日本酒類販売株式会社

卸売業飲料

売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E02814 Japan GAAP


3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当中間連結会計期間における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

①財政状態及び経営成績の状況

a.財政状態

当中間連結会計期間末の資産合計は前連結会計年度末に比べ26,877百万円増加し、213,334百万円となりました。

当中間連結会計期間末の負債合計は前連結会計年度末に比べ25,043百万円増加し、145,735百万円となりました。

当中間連結会計期間末の純資産合計は前連結会計年度末に比べ1,834百万円増加し、67,598百万円となりました。

 

b.経営成績

当中間連結会計期間の経営成績は、売上高292,809百万円(前年同期比6.3%増)、営業利益1,926百万円(同232.6%増)、経常利益2,423百万円(同138.6%増)、税金等調整前中間純利益2,418百万円(同90.5%増)、親会社株主に帰属する中間純利益は1,693百万円(同98.1%増)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

・酒類・食品等

当事業につきましては、売上高は292,263百万円(同6.3%増)、営業利益は1,677百万円(同345.9%増)となりました。

・不動産

当事業につきましては、売上高は508百万円(同24.4%増)、営業利益は277百万円(同21.4%増)となりました。

・その他

当事業につきましては、売上高は37百万円(同6.0%減)、営業利益は10百万円(同20.6%減)となりました。

 

 

②キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、売上債権の増加15,991百万円がありましたが、仕入債務の増加24,191百万円、取引保証金の減少6,854百万円があったことなどから、前連結会計年度末に比べ11,876百万円増加し、当中間連結会計期間末には41,377百万円(同40.3%増)となりました。

当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果獲得した資金は14,630百万円(前中間連結会計期間は2,410百万円の使用)となりました。これは主に売上債権の増加15,991百万円、未収入金の増加1,983百万円がありましたが、仕入債務の増加24,191百万円、取引保証金の減少6,854百万円によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は2,407百万円(同63.4%増)となりました。これは主に投資有価証券の取得による支出2,243百万円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は346百万円(同13.5%増)となりました。これは主に配当金の支払350百万円によるものであります。

 

③生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当中間連結会計期間の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(百万円)

前年同期比(%)

酒類・食品等

289

72.8

(注)金額は販売価格によっております。

b.商品仕入実績

当中間連結会計期間の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

仕入高(百万円)

前年同期比(%)

酒類・食品等

279,847

105.1

 

c.受注実績

当社グループ(当社及び連結子会社)は見込生産を行っているため、該当事項はありません。

d.販売実績

当中間連結会計期間の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比(%)

酒類・食品等

292,263

106.3

不動産

508

124.4

その他

37

94.0

合計

292,809

106.3

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識・分析及び検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間末現在において判断したものであります。

 

①当中間連結会計期間の経営成績等の状況に関する認識・分析及び検討内容

当中間連結会計期間におけるわが国経済は、5月に新型コロナウイルスの感染法上の位置づけが5類へ引き下げられたことにより、社会経済活動の正常化と本格的なインバウンド需要の回復など明るい兆しもありますが、円安基調や原燃料価格の高止まりによる物価上昇、人手不足などのコスト増加要因の収束は見られず、厳しい事業環境が続いております。

また、当社グループ(当社及び連結子会社)の中核事業である酒類・食品卸売業界におきましては、コロナ禍からの正常化により、料飲店や外食需要、各種イベント需要の回復も顕著ではありますが、ここ数年間において飲食シーンが変容していることなど、マーケットニーズを的確に把握していく必要があります。また、酒類・食品メーカー各社の商品価格の改定や物流における「2024年問題」への対応による物流コストの増加も見込まれることなど、依然卸売業として適正な利益を確保していくことが厳しい状況にあります。

当社グループの中核である当社は、2年目となる「第1次中期経営計画(Challenge to Change 2024)」において、来期までの3年間を基盤づくりの期間としており、引き続き「コア事業である酒類・食品の卸売事業をあらためて磨き上げる」、「新たな価値創造にチャレンジする」を掲げ、全社を挙げて取り組んでおります。

この結果、当中間連結会計期間の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

a.財政状態の状況に関する認識・分析及び検討内容

(流動資産)

当中間連結会計期間末における流動資産の残高は165,252百万円(前連結会計年度末は134,334百万円)となり、30,917百万円増加しました。現金及び預金の増加(30,347百万円から42,205百万円へ11,857百万円増)、受取手形及び売掛金の増加(74,845百万円から90,856百万円へ16,010百万円増)が大きく影響しております。

(固定資産)

当中間連結会計期間末における固定資産の残高は48,082百万円(前連結会計年度末は52,122百万円)となり、4,039百万円減少しました。差入保証金が減少(20,184百万円から13,330百万円へ6,854百万円減)したことが大きく影響しております。

(流動負債)

当中間連結会計期間末における流動負債の残高は139,680百万円(前連結会計年度末は114,903百万円)となり、24,777百万円増加しました。支払手形及び買掛金が増加(99,471百万円から123,662百万円へ24,191百万円増)したことが大きく影響しております。

(固定負債)

当中間連結会計期間末における固定負債の残高は6,054百万円(前連結会計年度末は5,788百万円)となり、266百万円増加しました。

(純資産)

当中間連結会計期間末における純資産の残高は67,598百万円(前連結会計年度末は65,764百万円)となり、1,834百万円増加しました。利益剰余金が増加(53,633百万円から54,976百万円へ1,343百万円増)したことが大きく影響しております。

 

b.経営成績の状況に関する認識・分析及び検討内容

当中間連結会計期間の売上高は、292,809百万円(前年同期比6.3%増)となりました。

一方利益面では、売上高の増加に伴い売上総利益も増加しており、経常利益は2,423百万円(同138.6%増)となり、税金等調整前中間純利益は2,418百万円(同90.5%増)、親会社株主に帰属する中間純利益は1,693百万円(同98.1%増)となりました。

 

 

c.セグメントごとの経営成績の状況に関する認識・分析及び検討内容

・酒類・食品等

当事業における商品の販売状況は、経済社会活動の正常化による、料飲店や外食需要、各種イベント需要の回復や、今年の夏が記録的な猛暑となったことが各商品群に影響を与えております。

和酒は、清酒においては、業務用市場の回復などにより、前年実績を上回りましたが、連続式蒸留焼酎(甲類)は、一部帳合変更の影響を受け、単式蒸留焼酎(乙類)では、前年に主力メーカー製品の価格改定が実施され、駆け込み需要が発生したことにより、いずれも前年実績を下回った結果、和酒全体として前年実績を下回りました。

洋酒については、ウイスキー、ワイン、RTD、スピリッツ、リキュール、いずれの商品群においても前年実績を上回りましたが、特に、ウイスキーにおいては、昨今のジャパニーズウイスキー需要の高まりもあり、一部商品では計画出荷も行われましたが、前年実績を大幅に上回りました。

ビール類については、ビールは、前年に実施されたメーカー各社における値上げ前の駆け込み需要からの反動もありましたが、業務用市場の大幅な回復により前年実績を上回り、また、発泡酒は健康志向による機能性商品が堅調に推移、新ジャンルについては、本年10月の酒税改正前の駆け込み需要もあり、前年実績を上回り、ビール類全体としても前年実績を上回りました。

食品については、今年の夏が記録的な猛暑となったことで、特に飲料水が大幅に前年実績を上回り、また、加工食品では業務用市場の回復がみられ、食品全体としても前年実績を大幅に上回りました。

これらの結果、当事業の売上高は、292,263百万円(同6.3%増)となりました。

・不動産

当事業につきましては、賃貸用オフィス契約の売上増加により、売上高は508百万円(同24.4%増)となりました。

・その他

当事業につきましては、主に保険代理業の売上高は7百万円(同0.6%増)、情報処理業務受託の売上高は6百万円(同37.6%減)、売電事業の売上高は23百万円(同6.1%増)となり、全体で37百万円(同6.0%減)となりました。

 

d.キャッシュ・フローの状況に関する認識・分析及び検討内容

当中間連結会計期間のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

②資本の財源及び資金の流動性

当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金の活用及び金融機関からの借入により資金調達を行っております。

当社グループの運転資金需要の主なものは、商品の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、設備資金需要の主なものは、建物やソフトウエア等固定資産購入によるものであります。

なお、当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は41,377百万円となっております。

 

(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前連結会計年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。