新橋演舞場株式会社

サービス業芸能

売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E04601 Japan GAAP


3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当中間会計期間における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営指標等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

 ① 財政状態及び経営成績の状況

 当中間会計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による制限の緩和に伴い、個人消費、インバウンド需要が持ち直し等の動きが見られます。しかしながら、資源価格高騰や物価上昇の影響等、依然として先行き不透明な状況が続きました。

 演劇興行界では以前の公演形態に戻りつつあり、新橋演舞場でも感染症対策に配慮しながら、興行が実施されました。

 当社におきましては、各テナントとの関係を良好に保つことができ、前年同様の収入を確保することが出来ました。また各支出につきましては、補修工事をはじめ、各経費の精査を行い、コスト削減に努めました。

 以上の結果、当中間会計期間の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

(イ)財政状態

 当中間会計期間末の資産合計は5,031,017千円となり、前期末に比べ68,920千円減少しました。

 当中間会計期間末の負債合計は815,971千円となり、前期末に比べ20,638千円減少しました。

 当中間会計期間末の純資産は4,215,046千円となり、前期末に比べ48,281千円減少しました。

 

(ロ)経営成績

 当中間会計期間の売上高は266,547千円(前年同期比0.5%増)、営業利益は79,248千円(同2.5%減)、経常利益は82,968千円(同4.3%減)、中間純利益は57,430千円(同237.8%増)となりました。中間純利益の大幅な増加については、前中間会計期間で特別損失の計上(大規模設備更新工事に伴う固定資産除却損61,731千円)があったことが主な要因であります。

 

 ② キャッシュ・フローの状況

 当中間会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末より96,954千円増加し、当中間会計期間末には2,731,375千円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は114,010千円(前年同期は9,249千円の収入)となりました。

 これは主に、税引前中間純利益82,968千円、減価償却費26,885千円の計上、未収消費税等の減少25,566千円、法人税等の支払額21,681千円を計上したことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果支出した資金は1,140千円(前年同期は428,676千円の使用)となりました。

 これは、有形固定資産の取得による支出1,140千円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果支出した資金は15,915千円(前年同期比2.7%減)となりました。

 これは、配当金の支払額13,415千円及び自己株式の取得による支出2,500千円があったことによるものであります。

 

③ 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

 ④ 生産、受注及び販売の実績

(イ)生産実績

   該当事項はありません。

(ロ)受注実績

   該当事項はありません。

(ハ)販売実績

   当中間会計期間における販売実績は、次のとおりであります。

   当社は、「不動産賃貸事業」の単一セグメントを営んでおります。

 

 賃貸料収入を部門別に示せば次のとおりであります。

部門

新橋演舞場(劇場)

(千円)

食堂・売店

(千円)

地域冷暖房センター

(千円)

ショーケース等

(千円)

駐車場

(千円)

別館

(千円)

合計

(千円)

前中間会計期間

(自 2022年6月1日

至 2022年11月30日)

218,859

7,485

8,423

8,203

8,546

13,784

265,301

当中間会計期間

(自 2023年6月1日

至 2023年11月30日)

218,757

7,485

8,423

7,753

9,273

14,855

266,547

前事業年度

(自 2022年6月1日

至 2023年5月31日)

437,471

14,940

16,847

16,470

17,612

27,826

531,167

 (注)前中間会計期間及び当中間会計期間の主な相手先別の賃貸料収入及び当該賃貸料収入の総賃貸料収入に対する

    割合は次のとおりであります。

相手先

前中間会計期間

(自 2022年6月1日

至 2022年11月30日)

当中間会計期間

(自 2023年6月1日

至 2023年11月30日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

松竹株式会社

220,519

83.1

220,443

82.7

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当中間会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

 ① 当中間会計期間の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

(イ)財政状態の分析

 総資産は、前事業年度末の5,099,937千円と比較して1.4%減の5,031,017千円となりました。これは主に、現金及び預金の増加、並びに有形固定資産の償却に伴う減少及び関係会社株式の時価下落に伴う減少等によるものであります。負債合計は、前事業年度末の836,609千円と比較して2.5%減の815,971千円となりました。これは主に、未払法人税等及び未払消費税等の増加並びに関係会社株式の時価下落に伴う繰延税金負債の減少等によるものであります。純資産は、前事業年度末の4,263,327千円と比較して1.1%減の4,215,046千円となりました。

 

(ロ)経営成績の分析

・売上高

 売上高は、266,547千円(前年同期比0.5%増)となりました。これは主に、駐車場収入の増加及び別館テナントの更新料収入によるものであります。

・売上原価、販売費及び一般管理費

 売上原価、販売費及び一般管理費の合計は、187,299千円(前年同期比1.8%増)となりました。これは主に、人件費及び租税公課の増加によるものであります。

・営業利益

 営業利益は、79,248千円(前年同期比2.5%減)となりました。これは主に、販売費及び一般管理費の増加によるものであります。

・中間純利益

 中間純利益は、57,430千円(前年同期比237.8%増)となりました。これは主に、上記及び前中間会計期間は大規模設備更新工事に伴う固定資産除却損を計上したことによるものであります。

 ② 資本の財源及び資金の流動性に係る情報

(イ)キャッシュ・フローの状況の分析

 キャッシュ・フローの状況の分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

(ロ)資金需要の主な内容

 当社の資金需要は、主に運営・管理活動に必要となる人件費、設備管理費となります。これらについて、現在手元資金でまかなえる状況でありますが、手元資金の変動を平準化し、将来的な資金需要に備えるため、毎期剰余金の一部を別途積立金として内部留保しております。今後も安定した経営基盤に基づく収益向上を図り、営業活動によるキャッシュ・フローの増加に努めてまいります。