E04127 Japan GAAP
前期
30.5億 円
前期比
110.2%
当社の企業グループは、当社及び子会社3社で構成され、運輸事業(鉄道、バス、タクシー)、流通事業(石油製品販売等)、不動産事業(不動産賃貸)を主な業務としております。当社および子会社の事業内容は、次のとおりであります。
なお、以下の区分は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。
(1)運輸事業
事業の内容 |
会社名 |
鉄道事業 |
当社 |
旅客自動車運送事業 |
当社、福鉄商事㈱※1、レインボー観光自動車㈱※1、大和交通㈱※1 |
タクシー業 |
福鉄商事㈱※1、大和交通㈱※1 |
(2)流通事業
事業の内容 |
会社名 |
石油類・ガス販売事業 |
福鉄商事㈱※1、レインボー観光自動車㈱※1 |
物品販売業 |
当社、福鉄商事㈱※1 |
(3)不動産事業
事業の内容 |
会社名 |
不動産賃貸業 |
当社、福鉄商事㈱※1、レインボー観光自動車㈱※1 |
(4)その他
事業の内容 |
会社名 |
旅行業 |
福鉄商事㈱※1 |
広告事業 |
当社 |
自動車整備事業 |
福鉄商事㈱※1 |
その他事業 |
当社、福鉄商事㈱※1 |
(注) ※1 連結子会社
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)を取り巻く環境は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行や国際情勢の不安定化等による経済活動の低迷、コスト上昇を受けて引き続き厳しい状況に置かれました。新型コロナウイルス感染症は拡大と小康状態を繰り返しましたが、国民に対する複数回のワクチン接種が進んだことで重症化率が低下するなど一定の効果が見られたこともあり、経済活動が回復傾向となったことで当社グループの主要事業である運輸事業や旅行事業への影響は縮小しました。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響による国際的な製品の不足や国際情勢の不安定化による原材料価格上昇、為替市場の円安傾向等が続き、営業コストの上昇傾向が強まったことで、収支を圧迫する要因となりました。
当連結会計年度末における当社グループの資産合計は、前年度末より231,536千円減少し4,939,400千円となりました。負債合計は前年度末より200,255千円減少し4,465,780千円となりました。純資産合計は前年度末より31,280千円減少し473,619千円となりました。
当連結会計年度の当社グループの売上高は3,364,935千円(前連結会計年度比110.2%)、営業費は4,136,115千円(前連結会計年度比102.4%)となり、営業損失は771,180千円(前連結会計年度比78.3%)と前年より213,915千円改善しました。経常損失は732,418千円(前連結会計年度比78.2%)と前年より203,592千円の改善となりました。親会社株主に帰属する当期純損失は前連結会計年度に比べ25,999千円改善の33,762千円となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(運輸事業)
鉄道事業においては、新型コロナウイルス感染症の影響により落ち込んだ定期外利用の回復を図るため、福井県の支援によりデジタルクーポン「ふくてつ割」「てつどうふく割」を発行したほか、「企画乗車券割引キャンペーン」を実施しました。また、駅を対象とした位置ゲーム「駅メモ!」シリーズとのコラボキャンペーンを展開し、沿線でのデジタルスタンプラリーやコラボグッズ販売等を実施しました。設備面では老朽化した各種設備の更新工事を実施したほか、新型車両F2000形(FUKURAM LINER)を導入し、安全性・快適性の向上、省エネルギー化を図りました。当期の利用者数は、コロナ流行前の水準には至らなかったものの、定期利用・定期外利用とも増加し、年間利用者数は1,873千人(前連結会計年度比106.6%)となりました。
旅客自動車運送事業においては、新型コロナウイルス感染症の影響により落ち込んだ利用の回復を図るため、「全国旅行支援事業」や「企画乗車券割引キャンペーン」等の施策が実施されたことにより、利用の回復傾向が続きました。一方で新型コロナウイルス感染症の影響による外出控え、イベント中止や生活スタイルの変化などによる需要減少も根強く、回復ペースは鈍い状況が続きました。設備面では、老朽化した車両や設備の更新を行い、安全性・快適性の向上を図りました。
乗合バス事業については、新型コロナウイルス感染症の影響により運休していた高速バス東京線、大阪線において、感染状況が落ち着いたことから運行を再開しましたが、再開後のご利用状況を考慮し、運行休止の対応を取ることとなりました。通常運行を行った名古屋線においては、ご利用は増加傾向となりました。一般路線バスでは、各種キャンペーン等の効果もあり定期外利用の回復傾向が続きましたが、沿線人口の減少や生活スタイルの変化等の影響により定期券のご利用が伸びず、ご利用状況は前年並みの結果となりました。
貸切バス事業については、新型コロナウイルス感染症の影響により落ち込んだ利用の回復を図るため、「全国旅行支援事業」や自治体による旅行キャンペーンが実施されたことで、旅行ツアーなどのご利用が回復傾向となりました。この機会を好機ととらえ、営業活動を強化し新規案件の受注を図りました。また、自治体による実証運行の事業として「ゴコイチバス」「越前がにバス」の運行を引き続き行いました。企業や地域のグループなどによる団体旅行については引き続き控える傾向が強いものの、ご利用は前年よりも大幅に増加しました。
タクシー事業については、タクシーを利用した旅行ツアーの企画実施や、送迎輸送の受注を積極的に行うなど、ご利用回復に向けた営業活動を実施しました。しかし、新型コロナウイルス感染症の影響による外出控え、店舗の休業や営業時間短縮、生活スタイルの変化などの影響を受け、観光利用や出張などのビジネス利用、夜間の飲食帰りの利用などは低迷が続きました。設備面では、武生地域の車両のメーター自動化・キャッシュレス決済対応を実施し、お客様の利便性向上と事務の効率化を図りました。
運輸事業セグメント全体では、ご利用の回復により売上高は1,383,073千円(前連結会計年度比110.1%)と増収となりましたが、価格上昇による燃料費・電力費の増加や、稼働率上昇に伴う修繕費の増加などにより営業費が増加し、セグメント利益は△757,755千円(前連結会計年度比77.5%)と改善したものの、改善幅は縮小する結果となりました。
提出会社の運輸成績表(鉄道事業)
項目 |
単位 |
当事業年度 (自 令和4年4月1日 至 令和5年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
営業日数 |
日 |
365 |
100.0 |
|
営業キロ |
キロ |
21.5 |
100.0 |
|
客車走行キロ |
千キロ |
1,884 |
97.0 |
|
輸送人員 |
定期 |
千人 |
1,128 |
100.8 |
定期外 |
〃 |
744 |
116.9 |
|
計 |
〃 |
1,873 |
106.6 |
|
旅客運輸収入 |
定期 |
千円 |
159,068 |
101.2 |
定期外 |
〃 |
158,766 |
118.2 |
|
計 |
〃 |
317,835 |
109.0 |
|
運輸雑収 |
〃 |
11,421 |
106.2 |
|
運輸収入合計 |
〃 |
329,256 |
108.9 |
提出会社の運輸成績表(自動車事業)
項目 |
単位 |
当事業年度 (自 令和4年4月1日 至 令和5年3月31日) |
前年同期比(%) |
営業日数 |
日 |
365 |
100.0 |
乗合 |
|||
営業キロ |
キロ |
1,435.22 |
100.0 |
車両走行キロ |
千キロ |
1,992 |
107.1 |
旅客人員 |
千人 |
792 |
98.8 |
旅客運輸収入 |
千円 |
331,748 |
113.3 |
運送雑収 |
〃 |
7,892 |
93.6 |
計 |
〃 |
339,641 |
112.8 |
貸切 |
|||
車両走行キロ |
千キロ |
483 |
127.3 |
旅客人員 |
千人 |
189 |
133.6 |
収入合計 |
千円 |
248,987 |
116.3 |
(流通事業)
主力の石油類・ガス販売事業においては、原油価格上昇による小売価格の値上げの影響を受けましたが、全体の販売量は増加傾向となりました。
スタンドでの販売量は、新型コロナウイルス感染症の影響による外出控えや小売価格上昇の影響があったものの比較的堅調に推移したほか、企業や店舗への個別配送の販売量も増加傾向となりました。ご利用の増加を図るため、各種キャンペーンの実施、小口の配送サービスの強化、洗車や物販といった給油以外のサービス提供、廃業事業者の顧客引き受けや他業者の代行配送の受注など営業活動を積極的に行いました。また、スタンド設備の改修を行い、快適性の向上による顧客の獲得を図りました。期間中の原油価格は、産油国による生産調整、国際情勢の不安定化などによる供給不足感が強く、引き続き高い水準で推移しました。国により激変緩和対策として元売り各社へ補助金を支給する制度が実施されていることにより、仕入価格の上昇幅は幾分緩和されましたが、上昇傾向は強く仕入コストの増加が続きました。同業他社の価格動向にも留意しつつ、一定水準の利益を確保できる小売価格の設定に努めましたが、国による補助金制度が始まったことで適正な値上げでもしづらい雰囲気となったことや、値上げが続くことによる販売量への影響もあり、十分に反映することが難しい状況となりました。売上高は販売量増加と原油価格上昇に伴う小売価格上昇により、前年より増収となりました。
物品販売業では、スタンドでの物販、鉄道グッズの新商品販売やネット販売を行っておりますが、事業者向け大口販売の取扱い縮小や大型量販店の増加、ネット通販等の普及に伴う一般顧客向けの販売減少により、全般的に販売量の減少傾向が続いております。当期は仕入コストの上昇により小売価格が上昇したことから、売上高は増収となりました。
流通事業セグメント全体では、売上高は1,883,958千円(前連結会計年度比109.7%)と前年よりも増収となりました。セグメント利益は△53,402千円(前連結会計年度比81.5%)と前年より改善しました。
(不動産事業)
不動産事業においては、期中に一部賃貸物件において賃貸借契約を終了し、自社利用へと転換したことにより、売上高はやや減収となりました。
不動産事業セグメント全体では、売上高は30,180千円(前連結会計年度比98.3%)、セグメント利益は33,064千円(前連結会計年度比93.9%)となりました。
(その他事業)
旅行事業においては、新型コロナウイルス感染症の影響により落ち込んだ利用の回復を図るため、「全国旅行支援事業」や自治体による旅行キャンペーンが実施されたことで、旅行ツアーなどのご利用が回復傾向となりました。感染状況が比較的落ち着き経済活動が回復傾向となったことで、観光需要、ビジネス需要、大口顧客よりの手配旅行の受注についても増加傾向となりました。各種自社企画ツアーの展開も感染症対策を実施したうえで順次数を増やしており、ご利用は回復傾向となり前年より大幅な増収となりました。
自動車整備事業においては、当社グループの営業車両の整備業務のほか、スタンドでの一般顧客向けの車検や車両整備の受付を行い取扱い数の増加を図りました。また、整備作業の体制を強化し、一層の内製化を推進しました。設備面では、福井地区で新たに大型車両整備の認証を取得した工場を開設し、体制の強化を図りました。当期は新型コロナウイルス感染症の影響が和らぎ、営業車両の稼働率が上昇したことにより営業車両整備の取扱いが増加し、前年より増収となりました。
広告・その他事業においては、広告事業においては電車車体の全面ラッピング広告を複数件受注したほか、路線バス車体ラッピング広告の新規受注も受けたことから、前年より増収となりました。保険事業においては営業体制を順次縮小していることにより、手数料収入が減少したため、前年より減収となりました。
その他事業セグメント全体では、売上高は67,722千円(前連結会計年度比135.7%)、セグメント利益は27,886千円(前連結会計年度比107.5%)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前年同期と比較して127,073千円減少し、558,715千円(前連結会計年度比81.5%)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は504,603千円(前連結会計年度674,254千円)となりました。税金等調整前当期純損失が△24,887千円(前連結会計年度△56,195千円)、売上債権の増減額が2,951千円(前連結会計年度△49,257千円)、未収消費税等の増減額が42,415千円(前連結会計年度△36,754千円)と増加した一方で、有形固定資産除却損が2,818千円(前連結会計年度56,500千円)、退職給付に係る負債の増減額が△9,959千円(前連結会計年度7,715千円)、その他の資産・負債の増減額が△145,163千円(前連結会計年度137,848千円)となったことが主な要因となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は△421,052千円(前連結会計年度△559,413千円)となりました。これは有形固定資産の取得による支出が△452,385千円(前連結会計年度△546,352千円)、有形固定資産の売却による収入が17,199千円(前連結会計年度1,140千円)となったことが主な要因となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は△210,624千円(前連結会計年度135,422千円)となりました。短期借入金の返済が進んだことから短期借入金の純増減額が96,000千円(前連結会計年度396,100千円)と減少したことが主な要因となりました。
③生産、受注及び販売の実績
当社グループの業務はサービス業であり、その性格上、生産、受注を金額あるいは数量で示すことはしておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
ⅰ)財政状態
(資産合計)
当連結会計年度末の資産合計は、前年度末より231,536千円減少し4,939,400千円となりました。
流動資産は1,897,620千円(前連結会計年度末2,133,219千円)と前年度より235,599千円減少しました。これは主に、借入による期末の資金調達が減少したことにより現金及び預金が132,423千円減少したこと、当社運輸事業における補助金受給額の減少により、未収入金が127,670千円減少したことによるものであります。固定資産は3,041,779千円(前連結会計年度末3,037,716千円)と前年度より4,063千円増加しました。
(負債合計)
当連結会計年度末の負債合計は、前年度末より200,255千円減少し4,465,780千円となりました。
流動負債は2,596,835千円(前連結会計年度末2,605,677千円)と前年度より8,841千円減少しました。これは主に、短期借入金の残高が91,035千円増加した一方で、当社鉄道事業において設備投資が減少したことにより、未払金が101,891千円減少したことによるものであります。固定負債は1,868,945千円(前連結会計年度末2,060,358千円)と前年度より191,413千円減少しました。これは主に、長期借入金の償還が進んだことにより長期借入金が174,594千円減少したことによるものであります。
(純資産合計)
当連結会計年度末の純資産合計は、前年度末より31,280千円減少し473,619千円となりました。これは主に、当期純損失を計上したことで利益剰余金が33,483千円減少した一方で、有価証券評価差額金が2,553千円増加したことによるものであります。
ⅱ)経営成績
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、前年度より310,220千円増加し3,364,935千円となりました。新型コロナウイルス感染症の影響が縮小し、需要が回復してきたことや、流通事業において原油価格上昇の影響により販売価格が上昇したことなどにより、前年よりも大幅な増収となったものであります。
(営業費)
当連結会計年度の営業費は、前年度より96,305千円増加し4,136,115千円となりました。運輸事業において新型コロナウイルス感染症の影響が縮小し需要が回復してきたことで燃料費や修繕費が増加したこと、運輸事業および流通事業において、原油価格や電気代、製品価格の上昇が続いていることにより売上原価や燃料費、電力料が増加したことなどの要因により、増加したものであります。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前年度より25,999千円改善し△33,762千円となりました。新型コロナウイルス感染症の影響が縮小し需要が回復してきたことや、設備関係の補助金や新型コロナウイルス感染症対策の補助金など多くの行政支援を受けたことにより、改善いたしました。
ⅲ)経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの主要事業である運輸事業及び流通事業が置かれている経営環境は、従来より厳しい状況に置かれていましたが、新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受け、運輸事業においては特に厳しい状況にあると認識しております。
運輸事業においては、従来より地域人口の減少に伴う利用減や労働力不足の影響による乗務員不足など、多くの課題を抱えておりました。そのような中で、新型コロナウイルス感染症により大きな影響を受けることとなりました。新型コロナウイルス感染症の感染状況が落ち着きを見せてきたことで影響は徐々に縮小し、国や自治体による各種の利用促進施策により需要は回復する傾向が強くなっておりますが、ご利用状況は感染流行以前の水準には戻っておらず、戻るにはかなりの時間を要すると考えております。また、新型コロナウイルス感染症の影響により生活スタイルが変化し、移動需要が以前の水準に戻らない可能性もあります。失った利用を少しでも回復できるよう、引き続き利用促進に努めてまいります。
流通事業においては、主力の石油類・ガス販売事業について、自動車の性能が向上していること、ハイブリッド車や電気自動車といったエコカーが普及したこと、オール電化住宅が増加したことなどの要因により、需要の減少傾向が続いております。当社グループでは、老朽化したスタンド設備の更新、利用者獲得のため社員教育によるマナー向上、営業活動の強化など様々な取り組みを行ったことで、スタンドでの販売量や洗車等の取扱いは近年は比較的堅調に推移しております。今後もお客様に選んでいただけるよう、引き続き営業活動や他にない独自のサービス提供等積極的に行動してまいります。また、安定的な収益を確保するため、適切な小売価格の設定に努めるとともに、車検取扱い、洗車、物販といったスタンド給油以外のサービスの更なる充実を図っていく必要があると考えております。
新型コロナウイルス感染症の影響が徐々に縮小し、需要がようやく回復する傾向を見せております。来春には北陸新幹線福井・敦賀延伸を控えており、多くのお客様に当社グループのサービスをご利用いただけるよう、安全・安心で魅力あるサービスの提供や営業活動の強化に積極的に取り組んでまいります。また、グループ各社で連携しつつ経営効率化や財務体制の強化を図り、収支改善・経営安定化に努めてまいります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、新型コロナウイルス感染症の影響が和らいだことによる売上の回復で収支が改善しましたが、補助事業による設備投資が減少したことで補助金の受給が減少したことから、営業活動によるキャッシュ・フローは減少しました。これにより、現金及び現金同等物の期末残高も減少する結果となりました。
当社グループの運転資金需要の主なものは、運輸事業における運営費(人件費、動力費、修繕費、賃借料等)、流通事業における石油類購入費及び各事業に関する一般管理費等であります。設備投資資金需要の主なものは、運輸事業における輸送用設備更新、流通事業における給油設備等更新であります。
当社グループの運転資金については、自己資金及び金融機関からの短期借入を基本として、資金需要を見極めつつ対応しております。設備投資資金については、金融機関からの長期借入を基本として、投資計画を勘案し必要に応じて対応しております。なお、主に運輸事業において国及び自治体の補助金を受給しており、受給した補助金の事業内容に基づき、運転資金又は設備投資資金に充当しております。
当社グループでは、借入金残高について基本的に圧縮する方針でおります。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響によりコロナ流行前の水準と比較して売上が減少したことから、借入金残高が大きく増加することとなりました。資金需要の状況や設備投資計画等を勘案し、運営に支障を生ずることの無いよう必要に応じ適切に対応してまいります。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載の通りであります。