E04118 Japan GAAP
前期
65.1億 円
前期比
109.3%
当社の企業グループは、親会社、当社、及び連結子会社6社で構成され、その営んでいる主要な事業内容は、次の通りであります。
(注) 1 ①は親会社
2 ②は連結子会社
3 上記部門の会社数には、当社及び豊鉄バス㈱並びに名古屋鉄道㈱が重複しております。
以上、当社グループについての系統図は次のとおりであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
当事業年度における我が国経済は、緩やかな回復基調が続いている一方で、物価上昇やエネルギー価格の高止まりが継続し、個人消費についても実質賃金の減少により力強さを欠くなど、先行き不透明な経営環境が続きました。
このような環境の中、当社は昨年3月17日に創立100周年を迎え、これからの100年に向け引き続き将来に亘る健全な経営を視野に安全性の確保が経営の根幹との認識のもと、輸送の安全性の向上のため、渥美線では木製電柱のコンクリート柱化、レールの更換工事、市内線では軌道敷改修工事を実施しました。東三河地域の課題である人口減少・高齢化を見据え、地域連携事業として「東三河MaaSいこまい」の実証実験を10月からスタートし、公共交通を活用した地域社会の発展や問題解決に取り組んでまいりました。
また、人材育成の取り組みとして、社外研修やWEBを活用した専門分野の研修を継続的に実施するなど、従業員の資質向上に努めたほか、従業員の健康管理も積極的に推進し、当年度も引き続き経済産業省及び日本健康会議の「健康経営優良法人」の認証を得ました。
このような状況の中、当社グループでは着実な営業活動を展開し、営業収益は7,114,620千円(前連結会計年度比9.3%増)となりました。営業利益は546,211千円(前連結会計年度比149.6%増)となり、経常利益は558,854千円(前連結会計年度比41.7%増)となりました。また親会社株主に帰属する当期純利益は501,507千円(前連結会計年度比55.1%増)となりました
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
① 交通事業
交通事業におきましては、感染症による各種制限解除後の回復基調が鈍化しており、輸送人員においては、コロナ禍以前の水準には依然として届いておらず、エネルギー価格の高止まり、物価上昇に伴う費用の増大などにより、厳しい経営環境が続きました。このような状況下、国や沿線自治体の支援を得て、鉄軌道施設の更新や改修を行ない輸送の安全性の維持・向上に努めました。また、自動車運送事業では3月15日にICカード「manaca」を導入、タクシー事業では11月に東三河地域初となる配車アプリ「Go」を導入し、利便性の向上と利用促進を行いました。一方で、昨今の自然災害の激甚化に伴い、台風や大雨による輸送ヘの影響が大きくなっており、昨年8月~9月の台風10号接近時には、延べ6日間に亘り運休や徐行運転を余儀なくされました。引き続き老朽化した諸設備の計画的な更新に加え、日頃からの点検・保守・修繕を確実に行い、災害に強い体制の構築に努め、安心してご利用いただけるよう、地域の公共交通機関としての使命を果たしてまいります。
営業面では、鉄軌道事業は創立100周年記念事業として記念乗車券の販売をはじめ、他事業者と連携したイベントを展開し、子育て応援事業の一環として「市内電車こども無料の日」を毎月1回開催し、沿線地域への感謝を示しつつ、利用促進と収益の確保に努めました。また、上期には人気ゲーム「モンスターハンター」、下期にはライトノベルの「負けヒロインが多すぎる!」とのコラボレーションを実施し、ファンを中心に多くの方々を鉄軌道利用へ誘引することができました。自動車運送事業においては、乗合バス事業では沿線自治体との連携において輸送体系や運賃制度を見直したほか、沿線の行催事に合わせた臨時バスの運行など柔軟な運用を行い利便性の向上を図りました。貸切バス事業では、安定収入確保のため、学校関係の契約輸送を受注するとともに、新たに企業の契約輸送を受託するなど増収に努めました。タクシー事業では稼働率が伸び悩む中、自治体のコミュニティバス受託による収益の確保に努めたほか、自主的な減車および管理者の勤務体系を見直し効率化を行いました。これらの結果、営業収益は5,455,011千円(前連結会計事業年度比9.6%増)、営業利益は240,411千円(前連結会計年度営業損失93,118千円)となりました。
提出会社の運輸営業成績及び業種別営業成績表を示すと、次のとおりであります。
(業種別営業成績表)
② 不動産事業
不動産事業におきましては、豊鉄ターミナルビルテナントの賃料収入はレンタルスペースの稼働率が向上し増収、駐車場事業においても感染症の影響により低迷していた時間貸駐車場の利用が増加したことで増収となりました。
以上の結果、営業収益は482,725千円(前連結会計年度比2.8%増)、営業利益は130,745千円(前連結会計年度比9.9%増)となりました。
(業種別営業成績表)
レジャー・サービス事業におきましては、会員募集では100周年に合わせた記念ツアーの造成と、高単価商品の増販や海外旅行需要の復活により増収に努めました。団体旅行は、修学旅行の積極的受注により収入確保を図りました。以上により営業収益は830,263千円(前連結会計年度比23.2%減)、営業利益は36,689千円(前連結会計年度比2.0%増)となりました。
(業種別営業成績表)
④ 保守・整備・建設事業
保守・整備・建設事業におきましては、建設事業は鉄軌道事業における投資・修繕の増加、自動車整備事業は自動車運送事業の設備投資および、一般整備において高単価の整備が増加したことにより堅調に推移しましたが、原材料費の増加に伴い全体では減益となりました。営業収益は1,172,023千円(前連結会計年度比2.2%増)、営業利益は133,712千円(前連結会計年度比12.8%減)となりました。
(業種別営業成績表)
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ155,216千円減少し、1,594,053千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、990,583千円(前年同期比7,921千円減)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が増加したものの、助成金等の受取額が減少したことなどによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、△845,613千円(前年同期比117,093千円減)となりました。これは主に、工事負担金等受入による収入が増加したものの、有形固定資産の取得による支出が増加したことなどによるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、△300,186千円(前年同期比82,303千円増)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出が減少したことなどによるものです。
当社グループの事業は、交通事業のほか不動産事業、レジャー・サービス事業等の広範囲かつ多種多様なサービス事業が主体であり、また受注生産形態をとらない事業がほとんどであるので、セグメントごとに網羅的に生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
このため生産、受注及び販売の状況については、「(経営成績等の状況の概要)」における各セグメント業績に関連付けて記載しております。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。これらの見積りについては過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性により異なる場合があります。特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が経営成績等に重要な影響を及ぼすと考えております。
①固定資産の減損
当社グループは、交通事業及び不動産事業を中心に多くの固定資産を保有しております。これらの固定資産の回収可能額については、将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額等の前提条件に基づき算出しており、事業計画や市場環境の変化により前提条件が変更された場合には、損失が発生する可能性があります。
②繰延税金資産の回収可能性
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性の判断に際し、将来の課税所得やタックスプランニングを合理的に見積もっております。将来課税所得の見積り額やタックスプランニングが変更された場合には、繰延税金資産が増額または減額される可能性があります。
当社グループの当連結会計年度の営業収益は、感染症からの行動制限の解除により収益は回復したものの、引き続き生活様式の変化、少子高齢化の進展などにより、継続して利用は低迷しております。その結果、営業収益は7,114,620千円(前連結会計年度比9.3%増)となり、営業利益は546,211千円(前連結会計年度比149.6%増)となりました。なお、各セグメントの営業収益及び営業損益の分析については、「(経営成績等の状況の概要)」に記載しております。
営業外収益は、前連結会計年度に比して157,402千円減少し、31,085千円となりました。また、営業外費用は、前連結会計年度に比して5,611千円増加し、18,442千円となりました。これらの結果、経常利益は558,854千円(前連結会計年度比41.7%増)となりました。
特別利益は、前連結会計年度に比し13,074千円減少し、438,086千円となりました。また、特別損失は、前連結会計年度に比し8,238千円減少し、436,606千円となりました。これらの結果、税金等調整前当期純利益は560,334千円(前連結会計年度比39.8%増)となり、税効果の影響を考慮した後の当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は501,507千円(前連結会計年度比55.2%増)となりました。
当連結会計年度末の資産の合計額は16,275,063千円で、前連結会計年度末に比し193,997千円増加しました。これは、主に預け金が140,753千円減少したものの、有形固定資産が285,503千円増加したことなどによるものであります。
負債の合計額は、9,835,426千円で、前連結会計年度末より269,405千円減少しました。これは主に短期借入金が300,000千円減少したことなどによるものであります。
当連結会計年度末の純資産の合計額は6,439,637千円で前連結会計年度末に比し、463,402千円増加しました。これは主に利益剰余金が501,507千円増加したことなどによるものであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、「(経営成績等の状況の概要)」に記載のとおりであり、営業により獲得した資金は、主として設備投資の支払いに充当しました。この結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は1,594,053千円で、前連結会計年度末に比し155,216千円減少しました。
当社グループでは、交通事業を中心に日々の収入金があることから、流動性資金は十分な水準を確保しているものと考えております。
当社グループの今後の資金需要において、主なものは交通事業に係る設備投資であり、「第3 設備の状況」の「3 設備の新設、除却等の計画」に記載しております。
当社グループでは、設備投資については、投資効率により選別し、効率的かつ戦略的な投資を行ってまいりますが、営業活動によって得られる資金を基礎に、全事業における収益力強化と事業選別の徹底等により、有利子負債を削減する所存であります。