E02814 Japan GAAP
前期
5,840.0億 円
前期比
104.0%
当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社(日本酒類販売株式会社)、子会社19社及び関連会社2社で構成されており、酒類・食品等の販売(酒類の一部については製造・製造受託)を主たる業務としております。
当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置づけは次のとおりであります。
なお、次の3部門は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。
(1)酒類・食品等
酒類・食品等販売・・・・・・・酒類・食品・空容器の卸売業を当社が行っているほか、国内では子会社㈱水戸日酒販が茨城県内、㈱山陰日酒販が島根県及び鳥取県内、広島中央酒販㈱が広島県内、青森県酒類販売㈱が青森県内、㈱長崎日酒販が長崎県内、㈱弘中酒販が山口県内、大分県酒類卸㈱が大分県内、関連会社の北海道酒類販売㈱が北海道内を中心に営業を行っております。また、その他子会社5社及びその他持分法適用関連会社1社も営業を行っております。海外では、子会社プロトレーダー㈱及びエルドラゴン㈱がベトナム社会主義共和国ホーチミン市にて営業を行っております。
子会社㈱宝永エコナが空容器の卸売業及び輸送用プラスチックコンテナーの賃貸を行っております。
酒類製造・・・・・・・・・・・子会社八重寿銘醸㈱が酒類の製造を行い、当社が商品を一手販売しております。子会社㈱NEWSは果実酒の買入、製造受託を行い、当社が製品を一手販売しております。
(2)不動産・・・・・・・・・・・・当社及び子会社大分県酒類卸㈱、その他子会社2社が不動産賃貸業を行っているほか、子会社㈱宝永エコナが不動産仲介業等を行っております。
(3)その他
保険代理・・・・・・・・・・・子会社㈱宝永エコナが損害保険会社の代理業を行っております。
情報処理業務受託・・・・・・・当社が情報処理業務の受託を行っております。
売電・・・・・・・・・・・・・当社及び子会社㈱宝永エコナが売電事業を行っております。
物流業務受託・・・・・・・・・子会社エヌリンクロジスティクス㈱が物流倉庫内作業及び配送の業務受託を行っております。
[事業の関連図](不動産、その他 を除く。)は次のとおりであります。
※画像省略しています。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は前連結会計年度末に比べ3,552百万円減少し、208,013百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は前連結会計年度末に比べ7,974百万円減少し、133,182百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は前連結会計年度末に比べ4,421百万円増加し、74,831百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高607,529百万円(前連結会計年度比4.0%増)、営業利益5,027百万円(同6.8%増)、経常利益6,496百万円(同16.7%増)、税金等調整前当期純利益6,489百万円(同19.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は4,786百万円(同28.0%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
・酒類・食品等
当事業につきましては、売上高は606,157百万円(同4.0%増)、営業利益は4,124百万円(同1.5%増)となりました。
・不動産
当事業につきましては、売上高は1,299百万円(同21.4%増)、営業利益は958百万円(同36.7%増)となりました。
・その他
当事業につきましては、売上高は72百万円(同2.0%増)、営業利益は23百万円(同6.3%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、売上債権の減少988百万円がありましたが、仕入債務の減少7,119百万円、定期預金の預入による支出6,600百万円があったことなどから、前連結会計年度末に比べ15,895百万円減少し、当連結会計年度末には28,828百万円(同35.5%減)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は7,350百万円(前連結会計年度は18,556百万円の獲得)となりました。これは主に売上債権の減少988百万円がありましたが、仕入債務の減少7,119百万円、棚卸資産の増加3,611百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は8,028百万円(同171.7%増)となりました。これは主に定期預金の預入による支出6,600百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は516百万円(同36.5%増)となりました。これは主に配当金の支払490百万円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
生産高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
酒類・食品等 |
572 |
105.9 |
(注)金額は販売価格によっております。
b.商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
仕入高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
酒類・食品等 |
581,187 |
104.8 |
c.受注実績
当社グループ(当社及び連結子会社)は見込生産を行っているため、該当事項はありません。
d.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
販売高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
酒類・食品等 |
606,157 |
104.0 |
|
不動産 |
1,299 |
121.4 |
|
その他 |
72 |
102.0 |
|
合計 |
607,529 |
104.0 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識・分析及び検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識・分析及び検討内容
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善やマイナス金利政策の終了、株価の史上最高値更新など、幅広い分野で緩やかな回復基調が見られました。一方、食料品価格をはじめとした物価の継続的上昇に伴う実質賃金の低下や米国における政権交代、地政学的リスクの長期化により、景気の先行きは不透明な状況で推移しました。
酒類・食品流通業界においては、都市部を中心とした業務用市場の活況やインバウンド需要の増加がみられましたが、生活様式の多様化や飲酒スタイルの変容、物価上昇による節約志向の高まりもみられました。また、「メーカー各社の価格改定」や「物流2024年問題」への的確な対応が求められる一年となりました。
当社グループは、このような状況のなか、「お酒と食でつながりを『価値』に変える会社」を経営ビジョンとして掲げ、「第一次中期経営計画」の最終年度を迎えました。基盤づくりの3年間の締めくくりとして、「コア事業である酒類・食品の卸売事業をあらためて磨き上げる」「新たな価値創造にチャレンジする」など、グループを挙げて取り組みました。
「コア事業である酒類・食品の卸売事業をあらためて磨き上げる」取り組みとしては、当期においても各業態への新規開拓・深耕に注力するとともに、首都圏エリアを中心に、業務用酒販店様からの料飲店様向け代理配送業務の受託を推進したほか、近畿圏他エリアにおいても、業務用酒販店様との取り組み強化に努めました。
当社主催の商品展示会においては、当期より全国規模の「総合展示会」として開催し、メーカー様を全国各地のお得意先様にご紹介する機会を提供するなど、「酒の日酒販」としての評価をいただくことができました。
営業本部マーケティング部では、営業本部と商流部署が一体となった商談スタイルを継続し、エージェント商品の販促活動においては、消費者へのアプローチ方法として、SNSの活用にも取り組みました。
物流機能については、①「庫内生産性管理システム」の活用による庫内業務の生産性向上、②納品回数・配送ロットの適正化や納品要件の整理による配送車両台数のコントロール、③同業他社との共同物流の強化、業務用酒販店様からの料飲店様向け代理配送業務の受託推進、④メーカー様の事前出荷情報を活用した入荷受付予約システムおよび入荷検品レスシステムによる入荷時待機時間削減などの取り組みを通じて、「物流2024年問題」へ対応し、当社グループ全体のみならず、製配販での共通した認識の下、サプライチェーン全体の効率化・安定化に取り組みました。
「新たな価値創造へのチャレンジ」としては、前期末より代理店として取り扱いを開始いたしました台湾産プレミアムウイスキー「カバラン」においては、業務用・組織量販を通じて高い評価を得ることができ、今後も販路拡大に努めてまいります。
海外事業の取り組みとしては、2024年11月にベトナム社会主義共和国のホーチミン市に拠点を置く卸売企業「プロトレーダー株式会社(Protrader Joint Stock Company)」および「エルドラゴン株式会社(Eldragon Joint Stock Company)」の発行済株式を各75%取得しました。この株式取得は当社グループとして初めての海外法人を対象としたものであり、両社は当社の連結子会社となりました。
当社グループは、輸出事業の拡大を目指しており、成長著しいベトナム市場において、現地の有力なディストリビューターである両社のノウハウを活用し、日本産酒類・食品の輸出先拠点として当社グループの海外事業拡大に繋げてまいります。
開業3年目を迎えた「ShopCafe&Bar TASU+(タスプラス)」では、「日本酒復権」に注力し、各地の蔵元様とのイベント開催により、造り手と消費者が直接触れ合う場を提供するなど、日本酒に関心が薄かった層への情報発信の場として展開しております。また、「第6回世界唎酒師コンクール」(NPO法人日本酒サービス研究会、SSIインターナショナル 共催)のファイナル会場として活用されるなど、日本酒愛飲家への認知度も向上しております。
日本の「伝統的酒造り」がユネスコの無形文化遺産に登録され、日本酒をはじめとする和酒に関心が高まるなか、当社は、日本酒の魅力を伝えたいメーカー様、小売店様および卸売事業者各社が共同で設立した任意団体「日本酒需要創造会議」に事務局として参画し、業務用市場を中心とした需要喚起策として、日本酒を炭酸水で割った「日本酒ハイボール(酒ハイ)」の普及に努めました。
また、2024年12月には、物流事業者との共同出資により「エヌリンクロジスティクス株式会社」を設立いたしました。同社は、物流事業者と当社が有する豊富なリソースとノウハウを活用した酒類食品物流業務の標準化・効率化を目指し、サプライチェーン機能の強化と荷主様との連携を深め、物流機能のさらなる向上に努めてまいります。
中期経営計画を推進する社内体制の整備としては、信頼される卸として、お得意先様、お取引先様のご期待に一層お応えするため、当期より従来の情報物流本部に受発注センターを取り込み、「SCM統括本部」としました。同本部では、入荷、在庫管理、出荷までを一元的に管理し、酒類・食品の営業力に加え、サプライチェーン機能のさらなる強化に取り組みました。
また、当社グループのパーパスである「豊かで安全な食生活の提供を通じて人々の幸福実現に貢献する」ため、持続可能な社会の実現に向けて、「サステナビリティ経営」を推進する体制・制度を整備しました。人的資本への取り組みとしては、評価制度の刷新により、労働市場・労働環境や社会情勢の変化に対応し、積極的なチャレンジができる体制にしました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態の状況に関する認識・分析及び検討内容
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は154,742百万円(前連結会計年度末は160,954百万円)となり、6,211百万円減少しました。現金及び預金が減少(45,552百万円から35,659百万円へ9,893百万円減)、受取手形及び売掛金が減少(85,932百万円から84,876百万円へ1,055百万円減)したことが大きく影響しております。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は53,271百万円(前連結会計年度末は50,612百万円)となり、2,658百万円増加しました。投資有価証券が増加(13,005百万円から13,980百万円へ975百万円増)したことが大きく影響しております。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は125,928百万円(前連結会計年度末は133,784百万円)となり、7,855百万円減少しました。支払手形及び買掛金が減少(116,641百万円から109,526百万円へ7,114百万円減)したことが大きく影響しております。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は7,253百万円(前連結会計年度末は7,371百万円)となり、118百万円減少しました。退職給付に係る負債が減少(2,753百万円から2,622百万円へ131百万円減)したことが大きく影響しております。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は74,831百万円(前連結会計年度末は70,410百万円)となり、4,421百万円増加しました。利益剰余金が増加(57,021百万円から61,318百万円へ4,296百万円増)したことが大きく影響しております。
b.経営成績の状況に関する認識・分析及び検討内容
当連結会計年度の売上高は、各業態への新規・深耕の取り組みや商品単価の上昇により607,529百万円(前連結会計年度比4.0%増)となりました。
一方利益面では、商品売上高の増加に伴い売上総利益が増加し、物流効率化をはじめとした収益管理に取り組んだ結果、経常利益は6,496百万円(同16.7%増)、税金等調整前当期純利益は6,489百万円(同19.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は4,786百万円(同28.0%増)となりました。
c.セグメントごとの経営成績の状況に関する認識・分析及び検討内容
・酒類・食品等
当事業の商品の販売状況は、日本酒は、消費量の漸減傾向が続いていることもあり、前期実績を確保できませんでした。蔵元12社による当社企画の「倶楽部・蔵」では、従来からの旬の酒企画に加え、新たに日本酒の多様性と乾杯の創造をテーマとした「乾杯ラベル」シリーズを通年商品として企画しました。また、「八重寿」では、「白神山地の四季」シリーズ3アイテムを数量限定で販売しました。
焼酎乙類は、前々期に実施された主要銘柄の価格改定が販売動向に影響を与えていることや、原料芋の基腐病による出荷規制は概ね解除されたものの、芋焼酎において一部商品の休売や需要の回復が緩やかなこともあり、前期実績を確保できませんでした。当社オリジナル企画として、樽熟成の長期貯蔵本格焼酎「CRAFT CASK」3アイテムを新たに数量限定で販売し、前期に引き続きお客様から高い評価をいただきました。
焼酎甲類は、当期に実施された主要銘柄の価格改定や主たる飲酒世代の高齢化により、前期実績を確保できませんでした。
洋酒については、前期に実施された国産ウイスキー主要銘柄の価格改定はありましたが、依然としてウイスキー人気が継続していることなどにより、洋酒全体において前期実績を確保いたしました。
ビール類については、業務用市場の拡大や2025年4月に実施されたビール大手4社の価格改定の駆け込み需要もあり、前期実績を上回りました。特にビールは、2023年10月の酒税法改正により、その他ビール類との価格差が縮小したこともあり、前期実績を大幅に上回りました。
食品については、各企業への販売施策や季節要因が奏功したほか、割り材需要の拡大、嗜好の多様化によりノンアルコール商品も広がりをみせ、飲料水、加工食品ともに前期実績を上回ることができました。また、業務用・外食産業向け商材としての冷凍・冷蔵食品の取り扱いも実績に寄与しております。
これらの結果、当事業の売上高は、606,157百万円(同4.0%増)となりました。
・不動産
当事業につきましては、賃貸用オフィス等の売上増加により、売上高は1,299百万円(同21.4%増)となりました。
・その他
当事業につきましては、主に保険代理業の売上高は19百万円(同7.8%増)、情報処理業務受託の売上高は11百万円(同7.1%減)、売電事業の売上高は31百万円(同0.2%減)となり、全体で72百万円(同2.0%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金の活用及び金融機関からの借入により資金調達を行っております。
当社グループの運転資金需要の主なものは、商品の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、設備資金需要の主なものは、建物やソフトウエア等固定資産購入によるものであります。
なお、当連結会計年度末における借入金、リース債務及び預り保証金を含む有利子負債の残高は9,917百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は28,828百万円となっております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき会計上の見積りを行っております。なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。