売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E04950 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1)財政状態及び経営成績の状況

①経営成績

当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の5類感染症への移行による各種規制の緩和等から、社会・経済活動の正常化が進み、設備投資や個人消費が持ち直すなど、景気は緩やかな回復基調を維持しました。一方で、長期化するロシアのウクライナ侵攻に起因する地政学的リスクや急速な円安による国内経済への影響や物価高が懸念材料となり、先行きが不透明な状況のまま推移しております。

医療業界におきましては、医療費抑制政策等の社会的要請を背景に、引き続き後発医薬品の使用拡大及びセルフメディケーションに対する取り組み強化等の対応が求められるとともに、継続的な薬価改定の影響もあり、更なる経営努力が求められる厳しい事業環境となっております。

このような状況から、当社グループは、医療機関の多様化するニーズに応えた営業活動を展開し、継続的な企業価値の向上を実現すべく、各事業において新規顧客の獲得等による営業基盤の拡大と継続的な経費効率を重視した収益基盤の強化に努めてまいりました。

この結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高14,852百万円(前年同期比2.6%減)、営業利益414百万円(同49.2%減)、経常利益417百万円(同57.0%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益311百万円(同36.7%減)と減収減益になりました。

セグメントの業績は次のとおりであります。

臨床検査事業

臨床検査事業におきましては、2023年5月8日から新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが5類感染症に移行され、コロナ禍前と比べ外来患者は徐々に戻ってきておりますが、PCR検査の受託件数が減少したことから、売上高5,769百万円(同10.0%減)と前年同期を下回りました。

利益面につきましては、前述のPCR検査の受託件数が減少したことから、セグメント利益103百万円(同80.5%減)と前年同期を下回りました。

調剤薬局事業

調剤薬局事業におきましては、薬価改定による薬価の引下げに加え、薬局を当連結会計年度上期に1店舗、下期に1店舗、並びに前連結会計年度上期に1店舗閉鎖しましたが、前連結会計年度下期に開局した1店舗の売上増加に加え、既存店舗の処方箋枚数も増加したことから、売上高8,272百万円(同2.9%増)と前年同期を上回りました。

利益面につきましては、原価率が増加したことに加え租税公課が増加したことから、セグメント利益548百万円(同8.7%減)と前年同期を下回りました。

医療機器販売・保守事業

医療機器販売・保守事業におきましては、消耗品の販売が前年同期を下回ったことから、売上高721百万円(同0.7%減)と前年同期を下回りましたが、利益面では、セグメント損失6百万円(前年同期はセグメント損失7百万円)と前年同期を上回りました。

その他の事業

臨床検査システムのソフトウェア販売及び保守におきましては、売上高89百万円(前年同期比22.7%増)、セグメント利益65百万円(同34.1%増)になりました。

 

②財政状態

(資産)

当第3四半期連結会計期間末における流動資産は7,879百万円となり、前連結会計年度末に比べ568百万円増加(前連結会計年度末比7.8%増)いたしました。これは主に現金及び預金が322百万円、商品及び製品が208百万円、受取手形、売掛金及び契約資産が28百万円それぞれ増加したことによるものであります。

固定資産は9,055百万円となり、前連結会計年度末に比べ154百万円減少(同1.7%減)いたしました。これは主にリース資産(純額)が67百万円、土地が52百万円、建物及び構築物(純額)が45百万円それぞれ減少したことによるものであります。

この結果、総資産は16,935百万円となり、前連結会計年度末に比べ413百万円増加(同2.5%増)いたしました。

(負債)

当第3四半期連結会計期間末における流動負債は3,590百万円となり、前連結会計年度末に比べ333百万円増加(同10.3%増)いたしました。これは主に賞与引当金が93百万円、未払金が35百万円それぞれ減少しましたが、支払手形及び買掛金が363百万円、その他が79百万円それぞれ増加したことによるものであります。

固定負債は2,242百万円となり、前連結会計年度末に比べ140百万円減少(同5.9%減)いたしました。これは主にその他が43百万円増加しましたが、長期借入金が100百万円、リース債務が73百万円それぞれ減少したことによるものであります。

この結果、負債合計は5,833百万円となり、前連結会計年度末に比べ192百万円増加(同3.4%増)いたしました。

(純資産)

当第3四半期連結会計期間末における純資産は11,101百万円となり、前連結会計年度末に比べ220百万円増加(同2.0%増)いたしました。これは、剰余金の配当76百万円を計上し、非支配株主持分が39百万円減少しましたが、親会社株主に帰属する四半期純利益311百万円を計上し、その他有価証券評価差額が洗替えにより24百万円増加したことによるものであります。

この結果、自己資本比率は64.0%となり、前連結会計年度末比0.1ポイント下回りました。

また、1株当たり純資産は3,256円38銭となり、前連結会計年度末比78円13銭増加いたしました。

(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

(3)経営方針・経営戦略等

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

(5)研究開発活動

当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、7百万円であります。

なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。