売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E05685 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

 

 (1) 経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間(2023年4月1日から2023年12月31日まで)における我が国経済は、コロナ禍の終息に向け経済活動の正常化が進み、企業の設備投資意欲も底堅く推移しています。一方、地政学的リスクに起因する原材料や資源価格の高止まり及び円安、世界的なインフレ、各国の政策金利の引上げによる金融不安等の影響により、依然として先行き不透明な状況が続いています。

当社グループと関連の高い建設業界については、建設工事受注は資材価格高騰や人件費増加がありつつも高水準となっていますが、新設住宅着工戸数は建設コストの増加が影響して低調に推移するなど、不透明な状況にあります。

このような状況下、廃棄物処理・リサイクル事業においては、燃料費の高騰や諸物価の上昇といった影響が続き、人件費、販管費などのコストが増加しましたが、廃棄物の付加価値化、製品化などに継続して取り組んでおります。

再生可能エネルギー事業においては、6発電所全てにおいて安定稼働に努めており、電力小売事業も堅調に推移しております。

環境エンジニアリング事業においては、環境コンサルティング事業と共に、廃棄物処理・リサイクル事業、再生可能エネルギー事業との相乗効果を図る製品開発、研究開発、クロスセリング等に積極的に取り組んでおります。

この結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は35,208百万円(前年同四半期比3.1%増)、営業利益は3,299百万円(前年同四半期比3.6%減)、経常利益は3,022百万円(前年同四半期比4.8%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,849百万円(前年同四半期比4.8%減)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

各セグメントにおける売上高については「外部顧客への売上高」の金額、セグメント利益又は損失については「報告セグメント」の金額を記載しております。

 

 ①廃棄物処理・リサイクル事業

(株)タケエイの廃棄物処理・リサイクル事業においては、大型案件の受注が回復基調にあることや取扱数量の増加等により対前年同期比で増収となったものの、外部処理費や人件費、販管費、燃料費などのコスト増加の影響を受け減益となりました。しかしながら、中間処理施設における廃棄物の徹底した分選別による有価物回収や、廃プラスチック等からの固形燃料RPFや製鉄副資材「エコ・フォーム」製造による搬出品の付加価値化・製品化、太陽光パネル設置による電力の内製化などによるコスト削減には、継続して取り組んでおります。

その他、廃石膏ボードの再資源化を行う(株)ギプロ及び(株)グリーンアローズ関東は搬入量が堅調に推移し、特に(株)グリーンアローズ東北においては、災害廃棄物関連の取扱も寄与して増収増益となりました。イコールゼロ(株)は、廃液の取扱量が減少して減収減益となりました。管理型最終処分場を運営する(株)北陸環境サービスは、第1四半期にあった集中豪雨等の影響に加え、対象となる産業廃棄物の発生量が低調に推移したことから、減収減益となりました。(株)信州タケエイは、解体事業における大型案件の受注が低調だったことや、産業廃棄物の搬入量が減少し、減収減益となりました。

この結果、売上高は18,701百万円(前年同四半期比2.0%減)となり、セグメント利益は2,294百万円(前年同四半期比20.9%減)となりました。

 

 

 ②再生可能エネルギー事業

市原グリーン電力(株)は、第1四半期に定期修繕のため長期間の運転停止があったものの、修繕後の高負荷運転が第2四半期以降も継続したことから増収となり、利益も前期に比べ改善しました。(株)タケエイグリーンリサイクルは、木材販売の増加などから増収となり、対前年同期比で赤字幅を縮小しておりますが、当第3四半期中にも故障による停止があり、安定稼働の確立に向けた取組みを継続しています。(株)大仙バイオマスエナジーは、当第3四半期中に定期修繕を行いましたが、安定稼働を継続しており、木質チップより安価なバーク(樹皮)の活用も寄与して増収となり、利益も前期の赤字から当期は黒字を計上しました。2022年9月1日付にて、電力小売子会社5社を統合した電力小売部門は、猛暑・残暑の影響もあり、小売売電量が増加したことや平均市場価格が前期より低下したこと、また、卸取引においても顧客開拓が進んだことなどから、収益において好調を維持しました。(株)タケエイ林業は、原木の取扱量を増やしたことなどから増収増益となりました。

この結果、売上高は10,533百万円(前年同四半期比5.1%増)となり、セグメント利益は672百万円(前年同四半期比108.9%増)となりました。

 

 ③環境エンジニアリング事業

環境装置、特殊車輌等を開発・製造・販売する富士車輌(株)は、大型案件の受注が引き続き好調に推移しており、工事も順調に進行したことで増収となりました。また、比較的利益幅の高い案件の増加や順調な操業、販管費の抑制も寄与し、増益となりました。

この結果、売上高は4,980百万円(前年同四半期比21.5%増)となり、セグメント利益は236百万円(前年同四半期比229.2%増)となりました。

 

 ④環境コンサルティング事業

環境保全(株)と(株)アースアプレイザルは、2021年4月の大気汚染防止法改正に伴うアスベスト分析受注が引き続き堅調に推移していますが、燃料費などのコスト増加が影響して減益となりました。

この結果、売上高は992百万円(前年同四半期比2.5%増)となり、セグメント利益は74百万円(前年同四半期比36.4%減)となりました。

 

 (2) 財政状態の状況

当第3四半期連結会計期間末における総資産は95,523百万円(前連結会計年度末比5,070百万円の増加、前連結会計年度末比5.6%増)となりました。

流動資産は25,159百万円(前連結会計年度末比283百万円の減少)となりました。これは主に、受取手形、売掛金及び契約資産が927百万円、流動資産その他に含まれる前渡金が763百万円増加しましたが、現金及び預金が1,989百万円減少したことによります。

固定資産は69,270百万円(前連結会計年度末比5,386百万円の増加)となりました。これは主に、建設仮勘定が5,317百万円増加したことによります。

負債合計は57,118百万円(前連結会計年度比4,094百万円の増加、前連結会計年度末比7.7%増)となりました。

流動負債は23,186百万円(前連結会計年度比4,381百万円の増加)となりました。これは主に、未払法人税等が539百万円減少しましたが、短期借入金が3,510百万円、契約負債が1,480百万円増加したことによります。

固定負債は33,932百万円(前連結会計年度比286百万円の減少)となりました。これは主に、社債が273百万円減少したことによります。

純資産は38,405百万円(前連結会計年度比975百万円の増加、前連結会計年度末比2.6%増)となりました。これは主に、非支配株主持分が259百万円、利益剰余金が705百万円増加(親会社株主に帰属する四半期純利益1,849百万円による増加及び配当額1,144百万円による減少)したことによります。

 

 (3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

 

 (4) 研究開発活動

金額が僅少であるため、記載を省略しております。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。