E05351 Japan GAAP
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第2四半期累計期間(2023年10月1日から2024年3月31日まで)においては、経済活動の正常化が進み、雇用・所得環境の改善がみられるなど、景気は穏やかな回復基調となりました。一方で、不安定な海外情勢、為替相場の変動や消費者物価の上昇等により、依然として先行きは不透明な状況が続いております。
こうした状況の中、当社は引き続き、「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」と「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」による法的枠組みの下、新たなビジネス展開による事業拡大に向けた取り組みを進めるとともに収益構造の改善に注力しております。当社を取り巻く事業環境は依然として厳しさが続いておりますが、特定細胞加工物の受託拡大やCDMO事業の基盤強化に注力しております。
この結果、当第2四半期累計期間における当社の経営成績は以下のとおりとなりました。
(金額単位:百万円)
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売上高 |
営業損失(△) |
経常損失(△) |
四半期純損失(△) |
1株当たり 四半期純損失 (△) |
当第2四半期 累計期間 |
399 |
△658 |
△632 |
△634 |
△2.55円 |
前第2四半期 累計期間 |
349 |
△671 |
△669 |
△676 |
△3.19円 |
増減率(%) |
14.4 |
- |
- |
- |
- |
当第2四半期累計期間においては、特定細胞加工物製造業やCDMO事業の売上が増加したこと等により、売上高は399百万円(前年同期比14.4%増)となりました。損益面につきましては、売上高の増加等により、売上総利益は78百万円(前年同期比15.2%増)、支払手数料の減少等による一般管理費の減少により販売費及び一般管理費は737百万円(前年同期比0.4%減)となり、営業損失は658百万円(前年同期は営業損失671百万円)となりました。また、投資事業組合運用益20百万円(前年同期は投資事業組合運用損6百万円)、加工中断収入4百万円(前年同期比34.9%減)、株式交付費6百万円(前年同期比5,256.0%増)等の営業外損益等により、経常損失は632百万円(前年同期は経常損失669百万円)となり、四半期純損失は634百万円(前年同期は四半期純損失676百万円)となりました。
報告セグメント別の経営成績の概況は、以下のとおりであります。
(金額単位:百万円)
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報告セグメント |
調整額 (注)1 |
四半期損益計算書 計上額(注)2 |
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細胞加工業 |
再生医療等製品事業 |
||||||
売上高 |
セグメント 損失(△) |
売上高 |
セグメント 損失(△) |
セグメント 損失(△) |
売上高 |
セグメント 損失(△) |
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当第2四半期 累計期間 |
399 |
△154 |
0 |
△219 |
△285 |
399 |
△658 |
前第2四半期 累計期間 |
349 |
△133 |
0 |
△225 |
△313 |
349 |
△671 |
(注)1.セグメント損失(△)の調整額は、全社費用であります。全社費用は、報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。
2.セグメント損失(△)は、四半期損益計算書の営業損失と調整を行っています。
① 細胞加工業
細胞加工業については、細胞加工業の3つのビジネス領域(「特定細胞加工物製造業」・「CDMO事業」・「バリューチェーン事業」)の拡大に向けて積極的な活動を展開しております。当第2四半期累計期間においては、「特定細胞加工物製造業」では、免疫細胞加工受託件数の回復及び一部取引先との価格改定、製造受託に向けた技術移転一時金等により、「CDMO事業」では製造受託料の価格改定等により、売上高が増加しております。その結果、当第2四半期累計期間における売上高は399百万円(前年同期比14.4%増)、セグメント損失は154百万円(前年同期はセグメント損失133百万円)となりました。
② 再生医療等製品事業
再生医療等製品事業については、再生医療等製品の早期の収益化を目指すとともに、国内外で行われている再生医療等製品の開発動向にも注目し、それらのパイプライン取得、拡充を視野に入れた活動を行っております。当第2四半期累計期間においては、売上高は0百万円(前年同期比39.7%減)、研究開発費の減少によりセグメント損失は219百万円(前年同期はセグメント損失225百万円)となりました。
(2)財政状態の状況
(財政状態)
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前事業年度末 |
当第2四半期 会計期間末 |
増減 |
資産合計(百万円) |
5,634 |
6,100 |
466 |
負債合計(百万円) |
590 |
533 |
△57 |
純資産合計(百万円) |
5,043 |
5,567 |
523 |
自己資本比率(%) |
89.2 |
91.2 |
2.0 |
1株当たり純資産(円) |
21.64 |
21.71 |
0.07 |
資産合計は、前事業年度末に比べて466百万円増加し、6,100百万円となりました。主な増加は、現金及び預金504百万円、投資有価証券52百万円、主な減少は、建物(純額)32百万円、仕掛品14百万円、売掛金13百万円です。
負債合計は、前事業年度末に比べて57百万円減少し、533百万円となりました。主な減少は、流動負債その他の前受金57百万円です。
純資産合計は、前事業年度末に比べて523百万円増加し、5,567百万円となりました。主な要因は、新株予約権の行使等による資本金563百万円及び資本剰余金563百万円の増加、その他有価証券評価差額金45百万円の増加、並びに四半期純損失計上に伴う利益剰余金634百万円の減少等によるものです。
以上の結果、自己資本比率は、前事業年度末の89.2%から91.2%となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べて504百万円増加し、4,901百万円となりました。
当第2四半期累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によって使用した資金は573百万円(前年同期は563百万円の使用)となりました。
これは主に、税引前四半期純損失632百万円、減価償却費56百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によって使用した資金は17百万円(前年同期は34百万円の使用)となりました。
主な収入は、投資事業組合からの分配による収入33百万円であり、主な支出は、有形固定資産の取得による支出47百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によって獲得した資金は1,095百万円(前年同期は133百万円の獲得)となりました。
主な収入は、株式の発行による収入1,096百万円であります。
(4)経営方針・経営戦略等
当第2四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当第2四半期累計期間における研究開発活動の金額は、223百万円であります。
① 細胞加工業
当第2四半期累計期間において、細胞加工業に係る研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
なお、当第2四半期累計期間における細胞加工業に係る研究開発費は30百万円であります。
② 再生医療等製品事業
九州大学と慢性心不全の治療に用いる新たな再生医療等製品(α-GalCer/DC)の実用化を目指して共同で医師主導第Ⅱb相試験を実施しておりました。本試験について、2023年9月末の予定登録症例期間満了をもって、症例登録の募集を終了いたしました。現在試験データの固定を行っており、その後データ解析を実施し、その解析結果をもとに今後の慢性心不全についての開発方針を決定する予定です(2024年9月期)。
自家細胞培養軟骨「MDNT-01」(米国製品名NeoCart®)の開発に関しましては、現在NeoCart®の資産を保有しておりますOcugen社(所在地:米国ペンシルベニア州モルバーン市)は、米国での2024年末の治験開始に向けた治験製品製造体制の確立等の準備を行っております。
現在当社では、Ocugen社が米国FDAと合意したPhaseⅢ試験プロトコルを参考に国内試験デザインを作成し、PMDAと国内試験デザインについての協議を開始しました。PMDAとの協議結果並びにOcugen社の準備状況をもとに国内での開発方針等を決定する予定です(2024年9月期)。
その他の開発パイプラインについては当第2四半期累計期間において、研究開発状況に重要な変更はありません。
なお、当第2四半期累計期間における再生医療等製品事業に係る研究開発費は193百万円であります。
(7)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。