売上高

利益

資産

キャッシュフロー

セグメント別売上

セグメント別利益

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率


最終更新:

E04950 Japan GAAP

売上高

201.3億 円

前期

191.1億 円

前期比

105.3%

時価総額

45.5億 円

株価

1,080 (04/26)

発行済株式数

4,216,000

EPS(実績)

134.87 円

PER(実績)

8.01 倍

平均給与

432.3万 円

前期

420.0万 円

前期比

102.9%

平均年齢(勤続年数)

41.0歳(11.8年)

従業員数

627人(連結:938人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

3【事業の内容】

 当社グループは、当社(札幌臨床検査センター株式会社)、子会社である株式会社帯広臨床検査センター、アクテック株式会社、株式会社札幌ミライラボラトリー及び株式会社札幌メディ・キャリーにより構成されております。

 なお、事業の内容は「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報と同一区分となっており、事業の位置付けは次のとおりであります。

(1) 臨床検査事業

 当社、株式会社帯広臨床検査センター及び株式会社札幌ミライラボラトリーは、主として病院等の診療に必要な臨床検査の受託業務を行っております。

株式会社札幌メディ・キャリーは、臨床検査のための検体集荷業務及び結果報告業務を行っております。

(2) 調剤薬局事業

 当社は、調剤薬局として50店舗の経営を行っております。また、医薬品の卸売販売業も行っております。

(3) 医療機器販売・保守事業

 子会社であるアクテック株式会社は高度医療機器から一般医療機器、理化学機器、福祉用具まで幅広く取り扱った販売業並びに医療機器修理業の許可を取得しており、修理及び保守を行っております。また、当社はアクテック株式会社から臨床検査機器や検査消耗品を購入しており、臨床検査機器保守契約等を締結しております。

(4) その他の事業

 当社は、臨床検査システム等のソフトウエアの開発、販売及びこれらの保守を行っております。

※画像省略しています。

(注)※1 連結子会社

23/06/29

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

①経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が続く中で、行動制限の緩和等により、社会経済活動は徐々に正常に向かい、景気は、一部に弱さがみられるものの、緩やかに持ち直しております。一方で長期化するロシアのウクライナ侵攻に起因する世界的な原油価格、原材料価格の上昇や円安の進行等により個人消費が冷え込むなど、景気の先行きは不透明な状況が続いております。

医療業界におきましては、医療費抑制政策等の社会的要請を背景に、引き続き後発医薬品の使用拡大及びセルフメディケーションに対する取組み強化等の対応が求められるとともに、継続的な薬価改定の影響に加え、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、更なる経営努力が求められる厳しい事業環境となっております。

このような状況の下、当社グループは、感染症の影響を踏まえた計画のもと、医療機関の多様化するニーズに応えた営業活動を展開し、継続的な企業価値の向上を実現すべく、各事業において新規顧客の獲得等による営業基盤の拡大と継続的な経費効率を重視した収益基盤の強化に努めてまいりました。

この結果、当連結会計年度の業績は、売上高20,127百万円(前年同期比5.3%増)、営業利益1,008百万円(同34.4%減)、経常利益1,159百万円(同27.8%減)及び親会社株主に帰属する当期純利益568百万円(同45.5%減)と売上高は過去最高となりましたが、減益になりました。

セグメントの業績は次のとおりであります。

(臨床検査事業)

臨床検査事業におきましては、診療報酬の改定に加え、新型コロナウイルス感染症の影響を受ける状況下において、PCR検査の診療報酬の引下げがありましたが、PCR検査の受託数が増加したことに加え、前期に稼働した子会社2社の業績が順調に推移したことから、売上高8,275百万円(前年同期比11.2%増)と前年同期を上回りました。

利益面につきましては、前述のPCR検査の診療報酬の引下げに加え、PCR検査の受託増による経費の増加及び人件費が増加したことから、セグメント利益563百万円(同45.0%減)と前年同期を下回りました。

 

(調剤薬局事業)

調剤薬局事業におきましては、診療報酬の改定と薬価改定による薬価の引下げに加え、新型コロナウイルス感染症の影響を受ける状況下において、薬局を1店舗閉鎖しましたが、前期に開局した2店舗、当期開局した1店舗及びOTCの売上増により、売上高10,693百万円(同1.1%増)と前年同期を上回りました。

利益面につきましては、前述の前期開局した2店舗、当期開局した1店舗、並びに既存店舗の設備投資等により経費が増加したことから、セグメント利益821百万円(同6.6%減)と前年同期を下回りました。

(医療機器販売・保守事業)

医療機器販売・保守事業におきましては、消耗品の販売及び福祉用具の貸与が前年同期を上回ったことから、売上高1,046百万円(同6.3%増)となりましたが、利益は、セグメント損失4百万円(前年同期はセグメント利益10百万円)と前年同期を下回りました。

(その他の事業)

臨床検査システムのソフトウェア販売及び保守の収入におきましては、売上高112百万円(前年同期比9.9%増)、セグメント利益75百万円(同6.6%増)になりました。

②財政状態の状況

(資産)

当連結会計年度末における資産総額は、前年同期末に比し371百万円増加し16,521百万円(前年同期末比2.3%増)となりました。

流動資産は前年同期末に比し81百万円増加し7,310百万円(同1.1%増)となりました。

主な要因は、売掛金が76百万円、その他が544百万円それぞれ減少しましたが、現金及び預金が673百万円、商品及び製品が22百万円それぞれ増加したことによるものです。

固定資産は前年同期末に比し290百万円増加し9,210百万円(同3.3%増)となりました。

主な要因は、建物及び構築物が212百万円、リース資産が26百万円、長期前払費用が25百万円それぞれ減少しましたが、建設仮勘定が417百万円、工具、器具及び備品が145百万円、無形固定資産が29百万円それぞれ増加したことによるものです。

(負債)

当連結会計年度末における負債総額は、前年同期末に比し171百万円減少し5,640百万円(同2.9%減)となりました。

流動負債は前年同期末に比し25百万円減少し3,256百万円(同0.8%減)となりました。

主な要因は、未払金が178百万円、その他が82百万円それぞれ増加しましたが、未払法人税等が204百万円、支払手形及び買掛金が79百万円それぞれ減少したことによるものです。

固定負債は前年同期末に比し145百万円減少し2,383百万円(同5.8%減)となりました。

主な要因は、長期借入金が133百万円、リース債務が41百万円それぞれ減少したことによるものです。

(純資産)

純資産は前年同期末に比し543百万円増加し10,880百万円(同5.3%増)となりました。また、自己資本比率につきましては、前年同期末比1.5%増加し64.1%となり、1株当たり純資産につきましては、前年同期末比162円01銭増加し、3,178円25銭となりました。

③キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動によるキャッシュ・フロー1,430百万円の資金増加、投資活動によるキャッシュ・フロー409百万円の資金減少及び財務活動によるキャッシュ・フロー347百万円の資金減少の結果、資金は673百万円増加し3,654百万円(前年同期比22.6%増)となりました。

当連結会計年度における各連結キャッシュ・フローの状況と増減要因は、次のとおりです。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によって得られた資金は、1,430百万円(同9.1%減)となり、前年同期に比し143百万円減少いたしました。

主な要因は、法人税等の支払額476百万円(同64百万円増)がありましたが、税金等調整前当期純利益959百万円(同542百万円減)、減価償却費519百万円(同27百万円減)、減損損失131百万円(同102百万円増)、売上債権の減少額76百万円(前年同期は244百万円の増加)、有形固定資産除却損68百万円(前年同期比67百万円増)及びその他の資産・負債の増減額88百万円(同29百万円増)によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動で使用した資金は、409百万円(前年同期比50.8%減)となり、前年同期に比し421百万円減少いたしました。

主な要因は、有形固定資産売却による収入395百万円(同301百万円増)及び無形固定資産売却による収入81百万円がありましたが、有形固定資産の取得による支出811百万円(同26百万円減)及び固定資産除却による支出65百万円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動で使用した資金は、347百万円(同208.6%増)となり、前年同期に比し235百万円増加いたしました。

主な要因は、長期借入金の返済による支出133百万円(同0百万円減)、リース債務の返済による支出が107百万円(同82百万円増)、配当金の支払額77百万円(同1百万円減)及び自己株式の取得による支出29百万円(同65百万円減)によるものであります。

④生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当社グループの生産実績は、セグメントごとの販売実績と同一になるため記載を省略しております。

b.受注実績

当社グループの受注状況において、臨床検査事業は、検査の受託から報告までの所要日数が短いため、常に受注残高は僅少であり、期中受注高と販売実績とがほぼ対応するため記載を省略しております。

調剤薬局事業は、医療機関より発行される処方せんに基づき医薬品を調剤し販売しており、期中の受注高と販売実績とは同額であります。

c.販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに表すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

前年同期比(%)

臨床検査事業(千円)

8,275,287

111.2

調剤薬局事業(千円)

10,693,752

101.1

医療機器販売・保守事業(千円)

1,046,082

106.3

報告セグメント計(千円)

20,015,123

105.3

その他の事業(千円)

112,568

109.9

合計(千円)

20,127,692

105.3

 (注)1.金額は販売価格によっております。

2.相手先別販売実績において、総販売実績に対する割合が10%を超える相手先はありません。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

(売上高、売上原価及び営業利益)

当連結会計年度における売上高は20,127百万円と、前年同期比5.3%増、1,018百万円の増加となりました。なお、セグメント別の内訳につきましては、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。

また、利益面につきましても、売上原価は13,829百万円と、前年同期比8.1%増、1,041百万円の増加となり、販売費及び一般管理費は、5,289百万円と、前年同期比10.6%増、505百万円の増加となりました。

その結果、営業利益は1,008百万円、前年同期比34.4%減、528百万円の減少となりました。

(営業外損益及び経常利益)

営業外損益は、営業外収益216百万円、営業外費用65百万円となり、純額で150百万円の利益を計上しました。

その結果、経常利益は1,159百万円、前年同期比27.8%減、446百万円の減少となりました。

(特別損益及び税金等調整前当期純利益)

特別損益は、特別利益0百万円、特別損失199百万円となり、純額で199百万円の損失を計上しました。

その結果、税金等調整前当期純利益は959百万円、前年同期比36.1%減、542百万円の減少となりました。

(法人税等及び親会社株主に帰属する当期純利益)

法人税等は319百万円となり、前年同期比29.9%減、136百万円の減少となりました。

その結果、親会社株主に帰属する当期純利益は568百万円、前年同期比45.5%減、474百万円の減少となりました。

当社は、「売上高経常利益率」5.0%及び「自己資本利益率(ROE)」8.0%の確保を目標として業務改革や経費削減等に取り組んでまいりました。当連結会計年度におきましては、「売上高経常利益率」は5.8%となり目標を達成しましたが、「自己資本利益率(ROE)」は5.5%と目標には届きませんでした。

当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、法的規制等の実施、診療報酬及び薬価基準の改定、人材の確保及び育成、社会信用力の低下、調剤薬局店舗の環境の変化、不動産市況の悪化等の様々なリスク要因が考えられます。

そのため、当社グループでは中長期的な展望による人材の採用、研修による人材の育成、業務運営の適正化などを図り、経営成績及び財政状態に重要な影響を与える要因によるリスクを低減させるために適切な対応を行っております。

セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

(臨床検査事業)

売上高は、診療報酬の改定に加え、新型コロナウイルス感染症の影響を受ける状況下において、PCR検査の診療報酬の引下げがありましたが、PCR検査の受託数が増加したことに加え、前期に稼働した子会社2社の業績が順調に推移したことから、前年同期比11.2%増加し8,275百万円となりました。

セグメント利益面は、前述のPCR検査の診療報酬の引下げに加え、PCR検査の受託増による経費の増加及び人件費が増加したことから、前年同期比45.0%減少し563百万円となりました。

セグメント資産は、有形固定資産及び無形固定資産の取得378百万円に加え、現金及び預金が329百万円増加しましたが、減価償却費249百万円に加え、売掛金が111百万円、未収入金が679百万円それぞれ減少したことから、前連結会計年度末に比し317百万円減少し3,990百万円となりました。

(調剤薬局事業)

売上高は、診療報酬の改定と薬価改定による薬価の引下げに加え、新型コロナウイルス感染症の影響を受ける状況下において、薬局を1店舗閉鎖しましたが、前期に開局した2店舗、当期開局した1店舗及びOTCの売上増により、前年同期比1.1%増加し10,693百万円となりました。

セグメント利益は、前述の前期開局した2店舗、当期開局した1店舗、並びに既存店舗の設備投資等により経費が増加したことから、前年同期比6.6%減少し821百万円となりました。

セグメント資産は、有形固定資産及び無形固定資産の取得139百万円に加え、棚卸資産が20百万円、現金及び預金が18百万円それぞれ増加しましたが、減価償却費120百万円、減損損失52百万円に加え、差入保証金が15百万円減少したことから、前連結会計年度末に比し12百万円減少し3,280百万円となりました。

 

(医療機器販売・保守事業)

売上高は、消耗品の販売及び福祉用具の貸与が前年同期を上回ったことから、前連結会計年度末比6.3%増加し1,046百万円となりました。

セグメント利益は、売上は増加しましたが、経費の増加により、セグメント損失4百万円(前年同期はセグメント利益10百万円)となりました。

セグメント資産は、売掛金が52百万円増加しましたが、現金及び預金が128百万円減少したことから、前連結会計年度末に比し71百万円減少し744百万円となりました。

(その他の事業)

売上高は、前連結会計年度末比9.9%増加し、112百万円となりました。

セグメント利益は、売上が増加したことから、6.6%増加し75百万円となりました。

セグメント資産は、現金及び預金が18百万円及び売掛金が14百万円それぞれ増加したことから、前連結会計年度末に比し20百万円増加し44百万円となりました。

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、投資活動に支出した資金が409百万円、財務活動に支出した資金が347百万円でしたが、税金等調整前当期純利益959百万円等により、営業活動によって得られた資金1,430百万円となり、資金は673百万円増加し3,654百万円となりました。

当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。

(資金需要)

当社グループの事業活動における資金需要の主なものは、運転資金需要と設備資金需要の二つがあります。

運転資金需要のうち主なものは、経常的にかかる事業全般の活動費用に加えて、臨床検査事業における原材料及び貯蔵品の仕入及び外部委託費、調剤薬局事業並びに医療機器販売・保守事業における商品の仕入によるものであります。また、設備資金需要としましては、臨床検査機器、調剤薬局出店などによる土地、建物及び調剤機器及びソフトウェアへの投資であります。

(財務政策)

当社グループの運転資金及び設備資金につきましては、内部資金より充当しており、不足が生じた場合は、借入金による外部資金の調達を行っております。

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。