株式会社ファーストリテイリング

ブランドなど:ユニクロGU
小売業アパレルプライムTOPIX Large70

売上高

利益

資産

キャッシュフロー

セグメント別売上

セグメント別利益

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率


最終更新:

E03217 IFRS

売上高

2.77兆 円

前期

2.30兆 円

前期比

120.2%

時価総額

13.2兆 円

株価

41,540 (04/25)

発行済株式数

318,220,968

EPS(実績)

990.42 円

PER(実績)

41.94 倍

平均給与

1,147.6万 円

前期

959.4万 円

前期比

119.6%

平均年齢(勤続年数)

38.0歳(4.0年)

従業員数

1,707人(連結:59,871人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

3【事業の内容】

 当社グループは、株式会社ファーストリテイリング(当社)、連結子会社125社及び持分法適用会社3社により構成されております。

 当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは、次のとおりであります。
 なお、報告セグメントの区分は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記」に掲げるセグメントの区分と同一であります。

区分

会社名

報告セグメント

持株会社

 ㈱ファーストリテイリング(当社)

 その他

連結子会社

 ㈱ユニクロ

 国内ユニクロ事業

 迅銷(中国)商貿有限公司

 海外ユニクロ事業

 優衣庫商貿有限公司

 海外ユニクロ事業

 迅銷(上海)商業有限公司

 海外ユニクロ事業

 FRL Korea Co., Ltd.

 海外ユニクロ事業

 FAST RETAILING (SINGAPORE) PTE. LTD.

 その他

 UNIQLO (THAILAND) COMPANY LIMITED

 海外ユニクロ事業

 PT. FAST RETAILING INDONESIA

 海外ユニクロ事業

 UNIQLO AUSTRALIA PTY LTD

 海外ユニクロ事業

 Fast Retailing USA, Inc.

 その他

 UNIQLO EUROPE LIMITED

 海外ユニクロ事業

 UNIQLO VIETNAM Co., Ltd.

 海外ユニクロ事業

 UNIQLO INDIA PRIVATE LIMITED

 海外ユニクロ事業

 ㈱ジーユー

 ジーユー事業

 極優(上海)商貿有限公司

 ジーユー事業

 FAST RETAILING FRANCE S.A.S.

 その他

 Theory LLC

 グローバルブランド事業

 ㈱プラステ

 グローバルブランド事業

 COMPTOIR DES COTONNIERS S.A.S.

 グローバルブランド事業

 PRINCESSE TAM.TAM S.A.S.

 グローバルブランド事業

 他連結子会社105社

 海外ユニクロ事業

/ジーユー事業

/グローバルブランド事業

/その他

持分法適用関連会社

 持分法適用関連会社3社

その他

(注)   1 ユニクロ事業とは、「ユニクロ」ブランドの国内・海外におけるカジュアル衣料品販売事業であります。

2 ジーユー事業とは、「ジーユー」ブランドの国内・海外におけるカジュアル衣料品販売事業であります。

3 グローバルブランド事業とは、衣料品の国内・海外における企画、販売及び製造事業等であります。

4 「その他」の区分に含まれる事業は、不動産賃貸業等であります。

5 当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微判断については連結ベースの数値に基づいて判断することになります。

 

 事業の系統図は次のとおりです。

(事業の系統図)

※画像省略しています。

 

23/11/30

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)業績等の概要

① 業績

 当連結会計年度(2022年9月1日~2023年8月31日)の連結業績は、売上収益が2兆7,665億円(前期比20.2%増)、営業利益が3,810億円(同28.2%増)と、大幅な増収増益となりました。特に、海外ユニクロ事業は、すべてのエリアで大幅な増収増益と好調でした。連結業績に占める海外ユニクロ事業の売上収益は初めて5割を超え、営業利益に占める割合も約6割まで拡大しました。北米、欧州、東南アジアのユニクロ事業は、継続的に顧客層が拡大し、成長ステージに入ったことに加え、グレーターチャイナは下期から業績が回復し、再拡大するフェーズに回帰しました。各海外ユニクロ事業やジーユー事業が軌道に乗ったことで、収益の柱の多様化が確固たるものとなりました。金融収益・費用は、利息がネットで315億円のプラス、外貨建資産などの換算による為替差益が253億円発生したことで、ネットで568億円のプラスとなりました。この結果、税引前利益は4,379億円(同5.9%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は2,962億円(同8.4%増)と、3期連続で過去最高の業績となりました。

 当連結会計年度の設備投資は1,020億円、前期比155億円増となりました。内訳としては、国内ユニクロ事業が236億円、海外ユニクロ事業が333億円、ジーユー事業が87億円、グローバルブランド事業が18億円、システム他が344億円となっています。出店投資に加え、自動化倉庫への投資を継続して実施することで、グローバルでの事業基盤を確立しています。

 当社グループは、世界中のあらゆるお客様から信頼され、生活に必要不可欠な「グローバルNo.1ブランドになる」ことをめざしています。そのために、1)情報製造小売業のさらなる進化、2)グローバルでの収益の柱の多様化、3)事業そのものが、サステナビリティに寄与する事業モデルの追求、4)ジーユー事業、セオリー事業などグループブランドの拡大、5)人的資本の強化、に注力しています。特に、海外ユニクロ事業はグループの成長の柱として、商品開発やブランディングの強化、出店の加速を図っています。また、サステナブルな社会を構築するために、LifeWearのコンセプトを大切にした服づくりを行っていきます。高品質で長く着ていただける服、地球への負荷を低減し、健康で安全な労働環境でつくられた服、販売された後もリサイクル、リユースなどで循環される服を追求していきます。

 

[国内ユニクロ事業]

 国内ユニクロ事業の当連結会計年度の売上収益は8,904億円(前期比9.9%増)、営業利益は1,178億円(同9.2%増)と、増収増益となりました。既存店売上高(Eコマースを含む)は、通期で同7.6%の増収となりました。上期は、気温が低く推移し、ヒートテックインナーなどの冬物商品の販売が好調で、前年同期比10.0%の大幅な増収となりました。下期は、エアリズムインナー、感動ジャケット、タックパンツなどの販売が好調に推移し、同4.7%の増収となりました。通期のEコマース売上高は1,338億円、前期比2.3%増、売上構成比は15.0%でした。

 売上総利益率は、前期比1.0ポイント低下しました。これは、追加生産分に使用するスポット為替レートが大幅な円安となったことで、上期の売上総利益率が前年同期比2.2ポイント低下したことによります。下期の売上総利益率は、当第4四半期連結会計期間3カ月間に値引率と原価率が改善したことで、同0.4ポイント改善しました。売上高販管費率は、前期比0.6ポイント改善しました。これは主に、好調な販売により賃借料比率、物流費比率などが改善したことによります。

 

[海外ユニクロ事業]

 海外ユニクロ事業の当連結会計年度の売上収益は1兆4,371億円(前期比28.5%増)、営業利益は2,269億円(同43.3%増)と、大幅な増収増益を達成し、過去最高の業績となりました。

 地域別では、グレーターチャイナの売上収益は6,202億円(同15.2%増)、営業利益は1,043億円(同25.0%増)と、大幅な増収増益となりました。グレーターチャイナは、上期は新型コロナウイルス感染症の影響で販売に苦戦したものの、下期は、業績が想定以上に回復し、通期で過去最高の業績を達成しました。韓国と東南アジア・インド・豪州地区の売上収益は4,498億円(同46.1%増)、営業利益は782億円(同36.4%増)と、大幅な増収増益となりました。韓国はコア商品の情報発信を強化したことが奏功し、増収増益となりました。東南アジア・インド・豪州地区は大幅な増収増益となりました。上期は、顧客層が拡大したことに加え、旅行需要が回復してきたことで、コア商品を中心に、大幅な増収増益を達成しました。下期は大幅な増収となりましたが、営業利益は、前年は物流遅延による在庫不足により販促を行えなかった一方で、今年は一定の値引き販売を行ったことに加え、インドネシアのセーフガードの影響などで、売上総利益率が低下したことで、若干の減益となりました。北米の売上収益は1,639億円(同43.7%増)、営業利益は211億円(同91.9%増)と大幅な増収増益となりました。戦略的に売り込むべき商品の数量を十分に持ち、情報発信を強化したことで、期を通して好調な販売となりました。欧州(ロシアを除く)の売上収益は1,913億円(同49.1%増)、営業利益は273億円(同82.5%増)と、大幅な増収増益となりました。欧州のお客様にLifeWearのコンセプトが浸透し、顧客層が拡大しています。

 

[ジーユー事業]

 ジーユー事業の当連結会計年度の売上収益は2,952億円(前期比20.0%増)、営業利益は261億円(同56.8%増)と、大幅な増収増益となりました。品番数を絞り込み、マストレンド商品の数量を戦略的に準備したことが奏功し、期を通して好調な販売となりました。特にヘビーウェイトスウェット、スーパーワイドカーゴパンツ、プルオンパンツといった商品の販売が好調でした。また、大幅な増収となったことに加え、経費コントロールを強化したことで、売上高販管費比率が改善し、営業利益率は同2.1ポイント改善しました。

 

[グローバルブランド事業]

 グローバルブランド事業の当連結会計年度の売上収益は1,416億円(前期比15.0%増)、売上収益から売上原価と販管費を控除して算出する事業そのものの利益である事業利益は5億円の黒字(前期は2億円の赤字)と、前年の赤字から黒字に転じました。営業利益は、30億円の赤字(前期は7億円の赤字)と、赤字幅が拡大しましたが、これは、コントワー・デ・コトニエ事業で、不採算店舗の閉店による減損損失と事業再編に伴う費用を計上したためです。セオリー事業は、アジア事業と日本事業が牽引し、大幅な増収増益となりました。特に、コア商材を中心に訴求した結果、ジャケット、パンツ、ドレスなど外出需要にマッチした商品の販売が好調でした。プラステ事業は、増収、赤字幅は縮小しました。コントワー・デ・コトニエ事業は、減収、赤字幅は拡大しました。

 

[サステナビリティ(持続可能性)活動]

ファーストリテイリングは、あらゆる人の生活を豊かにする「究極の普段着」というLifeWearの考え方を基に、品質・デザイン・価格だけでなく、環境・人・社会への貢献を含む、服づくりを進めています。サステナビリティ活動は、「商品と販売を通じた新たな価値創造」「サプライチェーンの人権・労働環境の尊重」「環境への配慮」「コミュニティとの共存・共栄」「従業員の幸せ」「正しい経営」の6つの重点領域(マテリアリティ)の活動を主軸としています。当連結会計年度における主な活動内容は、以下の通りです。

 

■「商品と販売を通じた新たな価値創造」:

「世界の平和を心から願い、アクションする」そんなユニクロの想いに賛同した著名人が、ボランティアでデザインしたグラフィックTシャツを全世界のユニクロの店舗とECで販売し、利益の全額(1枚当たり販売金額の20%相当)を、パートナーシップを結んだ3団体に寄付するPEACE FOR ALLの活動を推進しています。寄付金は、貧困、差別、暴力、紛争、戦争によって被害を受けた人々を支援する活動に使われています。2022年6月に開始して以来、これまでに29組の著名人が参加し、収益金は2023年8月末までで総額6億97百万円に達しました。

また、お客様にリペアやリメイクなどのカスタマイズサービスを提供するユニクロの「RE.UNIQLO STUDIO」について、日本国内では2022年10月に世田谷千歳台店、2023年4月に前橋南インター店、天神店にオープンし、2023年8月末時点で13の国と地域・25店舗にまで拡大しました。ユニクロの服づくりのコンセプトであるLifeWearを進化させ、愛着ある服を大切に着続けていただくためのサポートを行う場として、9月にも日本国内で6店舗に開設するなどさらに発展させていきます。

 

■「サプライチェーンの人権・労働環境の尊重」:

サプライチェーン全体の人権・労働問題への取り組みを継続的に強化しています。縫製工場と素材工場については、労働環境などの確認を、自社または第三者機関により実施しており、その結果については当社ウェブサイトにて開示しています。2023年度は、サプライチェーンの上流である主要な紡績工場にまでコードオブコンダクト締結対象を拡大し、定期的な労働環境監査とトレーサビリティ情報の確認を進めています。また、主要な縫製工場および素材工場の従業員が、匿名かつ現地語でファーストリテイリングに直接相談できるホットラインの運営も行っており、苦情の件数・概要についてもウェブサイトにて開示しています。 この他、アパレル産業の女性の地位向上を目的に、取引先縫製工場での「女性エンパワーメントプログラム」による支援も継続的に取り組んでいます。

 

■「環境への配慮」:

2030年度までに自社店舗・オフィスでの温室効果ガス排出量を2019年度比90%削減、サプライチェーンでは同20%削減することや、全使用素材の約50%をリサイクル素材などに切り替えること、コットン生産における水削減などを目標として、個々のプロジェクトチームにより、着実に取り組みを進めています。ユニクロの2023年春夏企画商品については、リサイクル素材などの使用割合は全体で約6%、ポリエステルのうちリサイクルポリエステルの使用割合は約24%となりました。また、サプライチェーン全体の生物多様性インパクトについて、カシミアなどの生産農場における影響状況を確認し、負荷低減に向けた取り組みを開始しています。これらの気候変動と水セキュリティに関する積極的な取り組みと透明性が評価され、環境情報開示のプラットフォームを提供する国際的な非営利団体CDP(Carbon Disclosure Project)により、2022年の「Aリスト」企業に認定されました。また、2023年4月にオープンしたユニクロ前橋南インター店では、さまざまな省エネ技術による消費電力の削減や、太陽光パネルによる発電など、エネルギー効率を高めるモデル店となっています。今後も検証を進めながら、省エネルギーの店舗を増やしていきます。

 

■「コミュニティとの共存・共栄」:

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)と、バングラデシュのコックスバザールにある世界最大規模の難民キャンプで、ロヒンギャ難民の女性1,000人を対象とした自立支援プロジェクトを2022年9月に開始し、縫製スキルのトレーニングを行うことで、布ナプキンなどの生産を開始しています。同支援プロジェクトでは、布ナプキン約200万枚と女性用ショーツ約43万枚を生産し、支援物資として難民キャンプ内で配布を行っています。この他、トルコ・シリア大地震や日本国内における水害被災地に向けて、寄付や衣料支援を実施しています。

 

■「従業員の幸せ」:

「ジェンダー」「Global One Team」「障がい」「LGBTQ+」の4つを重点領域として、当事者サポートのための制度導入や研修の実施など、多様性推進のための様々な取り組みを実施しています。2023年2月、企業のダイバーシティ&インクルージョン推進の取り組みを評価する「D&Iアワード2022」において、ダイバーシティスコア96点(100点満点)を獲得し、最高評価の「ベストワークプレイス」に認定されました。これは従業員一人ひとりの個性を尊重し、挑戦と可能性を広げる機会が平等にある職場環境を実現するための取り組みが評価されたものです。

 

■「正しい経営(ガバナンス)」:

迅速で透明性のある経営を実現するために、各委員会ではオープンで活発な議論を行っています。指名報酬アドバイザリー委員会では、取締役・監査役の選任方針や、取締役役員に対する長期インセンティブの付与について、討議しました。人権委員会では、紡績工場の労働環境モニタリングの監査結果や今後の対策についての報告、物流領域の取引先の人権デューデリジェンスのフレームワークについて議論が行われました。リスクマネジメント委員会では、情報セキュリティなどのリスクへの対策について議論を重ね、事業活動のリスク管理を強化しています。

 

 

② 当期のキャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ4,550億円減少し、9,032億円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果獲得した資金は4,632億円(前期は4,308億円の資金の獲得)となりました。これは主として、税引前利益4,379億円、減価償却費及びその他の償却費1,868億円、棚卸資産の減少額469億円等の資金増加要因、為替差益253億円、法人税等の支払額1,603億円等の資金減少要因によるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、5,744億円(前期は2,122億円の資金の使用)となりました。これは主として、定期預金の純増額2,048億円、投資有価証券の純増額2,717億円等によるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、3,645億円(前期は2,130億円の資金の使用)となりました。これは主として、社債の償還による支出1,300億円、配当金の支払額730億円、リース負債の返済による支出1,406億円等によるものです。

 

 

(2)販売及び仕入の状況

① 部門別売上状況

部門

前連結会計年度

(自 2021年9月1日

  至 2022年8月31日)

当連結会計年度

(自 2022年9月1日

  至 2023年8月31日)

売上収益
 (百万円)

構成比
(%)

売上収益
 (百万円)

構成比
(%)

 メンズ

347,504

15.1

387,194

14.0

 ウィメンズ

349,723

15.2

392,864

14.2

 キッズ・ベビー

63,902

2.8

65,434

2.4

 グッズ・その他

31,629

1.4

37,596

1.4

 国内ユニクロ商品売上合計

792,759

34.5

883,090

31.9

 FC関連収入・補正費売上高

17,501

0.8

7,337

0.3

 国内ユニクロ事業合計

810,261

35.2

890,427

32.2

 海外ユニクロ事業

1,118,763

48.6

1,437,147

51.9

 ユニクロ事業合計

1,929,024

83.8

2,327,575

84.1

ジーユー事業

246,055

10.7

295,206

10.7

グローバルブランド事業

123,162

5.4

141,685

5.1

その他事業

2,880

0.1

2,090

0.1

合計

2,301,122

100.0

2,766,557

100.0

(注) 1.FC関連収入とは、フランチャイズ店に対する商品売上高、フランチャイズ店からのロイヤリティ収入であり、補正費売上高とは、パンツの裾上げ(補正)の加工賃及び刺繍プリントによる収入等であります。

    2.ユニクロ事業とは、「ユニクロ」ブランドのカジュアル衣料品販売事業であります。

    3.ジーユー事業とは、「ジーユー」ブランドのカジュアル衣料品販売事業であります。

    4.グローバルブランド事業は、セオリー事業(「Theory(セオリー)」ブランド等の衣料品販売事業)、プラステ事業(「PLST(プラステ)」ブランド等の衣料品販売事業)、コントワー・デ・コトニエ事業(「COMPTOIR DES COTONNIERS(コントワー・デ・コトニエ)」ブランドの衣料品販売事業)及びプリンセス タム・タム事業(「PRINCESSE TAM.TAM(プリンセス タム・タム)」ブランドの衣料品販売事業)で構成されております。

    5.その他事業とは、不動産賃貸業等であります。

    6.国内ユニクロ事業に含まれるEコマース売上高

      前連結会計年度 130,918百万円、当連結会計年度 133,894百万円

 

② 単位当たりの売上状況

摘要

当連結会計年度

(自 2022年9月1日

 至 2023年8月31日)

前期比(%)

売上収益

2,186,343百万円

122.8

1㎡当たり売上収益

売場面積(平均)

2,862,882㎡

103.6

1㎡当たり期間売上収益

763千円

118.5

1人当たり売上収益

従業員数(平均)

89,377人

97.1

1人当たり期間売上収益

24,462千円

126.5

 

 (注)1.国内・海外ユニクロ事業についてのみ記載しております。

2.売上収益は店舗商品売上高であり、国内ユニクロ事業のEコマース事業・FCに対する商品供給高・経営管理料及び補正費売上高は含まれておりません。

3.売場面積(平均)は、直営店売場の昨年度期末面積数と今年度期末面積数を平均算出しております。

4.従業員数(平均)は、準社員、アルバイト社員、委託社員及び受入出向社員を含み、執行役員を除いております。なお、準社員、アルバイト社員は在籍する年間の平均人員により記載しております。

 

③ 仕入実績

商品部門別

当連結会計年度

(自 2022年9月1日

 至 2023年8月31日)

仕入高(百万円)

前期比(%)

構成比(%)

メンズ

185,813

94.7

14.4

ウィメンズ

199,042

107.0

15.4

キッズ・ベビー

31,122

89.5

2.4

グッズ・その他

16,880

110.7

1.3

国内ユニクロ事業合計

432,858

100.1

33.5

海外ユニクロ事業

643,252

115.6

49.7

ユニクロ事業合計

1,076,111

108.8

83.2

ジーユー事業

159,686

119.7

12.3

グローバルブランド事業

57,725

91.4

4.5

合計

1,293,522

109.1

100.0

(注)1.ユニクロ事業とは、「ユニクロ」ブランドのカジュアル衣料品販売事業であります。

   2.ジーユー事業とは、「ジーユー」ブランドのカジュアル衣料品販売事業であります。

   3.グローバルブランド事業は、セオリー事業(「Theory(セオリー)」ブランド等の衣料品販売事業)、プラステ事業(「PLST(プラステ)」ブランド等の衣料品販売事業)、コントワー・デ・コトニエ事業(「COMPTOIR DES COTONNIERS(コントワー・デ・コトニエ)」ブランドの衣料品販売事業)及びプリンセス タム・タム事業(「PRINCESSE TAM.TAM(プリンセス タム・タム)」ブランドの衣料品販売事業)で構成されております。

   4.上記以外に、その他事業(不動産賃貸業等)がありますが、事業の性格上、仕入は発生しません。

 

(3)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討事項

① 重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、IFRSに準拠して作成されております。連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、非金融資産の減損、繰延税金資産の回収可能性の判断等につきましては、過去の実績又は各状況下で合理的と判断される前提に基づき見積りを実施しております。

 採用している重要な会計方針及び見積りについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記」に記載しております。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の分析

 経営成績等の分析については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

(1)業績等の概要」をご参照ください。

 

③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析

Ⅰ 財務戦略の基本的な考え方

 当社グループでは、強固な財務体質を維持しながら、事業活動によりフリー・キャッシュ・フローを最大化し、毎期一定程度の株主還元を維持しつつ、成長投資資金と手許流動性も確保していくことを財務戦略の基本方針としています。

 強固な財務体質の維持に関しては、営業キャッシュ・フローにより投資資金を賄うことを原則としつつ、天候不順や感染症といった不測の事態に耐えうる手許流動性を確保していきます。また、安定的な外部資金調達能力の維持向上に努めていきます。

 

Ⅱ 資金のキャッシュ・フロー及び流動性の状況

 当社グループでは、アパレル小売業としての特性上、運転資金と天候不順などの不測の事態に備えて月商3~5ヶ月分の手許流動性を確保するよう努めています。当連結会計年度の売上収益2兆7,665億円に対し、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は9,032億円と、足もとの手許流動性は適正水準であると考えております。

 

 

Ⅲ 資金需要の主な内容

 当社グループの資金需要は、営業活動に係る資金支出では、仕入、物流費、広告宣伝費、地代家賃(店舗に係る賃貸料など)、人件費などがあります。

 また、投資活動に係る資金支出では、店舗関連投資(新規店舗の出店や既存店舗の改装)のほか、有明プロジェクト推進における物流倉庫投資やIT投資(店舗のセルフレジ、Eコマース、サプライチェーン関連のシステム投資)があります。

 

 

Ⅳ 資金調達

 当社グループ事業の維持拡大のために必要な資金を安定的且つ機動的に確保するため、事業活動によるフリー・キャッシュ・フローの最大化に努めるとともに、内部資金及び外部資金を有効に活用しています。

 強固な財務体質を維持すべく、投資資金は、営業キャッシュ・フローにより賄うことを原則としていますが、資金調達の多様化と資本効率の向上を企図し、過去累計で5,000億円の社債調達も活用しています。引き続き、適時適切な社債調達も検討しながら、海外事業の拡大や各種プロジェクト推進における投資資金として活用して参ります。

 当社グループでは、安定的な外部資金調達能力の維持向上は重要な経営課題と認識しており、スタンダード&プアーズ(S&P)及び日本格付研究所(JCR)から格付を取得しています。本報告書提出時点において、S&Pの格付は「シングルA+(安定的)」、JCRの格付は「ダブルA(ポジティブ)」となっております。また、主要な取引先金融機関とは良好な取引関係を維持しております。

 当連結会計年度は増収増益となりました。経費削減及び在庫消化に努めることにより、追加の外部調達を行うことなく、十分な手許流動性を確保できています。

 今後も外部環境変化を注視しながら、強固な財務体質を維持するとともに、安定的な外部資金調達能力の維持向上に努めていきます。