日本アルコール販売株式会社

卸売業化学品

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最終更新:

E02674 Japan GAAP

売上高

624.3億 円

前期

646.3億 円

前期比

96.6%


 

3 【事業の内容】

当社、連結子会社5社及び持分法適用非連結子会社1社は、当社を中核とする日本アルコール産業グループ(以下、「当社グループ」という。)を形成し、次のような4部門に関連する事業を行っております。

なお、次の4部門は「第一部 企業情報 第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。

① アルコール・工業薬品部門

当部門においては、工業用アルコールの輸入・製造・販売、混合溶剤等の製造・販売及び工業薬品の販売を行っております。

工業用アルコールとはアルコール事業法に定められているアルコールをいい、主に化学工業及び飲食料品工業等の原料用として使用されるものであります。

混合溶剤等とは、工業用アルコールを主剤として他の工業薬品を混合した溶剤(製品名:ソルミックス、エキネン等)及び回収、精製アルコールを主剤とした溶剤油(製品名:ネオコール)であります。

(注) ここでいう製造とは反応、蒸留、精製、混合、攪拌等の加工工程をいいます。 

「主な関係会社」

(製造・販売) 当社

       日本アルコール産業㈱(連結子会社)

              日本合成アルコール㈱(連結子会社)

(販売)    信和アルコール産業㈱(連結子会社)

(輸入・販売) 日伯エタノール㈱(持分法適用非連結子会社)

② 食品添加剤部門

当部門においては、エタノール系食品添加物の製造・販売を行っております。(製品名:エスミール等)

(注) ここでいう製造とは精製、混合、攪拌等の加工工程をいいます。

「主な関係会社」

信和アルコール産業㈱(連結子会社)

主原料である工業用アルコールは当社から仕入れております。

③ 不動産賃貸・倉庫部門

当部門においては、工業薬品等の備蓄用タンクによる保管業務や事業用ビル・駐車場等の不動産賃貸事業等を行っております。

「主な関係会社」

当社
 日本アルコール産業㈱(連結子会社)

④ 輸送部門

当部門においては、主にアルコール・工業薬品部門、食品添加剤部門に関連する当社グループ内の物流を中心とした輸送業務及び構内作業業務を行っております。

また、一部当社グループ外部への輸送業務を展開しております。

「主な関係会社」

日本アルコール物流㈱(連結子会社)

アルコール海運倉庫㈱(連結子会社)

 

 

「事業系統図」

以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。

         日本アルコール産業グループ系統図

 

※画像省略しています。

 

24/06/28

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は以下のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度における我が国経済は、ウクライナでの戦争によるエネルギー・商品価格の高騰、海外景気の回復の遅れ等が引き続き懸念材料となっているものの、新型コロナウイルス感染症の影響を概ね脱して社会・経済活動の正常化が進み、改善しつつあります。また、当連結会計年度における工業用アルコールの市場動向については、消毒剤向けのアルコール需要が落ち着きを示すとともに、合成アルコールの輸入品が増加する等、全体として競争が厳しさを増しています。

このような状況の下、当社グループは、i) 発酵・合成を問わず工業用アルコールの安定供給の要の役割の遂行、ii) 混合溶剤等における新商品への対応等を通じた収益力の強化、iii) 分析機器点検業務の標準化、iv) 人材力の強化及び働きやすい職場環境の整備などを経営基本方針として事業に取り組み、経営基盤の強化に努めました。

当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

a. 財政状態

当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ4,869,225千円増加し、89,688,431千円となりました。当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ630,461千円増加し、17,388,054千円となりました。当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ4,238,763千円増加し、72,300,377千円となりました。  

b.  経営成績

当連結会計年度の経営成績は、売上高は、62,428,614千円 (前年同期比3.4%減) 、営業利益は、5,906,246千円 (前年同期比9.8%増) 、経常利益は、6,246,400千円 (前年同期比22.7%増) 、親会社株主に帰属する当期純利益は、4,072,991千円 (前年同期比16.0%増) となりました。

各セグメントの業績は、以下のとおりであります。また、売上高については、セグメント間取引を相殺消去しております。

 

(a) アルコール・工業薬品部門

当部門においては、売上数量は減少したものの、合成アルコールの原料価格の高騰が前期に比べ落ち着いてきたことから、当連結会計年度の売上高は、58,241,413千円 (前年同期比3.5%減)、営業利益は、5,378,768千円 (前年同期比17.0%増) となりました。

(b) 食品添加剤部門

当部門においても、売上数量は減少しましたが、当連結会計年度の売上高は、3,884,002千円 (前年同期比2.1%減)、営業利益は、228,795千円 (前年同期比2.5%増) となりました。

(c) 不動産賃貸・倉庫部門

当部門においては、当連結会計年度の売上高は、159,628千円 (前年同期比0.2%増) 、営業利益は、252,569千円 (前年同期比3.0%減) となりました。

(d) 輸送部門

当部門においては、輸送数量の減少により、当連結会計年度の売上高は、143,570千円 (前年同期比7.0%減)、営業利益は、115,762千円 (前年同期比47.5%減) となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物の期末残高は19,599,579千円となり、前連結会計年度末に比べ1,506,666千円の減少となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、936,765千円となり、前年同期の△3,750,731千円に比べ4,687,497千円の増加となりました。この主な要因は、前期に売掛債権が増加したため「売上債権の増減額」が前年同期に比べ2,692,354千円、前期に棚卸資産が大幅に増加したため「棚卸資産の増減額」が前年同期に比べ3,931,726千円、それぞれ増加した一方で、前期に未払消費税等が増加したため「未払消費税等の増減額」が前年同期に比べ533,450千円、当期に未収消費税等が増加したため「未収消費税等の増減額」が前年同期に比べ408,855千円、それぞれ減少し、また、法人税等の支払額が前年同期に比べ1,088,150千円増加したことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、△3,762,202千円となり、前年同期の△2,053,800千円に比べ1,708,402千円の減少となりました。この主な要因は、前期において、投資有価証券の売却による収入が2,895,500千円あったこと及び、固定資産の取得による支出が前年同期に比べ1,103,430千円減少したことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、1,202,911千円となり、前年同期の1,070,034千円に比べ132,876千円の増加となりました。この主な要因は、短期借入れによる収入が前年同期に比べ8,055,607千円増加した一方で、短期借入金の返済による支出が前年同期に比べ7,908,435千円増加し、また、配当金の支払額が19,095千円増加したことによるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の状況

a. 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(千円)

前年同期比(%)

アルコール・工業薬品部門

46,971,720

98.8

食品添加剤部門

3,031,597

100.2

合計

50,003,318

98.9

 

 

 

b. 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

売上高(千円)

前年同期比(%)

アルコール・工業薬品部門

58,241,413

96.5

食品添加剤部門

3,884,002

97.9

不動産賃貸・倉庫部門

159,628

100.2

輸送部門

143,570

93.0

合計

62,428,614

96.6

 

(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。

 

① 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、投資、繰延税金資産、退職給付に係る負債等について、見積りに基づいて計上しております。これらの見積りの前提となる仮定については、過去の実績及び経営計画等に基づく将来の見通しを勘案し、合理的に判断しておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は、実際の結果と異なる場合があります。

なお、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものはありません。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a. 財政状態の分析

(資産の部)

当連結会計年度末における資産の額は、89,688,431千円となり、前連結会計年度末に比べ4,869,225千円の増加となりました。この主な要因は、機械装置及び運搬具が8,355,112千円、棚卸資産が1,481,722千円、建物及び構築物が777,840千円、それぞれ増加し、建設仮勘定が4,565,698千円、現金及び預金が1,506,666千円、それぞれ減少したことによるものであります。

(負債の部)

当連結会計年度末における負債の額は、17,388,054千円となり、前連結会計年度末に比べ630,461千円の増加となりました。この主な要因は、支払手形及び買掛金が2,758,065千円減少した一方で、未払金が1,906,312千円、短期借入金が1,348,543千円、未払法人税等が185,322千円、それぞれ増加したことによるものであります。

(純資産の部)

当連結会計年度末における純資産の額は、72,300,377千円となり、前連結会計年度末に比べ4,238,763千円の増加となりました。この要因は、利益剰余金が3,946,991千円、その他有価証券評価差額金が107,321千円、非支配株主持分が184,450千円、それぞれ増加したことによるものであります。

 

b. 経営成績の分析

(売上高)

当連結会計年度における売上高は、62,428,614千円 (前年同期比3.4%減) となりました。セグメント別の売上高は、「 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 」に記載しております。

(営業利益)

当連結会計年度における営業利益は、5,906,246千円 (前年同期比9.8%増) となりました。営業利益率は、前連結会計年度に比べ1.1ポイント増加し、9.5%となりました。これは主に、合成アルコールの原料価格の高騰が前期に比べ落ち着いてきたことによるものであります。

 

c. キャッシュ・フローの分析

キャッシュ・フローの分析については、「 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況 」に記載しております。

当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、以下のとおりであります。

 

当社グループの運転資金需要の主なものは、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。これらのうち、とくに原料価格の高騰等により増加した資金需要については、その一部を銀行借入れにより賄っております。投資を目的とした資金需要は、設備投資によるものであります。とりわけ、「中期5カ年ビジョン」及び「3カ年計画」(令和4年度~6年度)においては、大規模な設備投資等を行うこととしています。これらの資金需要については、当面、当社グループの営業活動によるキャッシュ・フローを基礎とし、CMS(キャッシュ・マネジメント・システム)の活用などにより、すべて自己資金で賄うことを基本としております。

なお、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、19,599,579千円となり、さらに、当社は国内金融機関から相対取引による当座貸越枠を有し、充分な資金流動性を確保しております。