲げ、未だ無限の可能性を秘めた事業活動のデジタル化の領域において、経験を有するコンサルタントによる直接的なサービスと、その知見を具現化したテクノロジー・SaaSの提供等により、事業者とその先にいる生活者(注1)との豊かな関係をつなぐハブになるべく、デジタルマーケティングナレッジを提供しております。

 情報化の進展した現代にあっても、事業者の所在地やデジタル人材の獲得の難しさ、資金力の有無などによって最先端のビジネスに関する人・モノ・情報へのアクセスは、依然として事業者ごとに偏りが見られ、デジタル社会の高度化に伴いその差はむしろ拡大している側面すらあります。進化し続けるデジタルテクノロジーと複雑化が進むマーケティングノウハウを背景として、この状況は今後ますます拡大していくことが想定されますが、その一方で、事業者自身は特定業務のデジタルへの置き換えといった初歩的なことから、さらにはビジネス変革、事業成長へとつなげるデジタル・トランスフォーメーション(以下、DX、注2)への取り組み意識まで、デジタル技術活用の事業戦略上の重要性をよりいっそう大きなものとして認識している現状があります。

また、商品・サービスの提供者側のDXが活発化する中、最終的に情報・サービスを受け取る生活者側がDX化のメリットを十分に享受して顧客体験(以下、CX、注3)を充実したものへ高めることが、生活者と事業者の豊かな関係を育むうえで重要ですが、価値観が多様化し、デジタル技術の進展により情報接点の氾濫した環境において、生活者と事業者とのコミュニケーションは複雑さを増しており、かえって望む情報と出会うこと・届けることが難しくなっている側面が出てきております。

このように複雑化した生活者と事業者との関係性、及びデジタルを取り巻く状況下では、従来のIT化のような技術的側面からのアプローチではなく、深いインサイトに基づいて情報社会における生活者のかかえる課題を理解する視点に立ったコミュニケーション設計と同時に、そのコミュニケーションを実現するための高度な技術設計の2つの要素が必要不可欠であると当社は考えております。

当社グループは、CXにおけるこれらの高度なコミュニケーションの設計及び分析と、DXにおいてそれらを実現及び推進する技術力とを合わせ持つ「マーケティングテクノロジスト」集団として、複雑化した生活者と事業者の関係性を最適化しマーケティング革新に寄与することで、世界中の企業においてDXを推進し、より豊かな情報社会の実現を目指してまいります。

 

(注1)本文中において、世の中一般の不特定多数の人々を「生活者」、当社がサービスを提供する相手を「事業者」、当社がサービスを提供する相手に限定しない不特定多数のサービス利用者を「顧客」と表記しております。

(注2)DXとは、Digital Transformationの略で、新しいデジタル技術を活用し、企業におけるこれまでの組織やシステム、ビジネスモデル等を、より付加価値の高いものへと変貌させ、利益や生産性の向上を図ることをいいます。

(注3)CXとは、Customer Experienceの略で、一般的に「顧客体験」と訳されますが、顧客がよいと感じられる体験、つまり「顧客が体験して得られる価値」までも含めて定義しております。 

 

(2)事業の概要

 ①当社グループが考えるDX

 DXの領域においては、例えばCRM(注4)等による顧客管理の自動化やレコメンド等によるデジタル広告の自動・最適化、VOC(注5)データ等の分析による営業活動改善、あるいはRPA(注6)等を活用した日常業務等の自動化など、具体化された課題領域が多種多様にわたっており、また、個々の課題それぞれに対してソリューションを提供するような個別のシステムやサービスが数多く存在しております。

DXを進めるにあたっては、市場に存在するこれらの個別のシステムやサービスを課題ごとに取り入れた結果、デジタル施策等はそれらが機能する領域のみにおいて推進され、部分最適に陥り、最終的に情報を受け取る生活者にとっては、むしろ望むタイミングで望む情報と出会うことが難しくなってしまうケースがあると考えられます。

当社グループは、このようなケースが散見される中、従来のマーケティングにおける仮説ベースで設計された個々のデジタル施策には生活者の体験に関する観点が限定的であると考え、購買現場、すなわち「生活者の目線」をCXのデータ解析により理解し、CXのデータに基づいた実証ベースによって個々のデジタル施策を設計することが、CXを損なうことなくDX推進を図るうえで重要であると認識しております。

当社グループでは、現代における事業者と生活者とのデジタル上における複雑化したコミュニケーションの環境をふまえて、DX領域における多種多様な個別課題の背景に存在している"デジタル上での顧客接点がどうあるべきか"というCXの全体観を整理・設計したうえで、DXによって解決すべき課題とその優先順位を明確化し、個々のデジタル施策等が戦略上一体となって効果を発揮するようなDX推進サービスを展開しております。

 

(当社グループが考えるDXの本質)

 

※画像省略しています。

 

②独自のCXデータ基盤をコアとするDX

当社グループでは、かねてよりコンサルタントによる直接的な人的支援によって、事業者がかかえる事業課題と紐づいたデジタルマーケティングの戦略立案・支援サービスを提供してきており、これまでの実績・経験から、事業課題に即したソリューション提供の数々の事例を再現可能な形にするためにノウハウ・知見として蓄積してまいりました。

また、これまでのサービス提供の過程において、CXの重要性に着目し、2013年より10年近くにわたりSaaS(注8)型のマーケティングツールとして、エントリーフォーム最適化ツールやブラウザプッシュ通知ツール、Web接客ツールなど、広告配信データやサイト解析データだけではなく、エントリーフォームの入力事項やサイト内のチャット等の反応といったユーザーとの深いコミュニケーション領域におけるデジタルマーケティングサービスを提供してまいりました。

このような業歴から、EFO(注9)データやVOCデータ、Web接客データといった「ユーザーの生の声」とも言えるCX領域のデータを長年にわたり蓄えるとともに、業界別・課題別の知見・ノウハウとして参照可能なデータ基盤へと強化してまいりました。

 

さらに、サービス提供の進捗を通じて事業者の課題ごとに最適化されていく当社グループのソリューションは、新たなフィードバックとしてCXデータ基盤のアップデートへとつながり、これまでに培った知見・ノウハウ及び蓄えられた独自のCXデータは累計にして1,000社、アカウント数は3,000件を超えるユニークなCXデータ基盤として進化を続けており、より質の高いDX推進サービスのために不可欠なものとなっております。

 

 

(当社グループの保有する独自のCXデータ基盤)

 

※画像省略しています。

 

当社グループは、この独自のCXデータ基盤を保有することで、業界別・課題別に顧客企業にとってあるべきCX体験を分析、CXの全体観を設計し、そのために必要なDX施策を選択・実行していきます。

顧客経営レベルの戦略策定と課題の解決の場面においてデジタル化が浸透していない現状に対し(未だに断片的な市場データ等から人力と経験による仮説を重ねるアプローチが主流である状態)、当社グループはDX推進へ取り組むにあたり、プロジェクト開始時点からこれまでに構築してきたCXデータ基盤等のデータアセットを参照し、顧客企業の属する市場の調査や同業他社の戦略分析から戦略策定まで、顧客経営レベルの課題解決に向けたDX推進サービスの提供を目指しております。

 

 

(当社グループが提供するDX推進サービスの流れ)

 

※画像省略しています。

 

(注4)CRMとは、Customer Relationship Managementの略で、顧客との取引や関係を見直すことで、売上や利益率を向上させる仕組みのことを意味します。

(注5)VOCとは、Voice of Customerの略で、顧客からの実際に寄せられる、商品サービスや企業に対するフィードバックをまとめたデータのことを意味します。

(注6)RPAとは、Robotic Process Automationの略で、ロボットによる業務自動化の取り組みを指します。

(注7)LTVとは、Life Time Valueの略で、顧客が生涯を通じて企業にもたらす利益のことを指し、1人のユーザー獲得にかけることができる費用(マーケティングコスト)を算出するための指標を表します。

(注8)SaaSとは、Software as a Serviceの略で、ソフトウェアを利用者(顧客)側に導入するのではなく、提供者(サーバー)側で稼働しているソフトウェアを、インターネット等のネットワーク経由で、利用者がサービスとして利用するものをいいます。

(注9)EFOとは、Entry Form Optimizationの略で、Webサイトの申し込みフォームの入力完了率を高めるために、フォームを改善する施策のことを意味します。

 

(3)サービスの概要

当社グループはDX事業の単一のセグメントにて事業を行っております。

CX向上SaaSの提供とともに、CX領域のデータ基盤を軸とするプロフェッショナルによるDX推進の伴走型支援やデジタルマーケティング及びクリエイティブ全般の支援を組み合わせ、企業のDX推進支援をワンストップで提供しております。

 

①CX向上SaaSの提供

当社グループは顧客企業のWebサイトにおけるCXを向上することによりロイヤルカスタマー化及び継続的な購買活動を促進するSaaSを提供しております。

創業当初より行うデジタルコンサルティング、デジタル広告運用などの実績・経験から得られた知見・ノウハウをSaaS型ソフトウェアとして昇華し、2013年2月よりマーケティングツールとして提供してまいりました。これまで、エントリーフォーム最適化ツール「f-tra EFO」(2013年2月提供開始)、Web接客ツール「f-tra CTA」(2016年5月提供開始)、ブラウザプッシュ通知(注10)ツール「f-tra Push」(2016年12月提供開始)など、デジタルコンサルティング及び広告領域の支援にとどまらず、エントリーフォーム入力事項やサイト内のチャット等の反応といったユーザーとの深いコミュニケーション領域におけるマーケティングツールの開発に取り組んでまいりました。

これらのツールから、コミュニケーション領域における最も深いユーザーデータを取得・蓄積することが可能となり、これまで各ツールが提供してきたサービスを統合・強化したCX向上SaaSの開発に着手し、2018年にWeb接客ツール「CODE Marketing Cloud」(2018年7月提供開始)へと発展させました。

現在は、CX向上SaaSとして自社プロダクトである「CODE Marketing Cloud」を主力とし、その一部の機能を独立して提供する「f-tra EFO」とともに、前事業年度においてM&Aにより当社グループのサービスとして提供を開始している「sinclo」、「hachidori」等や、当連結会計年度において同じくM&Aにより当社グループのサービスとして提供を開始した「KaiU」等、幅広いニーズに対応すべくCX向上SaaSの提供を行っております。

 

a. CODE Marketing Cloud

CODE Marketing Cloudは、企業ウェブサイトに来訪したユーザーに対し、ユーザーのサイト内での行動情報・購買情報などをもとに最適なタイミングでポップアップバナーなどの適切なコンテンツを自動提示し、サイト内の顧客体験をより良質なものへと改善できるウェブ接客ツールを提供するサービスです。

アクセスログや顧客企業の保有するデータなどを元に、サイトを訪れたユーザーに対して必要と考えられるコンテンツを自動提示することで、既存のページを大きく改修することなく、購入率・購入単価・顧客ロイヤリティの向上を図ります。継続的に機能の開発・拡張を行なっており、ウェブサイトの上に重ねて表示する視認性の高いポップアップバナーに加え、顧客企業のウェブサイト自体を書き換え、サイトの一部として溶け込んだ、より自然な印象での情報告知・ページ導線の追加を行うことが可能です。

また、ツール提供に加えて、専門スタッフによる導入時の体制構築支援及び導入後の運用支援も行っております。

 

b. f-tra EFO

f-tra EFOは、PCサイトまたはスマートフォンサイト内に設置されたエントリーフォームの入力支援機能を提供するサービスです。顧客企業のサイト内におけるユーザーの最終アクションともいえるエントリーフォームへの入力作業において、ユーザーの離脱を防止するために、入力形式の指示やエラー表示によってエントリーフォームを最適化し、ユーザーの入力ストレス・ミスの低減を通してフォーム完了率を向上させ、コンバージョン率(実際に購買や資料請求、お問い合わせ、会員登録などが行われた率)の改善を図り、金融業、不動産業、小売業(EC)などの業種への導入実績を有しております。

 

c. sinclo

sincloは、ウェブサイトなどにチャットウィンドウを設置して、自動応対やチャットベースの接客を行うことのできるチャットボット型のウェブ接客ツールを提供するサービスです。ウェブサイト訪問者に対し、登録したメッセージを自動で送信するオートメッセージと訪問者の発言に自動で回答するオートリプライ機能により、見込顧客の購買意欲向上や問い合わせ対応の自動化によるコスト削減を実現することが可能です。

 

d. hachidori

hachidoriは、ウェブサイトだけではなくLINE・Messenger等のアプリケーションと連携し、自動応対やチャットベースの接客をはじめ、他のアプリケーションとの連携を活用した配信等によるマーケティングまでを行うことのできるチャットボット型のマーケティングツールを提供するサービスです。

ユーザーのウェブサイト内の行動履歴に応じたユーザー個別のシナリオによるチャットボットでのウェブ接客や、ユーザーのウェブサイトからの離脱を検知しポップアップバナーを表示し、コンバージョンの向上を実現します。また、バナーにLINE等のプラットフォームへの導線を置くことで、離脱者の一部を他のアプリケーションにおいて囲い込む等、幅広いマーケティング機能を提供することが可能です。

 

 

②DX推進の伴走型支援及び広範なデジタルマーケティングサービスの提供

当社グループはCX向上SaaSの提供のほか、CXデータを活用することによって、顧客企業の属する市場調査や同業他社の戦略分析と戦略設計、また、戦略実行段階を担う人材育成など、DX推進のプロセス全体に影響を及ぼす戦略設計・組織設計を伴走型で支援し、それらが整理された段階では、顧客企業と生活者とのデジタルを通したコミュニケーション構築の支援や、その後の成約率向上支援などを行っております。

具体的には、当社グループの膨大なCXデータ基盤を活用した同業他社との比較分析と、当社コンサルタントによるデジタル戦略立案の支援や、DX推進の人材不足が発生するケースにおいて若手幹部人材への研修実施等のDX人材育成プログラムの提供をしております。また、全体的な戦略が決定している段階においては、広告運用のデータ分析・改善に至るまでの一連のプロセスを担うコンサルティング、顧客WEBサイトの集客力を継続的に維持向上させるためにコンテンツの企画・制作・分析・改善までの施策支援を行っております。さらに、Webサイト上での生活者とのコミュニケーション接点が構築された段階では、営業履歴のデータ分析による商談成約率向上のためのインサイドセールス(注11)改善支援等、戦略の各段階において当社グループのコンサルタントの伴走型支援を通じて個別のデジタルマーケティングサービスを顧客ごとの課題に即して提供しております。

 

なお、当社グループがサービスを提供するDX課題領域のテーマについては、特定の領域に限定されることはなく、マーケティング領域・UI/UX(注12)・営業活動・CRM領域等、企業の様々なDXニーズに対応するべく幅広い市場に展開している状況です。

このような複数・広範囲のサービス提供によって、当社グループの顧客数は増加傾向にあり、引き続き顧客基盤の拡大を目指しております。なお、以下の年間平均顧客数については、2022年12月期及び2023年12月期において複数のM&Aによって新たなサービスがグループに加わったことにより、当該サービスの顧客数も含まれていることから、2022年12月期及び2023年12月期においては特に増加しております。

 

項目

2019年12月期

2020年12月期

2021年12月期

2022年12月期

2023年12月期

年間平均顧客数(社数)

207

228

245

447

1,940

 

 

(注10)ブラウザプッシュ通知とは、通知を許可したユーザーにWebブラウザ経由で、受信操作をせずにメッセージが自動表示される通知方式のことを意味します。

(注11)インサイドセールスとは、社内においてメールや電話等で営業活動を行う営業部隊のことを意味します。

(注12)UI/UXとは、User Interface/User Experienceの略で、UIとはデザイン、フォントや外観などユーザーの視覚に触れるすべての情報のことであり、UXとはユーザーがこれらUIを実装したサービスを通じて得られる体験のことを意味します。

 

 

(4)当社グループの事業の強み・特徴

当社グループの事業の強みは、創業当初より蓄積されたCX領域のデータとノウハウの特殊性によりもたらされております。

1,000社を超える事例は、デジタル顧客獲得支援サービスから吸い上げられるデジタル広告等の関連データや、デジタル顧客育成支援サービスから取得されるUI/UX等に関するデータなど、顧客の業種、事業課題と紐づいた形で整理され、業種や業態だけではなく、顧客のテーマに合わせて分析可能なデータ基盤として完備されており、戦略立案から認知・獲得、獲得したリードの育成まで、一気通貫のノウハウとして当社の競争力の源泉となっております。

 

①DX領域を横断的に支援

DX領域においては、デジタルマーケティングにおける市場分析・戦略立案、広告展開提案、広告クリエイティブの制作、ウェブサイトの構築、サイト解析、解析結果をうけた課題解決の実行など、それぞれの領域を推進することに特化した企業を中心にサービスが展開されておりますが、現状では各領域を横断的にワンストップで推進・支援するサービス提供者は不足していると考えられます。これに対して当社グループでは、CXデータ解析をコアに横断的にこれらのDXサービスをワンストップで展開しており、今後のDXニーズの拡大に伴い必要とされるサービスを目指しております。

 

②DX人材の育成

当社グループは、高まるDXニーズに対して、市場において実際に提供されているサービスは個別課題へフォーカスされた施策が中心で、DX領域の多様なテーマを横断的に推進できる担い手が不足しており人材供給が難しい状況であると考えております。当社グループでは、CXデータ基盤をはじめとする、これまでのデジタルコンサルティングの事例におけるベストプラクティスを自社グループのノウハウとして人材育成にも活用しており、市場で不足するDXを推進できる人材の育成ノウハウが強みとなっております。

 

(市場における課題と当社事業の特徴)

 

※画像省略しています。

 

(注13)SFAとは、Sales Force Automationの略で、営業支援システムのことを意味します。

 

[事業系統図]

 

※画像省略しています。

 

24/05/21

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要並びに経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討結果は次のとおりであります。

当社グループは当連結会計年度から、従来の日本基準に替えて国際財務報告基準(以下「IFRS」という。)を適用しております。また、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前連結会計年度及び前連結会計年度末との比較分析は行っておりません。

なお、当社グループの事業はDX事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。また、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 経営成績等の状況の概要

① 経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による行動制限等は解除され、経済社会活動は正常化に向けた動きが進んでおります。一方で、ウクライナ情勢の長期化に伴う世界的な原材料・資源価額の高騰による物価の上昇、欧米諸国等の金融引き締め政策による円安の進行等により、景気の先行きは依然として不透明な状況が続いております。

当社グループが事業を展開するデジタルトランスフォーメーション(以下、DX)市場及びデジタル関連IT&ビジネスコンサルティング市場においては、コロナ禍における新たなライフスタイルの確立や消費活動のオンライン化が加速したことによって、消費者のメディア接点の多様化がよりいっそう進み、これらに対応するためのデジタルシフトをはじめとしたDXへの取り組みが多くの企業において活発なものとなっており、高成長が期待される市場として注目されております。

このような経営環境のもと、当社グループでは、顧客体験を改善するテクノロジー・SaaS を軸に、近年ニーズが増加するマーケティング・クリエイティブの領域にも展開し、ウェブサイト構築から集客、リピート促進まで一気通貫での顧客支援を行っております。

また、当社グループの提供プロダクト及びサービスの拡大とCXデータの質及び量の増強を図り、競争力をより高めることを目的として、これまでに複数のM&Aを実行してまいりましたが、当連結会計年度においては、2023年1月31日付で株式会社KaiU、5月12日付で株式会社SAKIYOMI、8月15日付でCRAFT株式会社、8月21日付で株式会社JITT、8月31日付で株式会社マイクロウェーブクリエイティブをそれぞれ連結子会社化いたしました。

この結果、当連結会計年度の経営成績は、CX SaaS及び付随するプロフェッショナルサービスの受注が順調に推移したことや、M&Aによる獲得事業の提供プロダクトによってサービスが拡大したことにより、売上収益は2,482,032千円、営業利益は651,947千円、税引前当期利益は612,186千円、親会社の所有者に帰属する当期利益は484,843千円となりました。

 

② 財政状態の状況

(資産)

当連結会計年度末における資産合計は、10,980,258千円となりました。その主な内訳は、現金及び現金同等物が4,039,948千円、のれんが4,284,664千円、繰延税金資産が1,443,378千円であります。

 

 (負債)

当連結会計年度末における負債合計は、7,655,350千円となりました。その主な内訳は、長期借入金が4,142,761千円、その他金融負債(流動)が1,170,814千円であります。

 

 (資本)

当連結会計年度末における資本合計は、3,324,907千円となりました。その主な内訳は、資本金が15,970千円、資本剰余金2,862,240千円、利益剰余金が314,544千円であります。

 

 

  ③ キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、4,039,948千円となり、前事業年度末に比べ3,061,986千円の増加となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

  (営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動の結果得られた資金は、878,176千円となりました。主なキャッシュ・フローの増加要因としては、税引前当期利益612,186千円、減価償却費及び償却費65,454千円、その他の中に含まれる未収消費税等の減少額114,210千円などによるものであります。

 

  (投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動の結果支出した資金は、3,404,280千円となりました。これは主に、事業譲受による支出318,884千円、子会社の取得による支出3,019,012千円などによるものであります。

 

  (財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動の結果得られた資金は、5,586,412千円となりました。これは、長期借入による収入4,475,000千円、新株の発行による収入1,827,433千円などがあったことによるものであります。

 

④ 生産、受注及び販売の実績

a 生産実績

当社グループは、DXの領域における各種サービスを主たる事業としており、生産に該当する事項が無いため、生産実績に関する記載はしておりません。

 

b 受注実績

当社グループは、受注生産を行っておりませんので、受注実績に関する記載はしておりません。

 

c 販売実績

当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。

 

販売高(千円)

前年同期比(%)

DX事業

2,482,032

231.6

合計

2,482,032

231.6

 

(注) 当社グループの事業区分は「DX事業」の単一セグメントであります。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、株式及び作成方法に関する規則」(以下「連結財務諸表規則」という。)第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たり必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。

なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針 4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載しております。

 

② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

経営成績の分析については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」をご参照ください。

 

 

③ キャッシュ・フローの状況に関する分析・検討内容

キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。

 

④ 経営成績に重要な影響を与える要因について

経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照下さい。

 

⑤ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の分析・検討内容

「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、当社では、より高い成長性及び収益性を確保する観点から、客観的な経営指標として売上収益及び営業利益を重視しております。

当該指標につきましては、第17期事業年度(2022年12月期)は売上収益1,071,926千円、営業利益131,129千円、第18期事業年度(2023年12月期)は売上収益2,482,032千円、営業利益651,947千円となっております。

 

⑥ 資本の財源及び資金の流動性について

当社グループの資金需要が生じるものとしては、人件費、広告宣伝費、地代家賃等の運転資金のほか、事業拡大に伴う採用活動のための採用費やプロダクトの開発費、M&A等によるものであります。財政状態等や資金使途を勘案しながら、必要な資金は営業活動により得られたキャッシュ・フローを基本としておりますが、M&A等から生じる資金需要に対する調達につきましては自己資金及び金融機関からの借入、エクイティファイナンス等で資金調達していくことを基本方針としております。

 

⑦ 経営者の問題意識と今後の方針について

経営者の問題意識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照下さい。

 

 

(3) 並行開示情報

「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(第7章及び第8章を除く。以下「日本基準」という。)により作成した要約連結財務諸表、要約連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項の変更は、次のとおりであります。

当社は、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前連結会計年度の要約連結財務諸表については記載しておりません。

なお、日本基準により作成した要約連結財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査を受けておりません。

また、日本基準により作成した要約連結財務諸表については、千円未満を切り捨てしております。

 

① 要約連結貸借対照表

 

(単位:千円)

 

当連結会計年度

(2023年12月31日)

資産の部

 

 流動資産

4,834,775

 固定資産

 

  有形固定資産

53,310

  無形固定資産

3,326,759

  投資その他の資産

1,190,861

  固定資産合計

4,570,931

 資産合計

9,405,706

負債の部

 

 流動負債

2,091,153

 固定負債

4,183,045

 負債合計

6,274,198

純資産の部

 

 株主資本

2,998,486

 新株予約権

238

 非支配株主持分

132,782

 純資産合計

3,131,507

負債純資産合計

9,405,706

 

 

② 要約連結損益計算書及び要約連結包括利益計算書

要約連結損益計算書

 

(単位:千円)

 

当連結会計年度

(自 2023年1月1日

至 2023年12月31日)

売上高

2,482,032

売上原価

1,012,855

売上総利益

1,469,177

販売費及び一般管理費

1,036,455

営業利益

432,721

営業外収益

12,760

営業外費用

66,063

経常利益

379,418

税金等調整前当期純利益

379,418

法人税等

135,384

当期純利益

244,034

非支配株主に帰属する当期純利益

△560

親会社株主に帰属する当期純利益

244,594

 

 

要約連結包括利益計算書

 

(単位:千円)

 

当連結会計年度

(自 2023年1月1日

至 2023年12月31日)

当期純利益

244,034

包括利益

244,034

(内訳)

 

 親会社株主に係る包括利益

△560

 非支配株主に係る包括利益

244,594

 

 

③ 要約連結株主資本等変動計算書

当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)

 

(単位:千円)

 

株主資本

その他の
包括利益累計額

新株予約権

非支配株主持分

純資産合計

当期首残高

729,760

200

729,960

当期変動額

2,268,726

38

132,782

2,401,547

当期末残高

2,998,486

238

132,782

3,131,507

 

 

④ 要約連結キャッシュ・フロー計算書

 

(単位:千円)

 

当連結会計年度

(自 2023年1月1日

至 2023年12月31日)

営業活動によるキャッシュ・フロー

848,011

投資活動によるキャッシュ・フロー

△3,404,280

財務活動によるキャッシュ・フロー

5,616,578

現金及び現金同等物に係る換算差額

1,677

現金及び現金同等物の増減額(△は減少)

3,061,986

現金及び現金同等物の期首残高

977,962

現金及び現金同等物の期末残高

4,039,948

 

 

⑤ 要約連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項の変更

前事業年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)

該当事項はありません。

なお、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前連結会計年度の要約連結財務諸表については、記載しておりません。

 

当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)

該当事項はありません。

 

経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報

前事業年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)

「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記」の「38.初度適用」をご参照ください。

 

当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)

(のれんの償却)

日本基準では、のれんをその効果が発現すると見積もられる期間にわたり均等償却しておりますが、IFRSでは、のれんの償却は行われず、毎期減損テストを実施することが要求されます。この影響により、IFRSでは日本基準に比べて販売費及び一般管理費が228,259千円減少しております。

 

(条件付対価の取扱い)

日本基準では、企業結合に係る株式売買契約における条件付対価について、契約で定めた条件が確定した時点で、追加支払額を取得原価から増加させ、同額ののれんの金額を増加させますが、IFRSでは、条件付対価の公正価値を見積もり、取得後の公正価値の変動額については純損益として処理することが要求されます。この影響により、IFRSでは日本基準に比べ非流動負債のその他の金融負債が1,170,814千円、金融費用が7,658千円増加しております。

 

   (リース)

日本基準では借手のリースについてファイナンス・リースとオペレーティング・リースに分類し、オペレーティング・リースについては通常の賃貸借取引に係る方法に準じた会計処理を行っていたが、IFRSでは借手のリースについてファイナンス・リースとオペレーティング・リースの区分がないため、基本的にすべてのリース取引について、「使用権資産」及び「リース負債」を計上している。この影響により、IFRSでは日本基準に比べて「有形固定資産」に含めて表示している「使用権資産」が182,350千円、「リース負債(流動)」が50,890千円、「リース負債(非流動)」が130,741千円増加しております。