売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E00334 IFRS


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期報告書提出日現在において当社グループ(当社及び当社の関係会社)が判断したものであります。

 

(1)経営成績

当第3四半期連結累計期間の売上高は、食肉事業における価格転嫁の浸透や加工事業での価格改定効果に加え、ボールパーク事業において来場者数が順調に推移したことなどにより対前年同四半期比3.7%増の997,957百万円となりました。事業利益は、食肉事業における販売の伸長や、海外事業において豪州の牛肉事業が好調であったことなど、全セグメントにおいて収益性が改善したことから対前年同四半期比68.0%増の41,545百万円、税引前四半期利益は、持分法による投資利益が減少したものの事業利益が大幅に増加したことなどから対前年同四半期比60.6%増の43,681百万円、親会社の所有者に帰属する四半期利益は対前年同四半期比53.6%増の29,520百万円となりました。

 

(注)事業利益は、売上高から売上原価、販売費及び一般管理費を控除し、当社グループが定める為替差損益を加味するとともにIFRSへの調整及び非経常項目を除外して算出しております。

 

セグメントの概況

 セグメントの概況は次のとおりです。

                                                                                   (単位:百万円)

対前年実績

売上高

事業利益

当第3四半期連結累計期間

前年同四半期比増減

増減率(%)

当第3四半期連結累計期間

前年同四半期比増減

増減率(%)

加工事業本部

329,918

9,098

2.8

8,916

2,914

48.6

食肉事業本部

595,609

25,419

4.5

28,345

5,779

25.6

海外事業本部

219,696

△30,918

△12.3

2,155

4,825

その他

21,506

8,439

64.6

4,387

3,156

256.4

 

 

① 加工事業本部

売上高は、主力商品の「シャウエッセン」が回復基調にあることや、デリ商品においてCVS向けを中心とした業務用商品が伸長したことなどから、対前年同四半期比2.8%増の329,918百万円となりました。事業利益は、「シャウエッセン」やチルドベーカリー群の販売量回復により商品ミックスが改善したことや、原材料価格の高騰に対する価格改定効果などにより、対前年同四半期比48.6%増の8,916百万円となりました。

 

② 食肉事業本部

売上高は、新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴う需要増加により外食チャネルの販売が伸長したことに加え、国産鶏肉の相場が堅調に推移したことなどから、対前年同四半期比4.5%増の595,609百万円となりました。事業利益は、販売会社において主として都市部の量販店向け販売が好調に推移したことや、輸入鶏肉ならびに輸入牛肉の調達見直しにより収益性が改善したことから、対前年同四半期比25.6%増の28,345百万円となりました。

 

 

③ 海外事業本部

売上高は、トルコの鶏肉事業において飼料高に対する価格転嫁の浸透が進んだものの、BPUの株式譲渡などの影響で、対前年同四半期比12.3%減の219,696百万円となりました。事業利益は、豪州の牛肉事業における生体牛価格の下落、販売量増加による収益改善に加え、トルコの鶏肉事業が好調に推移したことなどから、2,155百万円(前年同四半期は2,670百万円の事業損失)となりました。

 

④ その他

売上高は、ボールパーク事業において、観客動員数が増加したことに加え、シーズン終了後も「エスコンフィールド HOKKAIDO」での秋季キャンプ開催やスタジアムツアーなどにより来場者数が順調に推移したことで、対前年同四半期比64.6%増の21,506百万円となりました。事業利益は、ボールパーク事業における新たなビジネスモデルにより飲食・グッズ収入などの収益性が大幅に改善したことなどから、対前年同四半期比256.4%増の4,387百万円となりました。

 

(2)財政状態

当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末比2.1%増の957,219百万円となりました。流動資産は、BPUの株式譲渡に伴い売却目的保有資産が前連結会計年度末比99.6%減の43百万円となりましたが、現金及び現金同等物が前連結会計年度末比6.7%増の69,348百万円、当第3四半期連結会計期間末が金融機関の休業日であった影響などにより営業債権及びその他の債権が前連結会計年度末比26.0%増の184,751百万円となったことなどから、前連結会計年度末比2.7%増の439,517百万円となりました。非流動資産は、繰延税金資産が前連結会計年度末比10.8%減の27,735百万円となりましたが、無形資産及びのれんが前連結会計年度末比21.1%増の24,448百万円となったことで、前連結会計年度末比1.7%増の517,702百万円となりました。

負債につきましては、相場高と需要回復を受けた仕入の増加などにより営業債務及びその他の債務が前連結会計年度末比17.7%増の124,824百万円となりましたが、BPUの株式譲渡により売却目的保有資産に直接関連する負債が11,359百万円減少したことなどから、前連結会計年度末比1.6%減の427,301百万円となりました。

親会社の所有者に帰属する持分につきましては、現金配当11,275百万円などにより減少しましたが、四半期利益29,520百万円による増加、円安の進行による在外営業活動体の換算差額5,891百万円の増加などにより、前連結会計年度末比5.1%増の518,123百万円となりました。

以上の結果、親会社所有者帰属持分比率は1.5ポイント増の54.1%となりました。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

営業活動によるキャッシュ・フローは、営業債権及びその他の債権の増加37,536百万円などがありましたが、税引前四半期利益43,681百万円、減価償却費及び償却費29,567百万円、営業債務及びその他の債務の増加18,244百万円などにより、60,543百万円の純キャッシュ増(前年同四半期は29,754百万円の純キャッシュ減)となりました。

投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産等の取得33,783百万円などにより、32,950百万円の純キャッシュ減(前年同四半期は30,932百万円の純キャッシュ減)となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、借入債務による調達41,150百万円などがありましたが、短期借入金の減少28,784百万円、借入債務の返済29,303百万円などにより、27,818百万円の純キャッシュ減(前年同四半期は37,956百万円の純キャッシュ増)となりました。

これらの結果、当第3四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物残高は、前連結会計年度末に比べ4,362百万円増加し、69,348百万円となりました。

 

(4)事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

 

(5)研究開発活動

当第3四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発費は、2,605百万円です。

当社は、「5つのマテリアリティ」の「たんぱく質の安定調達・供給」につながる取組みの一環として、AI技術を活用した養豚支援システムの研究開発を行っております。この度、豚の発情を検知して繁殖業務を支援するシステム「PIG LAB Breeding Master」が農林水産省及び公益社団法人農林水産・食品産業技術振興協会が共催する民間部門農林水産研究開発功績者表彰において会長賞を受賞いたしました。

今後も従来の畜産物を中心とした経営を継続しながら、将来にわたるたんぱく質の安定供給に取組みます。

 

(6)従業員数

当第3四半期連結累計期間において、連結会社又は提出会社の従業員数の著しい増減はありません。

 

(7)生産、受注及び販売の実績

当第3四半期連結累計期間において、生産、受注及び販売実績の著しい変動はありません。

 

(8)主要な設備

  前連結会計年度末において計画中であった主要な設備の新設等について、当第3四半期連結累計期間において著しい変動があったものは、次の通りであります。

セグメントの名称

当連結会計年度
計画金額(百万円)

設備等の主な内容・目的

資金調達方法

海外事業本部

7,900

食肉の生産飼育設備、加工・処理設備及び営業設備などの更新及び充実

自己資金及び借入金

 

(注) 直近の業績の状況に基づき、設備投資計画の金額を変更しています。