E04411 Japan GAAP
前期
181.5億 円
前期比
102.4%
当社グループは、当社、子会社4社及び関連会社1社で構成され、放送事業、不動産賃貸事業、情報処理事業及びその他の事業の4事業を行っています。当社グループの事業に関わる位置付け及びセグメントとの関連は次のとおりです。なお、セグメントと同一の区分です。
当社が㈱フジテレビジョンをキー局とするFNSネットワークの九州基幹局として、主として㈱フジテレビジョンから番組の供給を受けて放送、並びに自社制作番組、広告を放送しています。
当社制作番組の一部については㈱VSQ(連結子会社)に、CM運行の一部と美術部門の運営等については㈱TNCプロジェクト(連結子会社)にそれぞれ業務委託しています。
当社と㈱TNC放送会館(連結子会社)が共有しているTNC放送会館、及び当社が所有しているその他の不動産の一部を賃貸しています。TNC放送会館の管理運営は、全て㈱TNC放送会館に業務委託しています。
㈱ニシコン(連結子会社)が全国民間放送局向けの営業放送システム、事務トータルシステム、報道支援システム等のほか一般企業向けのオリジナルソフトウェアの受託開発・販売、及びネットワークシステムを利用した新しい基幹システムの開発・販売を行っています。
㈱VSQが第三者向けの番組制作及びCM制作等の映像プロダクション業務を、㈱TNCプロジェクトが放送データの入力業務、人材派遣、広告代理店業務、及び催事企画運営等を行っています。
以上述べた事項を事業の系統図によって示すと、次のとおりです。
(経営成績等の状況の概要)
当期の我が国の経済は、マイナス金利政策の解除や日経平均株価の史上最高値更新、公示地価の上昇、賃上げ率の改善などを背景に、インフレ経済への移行が一層鮮明となりました。年央以降はインバウンド需要の拡大を受けて景気が持ち直し、10~12月期の実質GDP成長率も緩やかな回復を示しましたが、物価上昇の影響により個人消費は依然として力強さを欠きました。設備投資や輸出も伸びは限定的であり、全体としては前年度に続き、緩やかな回復基調が続いています。放送業界においては、視聴スタイルの多様化が一層進み、「放送」と「配信」を組み合わせたサービスの展開が加速しました。リアルイベントの盛況が続く中、デジタル領域における新たな収益機会の創出や、コンテンツ価値の最大化に向けた取り組みが一段と求められる一年となりました。こうした経済・社会情勢のもと、当社グループは、主力である放送事業において、安定的な放送の継続と収益の確保に注力しました。あわせて、各事業においても多様な取り組みを通じて、収益の確保に努めました。
以上の結果、放送事業、不動産賃貸事業、その他の事業において増収、情報処理事業において減収となり、連結売上高は185億93百万円(前年同期比2.4%増)となりました。経常利益は4億29百万円(前年同期比51.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は1億51百万円(前年同期比64.6%減)となりました。
セグメントごとの業績は以下のとおりです。
① 放送事業
放送事業においては、収入の柱であるスポット収入が、PUT(総個人視聴率)の低下傾向が続く中にあっても、第2四半期以降は東京・大阪エリアの市場活況に支えられ増加しました。加えて、新たな単発企画の実施により、ローカルタイム収入や制作収入も伸長しました。さらに、大規模展覧会「藤城清治展」「横山大観展」や音楽イベント「ブラスト!」の開催により催物収入が増加したほか、番組「ゴリパラ見聞録」の放送開始15周年を記念した新規グッズ販売が好調で、MD事業収入も増加しました。費用面では、前期に実施した福岡局送信設備更新等の大規模設備投資に伴う減価償却費の増加や、催物・MD事業収入の増加に連動した原価の増加、株価下落に起因する退職給付費用の増加などがありました。番組制作費は前期に引き続き抑制に努めましたが、売上原価は総じて増加しました。また、放送事業収入の増加に伴う代理店手数料の増加などにより、販売費及び一般管理費も増加しました。
以上の結果、当セグメントの売上高は前年同期比1.7%増の124億35百万円、セグメント利益(営業利益)は前年同期比20.1%減の3億50百万円となりました。
② 不動産賃貸事業
不動産賃貸事業では、賃貸オフィスビルTNC放送会館の当期末入居率が99.0%となり、前期末から2.5ポイント上昇しました。これは、空室区画への新規入居が進んだことによるもので、家賃および共益費収入の増加につながりました。さらに、周辺地域が新型コロナ禍以前の活気を順調に取り戻しつつあることから、駐車場収入も増加しました。一方で費用面では、燃料費単価の上昇に伴う電力料・空調費の増加、建物修繕費の増加、エレベーターなどの設備更新に伴う減価償却費の増加などがありました。
以上の結果、当セグメントの売上高は前年同期比3.2%増の10億72百万円、セグメント利益(営業利益)は前年同期比4.8%減の2億21百万円となりました。
③ 情報処理事業
情報処理事業では、主力分野の放送系ビジネスにおいて、大型プロジェクトのテレビ営業放送システムの開発がマネジメントの不備により当初計画に対して大幅に遅延しました。その遅れへの対応として外注要員の追加投入を余儀なくされ、加えて、外注費の急激な高騰も重なったことで、費用は大幅に増加しました。一方、公共・一般系ビジネスでは、フェリー運航システム開発が次のフェーズへと進展したものの、前期にあったインボイス制度対応のような一時的な案件がありませんでした。
以上の結果、当セグメントの売上高は前年同期比15.3%減の29億5百万円、セグメント損益(営業損益)は2億98百万円の損失(前年同期は82百万円の利益)となりました。
④ その他の事業
その他の事業では、BPO事業部門において、2023年10月より運用を開始した「子育て見守り訪問事業」が当期も継続されました。メディア事業部門では、展覧会の開催により企画料収入が増加しました。一方で、番組制作部門では番組の終了や番組内コーナーの減少、CM制作部門で受注の減少などの減収要因がありました。費用面では、BPO事業部門において、受託業務の継続に伴い、外注費や労務費が増加しました。また、メディア事業部門では展覧会開催に関連して、広告外注費や展示作品の賃借料、運搬費などの経費が増加しました。一方で、番組制作部門及びCM制作部門では、減収に伴い原価が減少しました。
以上の結果、当セグメントの売上高は前年同期比49.9%増の21億80百万円、セグメント損益(営業損益)は1百万円の利益(前年同期は16百万円の損失)となりました。
当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、183億59百万円(前期末183億22百万円)となりました。前期に比べて、営業活動による収入が増加、投資活動による支出が増加、財務活動による支出が減少しました。その結果、資金は36百万円増加しました(+0.2%)。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動で得られた資金は、前期に比べて47百万円増加し(+4.3%)、11億48百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益4億27百万円、減価償却費8億99百万円、法人税等の支払額2億37百万円があったことなどによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動で使用した資金は、前期に比べて1億27百万円増加し(+13.7%)、10億63百万円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出9億94百万円、投資有価証券の取得による支出12億10百万円、投資有価証券の売却及び償還による収入11億63百万円があったことなどによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動で使用した資金は、前期に比べて13百万円減少し(-21.6%)、47百万円となりました。これは主に、配当金の支払額41百万円があったことなどによります。
当社グループは受注生産形態をとらないものがほとんどで、販売品目は多岐にわたり、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしていません。販売の実績については、「経営成績等の状況の概要」におけるセグメントの業績に関連付けて示しています。当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しています。
2 最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりです。
(注) ㈱博報堂DYメディアパートナーズは2025年4月1日をもって㈱博報堂と統合して㈱博報堂になりました。
当連結会計年度における経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりです。
(1) 財政状態の分析
① 資産
当期の資産合計は、電子記録債権、有形固定資産、投資有価証券などが増加した一方で、受取手形、売掛金及び契約資産、繰延税金資産などが減少したことにより、前期末に比べて8億87百万円増加し(+1.9%)、471億53百万円となりました。
② 負債
当期の負債合計は、その他の流動負債、繰延税金負債などが増加した一方で、賞与引当金などが減少したことにより、前期末に比べて4億9百万円増加し(+7.0%)、62億27百万円となりました。
③ 純資産
当期の純資産合計は、親会社株主に帰属する当期純利益を1億51百万円計上し、利益剰余金が1億8百万円増加、その他有価証券評価差額金が5億22百万円増加、非支配株主持分が1億52百万円減少したことにより、前期末に比べて4億78百万円増加し(+1.2%)、409億25百万円となりました。
(2) 経営成績の分析
① 売上高
当期の売上高は、放送事業が主にスポット収入や催物収入の増加で増収、不動産賃貸事業が主にTNC放送会館の賃料・共益費収入、駐車場収入等の増加で増収、その他の事業が主にBPO事業の継続や文化催事の実施で増収となった一方で、情報処理事業が主に大型プロジェクトの作業遅延で減収となったことなどにより、前期に比べて4億42百万円増加し(+2.4%)、185億93百万円となりました。
② 営業利益
当期の営業利益は、情報処理事業において開発作業の遅延や外注加工費の増加により大幅な減益となったほか、放送事業においても退職給付費用や減価償却費の増加が影響して減益となったことなどにより、前期に比べて4億62百万円減少し(-63.5%)、2億65百万円となりました。
③ 経常利益
当期の経常利益は、営業利益に加えて営業外収益1億66百万円、営業外費用3百万円を計上したことにより、前期に比べて4億57百万円減少し(-51.6%)、4億29百万円となりました。
④ 親会社株主に帰属する当期純利益
当期の親会社株主に帰属する当期純利益は、経常利益が減少、特別利益が前期に計上した受取損害保険金の反動減などで11百万円減少、法人税等が36百万円増加したことなどにより、前期に比べて2億75百万円減少し(-64.6%)、1億51百万円となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、183億59百万円(前期末183億22百万円)となりました。前期に比べて、営業活動による収入が47百万円増加、投資活動による支出が1億27百万円増加、財務活動による支出が13百万円減少したことにより、36百万円増加しました(+0.2%)。
詳細については、「第2事業の状況 4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に記載のとおりです。
(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況」の注記事項に記載のとおり
です。