売上高

利益

資産

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最終更新:

E04601 Japan GAAP

売上高

5.31億 円

前期

5.28億 円

前期比

100.7%


3【事業の内容】

 当社の企業集団は、当社及び関係会社2社である演舞場サービス㈱及び松竹㈱で構成され、不動産の賃貸及び食堂・売店の経営並びに演劇興行等を主な内容としております。

 当社は、「不動産賃貸事業」の単一セグメントを営んでおります。

 当企業集団の当該事業における位置付けは以下の通りであります。

(1)不動産賃貸事業

 当社は劇場及び別館ビル、駐車場等を所有し、これを賃貸しております。劇場については松竹㈱及び演舞場サービス㈱に賃貸し、松竹㈱が演劇興行等を行い、演舞場サービス㈱は場内の食堂・売店の経営を行っております。

(2)食堂事業

 演舞場サービス㈱は、劇場内で食堂の経営をしております。

(3)売店事業

 演舞場サービス㈱は、劇場内でお土産品などの売店の経営をしております。

 事業の系統図は以下の通りであります。

※画像省略しています。

 関係会社は以下の通りであります。

関連会社          演舞場サービス㈱

その他の関係会社      松竹㈱

23/08/28

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものです。

 

(1)経営成績等の状況の概要

 当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は、次のとおりであります。

① 財政状態及び経営成績の状況

 当事業年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による影響が長期化する中、感染対策と経済の両立も進み、景気が持ち直す動きが見られたものの、原材料価格の高騰、物価の上昇等先行き不透明な状況が続きました。

 当社と関係が深い演劇興行界におきましては、感染防止策のガイドラインを遵守しながら、公演が実施され少しずつ賑わいが戻り始めました。新橋演舞場では2022年7月と8月に合わせて10公演が中止となりましたが、年間337公演実施されました。また2022年11月より客席での飲食も再開されました。

 当社におきましては、前年より劇場公演を中断することなく実施しておりました大規模更新工事が2022年7月末に竣工いたしました。また、劇場の快適空間提供の一環として、劇場内お手洗い全てに温水洗浄便座設置工事を実施し2022年12月より使用開始しております。さらに、劇場2階の一部を改装し特別室を設置し、所蔵絵画の展示や公演に関わる衣裳等の展示を行い、特別な空間を演出し、観劇のお客様への感動体験の演出や、有料スペースとして特別室お食事コース等の運営を開始いたしました。

    以上の結果、当期の財政状態及び経営成績は、以下のとおりとなりました。

 

(イ)財政状態

当期末の資産合計は、5,099,937千円となり、前期末に比べ135,439千円減少しました。

当期末の負債合計は、836,609千円となり、前期末に比べ124,940千円減少しました。

当期末の純資産は、4,263,327千円となり、前期末に比べ10,499千円減少しました。

 

(ロ)経営成績

 当事業年度の売上高は531,167千円(前事業年度比0.7%増)、営業利益は162,649千円(同9.1%減)、経常利益は172,830千円(同9.4%減)となり、当期純利益は76,712千円(同41.6%減)となりました。売上については微増となりましたが、当期純利益の減少については、前年より実施しておりました大規模更新工事が2022年7月末に竣工し、それに伴う固定資産除却損61,731千円を特別損失に計上したことが主な要因であります。

 

② キャッシュ・フローの状況

 当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末と比べて、当事業年度末には2,634,420千円となり、356,859千円(11.9%)減少いたしました。

 また、当事業年度中における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果獲得した資金は122,165千円(前事業年度比29.2%減)となりました。

これは主に、税引前当期純利益111,093千円及び減価償却費61,898千円計上したことによるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は460,718千円(前事業年度は1,487千円の使用)となりました。

これは主に、有形固定資産の取得による支出402,861千円があったことによるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は18,306千円(前事業年度比7.3%増)となりました。

これは配当金の支払額13,531千円及び自己株式の取得による支出4,775千円があったことによるものです。

③ 生産、受注及び販売の実績

(1)生産実績

 該当事項はありません。

(2)受注実績

 該当事項はありません。

(3)販売実績

 当事業年度における販売実績は、次のとおりであります。当社は「不動産賃貸事業」の単一セグメントを営んでおります。

賃貸料収入を部門別に示せば次のとおりであります。

部門

新橋演舞場

(劇場)

(千円)

食堂・売店

(千円)

地域冷暖房センター

(千円)

ショーケース等

(千円)

駐車場

(千円)

別館

(千円)

合計

(千円)

第100期

(自 2021年6月1日

至 2022年5月31日)

437,047

14,872

16,847

14,029

16,944

27,870

527,611

第101期

(自 2022年6月1日

至 2023年5月31日)

437,471

14,940

16,847

16,470

17,612

27,826

531,167

 (注)主な相手先別賃貸料収入及び総賃貸料収入に対する割合は次のとおりであります。

相手先

第100期

(自 2021年6月1日

至 2022年5月31日)

第101期

(自 2022年6月1日

至 2023年5月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

松竹株式会社

440,402

83.5

440,621

83.0

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

① 重要な会計方針及び見積り

 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。

この財務諸表の作成に当たりまして、当事業年度末における貸借対照表数値及び事業年度における損益計算書数値に影響を与える見積りは、主に引当金、法人税等であり継続して評価を行っております。

 見積り及び判断・評価については、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため実際の結果は異なる場合があります。

 なお、会計上の見積りを行う上での新型コロナウイルス感染症の影響の考え方については、後記「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 追加情報」に記載しております。

 

② 財政状態の分析

 当事業年度末の総資産は、前事業年度末に比べ135,439千円減少し5,099,937千円となりました。

・流動資産

 流動資産は、前事業年度末に比べ303,609千円減少し2,758,243千円となりました。これは主に、現金及び預金の減少356,859千円によるものです。

・固定資産

 固定資産は、前事業年度末に比べ168,170千円増加し2,341,694千円となりました。これは主に、建物の増加336,645千円及び関係会社株式の時価評価に伴う減少103,411千円によるものです。

 

 当事業年度末の負債合計は、前事業年度末に比べ124,940千円減少し836,609千円となりました。

・流動負債

 流動負債は、前事業年度末に比べ102,478千円減少し69,755千円となりました。これは主に、未払金の減少63,529千円、未払法人税等の減少20,746千円及び消費税等の還付に伴う未払消費税等の減少18,212千円によるものです。

・固定負債

 固定負債は、前事業年度末に比べ22,461千円減少し766,854千円となりました。これは主に、繰延税金負債の減少26,665千円によるものです。

 

 当事業年度末の純資産の部の合計は、前事業年度末に比べ10,499千円減少し4,263,327千円となりました。これは主に、利益剰余金の増加63,321千円及びその他有価証券評価差額金の減少69,045千円によるものです。

③ 経営成績の分析

・売上高

 売上高は531,167千円(前事業年度比0.7%増)となりました。これは主に、当事業年度において、劇場内広告用ショーケースのテナント数の増加に伴う売上増や駐車場料金の増加によるものです。

・売上原価、販売費及び一般管理費

 売上原価、販売費及び一般管理費の合計は368,518千円(前事業年度比5.7%増)となりました。これは主に、大規模設備更新工事に伴う減価償却費の増加による売上原価の増加や水道光熱費等の増加によるものです。

・営業利益

 営業利益は、162,649千円(前事業年度比9.1%減)となりました。これは主に、上記売上原価や水道光熱費の増加に伴うものです。

・当期純利益

 当期純利益は、76,712千円(前事業年度比41.6%減)となりました。これは主に、上記及び大規模設備更新工事の竣工に伴い、固定資産除却損を計上したことによるものです。

 

④ 資本の財源及び資金の流動性の分析

(イ)当事業年度のキャッシュ・フローの状況

 当事業年度における現金及び現金同等物は、前事業年度末に比べ356,859千円減少して、期末残高は2,634,420千円となりました。詳細については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

(ロ)当社の資本の財源及び資金の流動性について

 当社の資金需要は、主に運営・管理活動に必要となる人件費、設備管理費となります。これらについて、現在手元資金でまかなえる状況でありますが、財務上の基本方針として、手元資金の変動を平準化し、将来的な資金需要に備えるため、毎期剰余金の一部を別途積立金として内部留保しております。今後も安定した経営基盤に基づく収益向上を図り、営業活動によるキャッシュ・フローの増加に努めてまいります。

 

⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について

「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載しております。

 

⑥ 経営上の目標の達成状況

 当社は前記の通り、劇場、別館及び駐車場等を所有し、これらの安定経営による賃貸収入を重視することから、売上高及び経常利益を経営の重点目標としており、基本として一事業年度毎に売上高、経常利益の目標を設定しております。当期におきましては、売上高524,000千円、経常利益154,000千円の目標にてスタートいたしましたが、新型コロナウイルス感染症の拡大防止諸対策により、劇場公演がほぼ休止することなく実施され、賃料収入は確保できましたが、大規模更新工事に伴う固定資産除却損を計上したことにより、売上高531,167千円、経常利益172,830千円、当期純利益76,712千円となりました。次期につきましては、新型コロナウイルス感染症の位置付けが2類相当から5類に変更となりましたが、依然、感染拡大の懸念も残る中、劇場公演が今後どのような影響を受けるか不透明でありますが、前期の収益水準をベースに、重要資産である劇場等の長期的修繕の継続及び運営方針等を考慮し、売上高527,000千円、経常利益129,000千円の目標達成に努めてまいります。