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最終更新:

E00738 Japan GAAP

売上高

3,665.0億 円

前期

3,584.3億 円

前期比

102.3%


3【事業の内容】

当社グループは、当社、子会社52社および関連会社21社で構成され、新聞、出版、デジタル、映像などの各媒体を通じた情報提供を主な内容とし、さらに各事業に関連する印刷、発送、情報処理その他のサービス等の事業活動を展開しています。

当社グループの事業に係わる位置付けおよびセグメントとの関連は、次のとおりです。なお、事業区分はセグメントと同一です。

[メディア・情報事業]

(新聞関連)

当社が発行する新聞について、印刷・梱包を㈱日経東京製作センター、㈱日経首都圏印刷、㈱日経西日本製作センターが請負い、㈱日経編集制作センターは編集・制作を行っています。日経メディアプロモーション㈱は新聞の販売促進業務を行っています。㈱日本経済社は、当社の新聞の広告代理店業務を行っています。また、NIKKEI AMERICA,INC. 、NIKKEI EUROPE LTD. 、NIKKEI GROUP ASIA PTE. LTD. 、NIKKEI CHINA (HONG KONG)LTD. の海外現地法人は、当社の新聞の海外での販売を行っています。

フィナンシャル・タイムズ・グループはフィナンシャル・タイムズの発行・販売を行っています。フィナンシャル・タイムズ・グループの全ての子会社はFinancial Times Group Limitedに連結されており、当該会社を1社としています。

 

(出版関連)

㈱日経BPおよび㈱日経サイエンスは、書籍・雑誌等の発行および販売を行っています。

 

(デジタル関連)

㈱QUICKは、オンラインによる各種市況および経済情報を提供しています。㈱日経統合システムは、当社および㈱QUICKのコンピューターセンターのシステムを管理、運用しています。日経メディアマーケティング㈱は当社の各種電子メディアサービスの販売を行っています。㈱日経リサーチは、市場調査等を当社から請負っています。㈱格付投資情報センターは、公社債・CPの格付を行っています。

 

(放送関連)

㈱テレビ東京および㈱BSテレビ東京は、テレビ放送事業を行っています。㈱日経映像は、テレビ番組などの制作を行っています。

 

[その他の事業]

㈱日経プラザ&サービスは、当社が所有する不動産の管理を行っています。

 

事業の系統図は次のとおりです。                    (2023年12月31日現在)

 

※画像省略しています。

 

24/03/29

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等に関する分析・検討内容は次のとおりです。

(1) 経営成績の状況の概要

 当連結会計年度における日本経済は、新型コロナウイルス禍から社会経済活動が正常化し、一部に足踏みは見られるものの、個人消費の持ち直しやインバウンド需要の回復など景気が緩やかに回復する動きが見られました。一方、物価上昇や中東地域などの国際情勢、円安傾向により先行きは不透明な状況が続きました。

メディアの経営環境は、デジタル技術の急速な進化によって大きく変化しています。ソーシャルメディアやニュースサイトなどから情報を得る世代が増えている一方で、新聞の総発行部数の減少が続き、加えて新聞製作にかかる原材料価格の高騰などのコスト増要因が経営に影響を与えています。

このような状況の下、当社グループは読者や顧客の期待に応え、信頼に足る情報やコンテンツの提供に努めました。デジタルによって新たな付加価値を生み出し、またグローバルな発信力を高めるために、成長を担うデジタル分野や生産性向上にもつながるデジタルトランスフォーメーション(DX)への積極的な投資を維持し、人材育成にも力を入れました。当社グループの存在意義と使命を定めた「バリュー・パーパス・ミッション」を浸透させ、社員の働きがいの向上に努めました。

また、コスト増に対応し、経費削減や事業再構築に取り組みましたが、日本経済新聞「朝刊・夕刊」の購読料を5年8か月ぶりに改定、朝夕刊セットの月ぎめ購読料を7月より4,900円から5,500円(消費税込み)としました。新たに「朝刊のみ」の料金プランを設けました。

 

 当連結会計年度の業績は、売上高が3,665億2百万円(前期比2.3%増)、営業利益が114億3百万円(前期比37.2%減)、経常利益が161億30百万円(前期比28.2%減)、税金等調整前当期純利益が164億3百万円(前期比22.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益が97億12百万円(前期比18.3%減)となりました。

 

 セグメントごとの業績は次のとおりです。

 

①メディア・情報事業

 当社グループの中核となる新聞関連では、「質の高い報道とサービスで読者・顧客の判断を助け世界で最も公正で信頼されるメディアになる」ことをミッションとし、デジタルを活用し視覚的に訴求する情報コンテンツなどの提供に注力しました。連載企画「Next World 分断の先に」では、分断の試練に直面するグローバリゼーションを問い直し、世界情勢の先行きを考える報道を行いました。「日銀、金利操作を柔軟運用 上限0.5%超え容認案」、「日本製鉄、USスチールを買収」、調査報道「中国に狙われた工作機械」の特報は、国内外メディアも追随し大きな反響を集めました。

新しいデジタル媒体として2022年秋に創刊した「NIKKEI Prime」は、3月に「NIKKEI FT the World」を4番目の媒体として新たに加え、フィナンシャル・タイムズ(FT)の厳選記事を日本語で、との読者ニーズに応えました。11月には若い世代向けに新メディア「Minutes by NIKKEI」の提供を始めました。

 日経電子版の12月の有料会員数は90万で、日経産業新聞、日経MJ、日経ヴェリタスの紙面ビューアー契約数、人事ウオッチ、NIKKEI Financial、NIKKEI Primeの契約数を合算したデジタル購読数は101万と、日本の有料ニュース媒体で初の100万超えとなり、世界の新聞社の有料ニュース媒体ではFTと合わせて世界3位の規模となりました。

英文媒体のNikkei Asiaは質の高い報道が評価され、アジア出版者協会(SOPA)など4つの国際的な団体から6つの部門で表彰を受けました。

イベント関連では、大型産業展示会の「日経メッセ」を東京・大阪で開催、コロナ前の水準に近い20万人が来場し活況を呈しました。国立新美術館で開催した「テート美術館展」では30万人の来場者を記録しました。

販売収入は、電子版が堅調に推移しましたが、紙媒体は本紙の購読料改定を行ったものの部数減少により減収となり、全体としては減収となりました。12月の本紙朝刊販売部数(ABC部数)に電子版有料会員数を加えた購読数は231万となりました。

広告収入は、金融、情報・コンサルティング、出版などの業種で前年を下回り、全体として減収となりました。

フィナンシャル・タイムズ・グループは、デジタル有料会員数が堅調に推移し、広告収入の好調により増収となりました。

出版関連では、書籍・雑誌販売やIT・医療系などのデジタル広告が減少し、減収となりました。

デジタル関連では、「日経テレコン」がわずかに減収となりましたが、「日経リスク&コンプライアンス」「日経スマートクリップ」「日経NEEDS」は新規契約の獲得等で堅調に推移しました。オンライントレードサービスは減収でしたが、官公庁の統計調査の売上増もあり、全体では増収となりました。

 以上の結果、「メディア・情報事業」の売上高は3,634億11百万円(前期比2.3%増)、営業利益は86億63百万円(前期比43.5%減)となりました。

 

②その他の事業

 賃貸料収入の減少により、全体では減収となりました。

 「その他の事業」の売上高は74億80百万円(前期比2.2%減)、営業利益は27億34百万円(前期比2.7%減)となりました。

 

(2) 財政状態の状況の概要

 総資産は、前連結会計年度末と比較して2.6%増の6,291億93百万円となりました。これはソフトウエアなど無形固定資産の増加が主な要因です。負債合計は、退職給付に係る負債の減少などで前連結会計年度末比4.7%減の2,666億98百万円となりました。純資産額は、前連結会計年度末8.8%増の3,624億94百万円となりました。これは、利益剰余金の増加や為替換算調整勘定の変動などの影響によるものです。この結果、当連結会計年度末の1株当たり純資産額は前連結会計年度末の12,232円51銭に対し、13,261円60銭となりました。

 

(3) キャッシュ・フローの状況の概要

 当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ59億72百万円(5.9%)減少し、960億21百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における営業活動により得られた資金は264億40百万円であり、前連結会計年度に比べ146億88百万円(35.7%)減少しています。これは、税金等調整前当期純利益が減少したことなどによるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における投資活動の結果使用した資金は209億59百万円であり、前連結会計年度に比べ43億47百万円(17.2%)減少しています。これは、定期預金の払戻による収入が増加したことなどによるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における財務活動の結果使用した資金は129億91百万円であり、前連結会計年度に比べ23億7百万円(15.1%)減少しています。これは、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出が減少したことなどによるものです。

 

(4) 生産、受注及び販売の実績

販売実績

当社グループの生産、販売品目は広範囲かつ多種多様であり、また受注生産形態をとらないものが多いため、セグメントごとに生産規模および受注規模を金額あるいは数量で示すことはしていません。

このため販売の状況についてのみ「(1) 経営成績の状況の概要」における各セグメント業績に関連付けて示しています。

 

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

メディア・情報事業

362,989

102.3

その他の事業

3,513

96.1

合計

366,502

102.3

(注)1.主要な販売先に総販売実績の100分の10を超える相手先はありません。

2.セグメント間の取引については相殺消去しています。

(5)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。

①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績の状況の概要及

び(2) 財政状態の状況の概要」に記載されています。

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (3) キャッシュ・フローの状況の概要」に記載されています。

 当社グループの事業活動における運転資金需要のうち主なものは、人件費、材料費、販売費等の営業費用です。投資を目的とした資金需要は、設備投資や事業会社への出資等によるものです。

 資金の源泉については、主として営業キャッシュ・フローを源泉とした自己資本に加え、金融機関からの借入れによって安定的に確保することを基本としています。

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は960億21百万円となっており、現在必要とされる資金水準を十分に満たす流動性を保持していると考えています。

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されています。連結財務諸表を作成する際には、当連結会計年度末日時点の資産・負債及び当連結会計年度の収益・費用を認識・測定するため、合理的な見積り及び仮定を使用する必要があります。

 当社グループが採用している会計方針のうち重要なものについては、「5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4.会計方針に関する事項」に記載しています。当社グループが用いた会計上の見積りのうち重要なものについては、「5 経理の状況1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しています。