売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E00183 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 財政状態及び経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間の世界経済は、東欧や中東などの地政学的なリスクの増大や各国の金融引き締め政策の継続により、不安定な状態が続きました。米国では、インフレの長期化や金融引き締めなどを背景に、景気後退の懸念があるものの、個人消費や雇用環境は良好を維持し、景気は堅調に推移しました。中国では、不動産市場を始めとした内外需要の低迷により景気は減速して推移しました。東南アジアでは、インバウンドの回復を始めとした内需の回復があるものの、海外経済の減速により、成長ペースが鈍化しました。日本経済は、インバウンド需要の増加やサービス業の回復等により経済正常化が進んでいるものの、物価高の長期化等により先行き不透明な状況が続いております。

当社グループにおける市場環境につきましては、海外市場では世界経済の減速懸念はあるものの、各メーカーによる設備投資は堅調に推移しました。

一方、国内市場では半導体関連や自動車メーカーによる投資が継続しており、都市圏における再開発の需要も堅調に推移しました。

このような状況のもと、当第3四半期連結累計期間における受注工事高は、前年同四半期に大型案件の受注があったことによる反動減等により、国内・海外ともに減少し、1,853億85百万円(前年同四半期比17.9%減少)となり、うち海外の受注工事高は、793億30百万円(前年同四半期比13.2%減少)となりました。

完成工事高は、国内・海外ともに増加し、2,052億85百万円(前年同四半期比44.6%増加)となり、うち海外の完成工事高は、823億80百万円(前年同四半期比55.9%増加)となりました。

利益面につきましては、完成工事総利益は290億93百万円(前年同四半期比68億83百万円増加)、営業利益は121億22百万円(前年同四半期比48億20百万円増加)、経常利益は132億99百万円(前年同四半期比47億39百万円増加)、親会社株主に帰属する四半期純利益は102億26百万円(前年同四半期比51億42百万円増加)となりました。

 

セグメントごとの業績(セグメント間の内部取引高を含む)は次のとおりであります。

 

 

環境システム事業

受注工事高は、産業空調分野で前年同四半期に大型案件の受注があったことによる反動減等により、国内や台湾などで減少し、前年同四半期を下回りました。完成工事高は、国内や台湾などで増加したことにより、前年同四半期を上回りました。

この結果、受注工事高は、1,166億95百万円(前年同四半期比30.6%減少)となりました。このうちビル空調分野は、240億66百万円(前年同四半期比22.5%減少)、産業空調分野は、926億28百万円(前年同四半期比32.4%減少)となりました。完成工事高は、1,589億96百万円(前年同四半期比39.3%増加)となりました。このうちビル空調分野は、312億2百万円(前年同四半期比3.0%増加)、産業空調分野は、1,277億94百万円(前年同四半期比52.4%増加)となりました。セグメント利益(経常利益)につきましては、120億25百万円(前年同四半期比28億43百万円増加)となりました。

 

塗装システム事業

受注工事高は、北米やインドなどで増加し、前年同四半期を上回りました。完成工事高は、北米や中国などで増加し、前年同四半期を上回りました。

この結果、受注工事高は、686億90百万円(前年同四半期比19.0%増加)となりました。完成工事高は、463億2百万円(前年同四半期比66.3%増加)となりました。セグメント利益(経常利益)につきましては、8億55百万円(前年同四半期はセグメント損失12億53百万円)となりました。

 

区分

前第3四半期

連結累計期間

(自  2022年4月1日
  至  2022年12月31日)

(百万円)

当第3四半期

連結累計期間

(自  2023年4月1日
  至  2023年12月31日)

(百万円)

増減率

(%)

受注工事高

 

 

 

 

環境システム事業

ビル空調

31,053

24,066

△22.5

 

 

産業空調

137,018

92,628

△32.4

 

 

小計

168,071

116,695

△30.6

 

 

(うち海外)

(52,837)

(30,420)

(△42.4)

 

塗装システム事業

 

57,746

68,690

19.0

 

(うち海外)

 

(38,568)

(48,909)

(26.8)

 

合計

 

225,817

185,385

△17.9

 

(うち海外)

 

(91,406)

(79,330)

(△13.2)

完成工事高

 

 

 

 

環境システム事業

ビル空調

30,306

31,202

3.0

 

 

産業空調

83,834

127,794

52.4

 

 

小計

114,141

158,996

39.3

 

 

(うち海外)

(32,852)

(45,235)

(37.7)

 

塗装システム事業

 

27,851

46,302

66.3

 

(うち海外)

 

(19,994)

(37,159)

(85.8)

 

合計

 

141,992

205,299

44.6

 

(うち海外)

 

(52,847)

(82,394)

(55.9)

 

 

 

(資産)

当第3四半期連結会計期間末の流動資産は前連結会計年度末に比べ12.7%増加し、2,079億39百万円となりました。これは現金預金が77億56百万円、有価証券が50億円それぞれ増加したことなどによります。

当第3四半期連結会計期間末の固定資産は前連結会計年度末に比べ8.8%増加し、572億69百万円となりました。これは投資有価証券が24億94百万円、有形固定資産が17億45百万円それぞれ増加したことなどによります。

この結果、当第3四半期連結会計期間末の資産合計は前連結会計年度末に比べ11.9%増加し、2,652億9百万円となりました。

 

(負債)

当第3四半期連結会計期間末の流動負債は前連結会計年度末に比べ16.2%増加し、1,115億15百万円となりました。これは、支払手形・工事未払金等が68億94百万円、賞与引当金が41億20百万円それぞれ増加したことなどによります。

当第3四半期連結会計期間末の固定負債は前連結会計年度末に比べ21.0%増加し、110億93百万円となりました。これは、繰延税金負債が16億63百万円増加したことなどによります。

この結果、当第3四半期連結会計期間末の負債合計は前連結会計年度末に比べ16.6%増加し、1,226億9百万円となりました。

 

(純資産)

当第3四半期連結会計期間末の純資産合計は前連結会計年度末に比べ8.0%増加し、1,425億99百万円となりました。これは利益剰余金が61億97百万円、為替換算調整勘定が30億91百万円、その他有価証券評価差額金が22億58百万円それぞれ増加し、自己株式の取得により17億13百万円減少したことなどによります。

 

(2) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当連結会社の優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(3) 研究開発活動

当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は7億74百万円であります。