売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E05328 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び当社の関係会社)が判断したものであります。

 

(1) 経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、企業収益は高水準で推移し、雇用や所得環境の改善が進む中で、各種政策の効果に支えられ、景気は緩やかに回復してきております。しかしながら、地政学リスクによる原油価格の上昇、世界的な金融引締めが継続しており、金融・為替市場やわが国の経済・物価へも影響しており、先行きは依然として不透明な状況が続いております。

そのような中、当社グループの属する情報サービス業界では、デジタル社会化が急速に進展しており、多くの企業の業務で用いられている既存ITシステムの老朽化等の問題(「2025年の崖」の問題)、脱炭素社会の実現や高齢化と労働力不足といった社会的な問題などの喫緊の課題への対応が求められ、DX化やIoT化などのデジタル関連投資が引き続き堅調に推移しております。

このような環境において、当社グループは中期経営計画(2022-2024)の2年目として、更なる挑戦によって事業成長を加速し、大きな飛躍を目指して取り組んでおります。
ビジネスソリューション事業では、現行の大規模プロジェクトの完遂を目指すとともに、戦略的パートナーとの協業による企業への本格的なDX実現の推進・支援の展開、DX運用の新サービスモデルの構築など、事業拡大に努めております。

IoTソリューション事業では、物流DX分野においては、受注獲得のスピードアップを図るとともに、物流業界における「2024年問題」を乗り越えた将来の物流自動化までも視野に入れ、事業拡大や顧客獲得に取り組んでおります。畜産DX分野においては、畜産が盛んな重点地域への営業攻勢をかけるとともに、政府の飼料流通合理化対策に当社の飼料タンク残量管理ソリューション「Milfee」を用いて推進しております。スマートシティ分野においては、注力案件へのアプローチおよびプロモーションの強化により案件獲得を進め、合弁会社「マチディア株式会社」を2023年8月に設立し、事業拡大を図っております。

サービスビジネスにおいて、ITカスタマサービスセンター「Smart Service AQUA」を起点としたビジネスDXやAI・IoTの新サービスモデルによる新規顧客・案件の獲得によるストック率向上を図っております。

その結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高は148億51百万円(対前年同四半期比35.6%増)となりました。利益面では、営業利益12億5百万円(同171.2%増)、経常利益12億75百万円(同231.5%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は7億89百万円(同61.9%増)となりました。

 

当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、情報サービスの総合的な提供を事業内容としており、情報サービス事業の単一セグメントのため、当第3四半期連結累計期間における実績を事業部門別に記載しております。

 

事業別の概況は次のとおりであります。

 

〔ビジネスソリューション事業〕

当事業では、移動体通信事業者向け開発は前年同期に比べ減少しましたが、健康保険者向けシステム構築は大規模プロジェクトの遂行により増加し、ERPソリューションは当社プライムでのビジネスDX推進・構築の継続的な取組みにより引き続き好調に推移し前年同期に比べ増加しました。

その結果、売上高は115億38百万円(対前年同四半期比40.6%増)となりました。

 

〔IoTソリューション事業〕

当事業では、生産ライン等のFAシステム構築、食品加工向けなどのAI・IoT製品、畜産DXは前年同期に比べ減少しました。スマートシティ向けソリューション、インターネット・セキュリティ関連製品は前年同期に比べ増加し、物流DX事業は、旺盛な需要に対するソリューション拡販により好調に推移し、増加しました。

その結果、売上高は33億13百万円(同20.5%増)となりました。

 

(2) 財政状態の分析

① 資産

当第3四半期連結会計期間末の流動資産は93億1百万円(前連結会計年度末比9億33百万円増)となりました。これは主として、現金及び預金が9億66百万円、商品及び製品が1億14百万円、その他が2億23百万円増加し、受取手形、売掛金及び契約資産が3億92百万円減少したこと等によるものです。

固定資産は31億71百万円(同1億6百万円減)となりました。これは主として、繰延税金資産が1億45百万円、有形固定資産が1億9百万円減少し、その他が1億61百万円増加したこと等によるものです。

この結果、資産合計は124億72百万円(同8億27百万円増)となりました。

 

② 負債

当第3四半期連結会計期間末の流動負債は45億14百万円(同33百万円増)となりました。これは主として、未払費用が4億82百万円増加し、未払法人税等が2億40百万円、支払手形及び買掛金が1億97百万円減少したこと等によるものです。

固定負債は21億52百万円(同32百万円増)となりました。これは主として、資産除去債務が63百万円増加し、退職給付に係る負債が30百万円減少したことによるものです。

この結果、負債合計は66億67百万円(同66百万円増)となりました。

 

③ 純資産

当第3四半期連結会計期間末の純資産合計は58億5百万円(同7億60百万円増)となりました。これは主として、利益剰余金が6億8百万円、新株予約権が1億13百万円、退職給付に係る調整累計額が37百万円増加したこと等によるものです。

 

(3) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(4) 経営方針・経営戦略等

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(6) 研究開発活動

当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は71,686千円であります。

なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。