売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E05419 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

(1)業績の状況

 当第2四半期累計期間(2023年10月1日~2024年3月31日)における我が国経済において、日銀短観(2024年3月調査)では、大企業・製造業の景況感は4四半期ぶりに悪化傾向を示し、コロナ禍からの経済活動正常化やインバウンド需要の回復に向けた動きが進んだ一方で、エネルギー価格の高騰による物価上昇、急激な円安の進行等により依然として先行き不透明な状況が続いております。当社におきましても、引き続き「エンジニア」「女性」領域を中心に高い採用需要は継続しているものの、2024年2月の有効求人倍率は1.26倍と前回調査から減少いたしました。

 このような状況において、当第2四半期累計期間における当社の業績予想は、前事業年度末にかけてIT派遣事業の有期雇用派遣における派遣スタッフの新規稼働人数が減少したことや無期雇用派遣におけるエンジニアの採用費などの先行投資、オフィス増床などを見込んでいたことから増収減益としておりました。当第2四半期累計期間においては、メディア情報事業、新卒事業、IT派遣事業は概ね業績予想通りに推移いたしました。しかしながら、採用単価の高い人材紹介事業において、前事業年度のコロナ禍からの回復局面において採用需要が急速に高まった求人企業の採用が充足され、採用需要に一服感が見られたことや、採用活動を継続している企業においては採用基準の厳格化が起こり採用内定率が低下するなど、期初の想定を上回る求人環境の変化が起こったことにより、成約数の伸びが鈍化いたしました。そのため、当社の業績は2023年11月8日に公表いたしました上半期の業績予想を下回る結果となりました。

 以上の結果、当第2四半期累計期間における売上高は、8,746,702千円(前年同四半期比2.5%増)、利益については、営業利益687,118千円(前年同四半期比16.1%減)、経常利益688,554千円(前年同四半期比15.1%減)、四半期純利益468,579千円(前年同四半期比15.9%減)となりました。

 

<事業の種類別の業績>

 当社は人材サービス事業の単一セグメントでありセグメント情報の記載を省略しているため、事業の種類別に記載しております。

 

①メディア情報事業

 メディア情報事業は、Web求人広告・適職フェア等の商品・サービスを展開しております。

 当第2四半期累計期間においては、「女性」領域の売上高の伸びに落ち着きが見られたものの、引き続き取引単価の上昇や女性エンジニアの取り込み、関西エリアの拡販等を進めたことで、職種別の売上高は、「エンジニア」領域前年同期比5.9%増、「営業」領域同22.3%増、「女性」領域同5.3%増となりました。

 以上の結果、当第2四半期累計期間におけるメディア情報事業の売上高は3,001,819千円(前年同期8.4%

増)、事業別経常利益は350,116千円(前年同期比28.1%増)となりました。

 

②人材紹介事業

 人材紹介事業は、ご登録いただいた求職者の方に最適な求人案件をご紹介する登録型人材紹介を運営しております。当事業年度より、営業・IT・販売・サービス等幅広い業種・職種をターゲットする一般領域と専門職や管理職をターゲットとするミドル領域に分かれて事業運営を行っております。

 当第2四半期累計期間においては、一般領域ではコロナ禍からの回復局面において採用需要が急速に高まった営

業・販売・サービス領域に落ち着きが見られ、また一部の求人企業において採用基準の厳格化などの求人環境の変化が見られたことから成約件数は減少傾向となりましたが、求人案件の開拓及び登録者の獲得を強化したことで「エンジニア」「女性」領域の売上高は増加するなど成約件数は回復傾向を示しております。

 ミドル領域では、登録者の獲得に注力したことでエンジニアや管理職を中心に成約件数は増加いたしました。

 以上の結果、当第2四半期累計期間における人材紹介事業の売上高は1,626,609千円(前年同期比1.9%増)、事業別経常利益は124,247千円(前年同期比25.9%減)となりました。

 

③新卒メディア事業

 新卒メディア事業は、新卒者を対象とする就職イベント・情報誌等の商品・サービスを展開しております。

 当第2四半期累計期間においては、新規案件の開拓を強化したことや、就職情報誌『type就活』の発行及び2025年度卒業予定の学生を対象としたイベントの拡販に加え、求人企業の個社別の採用需要に合わせた個別セミナーの拡販が順調に推移いたしました。

 以上の結果、当第2四半期累計期間における新卒メディア事業の売上高は421,486千円(前年同期比9.3%増)、事業別経常利益は146,513千円(前年同期比8.8%減)となりました。

 

④新卒紹介事業

 新卒紹介事業は、ご登録いただいた学生の方に最適な新卒採用案件をご紹介する登録型新卒紹介を運営しております。

 当第2四半期累計期間においては、学生の就職活動が全体的に早期化しており、2024年卒業予定の学生については成約件数が前年から大幅に減少しましたが、2025年卒業予定の学生については求人案件の開拓を強化したことにより成約件数は増加いたしました。

 以上の結果、当第2四半期累計期間における新卒紹介事業の売上高は77,080千円(前年同期比9.4%減)、事業別経常利益は△45,440千円(前年実績△19,146千円)となりました。

 

⑤IT派遣事業

 IT派遣事業は、当社にご登録いただいた登録者の中から、求人企業の採用ニーズに最適な人材を派遣する一般労働者派遣を運営しております。当事業年度より、有期雇用派遣と無期雇用派遣に分かれて事業運営を行っております。

 当第2四半期累計期間においては、有期雇用派遣では前事業年度末にかけて派遣スタッフの稼働人数が減少した

ことに伴い売上高は減少しておりますが、営業体制及び登録者獲得の各種施策を強化したことで派遣スタッフの稼働人数は増加傾向を示しております。

 無期雇用派遣では、前事業年度末に採用決定したエンジニアが稼働しております。引き続きエンジニアの採用を強化するとともに、求人案件の開拓を強化することで、稼働人数の増加を目指して参ります。

 以上の結果、当第2四半期累計期間におけるIT派遣事業の売上高は3,619,707千円(前年同期比2.1%減)、事業別経常利益は113,118千円(前年同期比50.6%減)となりました。

 

(2)財政状態の分析

(流動資産)

 当第2四半期会計期間末における流動資産の残高は5,704,813千円となり、前事業年度末に比べ419,360千円減少いたしました。これは主に現金及び預金が472,654千円減少、売掛金が14,988千円減少、その他が77,937千円増加したことによるものであります。

(固定資産)

 当第2四半期会計期間末における固定資産の残高は2,172,475千円となり、前事業年度末に比べ297,283千円増加いたしました。これは主に有形固定資産が108,316千円増加、無形固定資産が103,008千円増加、投資その他の資産が85,957千円増加したことによるものであります。

(流動負債)

 当第2四半期会計期間末における流動負債の残高は2,884,509千円となり、前事業年度末に比べ216,145千円減少いたしました。これは主に未払法人税等が154,802千円減少、未払消費税等が138,916千円減少、未払費用が26,975千円減少、賞与引当金が17,577千円減少、契約負債が14,044千円減少、未払金が144,187千円増加したことによるものであります。

(固定負債)

 当第2四半期会計期間末における固定負債の残高は923,658千円となり、前事業年度末に比べ41,647千円減少いたしました。これは主に長期借入金が49,998千円減少し、退職給付引当金が9,875千円増加したことによるものであります。

(純資産)

 当第2四半期会計期間末における純資産の残高は4,069,121千円となり、前事業年度末に比べ135,715千円増加いたしました。これは主に利益剰余金が79,758千円増加し、自己株式が28,635千円減少したことによるものであります。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

 当第2四半期累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、3,961,621千円となりました。当第2四半期累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当第2四半期累計期間の営業活動の結果得られた資金は、361,342千円(前年同四半期比293,567千円の収入減)でありました。これは、税引前四半期純利益を685,486千円計上し、減価償却費が214,981千円、未払消費税等の増減額が△138,916千円、法人税等の支払額が342,115千円あったこと等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当第2四半期累計期間の投資活動の結果使用した資金は、395,836千円(前年同四半期比241,909千円の支出増)でありました。これは、無形固定資産の取得による支出が310,605千円、敷金及び保証金の差入による支出が79,091千円、有形固定資産の取得による支出が6,139千円あったこと等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当第2四半期累計期間の財務活動の結果使用した資金は、438,160千円(前年同四半期比140,370千円の支出増)でありました。これは、配当金の支払額が388,040千円、長期借入金の返済による支出が49,998千円あったこと等によるものであります。

 

(4)研究開発活動

 該当事項はありません。

 

(5)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当第2四半期累計期間において、当社の重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定について重要な変更はありません。

 

(6)財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針

 当第2四半期累計期間において、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について重要な変更はありません。

 

(7)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第2四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。