バリュエンスホールディングス株式会社

上場日 (2018-03-22)  卸売業リサイクルショップグロース

売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率

ニュース

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最終更新:

E33807 Japan GAAP

売上高

761.3億 円

前期

633.9億 円

前期比

120.1%

時価総額

93.8億 円

株価

693 (04/26)

発行済株式数

13,532,950

EPS(実績)

77.62 円

PER(実績)

8.93 倍

平均給与

664.8万 円

前期

672.6万 円

前期比

98.8%

平均年齢(勤続年数)

32.9歳(3.0年)

従業員数

120人(連結:1,041人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

3【事業の内容】

 現在、当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、連結子会社(バリュエンスジャパン株式会社、バリュエンステクノロジーズ株式会社、バリュエンスベンチャーズ株式会社、株式会社米自動車、Valuence International Limited、Valuence International USA Limited、Valuence International Europe S.A.S.、Valuence International Singapore Pte. Ltd.、Valuence International UK Limited、Valuence International Shanghai Co., Ltd.、Valuence International MEA Trading L.L.C)、持分法適用関連会社(株式会社南葛SC)の計13社で構成されており、ブランド品、貴金属、時計、地金、宝石、骨董品及び美術品などの買取、販売を主としたリユース事業を中心に展開しております。なお、当社は持株会社としてグループ全体の経営・マネジメント強化、戦略立案・策定を担っております。また、当社は有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当し、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準のうち、上場会社の規模との対比で定められる数値基準については連結ベースの計数に基づいて判断することとなります。また、当社グループは「ブランド品、骨董・美術品等リユース事業」の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。

 連結子会社及び持分法適用関連会社の主たる業務といたしましては以下のとおりであります。

 

<連結子会社>

バリュエンスジャパン株式会社

ブランド品、貴金属、宝石、骨董品及び美術品等の買取・販売、不動産の仲介

バリュエンステクノロジーズ株式会社

アプリ、システム等の開発

バリュエンスベンチャーズ株式会社

ベンチャー企業に対する投資及び養成

株式会社米自動車

新車・中古車の買取・販売、自動車整備

Valuence International Limited、他海外子会社

海外におけるブランド品、貴金属、宝石、骨董品及び美術品等の買取・販売

 

<持分法適用関連会社>

株式会社南葛SC

スポーツチーム等の運営、管理

 

(1)商品買取

 当社グループの取扱商品は主に、ブランド品、貴金属、時計、地金、宝石などのリユース品及び骨董品・美術品であり、国内及び海外において買取を行っております。買取方法は「店頭買取」「宅配買取」「出張買取」「オンライン買取」の4種類であり、海外においては「店頭買取」を中心に展開しております。

 「店頭買取」は、商品を買い取る店舗(以下「買取店舗」という。)へ、お客様が売却したい商品をお持ちいただき、店頭で買取スタッフが鑑定・査定し、その場で買取を行います。国内においては「なんぼや」「BRAND CONCIER」で主にブランド品や貴金属等を買い取っており、「古美術八光堂」で主に骨董品・美術品を買い取っております。また、海外においては商品を問わず「ALLU」で買取を行っております。

 「店頭買取」のほか、お客様に売却希望商品を宅配にてお送りいただく「宅配買取」、お客様のご自宅にお伺いする「出張買取」を展開しております。また、ビデオ通話を活用して買取スタッフが鑑定・査定を行う「オンライン買取」も展開しております。

 当社は高価格帯の商品の取り扱いに注力しているため、お客様自身の手により直接店頭に持ち込みたいというニーズが強く、店頭買取が全体の約9割を占めております。一方で、宅配買取、出張買取、オンライン買取とサービスを拡充しており、外出ができない状況であっても商品を売却いただける仕組みを構築しております。また、商品仕入の9割が個人のお客様(一般消費者)からの買取によるものであり、集客は創業時より注力してきたWEBマーケティングを中心としております。

 また、自社での買取以外にも、百貨店や金融機関など他業種とのアライアンスも行っております。百貨店とのアライアンスにおいては、お客様の接客等はアライアンス先の従業員が担当し、当社は鑑定・査定などの買取面でのサポートを行います。また、アライアンス先からご紹介いただいたお客様のご自宅への出張買取も行っております。これにより、リユースサービスを普段利用することのない顧客層へのアプローチが可能となっております。

 商品の買取にあたっては、これまでに買取った商品のデータや販売データを蓄積した自社システムである「商品管理システム」を参照することで、買取スタッフの査定能力の標準化を図っております。また、熟練のスタッフが本部からオンラインで店頭の買取スタッフをサポートする体制を構築しており、買取の精度向上に努めております。

 

 

(2)商品販売

 上記「(1)商品買取」で買取った商品は主に、当社グループが運営しているオークションを通じて国内外パートナー(オークションにおける取引先リユース事業者。以下同じ。)に販売しております。なお、一部商品においては卸販売も行っており、オークション及び卸販売の合計割合は2023年8月期の売上高の約9割を占めております。

 このほか、店舗及びECサイトを通じて一般消費者への小売販売も行っております。

 

(オークション販売)

 当社グループは、自社オークションを通じて国内外パートナーに対して販売を行っており、その売上高は2023年8月期の売上高の5割以上を占め、最も大きな販路となっております。

 「STAR BUYERS AUCTION(以下「SBA」という。)」は、主にブランド品を対象としたオークションであります。2020年3月にオンライン化したことにより、海外からの参加も可能となり、多くの国内外パートナーに参加いただくオークションとして成長しております。

 また、ダイヤモンドに特化したオークションや、骨董品・美術品類を対象とするオークション「THE EIGHT AUCTION」も運営しております。

 これらの自社オークションにおいては、自社仕入商品以外に、パートナーの保有する商品も委託商品として出品しております。

 

(その他の卸販売)

 金やプラチナなどの貴金属・地金や、自社オークションでの販売に向かない商品は、これらを専門に取り扱う専門業者へ卸販売を行っております。

 

(店舗・ECサイトでの小売販売)

 小売ブランド「ALLU」において一般消費者向けの販売を行っております。「ALLU」は流行にとらわれずに時代を越えて永く愛されているヴィンテージ商品、アンティーク商品を中心にラインナップし、国内では表参道と銀座、心斎橋に実店舗を構えるとともに、国内外においてECサイトも展開しております。

 

 これら事業の系統図は、次のとおりであります。

 

※画像省略しています。

 

23/11/27

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。

 なお、当社は「ブランド品、骨董・美術品等リユース事業」の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

 

① 経営成績の状況

 当社グループは、地球環境も含めた持続可能性を高め中長期的な競争優位性を確立することが必要不可欠であるという認識のもと、「Circular Design for the Earth and Us」をパーパスに設定し、2030年に「Circular Design Company」の実現を目指しております。

 2023年8月期は、特に人への投資を重点的に行う年と位置付け、新規出店及び事業規模拡大のための人員拡充に加え、従業員の能力向上、スキル習得等、積極的な人への投資を行いました。また、仕入拡大やオークションプラットフォームの充実に向けた投資は継続し、株式会社米自動車のM&Aや小売店舗の出店、グローバルEC構築に向けたECサイトリプレイスなど、2024年8月期以降の投資テーマである領域拡大、グローバル投資についても着手しております。

 当連結会計年度の連結業績は以下のとおりとなりました。

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(自 2021年9月1日

  至 2022年8月31日)

当連結会計年度

(自 2022年9月1日

  至 2023年8月31日)

前期比

増減額

増減率

売上高

63,385

76,130

12,744

20.1%

営業利益

1,888

2,183

294

15.6%

経常利益

1,791

2,034

243

13.6%

親会社株主に帰属する

当期純利益

969

1,050

81

8.4%

 

(仕入高)

 当連結会計年度の仕入高は56,168百万円(前期比6,758百万円増、同13.7%増。株式会社米自動車の仕入高を除く)となりました。WEBマーケティングによる集客、1to1マーケティングによるリピーター獲得が好調だったことに加え、新型コロナウイルス感染症が第5類に移行したことや、アライアンスの取組が拡大したこと、地金相場高騰の影響等により好調に推移いたしました。

 

(売上高)

 当連結会計年度の売上高は76,130百万円(前期比12,744百万円増、同20.1%増)となりました。インバウンド需要を見越した国内事業者の買い意欲が高まったことでオークション売上高が伸長したことに加え、インバウンド需要回復による店舗売上高の増加やALLU AUCTION開催等により小売売上高も好調に推移いたしました。

 

(売上原価、売上総利益)

 当連結会計年度の売上原価は56,116百万円(前期比9,046百万円増、同19.2%増)、売上総利益は20,013百万円(前期比3,697百万円増、同22.7%増)となりました。売上総利益率につきましては、オークション委託拡大における手数料売上の増加や、売上総利益率の高い小売売上高の伸長などにより26.3%(前期比0.5ポイント増)となりました。

 

(販売費及び一般管理費、営業利益、売上高営業利益率)

 当連結会計年度の販売費及び一般管理費は17,829百万円(前期比3,402百万円増、同23.6%増)となりました。これは主に、積極的な人への投資に伴う人件費の増加や、WEBマーケティング強化による広告宣伝費の増加、新規出店等に伴う地代家賃が増加したこと等によるものであります。また、オークションプラットフォームをはじめとしたシステム開発・保守運用に関連する業務委託費等も増加いたしました。

 これらの結果、営業利益は2,183百万円(前期比294百万円増、同15.6%増)となりました。売上高営業利益率については2.9%(前期比0.1ポイント減)となりました。

 

(営業外損益、経常利益、売上高経常利益率)

 当連結会計年度の営業外損益は、人材雇用に係る助成金収入の減少等により営業外収益が36百万円(前期比12百万円減、同25.5%減)、また、営業外費用は、支払利息や為替差損の増加等により185百万円(前期比38百万円増、同26.5%増)となりました。

 これらの結果、当連結会計年度の経常利益は2,034百万円(前期比243百万円増、同13.6%増)、売上高経常利益率は2.7%(前期比0.2ポイント減)となりました。

 

(特別損益、親会社株主に帰属する当期純利益、売上高当期純利益率)

 当連結会計年度の特別損益は、本社移転に係る債務免除益の発生等により特別利益が107百万円(前期比107百万円増)、また、買取店舗の減損損失の発生や本社移転に係る事務所移転費用の発生等により特別損失が228百万円(前期比120百万円増、同111.4%増)となりました。法人税等合計は、法人税の増加等により863百万円(前期比149百万円増、同21.0%増)となりました。

 これらの結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は1,050百万円(前期比81百万円増、同8.4%増)、売上高当期純利益率は1.4%(前期比0.1ポイント減)となりました。

 

② 財政状態の状況

 当連結会計年度末におきましては、主に仕入が好調に推移したこと等で商品が増加したことによる流動資産の増加や買取及び販売店舗の新規出店や本社移転等による固定資産が増加した結果、資産合計は27,675百万円となりました。仕入資金、株式会社米自動車の株式取得や本社移転等にかかる資金調達により社債や長期借入金が増加した結果、負債合計は18,841百万円となりました。

 また、主に配当金の支払いによる減少と親会社株主に帰属する当期純利益の計上による増加の結果、純資産合計は8,834百万円となりました。

 

③ キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度におきましては、主に税金等調整前当期純利益や減価償却費が増加し、棚卸資産の増加や法人税等の支払いによる資金の減少の結果、営業活動によるキャッシュ・フローは、1,374百万円の収入となりました。

 投資活動としましては、主に買取及び販売店舗の新規出店や本社移転による固定資産の取得や株式会社米自動車の株式取得による支出の結果、投資活動によるキャッシュ・フローは、2,538百万円の支出となりました。

 財務活動としましては、主に投資活動に係る長期借入れによる収入の結果、財務活動によるキャッシュ・フローは、1,723百万円の収入となりました。

 

④ 生産、受注及び販売の状況

a.生産実績

 当社グループでは生産活動を行っていないため該当事項はありません。

 

b.受注実績

 当社グループでは受注活動を行っていないため該当事項はありません。

 

c.仕入実績

 当連結会計年度における仕入実績は、次のとおりであります。

セグメントの名称

仕入高(千円)

前期比(%)

ブランド品、骨董・美術品等リユース事業

56,901,849

115.2

(注)金額は、仕入価格によっております。

 

d.販売実績

 当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(千円)

前期比(%)

ブランド品、骨董・美術品等リユース事業

76,130,018

120.1

(注)主な相手先別の最近2連結会計年度における販売実績については、総販売実績に対する割合が100分の10未満のため、記載を省略しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.財政状態

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2022年8月31日)

当連結会計年度

(2023年8月31日)

増減額

流動資産

16,804

19,227

2,423

 

現金及び預金

7,807

8,336

528

 

商品

6,329

7,633

1,304

 

その他

2,667

3,257

590

固定資産

6,445

8,448

2,002

 

有形固定資産

2,846

3,806

960

 

無形固定資産

852

2,093

1,240

総資産

23,249

27,675

4,425

負債

15,395

18,841

3,445

 

有利子負債

12,515

15,260

2,744

 

その他

2,880

3,580

700

純資産

7,853

8,834

980

負債・純資産合計

23,249

27,675

4,425

 

(資産)

 当連結会計年度末における流動資産合計は19,227百万円(前期比2,423百万円増)となりました。この主な要因は、資金調達による現金及び預金の増加528百万円や、株式会社米自動車の子会社化の影響を含めた商品の増加1,304百万円があったことに加え、未収消費税等の増加250百万円等によるものであります。固定資産合計は8,448百万円(前期比2,002百万円増)となりました。この主な要因は、販売店舗の新規出店・本社移転等に伴う有形固定資産の増加960百万円、株式会社米自動車の子会社化に伴うのれんの発生や、システム開発に伴うソフトウェア及びソフトウェア仮勘定等の計上等による無形固定資産の増加1,240百万円によるものであります。これらの結果、資産合計は27,675百万円(前期比4,425百万円増)となりました。

 

(負債)

 当連結会計年度末における流動負債合計は14,822百万円(前期比501百万円増)となりました。この主な要因は、短期借入金の減少799百万円等があった一方で、1年内償還予定の社債の増加200百万円や、1年内返済予定の長期借入金の増加623百万円があったほか、新オフィスのフリーレント契約による未払費用の発生等によるその他流動負債の増加459百万円によるものであります。固定負債合計は4,018百万円(前期比2,943百万円増)となりました。この主な要因は、社債の増加700百万円、長期借入金の増加1,989百万円があったこと等によるものであります。これらの結果、負債合計は18,841百万円(前期比3,445百万円増)となりました。

 

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産合計は8,834百万円(前期比980百万円増)となりました。この主な要因は、配当金の支払による減少があった一方で、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加729百万円があったほか、新株発行による資本金及び資本準備金の増加242百万円等によるものであります。

 

b.経営成績

 買取面においては、新規出店及びWEBマーケティング等による効率的な集客拡大に向けた取組を展開いたしました。また、更なる仕入拡大に向け、他業種とのアライアンスによる買取等も強化しております。これらの結果、当連結会計年度における仕入高は56,168百万円(前期比6,758百万円増、同13.7%増。株式会社米自動車の仕入高を除く)となりました。

 出店戦略については、新規出店や店舗移転を推進し、より利便性の高い店舗網を構築するとともに、不採算店舗については退店を行うなど、店舗効率の最大化を進めてまいりました。これらの結果、当連結会計年度末におけるグループ全体の買取店舗数は、国内135店舗、海外38店舗となりました。

 

[仕入高・店舗数]

※画像省略しています。

※店舗数には海外店舗も含み、( )はそのうちの海外店舗数であります。

 

 販売面においては、自社オークション「STAR BUYERS AUCTION(以下、「SBA」という。)」及び小売における売上高が好調に推移し、当連結会計年度の売上高は76,130百万円(前期比12,744百万円増、同20.1%増)となりました。

 当連結会計年度における売上総利益率は、26.3%(前期比0.5ポイント増)となりました。小売売上高の拡大に加え、SBAの月4回開催が定着したことや、自社オークションにおける委託落札額が伸長したことで、売上総利益率は上昇いたしました。

 

[売上高・売上総利益率]

※画像省略しています。

 

 国内だけでなく海外パートナーが数多く参加しているラグジュアリー品に特化したグローバルプラットフォームとしてSBAの認知が拡大してきた結果、当連結会計年度の自社オークション売上高は40,393百万円(前期比6,480百万円増、同19.1%増)となりました。また、2023年3月からSaaS型新機能の提供を開始したこともあり、自社オークションにおける委託落札額が伸長し、当連結会計年度の自社オークション手数料売上高は2,851百万円(前期比724百万円増、同34.1%増)となりました。

 また、株式会社米自動車の業績貢献により卸売・その他(地金除く)売上高は10,749百万円(前期比2,645百万円増、同32.6%増)となり、金相場が引き続き好調に推移したことから卸売(地金)売上高は13,007百万円(前期比488百万円増、同3.9%増)となりました。

 小売施策としては、2022年12月に「ALLU心斎橋店」をオープンしたほか、個人向けオークションである「ALLU AUCTION」を2023年1月より四半期毎に開催するなど、顧客との関係性深化及びALLUブランドの認知向上を図ることで小売強化に努めました。小売店舗においては、訪日外国人向けの販売が店舗売上高の5割を超え、好調に推移いたしました。これらの結果、当連結会計年度の小売売上高は9,127百万円(前期比2,404百万円増、同35.8%増)となりました。

 

[売上高(販路別)]

※画像省略しています。

※当連結会計年度より、株式会社米自動車の売上高を卸売・その他(地金除く)に含めております。

 

 インバウンド需要の回復に伴い国内パートナーの買い意欲が旺盛であったことや、小売店舗における訪日外国人向けの販売が好調であったこと、加えて株式会社米自動車の業績を含む卸売・その他売上が拡大したこと等により、国内売上高は59,117百万円(前期比10,573百万円増、同21.8%増)となりました。また、海外売上高比率は22.3%と高い水準で推移いたしました。

 

[売上高(国内・海外)]

※画像省略しています。

 

 フルフィルメントサービスやSaaS型新機能などのオークションプラットフォーム等のシステム開発、SEOをはじめとしたWEBマーケティングの強化、新規出店等や荷量増加に伴う人材採用や積極的な人材育成等を行ったことにより、販売費及び一般管理費は17,829百万円(前期比3,402百万円増、同23.6%増)となりました。

 これらの結果、当連結会計年度の営業利益は2,183百万円(前期比294百万円増、同15.6%増)となりました。

 

[販売費及び一般管理費]

※画像省略しています。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

a.キャッシュ・フロー

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(2022年8月31日)

当連結会計年度

(2023年8月31日)

増減額

営業活動によるキャッシュ・フロー

△1,716

1,374

3,090

投資活動によるキャッシュ・フロー

△1,536

△2,538

△1,001

財務活動によるキャッシュ・フロー

2,691

1,723

△967

現金及び現金同等物の期末残高

7,806

8,334

528

 

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて528百万円増加し、8,334百万円となりました。

 当連結会計年度中における各区分のキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、1,374百万円の収入(前連結会計年度は1,716百万円の支出)となりました。これは税金等調整前当期純利益1,914百万円や、減価償却費971百万円、株式報酬費用169百万円等による資金の増加があった一方、棚卸資産の増加額934百万円や、未収消費税等の増加額245百万円、法人税等の支払額840百万円等による資金の減少があったためであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、2,538百万円の支出(前連結会計年度は1,536百万円の支出)となりました。これは買取及び販売店舗の新規出店やオフィス移転等の有形固定資産の取得による支出1,341百万円や、オークションプラットフォーム等のシステム開発に伴う無形固定資産の取得による支出831百万円があったことに加え、株式会社米自動車の株式取得による支出471百万円等の資金の減少があったためであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、1,723百万円の収入(前連結会計年度は2,691百万円の収入)となりました。これは短期借入金の減少額898百万円や、長期借入金の返済による支出718百万円、配当金の支払額320百万円があった一方、社債の発行による収入1,000百万円や、長期借入れによる収入3,050百万円等の資金の増加があったためであります。

 

b.資金調達

 当社グループは、事業の維持拡大に必要なレベルの流動性の確保と財務の健全性・安全性維持を資金調達の基本方針としております。資金調達手段の多様化と資本効率の向上を企図し、金融機関からの借入等、一部有利子負債を活用しております。また、複数の金融機関との間で総額11,000百万円のコミットメントライン契約を締結することで、十分な資金の流動性を確保しております。

 当連結会計年度末における有利子負債(リース負債除く)の残高は、15,008百万円であります。

 当社グループでは、年度事業計画に基づく資金調達計画を策定するとともに、定期的に手元流動性及び有利子負債の状況等を把握・管理しております。また、安定的な外部資金調達能力の維持向上は重要な経営課題と認識しており、主要な取引先金融機関と良好な取引関係を維持し、加えて財務体質の強化にも努めております。

 

c.資金需要の主な内容

 当社グループの事業活動における資金需要の主なものは、商品買取に係る仕入費用のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。また、投資資金需要は、主に、オークションプラットフォーム構築や買取・販売に係る社内システムの改修に係るシステム投資、買取店舗や小売店舗の新規出店に係る設備投資によるものであります。将来の成長に向けた戦略的な資金需要に対しては、財務健全性の維持と資本効率性の向上を両立させながら対応していく方針であります。

 

③ 重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度末における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。

 当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積もりと異なる場合があります。