伊豆箱根鉄道株式会社

陸運業鉄道

売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率

ニュース

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最終更新:

E04095 Japan GAAP

売上高

84.1億 円

前期

70.0億 円

前期比

120.1%


3【事業の内容】

当社の企業集団は、当社(伊豆箱根鉄道株式会社)、親会社2社及び子会社3社で構成され、その営んでいる主要な事業内容は、次のとおりであります。

なお、次の各部門は、セグメントと同一の区分であります。

(1)鉄道部門(2社)……鉄道

事業の内容

会社名

鉄道事業

当社.西武鉄道㈱※2

 

 

(2)バス部門(1社)……バス

事業の内容

会社名

バス事業

伊豆箱根バス㈱※1(A)

 

 

(3)タクシー部門(1社)……タクシー

事業の内容

会社名

タクシー事業

伊豆箱根交通㈱※1(A)

 

 

(4)レジャー・不動産部門(2社)……レジャー・不動産

事業の内容

会社名

自動車道事業

当社

飲食店・物品販売業

当社.伊豆箱根企業㈱※1(B)

不動産賃貸業

当社

広告業

当社

保険代理店事業

当社

(注)※1 連結子会社

※2 関連当事者(西武鉄道㈱は親会社でありますが、事業上の緊密な関係はありません。)

3 上記部門の会社数には、当社が重複して含まれているとともに、関連当事者1社が含まれております。

4 当社は(A)の会社に対し施設の賃貸を行っております。

5 当社は(B)の会社に対し業務の委託を行っております。

6 当社は、2022年12月1日を効力発生日として簡易新設分割により当社の完全子会社である芦ノ湖遊覧船株式会社を設立し、当社の箱根芦ノ湖における船舶事業及び湖尻港における飲食店・物品販売事業を承継させました。なお、芦ノ湖遊覧船株式会社の全株式を2023年3月1日付で富士急行株式会社に譲渡いたしました。

 

 

以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。

 

※画像省略しています。

 

(注)上記図は、当社、連結子会社3社、親会社2社の概要図であります。

 

※画像省略しています。

 

23/06/20

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の概要

①経営成績

当連結会計年度におけるわが国の経済情勢は、新型コロナウイルス感染症による行動制限の緩和から経済活動の正常化が進み、景気の持ち直しが見られました。しかしながら、原材料・エネルギー価格の高騰、円安の影響による物価の上昇など、依然として先行き不透明な状況が続いております。

このような状況のなか、当社グループは、安全・安心を事業の根幹に据えながら、お客さまの生活に寄り添い、地域とともに成長できる企業を目指し、沿線の自治体や企業などとの連携をさらに強化することにより沿線地域への誘客や変容するニーズに対応したサービスの提供に努めるとともに、不要不急のコストを削減するなど経費圧縮を継続することで、利益を追求してまいりました。

しかしながら、お客さまのご利用は回復基調にあるものの、コロナ禍前の水準まで回復していないことに加え、電気料金や燃料価格の高騰による経費の増加が利益を圧迫するなど、依然として厳しい事業環境が続きました。この結果、当連結会計年度の経営成績は、営業収益は84億9,667千円(前期比20.1%増)、営業損失は5億51,906千円(前期営業損失15億54,657千円)、経常損失は3億92,937千円(前期経常損失15億10,739千円)、親会社株主に帰属する当期純損失は、船舶事業の譲渡に伴う減損損失等を特別損失に計上したことなどにより、7億90,033千円(前期親会社株主に帰属する当期純損失26億10,745千円)となりました。

セグメントの業績は、次のとおりであります。

 

[鉄道事業をはじめとした交通事業について(鉄道事業、バス事業、タクシー事業)]

交通事業については、新型コロナウイルス感染症による行動制限の緩和や各種イベントの開催、全国旅行支援による需要の後押しなどにより国内のお客さまのご利用が回復基調にあることに加え、水際対策の緩和により秋以降訪日外国人旅行者が徐々に増加したことから、売上高は前期を上回りました。しかしながら、事業活動に必要不可欠な電力や燃料の価格高騰が利益を圧迫する大きな要因となるなど、依然として厳しい事業環境が続きました。

 

(鉄道)

鉄道事業は、当社グループによるお客さま感謝イベント「いずはこねふれあいフェスタ」を3年ぶりに開催するなど各種イベントの主催や企画電車の運行、各種企画乗車券やオリジナルグッズの発売などにより、需要の喚起や話題の創出に努めたほか、当社沿線地域が舞台となった長編歴史ドラマに関連したラッピング電車の運行や情報発信などにより沿線の魅力を積極的にPRしたことも奏功し、定期・定期外収入ともに前期を上回りました。

この結果、鉄道事業の営業収益は21億79,040千円(前期比12.1%増)、営業損失は4億86,531千円(前期営業損失5億59,004千円)となりました。

 

業種

当連結会計年度

(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)

営業収益(千円)

対前期増減率(%)

鉄道事業

2,179,040

12.1

 

鉄道事業

伊豆箱根鉄道㈱

種別

単位

当連結会計年度

(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)

対前期増減率(%)

営業日数

 

365

営業キロ

 

キロ

29.4

客車走行キロ

 

千キロ

5,003

1.4

旅客乗車人員

定期

千人

9,018

2.9

定期外

千人

5,812

18.2

旅客収入

定期

千円

879,361

1.9

定期外

千円

1,217,595

21.3

小計

千円

2,096,956

12.3

運輸雑収

 

千円

82,083

5.6

運輸収入合計

 

千円

2,179,040

12.1

乗車効率

 

15.1

7.9

 

 

(バス)

バス事業は、乗合バス部門において、消費税率変更によるものを除き約25年ぶりとなる運賃改定を10月に行ったほか、貸切バス部門において、学生団体や契約輸送に加え、回復基調にある一般団体の需要を着実に受注すべくセールス活動を強化し受注獲得に努めるとともに、全国旅行支援を活用した募集型企画旅行「バス旅」を積極的に企画・販売したことにより、売上高は前期を大きく上回りました。

この結果、バス事業の営業収益は23億43,860千円(前期比25.8%増)、営業損失は2億67,817千円(前期営業損失6億31,764千円)となりました。

業種

当連結会計年度

(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)

営業収益(千円)

対前期増減率(%)

バス事業

2,343,860

25.8

 

(タクシー)

タクシー事業は、配車やキャッシュレス決済などをストレスフリーに利用できるタクシーアプリの普及とアプリ経由による配車の積極的な受注に努めたことにより、お客さまの利便性向上や新たな需要の獲得を図ったほか、国や県の補助金を活用した観光タクシーの運行、自治体が運営する予約型乗合タクシーの受注を複数獲得・開始するなど増収に努め、売上高は前期を大きく上回りました。

この結果、タクシー事業の営業収益は21億87,878千円(前期比30.7%増)、営業損失は55,895千円(前期営業損失3億6,890千円)となりました。

業種

当連結会計年度

(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)

営業収益(千円)

対前期増減率(%)

タクシー事業

2,187,878

30.7

 

(レジャー・不動産)

自動車道事業は、湯河原パークウェイにおいて、2021年7月の大雨による一部道路の崩落以降、当連結会計年度を通じて全線通行止めの状態が継続しております。なお、現在復旧工事を実施しており、工事完了次第、可能な限り早い時期での通行再開を目指しております。

船舶事業は、国内旅行のお客さま利用が堅調に推移したほか、各国政策である入出国制限措置の緩和により海外からのお客さま利用が増加し、売上高は前期を上回りました。

飲食店・物品販売業は、箱根地区のドライブインにおいて、新型コロナウイルスの感染状況に応じた営業自粛や営業時間短縮の影響を受けなかったことや、特に秋以降、国内外のお客さま利用が増加したほか、全国旅行支援の地域クーポン取り扱いが旅行客の売店利用を後押しし、売上高は前期を上回りました。伊豆・三津シーパラダイスにおいては、前期にリニューアルした公式ホームページや新たに開設したLINE公式アカウントを活用することによりマーケティングを強化したことに加え、ソーシャル・ネット・ワーキングサービスを活用した情報発信を強化し、年間を通じて話題の創出に努めたことから、個人のお客さま利用が大幅に増加いたしました。また、近年“遊ぶ・学ぶ・ふれる”をコンセプトとして継続的に行ってきた各種新規施設のオープンが奏功し、年間パスポートの販売数が増加するなど、売上高は前期を大きく上回りました。

鉄道沿線の物品販売業は、観光を目的としたお客さまのご利用が回復し、売上高は前期を上回りました。また、3月には、国の補助金を活用して駿豆線伊豆長岡駅売店を改装し、お客さまがくつろげる空間の提供と飲食・土産物の販売を行う「イズーラ伊豆長岡」としてリニューアルオープンいたしました。広告業は、駿豆線各駅の副駅名(ネーミングライツ)のスポンサー契約を新たに企画・販売し受注したことや、タクシー車体のラッピング広告を複数台受注するなど新たな需要の喚起に努め増収を図りましたが、駅看板やポスター掲出の取り扱いが伸び悩み、売上高は前期と同水準で推移いたしました。

不動産事業は、不動産賃貸業に特化しておりますが、コロナ禍の影響を受けた一部テナントの賃料減額が減収要因となったものの、保有資産の有効活用を図り新たに複数件の外部賃貸を開始したことや、既存賃貸物件の収益力向上に向けた積極的な営業活動等が奏功し、売上高は前期を上回りました。

保険代理店事業は、損害保険・生命保険とも契約数が減少したことから、売上高は前期を下回りました。

この結果、レジャー・不動産事業の営業収益は21億40,432千円(前期比7.3%増)、営業利益は2億55,986千円(前期営業損失59,324千円)となりました。

なお、船舶事業及び飲食店・物品販売業の箱根 湖尻ターミナルについては、3月に富士急行株式会社へ譲渡いたしました。

 

 

業種

当連結会計年度

(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)

営業収益(千円)

対前期増減率(%)

自動車道事業

3,005

△83.8

船舶事業

122,246

25.3

飲食店・物品販売業

1,253,325

18.5

不動産賃貸業

604,946

0.2

その他

156,908

△17.1

営業収益計

2,140,432

7.3

 

②キャッシュ・フロー

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1億5,104千円減少し、3億163千円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、40,711千円(前連結会計年度は5億59,145千円の支出)となりました。これは主に税金等調整前当期純損失8億47,247千円に、減価償却費5億97,200千円、減損損失4億1,189千円などの非資金項目の調整に加え、売上債権の増加額1億28,052千円などによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果支出した資金は、4億71,276千円(前連結会計年度は4億80,101千円の支出)となりました。これは主に固定資産の取得による支出6億61,456千円や、工事負担金等受入による収入1億18,142千円などによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果得られた資金は3億25,460千円(前連結会計年度は12億31,662千円の収入)となりました。短期借入による収入8億30,000千円と、長期借入金3億72,200千円の約定弁済及びリース債務1億32,339千円の返済によるものであります。

 

③生産、受注及び販売の実績

当社グループの事業は、鉄道事業、バス事業、タクシー事業、レジャー・不動産事業であり、役務の提供を主体とする事業の性格上、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。

このため生産、受注及び販売の実績については、(1)経営成績等の概要 ①経営成績におけるセグメントの業績に関連付けて示しております。

 

(2)経営者の視点による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載されているとおりであります。

 

②経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループの経営方針については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1)経営の基本方針」に記載のとおりであります。

当社グループは、企業価値の極大化に向け、当社グループが保有する経営資源の有効活用を行いながら、様々な事業・サービスを組み合わせて提供できる領域・付加価値を拡大し、あらゆる場面でお客さまの生活を応援していく企業グループとなることで、今後とも持続的かつ健全な成長を目指してまいります。また、当社グループは、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、連結ベースの営業収益、営業収益の前期比、営業利益及び営業利益率といった経営指標の拡充を目標としており、事業の持続的な成長を目指すため、売上向上へのチャレンジに取り組んでおります。当連結会計年度につきましても、当社グループは、安全・安心を事業の根幹に据えながら、お客さまの生活に寄り添い、地域とともに成長できる企業を目指し、沿線の自治体や企業などとの連携をさらに強化することにより沿線地域への誘客や変容するニーズに対応したサービスの提供に努めるとともに、不要不急のコストを削減するなど経費圧縮を継続することで、利益を追求してまいりました。しかしながら、お客さまのご利用は回復基調にあるものの、コロナ禍前の水準まで回復していないことに加え、電気料金や燃料価格の高騰による経費の増加が利益を圧迫するなど、依然として厳しい事業環境が続きました。

当連結会計年度の指標の比較は以下のとおりであります。当社グループは、前掲の経営方針・経営戦略に基づき、引き続き経営指標の改善に努めてまいります。

<連結>

 

 

 

(単位:千円)

 

2022年3月期

実績

2023年3月期

計画

2023年3月期

実績

2024年3月期

計画

営業収益

7,000,913

8,383,000

8,409,667

8,919,000

営業収益の前期比

12.4%

20.1%

20.1%

6.4%

営業利益

△1,554,657

△429,000

△551,906

△190,000

営業利益率

 

③財政状態

イ.資産・負債・純資産の状況

(資産の部)

売掛金が増加した一方で、減価償却や事業を譲渡したことなどによる固定資産の減少により前連結会計年度末に比べ4億35,311千円の減少となりました。

(負債の部)

退職給付に係る負債の減少がありましたが、借入金の増加により、前連結会計年度末に比べ3億66,537千円の増加となりました。

(純資産の部)

親会社株主に帰属する当期純損失を計上したことにより、前連結会計年度末に比べ8億1,848千円の減少となりました。

ロ.キャッシュ・フローの状況

(1)経営成績等の概要 ②キャッシュ・フローに記載のため本項目の記載は省略しております。

 

④経営成績

(営業収益と営業損益)

営業収益は、84億9,667千円(前期営業収益70億913千円)となり、営業損失は5億51,906千円(前期営業損失15億54,657千円)となりました。

なお、セグメントにおける業績につきましては、(1)経営成績等の概要 ①経営成績に記載のとおりであります。

(営業外損益と経常損益)

営業外収益は、前連結会計年度に比べ1億18,392千円増加しました。これは、補助金収入の増加などによるものであります。

営業外費用は、支払利息が前連結会計年度に比べ390千円減少し、経常損失は3億92,937千円(前期経常損失15億10,739千円)となりました。

 

(親会社株主に帰属する当期純損益)

特別利益は、前連結会計年度に比べ1億90,640千円の減少となりました。これは、雇用調整助成金が減少したことなどによるものであります。

特別損失は、前連結会計年度に比べ12億84,918千円の減少となりました。これは、減損損失の減少などによるものであります。

経常損失の3億92,937千円に特別損益の4億54,310千円を減算し、これに、法人税等を加味した結果、親会社株主に帰属する当期純損失は7億90,033千円(前期親会社株主に帰属する当期純損失26億10,745千円)となりました。

 

(3)資本の財源及び資金の流動性

当社グループの運転資金需要のうち主なものは、サービス提供及び安全・安心の維持に係る費用、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資によるものであります。

短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入並びに西武グループCMS(キャッシュマネジメントシステム)を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。

なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は124億1,804千円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は3億163千円となっております。

 

(4)経営成績に重要な影響を与える要因

経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。本項目においては、そのうち当社グループ全体の事業基盤に直ちに影響を及ぼす可能性のある重要なものに関して、その影響と可能な対策を記載いたします。

 

①経済情勢に関するリスク

当社グループは伊豆・箱根エリアを主たるマーケットとして事業を展開しており、当該エリアにおける旅客動向の影響を強く受けております。経済情勢の悪化による旅行需要の縮小や消費・消費単価の低迷など市場環境の変化が、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。そのため、当社グループの大きな強みである保有資産を有効活用した新規賃貸物件の創出や、各種賃貸物件の空室解消に向けた積極的な営業活動などに取り組むとともに、ローコストオペレーションによる事業運営の更なる効率化を図ってまいります。

また、グループ内外との連携を積極的に図ることでお客さまの満足度向上に常に取り組み、収益力の強化を目指してまいります。

 

②自然災害・事故・感染症等に関するリスク

想定される東海地震や 火山噴火、津波、台風、豪雨などの自然災害が発生した場合には、当社グループ営業施設への被害や事業活動の中断も想定されます。また、治療方法が確立されていない疫病が流行した場合、各事業において来客数の減少あるいは休業も懸念され、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。この点、当社グループは、「安全・安心」を最重要課題と認識し、運輸安全マネジメント体制をはじめとする安全性向上の取り組みや食の安全確保の施策の推進、施設の安全対策の実施など安全管理には万全の注意を払っております。

当社グループでは、コロナ禍で進んだ価値変容、行動変容はアフターコロナの社会に定着するとの想定から、それに対応しビジネスモデルを変革することに加え、コロナショックのような危機は今後も繰り返し起こるものと想定し、いかなる事業環境下においても、企業価値、株主価値の極大化を果たしていけるように企業体質を強化してまいります。

 

③少子高齢化及びそれにともなう人財確保に関するリスク

当社グループでは運輸事業やレジャー事業などお客さまの生活に密着した事業を展開しております。そのため、少子高齢化による就業・就学人口の減少や現在または将来における人口の減少により、鉄道事業やバス事業等における輸送人員の減少、レジャー施設の利用人員の減少などが懸念されます。また、運輸事業やレジャー事業などでは特に多くの労働力を必要としており、今後、若年層を中心とした人材確保がさらに困難になることが懸念されます。これらの場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。特にバス事業やタクシー事業においては、慢性的な乗務員不足が深刻化しており、今後も更なる労働力不足が懸念されていることから、働き方の多様化に合わせた労働環境を整備するなど、乗務員の確保に引き続き注力してまいります。