E21951 Japan GAAP
前期
1,670.5億 円
前期比
116.3%
前期
807.1万 円
前期比
101.6%
平均年齢(勤続年数)
38.6歳(15.0年)
従業員数
3,375人(連結:3,691人)
当金庫グループは、当金庫、子会社11社及び関連会社1社の計13社で構成され、銀行業務を中心に、リース業務などの金融サービスに係る事業を行っております。また、事業系統図は以下のとおりです。なお、事業の区分は、「第5 経理の状況 1(1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。
2025年3月31日現在
1 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当金庫グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
(1) 財政状態
貸出金は、金利の上昇等先行きの不透明感が強まる中、事業者への円滑な資金供給を行った結果、期末残高は前連結会計年度末比84億円増加し、9兆6,205億円となりました。なお、金融再生法開示債権およびリスク管理債権の期末残高は前連結会計年度末比57億円増加し、3,781億円となりました。
有価証券は、国内債券を中心として、市場環境を注視しつつ分散投資を行った結果、期末残高は前連結会計年度末比1,022億円増加し、1兆3,188億円となりました。
預金は、流動性預金が減少した結果、期末残高は前連結会計年度末比126億円減少し、6兆2,167億円となりました。また、債券の期末残高は前連結会計年度末比864億円減少し、3兆2,095億円となりました。
これらの結果、総資産の期末残高は、前連結会計年度末比1兆431億円減少し、12兆2,654億円となりました。連結総自己資本比率(「株式会社商工組合中央金庫法第23条第1項の規定に基づき、株式会社商工組合中央金庫がその経営の健全性を判断するための基準」(平成20年金融庁・財務省・経済産業省告示第2号)に基づき算出したもの)は、12.88%となりました。
また、セグメントごとの状況は以下のとおりであります。
(銀行業)
セグメント資産は、前連結会計年度末比1兆435億円減少し、12兆1,876億円となりました。また、セグメント負債は、前連結会計年度末比1兆415億円減少し、11兆1,656億円となりました。
(リース業)
セグメント資産は、前連結会計年度末比60億円増加し、1,002億円となりました。また、セグメント負債は、前連結会計年度末比59億円増加し、864億円となりました。
(その他)
セグメント資産は、前連結会計年度末比10億円増加し、110億円となりました。また、セグメント負債は、前連結会計年度末比9億円増加し、41億円となりました。
○金融再生法開示債権およびリスク管理債権
(2) 経営成績
当連結会計年度の連結粗利益は、国内金利上昇効果等によって資金運用収支が前連結会計年度比101億円増加したことに加え、シンジケートローンやストラクチャードファイナンス等の伸長により役務取引等収支が同14億円増加したことや、為替リスクヘッジニーズ等への対応により特定取引収支が同13億円増加したことなどから、合計では同142億円増加し、1,395億円となりました。
営業経費は、システム関連投資や人的資本投資などの将来に向けた投資等により、同56億円増加し、821億円となりました。
与信費用は、お客さまの業績回復に伴う区分上方遷移等によって、同18億円減少し、267億円となりました。
以上により、経常利益は前連結会計年度比106億円増加し330億円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は同100億円増加し、257億円となりました。
また、セグメントごとの状況は以下のとおりであります。
(銀行業)
経常収益は、前連結会計年度比255億円増加し、1,707億円となりました。また、セグメント利益は、前連結会計年度比109億円増加し、328億円となりました。
(リース業)
経常収益は、前連結会計年度比16億円増加し、227億円となりました。また、セグメント利益は、前連結会計年度比2億円減少し、1億円となりました。
(その他)
経常収益は、前連結会計年度比8億円減少し、88億円となりました。また、セグメント利益は、前連結会計年度比1億円減少し、0億円となりました。
○損益の概要
(注)与信費用=不良債権処理額+一般貸倒引当金繰入額
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末比7,065億円減少し、9,266億円となりました。
当連結会計年度に係る区分ごとのキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、譲渡性預金の減少等により△5,639億円(前連結会計年度比△6,949億円)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の取得等により△1,409億円(前連結会計年度比+1,055億円)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払等により△15億円(前連結会計年度比△270億円)となりました。
① 国内・海外別収支
当連結会計年度におきまして、国内は、資金運用収支が1,200億80百万円、役務取引等収支が131億12百万円、特定取引収支が79億5百万円、その他業務収支が△22億28百万円となりました。
海外は、資金運用収支が5億38百万円、役務取引等収支が△15百万円、その他業務収支が1億64百万円となりました。
以上により、合計では、資金運用収支は前連結会計年度比101億84百万円増加して1,206億19百万円、役務取引等収支は同14億45百万円増加して130億97百万円、特定取引収支は同13億41百万円増加して79億5百万円、その他業務収支は同12億46百万円増加して△20億64百万円となりました。
(注) 1.「国内」とは、当金庫(海外店を除く)及び国内に本店を有する連結子会社(以下、「国内連結子会社」という。)であります。
2.「海外」とは、当金庫の海外店であります。
3.「相殺消去額」欄には、「国内」・「海外」間の内部取引の相殺消去額を記載しております。
② 国内・海外別資金運用/調達の状況
国内の資金運用勘定の平均残高は12兆6,679億6百万円、利息は1,417億65百万円、利回りは1.11%となりました。また、国内の資金調達勘定の平均残高は11兆6,417億55百万円、利息は216億84百万円、利回りは0.18%となりました。
海外の資金運用勘定の平均残高は641億86百万円、利息は37億66百万円、利回りは5.86%となりました。また、海外の資金調達勘定の平均残高は647億9百万円、利息は32億27百万円、利回りは4.98%となりました。
以上により、合計の資金運用勘定の平均残高は前連結会計年度比3,317億28百万円減少して12兆6,681億47百万円、利息は同212億15百万円増加して1,423億18百万円、利回りは同0.19%上昇して1.12%となりました。また、合計の資金調達勘定の平均残高は同3,242億38百万円減少して11兆6,425億20百万円、利息は同110億30百万円増加して216億99百万円、利回りは同0.09%上昇して0.18%となりました。
○ 国内
(注) 1.平均残高は、原則として日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、国内連結子会社については、半年毎の残高に基づく平均残高を利用しております。
2.「国内」とは、当金庫(海外店を除く)及び国内連結子会社であります。
3.資金運用勘定は、無利息預け金の平均残高(前連結会計年度1,682百万円、当連結会計年度1,888百万円)を控除して表示しております。
○ 海外
(注) 1.平均残高は、原則として日々の残高の平均に基づいて算出しております。
2.「海外」とは、当金庫の海外店であります。
3.資金運用勘定は、無利息預け金の平均残高(前連結会計年度1,085百万円、当連結会計年度540百万円)を控除して表示しております。
○ 合計
(注) 1.「相殺消去額」欄には、「国内」・「海外」間の内部取引の相殺消去額を記載しております。
2.資金運用勘定は、無利息預け金の平均残高(前連結会計年度2,768百万円、当連結会計年度2,428百万円)を控除して表示しております。
③ 国内・海外別役務取引の状況
国内の役務取引等収益は158億4百万円となりました。また、役務取引等費用は26億92百万円となりました。
海外の役務取引等収益は0百万円、役務取引等費用は15百万円となりました。
以上により、合計の役務取引等収益は前連結会計年度比12億72百万円増加して158億4百万円、役務取引等費用は同1億72百万円減少して27億7百万円となりました。
(注) 1.「国内」とは、当金庫(海外店を除く)及び国内連結子会社であります。
2.「海外」とは、当金庫の海外店であります。
④ 国内・海外別特定取引の状況
○ 特定取引収益・費用の内訳
国内の特定取引収益は前連結会計年度比13億50百万円増加して79億27百万円となりました。また、特定取引費用は同8百万円増加し、21百万円となりました。
なお、海外の特定取引収益及び特定取引費用の計上はありません。
(注) 1.「国内」とは、当金庫(海外店を除く)及び国内連結子会社であります。
2.「海外」とは、当金庫の海外店であります。
○ 特定取引資産・負債の内訳(末残)
国内の特定取引資産は前連結会計年度比45億99百万円増加して255億22百万円となりました。また、特定取引負債は同39億27百万円増加して155億78百万円となりました。
なお、海外の特定取引資産及び特定取引負債の計上はありません。
(注) 1.「国内」とは、当金庫(海外店を除く)及び国内連結子会社であります。
2.「海外」とは、当金庫の海外店であります。
⑤ 国内・海外別預金残高の状況
○ 預金の種類別残高(末残)
(注) 1.「国内」とは、当金庫(海外店を除く)及び国内連結子会社であります。
2.「海外」とは、当金庫の海外店であります。
3.流動性預金=当座預金+普通預金+通知預金
4.定期性預金=定期預金
⑥ 国内・海外別債券残高の状況
○ 債券の種類別残高(末残)
(注) 1.「国内」とは、当金庫(海外店を除く)及び国内連結子会社であります。
2.「海外」とは、当金庫の海外店であります。
⑦ 国内・海外別貸出金残高の状況
○ 業種別貸出状況(末残・構成比)
(注) 1.「国内」とは、当金庫(海外店を除く)及び国内連結子会社であります。
2.「海外」とは、当金庫の海外店であります。
○ 外国政府等向け債権残高(国別)
「外国政府等」とは、外国政府、中央銀行、政府関係機関又は国営企業及びこれらの所在する国の民間企業等であり、「銀行等金融機関の資産の自己査定並びに貸倒償却及び貸倒引当金の監査に関する実務指針」(日本公認会計士協会銀行等監査特別委員会報告第4号 2022年4月14日)に規定する特定海外債権引当勘定を計上している国の外国政府等の債権残高を掲げることとしておりますが、前連結会計年度及び当連結会計年度の外国政府等向け債権残高は該当ありません。
⑧ 国内・海外別有価証券の状況
○ 有価証券残高(末残)
(注) 1.「国内」とは、当金庫(海外店を除く)及び国内連結子会社であります。
2.「海外」とは、当金庫の海外店であります。
3.「その他の証券」には、外国債券を含んでおります。
(自己資本比率等の状況)
(参考)
自己資本比率は、「株式会社商工組合中央金庫法第23条第1項の規定に基づき、株式会社商工組合中央金庫がその経営の健全性を判断するための基準」(平成20年金融庁・財務省・経済産業省告示第2号)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しております。当金庫は、国際統一基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては標準的手法を、オペレーショナル・リスク相当額の算出においては標準的計測手法を採用しております。なお、マーケット・リスク相当額は不算入特例を用いて算入しておりません。
また、自己資本比率の補完的指標であるレバレッジ比率は、「株式会社商工組合中央金庫法第23条第1項の規定に基づき、株式会社商工組合中央金庫がその経営の健全性を判断するための基準の補完的指標として定めるレバレッジに係る健全性を判断するための基準」(平成31年金融庁・財務省・経済産業省告示第3号)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しております。
連結自己資本比率(国際統一基準)
連結レバレッジ比率(国際統一基準)
単体自己資本比率(国際統一基準)
単体レバレッジ比率(国際統一基準)
(資産の査定)
(参考)
資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(平成10年法律第132号)第6条に基づき、当金庫の貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(昭和23年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるもの並びに貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。
1.破産更生債権及びこれらに準ずる債権
破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。
2.危険債権
危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。
3.要管理債権
要管理債権とは、三月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。
4.正常債権
正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1.から3.までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。
資産の査定の額
2 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当金庫グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度末日現在において判断したものであります。
<中期経営計画の総括>
2022年度から2024年度までの中期経営計画では、3つの主要戦略「サービスのシフト」「差別化分野の確立」「商工中金自身の企業変革」を着実に進展させ、目標とする経営指標は収益性・健全性・効率性の全項目を概ね達成いたしました。
○目標とすべき経営指標(単体)
(1)サービスのシフト
中小企業が抱える経営課題が多様化・複雑化する中、更にニーズが高まっていく、情報サービス、人財サービス、高度金融サービスという3つの分野に注力し、課題解決に向けて取り組むお取引先に対して様々な経営リソースを提供いたしました。
情報サービスは、ESG診断、DX・ITサーベイ、CO2排出量可視化サービスといったツールを活用してお取引先と課題を共有する診断サービスと、お取引先の課題解決に向けた計画策定や実行支援を行うコンサルティング・本業支援について取組みを強化いたしました。特に、事業承継コンサルティングについては、中長期的な視点で顧客本位の姿勢を重視した対話やソリューション提案を通じて取組み件数を拡大いたしました。
人財サービスは、足元で深刻化している人手不足、採用難や離職の増加等の社会課題に対応するため、提携先と連携した人財マッチングに加え、2024年11月には人財サービス子会社「株式会社商工中金ヒューマンデザイン」を設立し、幸福度を可視化する「幸せデザインサーベイ」から人財確保や人財育成を行う独自のサービス提供の態勢整備を実施いたしました。
高度金融サービスは、事業承継ニーズの高まりや複雑化・高度化する経営課題に対応し、大型の資金調達や適切なリスクコントロールを実現するストラクチャードファイナンス等への取組みを強化しました。投資業務においては、2023年8月に投資専門子会社「商工中金キャピタル株式会社」を設立し、事業承継や事業再生、成長投資等、幅広いニーズに対するエクイティファイナンスによる支援を強化しました。
(2)差別化分野の確立
お客さまのライフステージごとの経営課題に着目し、S:「スタートアップ支援」、E:「サステナブル経営支援」、T:「事業再生支援」の3つの分野を「差別化分野」として取組みを強化いたしました。
スタートアップ支援は、専門部署であるスタートアップ営業部の新設により、担当先を集約し支援ノウハウを効果的に蓄積することで、適切なリスクテイクを通じて1件あたり貸出額が拡大する等順調に推移いたしました。また、全国の中小企業とのビジネスマッチングにより、スタートアップ企業の成長と中小企業の生産性向上を同時に実現する取組みにも注力いたしました。
サステナブル経営支援は、ESG診断等によりお取引先のサステナビリティに関する対話を重ねることで、ポジティブ・インパクト・ファイナンスの実績が増加いたしました。また、脱炭素経営を支援する「GXファイナンス」、DX・IT戦略の策定・推進を支援する「DXファイナンス」の取扱いを開始する等、サステナブルファイナンスを順次拡充いたしました。また、国内初の預金スキームとして募集した「インパクト預金」、「J-クレジット預金」は累計400億円以上の預入実績を確保する等、先進的な取組みにも注力いたしました。
事業再生支援は、中小企業の業況二極化が進み、企業倒産が増加する中で、お取引先の営業キャッシュフロー改善等の具体的な支援成果を追求いたしました。また、商工中金キャピタル株式会社とロングブラックパートナーズ株式会社の合弁会社にて組成した事業再生ファンドにより、抜本的な再生支援を強化いたしました。
(3)企業変革
PURPOSE・MISSIONを基軸に、多くの新しいチャレンジを育むべく、「Well-being・DE&I」、「お客さま本位の業務運営」、「デジタルトランスフォーメーション(DX)」の3つの主要なテーマに基づき、企業体質や組織風土改革を進めました。
Well-being・DE&Iは、PURPOSE、MISSION、CHUKIN Wayの制定・浸透や、新人事制度の導入によるコース・評価・育成・報酬制度の見直し等の態勢整備を実施する等、人的資本経営の取組みに注力いたしました。
お客さま本位の業務運営は、業績評価を廃止するとともに、各営業店が地域特性等を踏まえた顧客目線かつ自律的な業務運営に向けた取組みへ注力する等を通じて、担当者満足度が上昇いたしました。
「デジタルトランスフォーメーション(DX)」については、法人ポータル「商工中金Bizリンク」・営業支援系システム・顧客関係管理システムの刷新等、顧客接点・体験改革、渉外活動改革に向けた体制整備を実施しました。Bizリンクは、本格稼働後、約1年で2.9万件程度の導入実績等順調に拡大いたしました。
○サービスのシフト、差別化分野の実績、企業変革の取組み状況
(※1)指標はすべて当金庫単体で集計
(※2)2025年3月末時点の対象先数:約4,500社
3 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当金庫が連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては以下のとおりであります。
<貸倒引当金の計上>
当金庫及び連結子会社における貸出金、支払承諾見返等の債権の残高は多額であり、経営成績等に対する影響が大きいため、会計上の見積りにおいて重要なものと判断しております。
当金庫の貸倒引当金は、予め定めている償却・引当基準に則り、次のとおり計上しております。
「銀行等金融機関の資産の自己査定並びに貸倒償却及び貸倒引当金の監査に関する実務指針」(日本公認会計士協会銀行等監査特別委員会報告第4号 2022年4月14日)に規定する正常先債権及び要注意先債権に相当する債権については、危機対応業務に係る損害担保付貸出とそれ以外の債権とにグルーピングし、また、要注意先債権のうち要管理債権以外のその他の要注意先債権(以下、「その他の要注意先債権」という。)については、さらに貸出条件緩和の有無によりグルーピングしております。これらのグループ毎に、主としてそれぞれ今後1年間の予想損失額又は今後3年間の予想損失額を見込んで計上しております。予想損失額は、1年間又は3年間の貸倒実績を基礎とした貸倒実績率の過去の一定期間における平均値に基づき損失率を求め、これに将来見込み等必要な修正を加えて算定しております。破綻懸念先債権に相当する債権については、債権額から担保の処分可能見込額及び保証による回収可能見込額を控除し、その残額のうち必要と認める額を計上しております。破綻先債権及び実質破綻先債権に相当する債権については、債権額から、担保の処分可能見込額及び保証による回収可能見込額を控除した残額を計上しております。
破綻懸念先及び貸出条件緩和債権等を有する債務者で与信額が一定額以上の大口債務者のうち、債権の元本の回収及び利息の受取りに係るキャッシュ・フローを合理的に見積もることができる債権については、当該キャッシュ・フローを貸出条件緩和実施前の約定利子率で割引いた金額と債権の帳簿価額との差額を貸倒引当金とする方法(キャッシュ・フロー見積法)により計上しております。
すべての債権は、資産の自己査定基準に基づき、営業関連部署が資産査定を実施し、当該部署から独立した資産監査部署が査定結果を監査しております。
連結子会社の貸倒引当金は、一般債権については過去の貸倒実績率等を勘案して必要と認めた額を、貸倒懸念債権等特定の債権については、個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額をそれぞれ計上しております。
貸倒引当金の計上にあたっては、「取引先区分の判定における貸出先の将来の業績見通し」及び「予想損失額に関する将来見込み等」を主要な仮定として設定しております。
「取引先区分の判定における貸出先の将来の業績見通し」は、各取引先の収益獲得能力等を個別に評価し、設定しております。「予想損失額に関する将来見込み等」として、連結決算日時点における個々の引当金算定区分の貸倒実績率等には反映されない信用リスクを織り込んでおります。
正常先債権及び要注意先債権に相当する債権については、連結決算日時点の大口取引先に対する債権額から担保の処分可能見込額及び保証による回収可能見込額を控除した残額を基礎として、連結決算日以降の突発的な貸倒リスクを織り込むための引当金を追加計上しております。
その他の要注意先債権のうち貸出条件緩和を有する債権については、前連結会計年度は、新型コロナ制度融資返済開始等に伴う貸倒実績率の高まりに着目し、今後3年間の予想損失率の見積りにあたって、当該1年間の実績を基礎として予想損失額を推計することで、将来見込み等必要な修正を加えた貸倒引当金を算出しておりました。当連結会計年度は、前連結会計年度において採用した推計方法に、当連結会計年度の実績を反映して予想損失額を推計しております。
また、破綻懸念先債権に相当する債権(キャッシュ・フロー見積法適用先を除く)の予想損失率については、算定期間数を拡大することで中長期の景気循環の影響が均された過去の貸倒実績率を基礎としております。その上で、過去の経済指標の実績値と破綻懸念先債権の損失実績率の関係を分析し、直近の経済指標の実績値から推計される損失率が過去の貸倒実績率を上回る場合には、足もとの景気悪化の状況を反映するため、当該損失率を予想損失率として貸倒引当金を算出しております。この算出方法に基づき、当連結会計年度は、過去の貸倒実績率を予想損失率として使用しております。
当金庫の経営者は、貸倒引当金の計上にあたって用いた会計上の見積りは合理的であり、現時点の最善の見積りであると判断しております。ただし、当該見積りに用いた仮定には一定の不確実性があり、個別貸出先の業績やその他経済環境の変化により、当初の見積りに用いた「取引先区分の判定における貸出先の将来の業績見通し」及び「予想損失額に関する将来見込み等」が変化した場合は、翌連結会計年度の連結財務諸表において、当該貸倒引当金は増減する可能性があります。
(参考)貸倒引当金の算出基準
(※1)取引先区分は、貸出先の業況や財務内容等の実態に基づき、経営改善計画の実現可能性等の将来の見通し
を検討した上で判定
また、担保等の保全を含む、貸出金等の回収の確実性を検討した上で資産分類を判定
(※2)大口債権の突発的な貸倒リスクを織り込むための引当金を追加的に計上
(※3)今後3年間の予想損失率は、前連結会計年度及び当連結会計年度の貸倒実績から予想損失額を推計することで、将来見込み等必要な修正を実施
(※4)要管理先債権及び破綻懸念先債権のうち、与信額が一定額以上の大口債務者の一部にはDCF法等を適用
(※5)貸倒実績率の過去の平均値に基づき損失率を求め、直近の経済指標の実績から推計した損失率と比較し、
高い率を適用