E04287 Japan GAAP
前期
283.7億 円
前期比
99.3%
株価
1,519 (04/23)
発行済株式数
7,864,990
EPS(実績)
171.72 円
PER(実績)
8.85 倍
前期
568.2万 円
前期比
98.9%
平均年齢(勤続年数)
39.4歳(15.2年)
従業員数
297人(連結:733人)
当社及び関係会社(子会社7社及び関連会社2社により構成)は、総合物流事業者として、物流事業及び不動産事業を行っております。当社グループの事業に係わる位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。
なお、次の2部門は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報の区分と同一であります。
(1)物流事業
貨物の取扱(保管、荷役、運送、通関、国際複合輸送、その他付随業務)を主な業務としております。
(2)不動産事業
所有する建物、土地等の賃貸を主な業務としております。
事業の系統図は次のとおりであります。
※画像省略しています。
(注)1.矢印は、役務の流れ
2.○印は、持分法適用会社
3.東海団地倉庫株式会社は、提出会社へ物流拠点を賃貸しております。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における日本経済は、新型コロナウイルス感染症と経済活動の両立が模索される中で持ち直しの動きがみられました。企業の設備投資は堅調に推移しましたが、輸出や生産は年度後半における海外経済の減速もあり、横這い傾向となりました。個人消費は資源・エネルギー価格の高騰、円安の進行による物価の急激な上昇の影響を受け足踏み状態が続きましたが、年度後半には緩やかに持ち直しの動きがみられました。一方、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化、米中対立の深刻化による景気の減速が懸念されるなど、先行き不透明な状況が続きました。
物流業界の貨物取扱いにおいては、国内貨物の残高は年間を通じて高水準を維持しましたが、荷動きは年度後半にかけて回復の兆しがみられたものの低調に推移しました。輸出貨物は主に中国、中東向け完成自動車、タイ向け鋼材等が減少し、輸入貨物は中国、豪州からの鉄鉱石、米国からのLNG等が減少しました。
このような事業環境の中、当社グループは、①運送体制と流通拠点の強化による3PL物流の推進、②海外拠点の拡充を含めたグローバルな業務の強化、③不動産賃貸料等の安定収入の拡大を進めてまいりました。
この結果、営業収益は前年同期と比べ198百万円(△0.7%)減少し、28,168百万円となりました。
営業利益は前年同期と比べ105百万円(△7.8%)減少し、1,258百万円となりました。
経常利益は前年同期と比べ231百万円(△11.0%)減少し、1,874百万円となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期と比べ92百万円(△6.4%)減少し、1,350百万円となりました。
資産は前連結会計年度末と比べ2,584百万円(6.0%)増加し、45,832百万円となりました。
負債は前連結会計年度末と比べ1,518百万円(7.2%)増加し、22,593百万円となりました。
純資産は前連結会計年度末と比べ1,065百万円(4.8%)増加し、23,239百万円となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
<物流事業>
倉庫事業は、非鉄金属及び紙・パルプを中心に保管残高が増加したものの、貨物の取扱い及び流通加工は低調に推移しました。陸上運送事業は、年度を通じて堅調に推移しました。また、配送センター業務は、前年並みに推移しました。
港湾運送事業は、船内荷役及び輸出貨物の取扱いは低調に推移しました。国際輸送事業は、顧客ニーズに応じたきめ細やかな営業展開により、海上輸送を中心に堅調に推移しました。また、2022年3月に開設した成田営業所が通期に渡り業績に寄与しました。
この結果、営業収益は前年同期と比べ271百万円減少し、27,532百万円となりました。
<不動産事業>
不動産事業は、請負工事の受注が増加しました。また、時間貸駐車場の運営が好調を維持しました。
この結果、営業収益は前年同期と比べ71百万円増加し、637百万円となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、8,328百万円となり、前連結会計年度末と比べ660百万円の増加となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、2,651百万円の収入となり、前年同期と比べ177百万円の収入減少となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、3,362百万円の支出となり、前年同期と比べ2,546百万円の支出増加となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、1,372百万円の収入(前年同期は783百万円の支出)となりました。
③生産、受注及び販売の実績
当連結会計年度におけるセグメント毎の営業収益内訳及び主要業務の取扱高等を示すと、次のとおりであります。
(1)セグメント毎の営業収益内訳 (単位:千円)
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
前年同期比(%) |
物流事業 |
27,532,023 |
99.0 |
(倉庫業収益) |
(6,311,086) |
96.5 |
(港湾運送業収益) |
(3,898,119) |
105.8 |
(陸上運送業収益) |
(10,726,501) |
99.5 |
(その他の収益) |
(6,596,316) |
97.0 |
不動産事業 |
635,987 |
112.8 |
計 |
28,168,011 |
99.3 |
(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の営業収益実績及び当該営業収益実績の総営業収益実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先 |
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
||
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
ユニリーバ・ジャパン株式会社 |
3,223,348 |
11.4 |
2,998,981 |
10.6 |
(2)保管貨物期中平均月末残高
物流事業
期間 |
数量(千トン) |
前年同期比(%) |
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
205 |
100.5 |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
227 |
110.8 |
(3)倉庫貨物取扱高推移表
物流事業 (単位:千トン)
区分 |
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
入庫高 |
1,285 |
1,269 |
出庫高 |
1,280 |
1,250 |
取扱高合計 |
2,565 |
2,520 |
(4)期中平均月間回転率
物流事業
期間 |
回転率 |
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
52.1% |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
46.2% |
回転率= |
(入庫数量+出庫数量)/2/12 |
×100 |
平均残高 |
(5)港湾貨物取扱高推移表
物流事業 (単位:千トン)
区分 |
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
取扱高合計 |
1,341 |
1,143 |
(6)陸上運送取扱高推移表
物流事業 (単位:千トン)
区分 |
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
取扱高合計 |
2,580 |
2,547 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績の分析
当連結会計年度の営業収益は、前連結会計年度と比べ198百万円(△0.7%)減少し、28,168百万円となりました。主な要因は、海上運送料が増加したものの、荷役料が減少したことによるものであります。
当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度と比べ105百万円(△7.8%)減少し、1,258百万円となりました。
当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度と比べ231百万円(△11.0%)減少し、1,874百万円となりました。主な要因は、受取配当金、持分法による投資利益がそれぞれ増加したものの、助成金収入が減少したことによるものであります。
特別利益は、固定資産売却益により、21百万円となりました。特別損失は、固定資産除売却損により、9百万円となりました。
この結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度と比べ92百万円(△6.4%)減少し、1,350百万円となりました。
近年、当社グループは、「八ヶ岳型」の経営戦略を掲げ、異なる事業領域での同時成長を図ることを目標としながら、業容の拡大と経営体質の強化に努めております。
経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、当社グループの持続的成長と中長期的な企業価値の向上に努め、営業収益の拡大と企業価値の向上の観点から、「売上高経常利益率5%」、「自己資本利益率5%」を目標値として設定しております。
この結果、前連結会計年度と比べ売上高経常利益率は0.7ポイント減少し、6.7%となり、自己資本利益率は0.8ポイント減少し、5.9%となりました。
セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
<物流事業>
物流事業におきましては、保管料、物流管理料、海上運送料がそれぞれ増加したものの、荷役料、賃貸料がそれぞれ減少したこと等により、営業収益は前年同期と比べ271百万円(△1.0%)減少し、27,532百万円となりました。売上高経常利益率は前年同期と比べ1.1ポイント減少し6.4%となりましたが、目標とする経営指標を上回りました。
<不動産事業>
不動産事業におきましては、請負工事が増加したこと等により、営業収益は前年同期と比べ71百万円(12.7%)増加し、637百万円となりました。一方、売上高経常利益率は前年同期と比べ5.0ポイント減少し40.6%となりましたが、目標とする経営指標を大きく上回りました。
財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、前連結会計年度末と比べ270百万円増加(1.9%)し、14,358百万円となりました。主な要因は、受取手形、営業未収入金及び契約資産が減少したものの、現金及び預金が増加したことによるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は、前連結会計年度末と比べ2,314百万円増加(7.9%)し、31,474百万円となりました。主な要因は、有形固定資産、投資有価証券がそれぞれ増加したことによるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度末と比べ181百万円増加(2.6%)し、7,135百万円となりました。主な要因は、未払法人税等が減少したものの、短期借入金が増加したことによるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は、前連結会計年度末と比べ1,337百万円増加(9.5%)し、15,457百万円となりました。主な要因は、退職給付に係る負債が減少したものの、長期借入金が増加したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末と比べ1,065百万円増加(4.8%)し、23,239百万円となりました。主な要因は、自己株式の取得等に伴う自己株式の増加により株主資本が減少したものの、利益剰余金、その他有価証券評価差額金がそれぞれ増加したことによるものであります。
当社グループは、持続的成長へ向け、積極的な設備投資を実施する方針であります。同時に、有利子負債残高、金利水準等に留意しながら安定的な財政状態を維持するよう努めてまいります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、有形固定資産の取得による支出が増加したものの、長期借入れによる収入が増加したこと、及び、長期借入金の返済による支出が減少したこと等により、8,328百万円となり、前連結会計年度末と比べ660百万円の増加となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、2,651百万円の収入となり、前年同期と比べ177百万円の収入減少となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、3,362百万円の支出となり、前年同期と比べ2,546百万円の支出増加となりました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出が2,399百万円増加したことによるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、1,372百万円の収入(前年同期は783百万円の支出)となりました。主な要因は、長期借入れによる収入が1,400百万円増加したこと、及び、長期借入金の返済による支出が969百万円減少したことによるものであります。
当社グループは、引き続き営業収益の拡大により、営業活動によるキャッシュ・フローの増加を目指す方針であります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、運転資金及び設備投資資金等の資金需要に対して必要な資金を確保するため、短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入れを基本とし、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入れにより安定的かつ低コストにより調達することを基本として資金の流動性の確保に努めております。
なお、提出日時点においては、重要な資本的支出の予定はありませんが、保管能力の拡大、既存設備等に対する維持・更新に係る資本的支出を予定しております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。